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公開番号
2025105353
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023223826
出願日
2023-12-29
発明の名称
遠心分離による解乳化方法、およびこれを用いた植物性タンパクの分離方法
出願人
三和油脂株式会社
代理人
個人
主分類
A23J
1/00 20060101AFI20250703BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】 油脂分の含有量が低減された植物性タンパクを製造するために有効な、遠心分離による解乳化方法、およびこれを用いた植物性タンパクの分離方法を提供する。
【解決手段】 植物性タンパクを含有する食品から植物性タンパクを分離回収する植物性タンパクの分離方法であって、原料となる食品をアルカリ水溶液中で撹拌する撹拌アルカリ抽出工程と、前記撹拌アルカリ抽出工程後の混合溶液を固形成分と乳化成分とに分離する固液分離工程と、前記固液分離工程で分離し分けた乳化成分を遠心分離により解乳化する解乳化工程と、解乳化工程後の乳化成分を中和させて粗タンパク質ゲルを生成させる酸沈殿工程と、酸沈殿工程で生成した粗タンパク質ゲルを回収する粗タンパク質ゲル回収工程とからなり、前記解乳化工程は、乳化成分に植物油脂を添加した上で、遠心分離を行う、植物性タンパクの分離方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも植物性タンパクを含有する乳化成分から油脂分を分離させる解乳化方法であって、
前記乳化成分に植物油脂を添加した上で、遠心分離を行うことを特徴とする、遠心分離による解乳化方法。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
植物性タンパクを含有する食品から植物性タンパクを分離回収する植物性タンパクの分離方法であって、
原料となる食品をアルカリ水溶液中で撹拌するアルカリ抽出工程と、
前記アルカリ抽出工程後の混合溶液を固形成分と乳化成分とに分離する固液分離工程と、
前記固液分離工程で分けた乳化成分を遠心分離により解乳化する解乳化工程と、
解乳化工程後の乳化成分のpHを低下させて粗タンパク質ゲルを生成させる酸沈殿工程と、
酸沈殿工程で生成した粗タンパク質ゲルを回収する粗タンパク質ゲル回収工程とからなり、
前記解乳化工程は、請求項1に記載の解乳化方法で行われる、植物性タンパクの分離方法。
【請求項3】
前記食品が米糠または大豆であり、前記解乳化工程は遠心加速度1,000g以上で行われる、請求項2に記載の植物性タンパクの分離方法。
【請求項4】
植物性タンパクを含有する食品から分離回収した植物性タンパクにおける油脂分を調整する、植物性タンパクの油脂分調整方法であって、
請求項2又は3に記載の植物性タンパクの分離方法によって製造され、
前記解乳化工程における遠心分離の遠心加速度によって分離回収した植物性タンパクにおける油脂分を調整することを特徴とする、植物性タンパクの油脂分調整方法。
【請求項5】
米糠または大豆を用いて形成された植物性タンパクであって、
油脂分含有量が、米糠を用いて形成した植物タンパクでは32wt%以上、50wt%以下、大豆を用いて形成した植物性タンパクでは13wt%以上、28wt%以下であり、且つ
低変性であり、油脂分を除いた場合のタンパク質含有量が65wt%以上、85wt%以下であることを特徴とする、植物性タンパク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は遠心分離による解乳化方法、およびこれを用いた植物性タンパクの分離方法に関し、特に米糠や大豆などのように油脂分を含有する植物原料からタンパク質を生成する為に有効な遠心分離による解乳化方法、およびこれを用いた植物性タンパクの分離方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、加工食品をはじめとする各種食品においては、大豆タンパク等の植物性タンパクについての関心が高まっている。かかる植物性タンパクは、植物に含まれるたん白質を分離又は濃縮した食品であり、食肉加工品、水産加工品、特定保健用食品などに広く利用されているほか、近年では、ビール風味の発泡アルコール飲料(第三のビール)や高齢者用食品(経腸栄養剤)などにも利用されている。また、かかる植物性タンパクは、畜肉原料の不足時における代替肉としても重要視されている。かかる植物性タンパクは、形状や物理的性質によって、粒状、粉末状、ペースト状、繊維状の4種類に分類されており、粒状・繊維状植物性たん白はハンバーグ等のかみごたえ向上、粉末状植物性たん白は栄養強化や食感改良等、ペースト状植物性たん白は結着剤等に使用されている。
【0003】
かかる植物性タンパクに関し、特許文献1(特開2012-228275号公報)では、有機溶媒に頼ることなく含脂大豆から脂質を効率的に分離し、これによって脂質が低減された減脂大豆蛋白素材を提供するべく、その製造法として、有機溶媒で脂質が抽出されておらず、NSIが20~77の範囲に加工された含脂大豆を用い、1)該含脂大豆に加水して懸濁液を調製する工程、2)該懸濁液を固液分離し、中性脂質及び極性脂質を不溶性画分に移行させ除去し、蛋白質及び糖質を含む水溶性画分を回収する工程、を含む減脂大豆蛋白素材の製造法を提案している。
【0004】
また、特許文献2(特開2012-110号公報)では、食品からタンパク質を分離する際にタンパク質の回収率を高めるべく、原料食品を媒質中のpHを調節してタンパク質を抽出させるタンパク質抽出液獲得段階と、前記タンパク質抽出液のpHを、分離を所望するタンパク質の等電点に調整してタンパク質を沈殿させるタンパク質酸沈殿段階と、前記沈殿されたタンパク質を遠心分離してタンパク質沈殿濾液を分離し、沈殿タンパク質を回収するタンパク質回収段階とを含む、酸沈殿による食品のタンパク質分離方法において、前記タンパク質抽出液または前記タンパク質沈殿濾液を60~145℃に加熱してタンパク質を沈殿させるタンパク質加熱沈殿段階をさらに含むタンパク質分離方法を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-228275号公報
特開2012-110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1では含脂大豆から脂質を効率的に分離することが提案されているが、原料がNSIが20~77の範囲に加工された含脂大豆であることから、他の食品での利用が困難である。またこの文献1では、遠心分離によって脂質を多く含んだ乳化物(クリーム)を上層に浮上させ、脂質の少ない豆乳と乳化物とに分離する方法について、豆乳中にエマルジョン化された脂質は粒子径が小さく分離には高い遠心力(G)が必要とされ、大量生産には適していない上、高遠心力であっても実際の分離効率は低く豆乳中の脂質を高度に分離することは困難であることが示されている。
【0007】
また、前記特許文献2では、原料となる食品として牛乳、豆、米糠、または魚肉を利用することを開示しているが、タンパク質抽出液獲得段階の後は、タンパク質酸沈殿段階を実施し、遠心分離によって沈殿タンパク質を回収しており、油脂分の回収がなされていなことから、生成したタンパク質は多くの油脂分を含有するものとなっていた。
【0008】
ここで、生成したタンパク質の保存安定性を考慮した場合には、油脂分の含有量は低いことが望ましい。そこで本発明では油脂分の含有量が低減された植物性タンパクを製造するために有効な、遠心分離による解乳化方法、およびこれを用いた植物性タンパクの分離方法を提供すると共に、油脂分の含有量が低減された植物性タンパクを提供することを課題の1つとする。
【0009】
また、本発明では、生成する粗タンパク質ゲルの収量や純度を高めて、製品化、とりわけ代替肉加工に適した変性率の低い、植物性タンパクの精製技術を提供することも別の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明では植物性タンパク質を含有する乳化成分から、油脂分を遠心分離によって効率的かつ安定して回収することのできる遠心分離による解乳化方法と、この解乳化方法を利用した植物性タンパクの分離方法と、当該分離方法によって製造した油脂分含有量が低減された植物性タンパクを提供するものである。
(【0011】以降は省略されています)
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