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公開番号2025096872
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023212839
出願日2023-12-18
発明の名称磁性部材とその製造方法および積層造形用粉末
出願人株式会社豊田中央研究所,株式会社アイシン,株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人
主分類B22F 1/00 20220101AFI20250623BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】非磁性部を備える高磁気特性な磁性部材を提供する。
【解決手段】本発明は、第1鉄基材からなる軟磁性部と、第2鉄基材からなる非磁性部と、第3鉄基材からなり軟磁性部と非磁性部に一体化した中間部とを備える磁性部材である。第3鉄基材は、第1鉄基材および第2鉄基材と成分組成が異なる。中間部は、軟磁性または非磁性のいずれか一方である。中間部は、フェライト単相で、柱状晶からなるとよい。このような中間部は、指向性エネルギー堆積法や粉末床溶融結合法等の積層造形法により、軟磁性部上または非磁性部上に形成される。軟磁性部や非磁性部も中間部と共に積層造形されたものでもよい。中間部の積層造形に用いる粉末は、例えば、第1鉄基材よりもフェライト安定化元素の合計量が多く、第2鉄基材よりもオーステナイト安定化元素の合計量が少ないとよい。
【選択図】図2C
特許請求の範囲【請求項1】
第1鉄基材からなる軟磁性部と、
第2鉄基材からなる非磁性部と、
第3鉄基材からなり該軟磁性部と該非磁性部に一体化した中間部とを備え、
該第3鉄基材は、該第1鉄基材および該第2鉄基材と成分組成が異なり、
該中間部は、軟磁性または非磁性のいずれか一方である磁性部材。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記中間部は、フェライト単相からなる請求項1に記載の磁性部材。
【請求項3】
前記中間部は、柱状晶からなる請求項2に記載の磁性部材。
【請求項4】
前記中間部は、積層造形物からなる請求項1に記載の磁性部材。
【請求項5】
前記第3鉄基材は、体心立方格子(BCC)になるときのギブス自由エネルギー(G
BCC
)と面心立方格子(FCC)になるときのギブス自由エネルギー(G
FCC
)との差分(dG=G
BCC
-G
FCC
)の融点から室温までの温度域における最大値(dG
max
)が30J/mol以下となる成分組成を有する請求項1~4のいずれかに記載の磁性部材。
【請求項6】
請求項1に記載の磁性部材の製造方法であって、
前記中間部は、指向性エネルギー堆積法または粉末床溶融結合法により、前記軟磁性部上または前記非磁性部上に形成される磁性部材の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の磁性部材の製造方法において、前記中間部の積層造形に用いられる積層造形用粉末。
【請求項8】
前記第1鉄基材よりもフェライト安定化元素の合計量が多く、前記第2鉄基材よりもオーステナイト安定化元素の合計量が少ない組成からなる請求項7に記載の積層造形用粉末。
【請求項9】
粉末全体に対してSiを1.5~8質量%含む請求項7または8に記載の積層造形用粉末。
【請求項10】
粉末全体に対してAlを0.5~3質量%含む請求項7または8に記載の積層造形用粉末。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軟磁性部と非磁性部を有する磁性部材等に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
磁界中で使用される磁性部材の一部に、非磁性(弱磁性、低磁性を含む。)な領域(非磁性部)を設けることにより、電磁機器の高性能化、低損失化、高効率化等が図られる。
【0003】
例えば、磁石内包型電動機(モータ、ジェネレータ)のロータやステータなら、永久磁石(起磁源)を収容するスロットの外周側にある狭幅なブリッジ部等を非磁性化して、回転トルクに寄与しない無効な磁束の低減が図られる。このような非磁性化に関連する記載が、例えば、下記の特許文献にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5272713号
特許第3868019号
特開平6-140216
特許第4626683号
【非特許文献】
【0005】
日本金属学会2023年春季講演大会,No.235
レーザ加工学会誌, Vol. 29, No.2, (2022), pp. 98-102.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、非磁性材を強磁性材で挟んだ複層材から、表層側の強磁性材を部分的に除去して非磁性部を形成している。特許文献2は、焼鈍して得られた強磁性なマルテンサイト系ステンレス鋼を局部加熱して、弱磁性部を形成している。特許文献3は、加熱によるオーステナイト生成と冷間加工による加工誘起マルテンサイト生成を組み合わせて、非磁性部と強磁性部を共存させている。特許文献4は、電磁鋼板の一部に非磁性合金やステンレス鋼を埋設して非磁性部を形成している。
【0007】
非特許文献1は、電磁鋼板の一部にNi-Cr-Fe-B系合金を溶融反応させて、非磁性部を形成している。非特許文献2は、電磁鋼板の一部にCuを反応させて非磁性部を形成している。
【0008】
いずれの文献にも、軟磁性部(強磁性部)と非磁性部の境界付近の磁気特性、成分組成、金属組織等に着眼した記載はない。また、軟磁性部と非磁性部の境界付近を積層造形することを提案した文献も見当たらない。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、軟磁性部と非磁性部を有する新たな磁性部材等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は鋭意研究により、軟磁性部と非磁性部の間に所望の中間部を形成することを着想し、高特性を発揮し得る磁性部材を得ることに成功した。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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