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公開番号2025102485
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219951
出願日2023-12-26
発明の名称熱伝導性接着剤、硬化物、及び構造体
出願人artience株式会社
代理人
主分類C09J 175/04 20060101AFI20250701BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】
ポリオール組成物とポリイソシアネート組成物の混合性が容易で、分散安定性、熱伝導率、室温速硬化性、アルミニウム基材に対する接着性、長期の耐湿熱性に優れる熱伝導性接着剤、該接着剤を用いた硬化物、並びに、構造体の提供。
【解決手段】
上記課題は、ポリオール(A)、リン酸系化合物(B)、分散剤(C)及び熱伝導性フィラー(D1)を含むポリオール組成物と、ポリイソシアネート(E)、3官能以上のエポキシ化合物(F)及び熱伝導性フィラー(D2)を含むポリイソシアネート組成物と、を含む熱伝導性接着剤によって解決される。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオール(A)、リン酸系化合物(B)、分散剤(C)及び熱伝導性フィラー(D1)を含むポリオール組成物と、
ポリイソシアネート(E)、3官能以上のエポキシ化合物(F)及び熱伝導性フィラー(D2)を含むポリイソシアネート組成物と、
を含む熱伝導性接着剤。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記熱伝導性フィラー(D1)及び前記熱伝導性フィラー(D2)が、各々独立して、金属酸化物及び金属窒化物からなる群より選ばれる少なくとも1種のフィラーを含む、請求項1に記載の熱伝導性接着剤。
【請求項3】
前記熱伝導性フィラー(D1)及び前記熱伝導性フィラー(D2)が、各々独立して、シランカップリング剤により表面処理されていることを特徴とする、請求項1に記載の熱伝導性接着剤。
【請求項4】
前記熱伝導性フィラー(D1)及び前記熱伝導性フィラー(D2)の合計量が、熱伝導性接着剤の質量を基準として60質量%以上である、請求項1に記載の熱伝導性接着剤。
【請求項5】
前記ポリオール(A)が、数平均分子量2,000以下のポリオール(A1)を50質量%以上含む、請求項1に記載の熱伝導性接着剤。
【請求項6】
前記リン酸系化合物(B)の含有率が、前記ポリオール(A)の質量を基準として0.1~5質量%である、請求項1に記載の熱伝導性接着剤。
【請求項7】
ポリオール組成物の粘度(V
OH
)に対するポリイソシアネート組成物の粘度(V
NCO
)の比率(V
NCO
/V
OH
)が、0.1~10である、請求項1に記載の熱伝導性接着剤。
【請求項8】
請求項1に記載の熱伝導性接着剤の硬化物。
【請求項9】
第一基材と第二基材との間に接着剤層を備える構造体であって、前記接着剤層が、請求項8に記載の硬化物である構造体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオール組成物とポリイソシアネート組成物の混合性が良好で、且つ、分散安定性、熱伝導率、室温速硬化性、アルミニウム基材に対する接着性、長期の耐湿熱性に優れた熱伝導性接着剤、該接着剤を用いた硬化物、及び構造体に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子部品の小型化や高集積化に伴い、過剰な発熱とそれによる動作不良が問題となっている。電子部品を正常に作動させるために、発せられた熱を効率よく発散する部材が求められている。特に、発熱を起こす構成部品を構造体に固定する必要がある場合には、接着剤樹脂に熱伝導性フィラーを配合することにより熱伝導性を付与した熱伝導性接着剤が有用である。このような熱伝導性接着剤を用いて材料を接着した際に、製造過程又は使用温度環境における温度変化によって生じる材料間の膨張率差により接着層に高い応力がかかり、接着層の破壊又は劣化が促進されるという課題がある。そのため、応力緩和性に優れたウレタン系の熱伝導性接着剤が注目されている。
【0003】
一方で、生産性、省エネルギーの観点から、室温短時間の硬化条件にて十分な初期接着強度を発現する性能(以下、室温速硬化性)が求められるが、従来のウレタン系熱伝導性接着剤ではウレタン化反応が遅いという課題がある。また、従来のウレタン系熱伝導性接着剤では、プライマーを設けないと十分な接着強度を得られないという課題がある。さらに、高い熱伝導率を得るには、熱伝導性フィラーを接着剤樹脂に高い濃度で充填する必要があるが、そのような放熱接着剤は硬化塗膜の機械的特性に悪影響を及ぼし、接着強度が低下するという課題がある。
【0004】
例えば、特許文献1には、異なる熱伝導率を示す異なるフィラー材料を組み合わせて配合したポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを含む、機械的特性に優れるウレタン系熱伝導性接着剤が開示されている。
【0005】
特許文献2には、ポリイソシアネートとアルコキシシランによって表面処理された所定の平均粒径を有する金属酸化物粒子を含むイソシアネート組成物と、特定の熱伝導性充填剤を含むポリオール組成物と、を含むウレタン系熱伝導性接着剤が開示されており、混合時に低粘度を有し、硬化時に高い熱伝導率を示すことが記載されている。
【0006】
特許文献3には、化学式量又は数平均分子量が1,000以下であるポリアルキレングリコールを50重量%以上含有するポリオール、ポリイソシアネート、無機充填剤、及び特定の分散剤を含む硬化性組成物が開示され、当該組成物が、熱伝導性と柔軟性とに優れ、発熱体の形状に追従/密着でき放熱効率に優れることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2021-507067号公報
特表2023-538181号公報
国際公開第2021/261519号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の接着剤は、ポリオール成分中にリン酸系化合物、分散剤を含有せず、ポリイソシアネート成分中にフィラー、エポキシ化合物を含有せず、プライマーを設けない場合、アルミニウム基材に対する接着力が低く、耐長期湿熱性に課題がある。また、ポリオール成分のみにフィラーを含むため、ポリオ―ル成分とポリイソシアネート成分との粘度差が大きく、混合不良が生じやすいという課題がある。
特許文献2に記載の接着剤は、20μm以上の平均粒径を有する球状金属酸化物粒子を含むが、分散剤を使用しておらず、分散安定性に劣る課題がある。
特許文献3に記載の組成物は、ポリイソシアネート成分中にエポキシ化合物を含有しておらずウレタン化反応が遅いため、室温速硬化性が不十分であるという課題がある。
【0009】
よって本発明の課題は、ポリオール組成物とポリイソシアネート組成物の混合性が容易で、分散安定性、熱伝導率、室温速硬化性、アルミニウム基材に対する接着性、長期の耐湿熱性に優れる熱伝導性接着剤、該接着剤を用いた硬化物、並びに、構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、上記の課題を解決し得ることを見出した。
[1]本開示は、ポリオール(A)、リン酸系化合物(B)、分散剤(C)及び熱伝導性フィラー(D1)を含むポリオール組成物と、ポリイソシアネート(E)、3官能以上のエポキシ化合物(F)及び熱伝導性フィラー(D2)を含むポリイソシアネート組成物と、を含む熱伝導性接着剤に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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