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公開番号2025098825
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2023215214
出願日2023-12-20
発明の名称摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C09K 3/14 20060101AFI20250625BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】フェード現象を抑制可能な摩擦材を形成可能な摩擦材組成物の提供。
【解決手段】セルロース繊維を含む繊維基材と、無機充填材と、を含み、アラミド繊維の含有率が、前記繊維基材全量に対して3質量%以下である摩擦材組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セルロース繊維を含む繊維基材と、無機充填材と、を含み、アラミド繊維の含有率が、前記繊維基材全量に対して3質量%以下である摩擦材組成物。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記セルロース繊維の含有率が、前記摩擦材組成物全量に対して1質量%以上である請求項1に記載の摩擦材組成物。
【請求項3】
前記アラミド繊維の含有率が、前記繊維基材全量に対して2質量%未満である請求項1に記載の摩擦材組成物。
【請求項4】
前記セルロース繊維の繊維長は、2000μm未満である請求項1に記載の摩擦材組成物。
【請求項5】
前記セルロース繊維の含有率が、前記摩擦材組成物全量に対して4質量%以上である請求項1に記載の摩擦材組成物。
【請求項6】
前記無機充填材は、ジルコニアを含む請求項1に記載の摩擦材組成物。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の摩擦材組成物を用いて形成される摩擦材。
【請求項8】
請求項7に記載の摩擦材を含む摩擦部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、摩擦材組成物、摩擦材及び摩擦部材に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
自動車、鉄道車両、各種産業用機械等には、その制動のためディスクブレーキパッド、ブレーキライニング等の摩擦材が使用されている。摩擦材は、ディスクローター、ブレーキドラム等の対面材と摩擦することにより、制動の役割を果たしている。
【0003】
例えば、摩擦特性及び振動特性が両立した摩擦材を提供するため、繊維基材、摩擦調整材及び結合材を含む摩擦材であって、銅、銅合金及び銅化合物から選ばれるうち少なくとも一種の銅成分の含有量が銅元素換算で5質量%以下であり、弾性黒鉛を2~7質量%、クロマイトを3~10質量%、スチール繊維を3~15質量%含む、摩擦材が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、高温制動におけるブレーキ振動が少なく、かつ低温摩耗の少ない摩擦材組成物を提供するため、結合材、有機充填材、無機充填材および繊維基材を含み、摩擦材組成物中に元素としての銅を含まない、または銅の含有量が0.5質量%以下であり、繊維長が2500μm以下のスチール繊維を2~5質量%含有し、層状結晶構造のチタン酸塩を含有することを特徴とする摩擦材組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、高温制動におけるブレーキ振動を抑制できる摩擦材組成物を提供するため、結合材、有機充填材、無機充填材および繊維基材を含み、摩擦材組成物中に元素としての銅を含まない、または銅の含有量が0.5質量%以下であり、繊維長が2500μm以下のスチール繊維を2~5質量%含有することを特徴とする摩擦材組成物が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
また、高温制動におけるブレーキ振動を抑制できる摩擦材を提供するため、有機摩擦調整材としてカシューダストを1~4重量%、無機摩擦調整材として白雲母を7~12重量%、無機摩擦調整材としてアルミニウム粒子を0.5~5重量%含むことを特徴とする摩擦材組成物から成型された摩擦材が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-093935号公報
特開2016-121244号公報
特開2019-214731号公報
特開2021-017521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1~4に記載の摩擦材組成物及び摩擦材では、繊維基材等としてアラミド繊維が使用されている。アラミド繊維を多く含む摩擦材では、フェードと呼ばれる摩擦係数の低下が発生する場合がある。また、アラミド繊維は、石油由来の繊維であり、近年価格の上昇、枯渇等の問題が生じており、さらに、カーボンニュートラル化の一環として使用量を削減することが望ましい。
【0006】
本開示は上記従来の事情に鑑みてなされたものであり、本開示の一形態は、フェード現象を抑制可能な摩擦材を形成可能な摩擦材組成物、並びにこの摩擦材組成物を用いた摩擦材及び摩擦部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> セルロース繊維を含む繊維基材と、無機充填材と、を含み、アラミド繊維の含有率が、前記繊維基材全量に対して3質量%以下である摩擦材組成物。
<2> 前記セルロース繊維の含有率が、前記摩擦材組成物全量に対して1質量%以上である<1>に記載の摩擦材組成物。
<3> 前記アラミド繊維の含有率が、前記繊維基材全量に対して2質量%未満である<1>又は<2>に記載の摩擦材組成物。
<4> 前記セルロース繊維の繊維長は、2000μm未満である<1>~<3>のいずれか1つに記載の摩擦材組成物。
<5> 前記セルロース繊維の含有率が、前記摩擦材組成物全量に対して4質量%以上である<1>~<4>のいずれか1つに記載の摩擦材組成物。
<6> 前記無機充填材は、ジルコニアを含む<1>~<5>のいずれか1つに記載の摩擦材組成物。
<7> <1>~<6>のいずれか1つに記載の摩擦材組成物を用いて形成される摩擦材。
<8> <7>に記載の摩擦材を含む摩擦部材。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一形態によれば、フェード現象を抑制可能な摩擦材を形成可能な摩擦材組成物、並びにこの摩擦材組成物を用いた摩擦材及び摩擦部材が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
【0010】
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、各成分には、該当する物質が複数種含まれていてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において、各成分に該当する粒子には、複数種の粒子が含まれていてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒子径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本開示において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
粒子の平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置で測定された粒度分布の体積分布から求めた50%(メディアン)径(D50)をいう。平均粒子径は、例えば、LA-920((株)堀場製作所製)で測定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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