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公開番号
2025094948
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2025018895,2022548989
出願日
2025-02-07,2021-02-12
発明の名称
動的広体積範囲ピペット
出願人
デノビクス・インコーポレイテッド
,
DeNovix Inc.
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01L
3/02 20060101AFI20250618BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】正確性および/または精度を犠牲にすることなくより幅広い液体体積範囲に及ぶように液体を吸引およびディスペンスすることができるマルチ体積液体ディスペンサーを提供する。
【解決手段】かかるピペットは、大プランジャー要素にてスライド可能に受容される小プランジャー要素を備えるボディおよび流体ディスプレイスメント・アッセンブリを含んでおり、空気などの流体のディスプレイスメントの精度良く正確な制御のため大プランジャー要素および小プランジャー要素の各々は真空チャンバー内で移動可能となっている。これにより、シングル・デバイスが動的な正確および精度良い手法で幅広い範囲の液体を吸引およびディスペンスできるようになっている。さらに、本明細書で開示されるデバイスは、多段バネ荷重エジェクター機構を含んでおり、それにより、ユーザーが異なるサイズのピペット先端部を使用およびエジェクトできるようになっている。
【選択図】図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
ピペットであって、
ボディであって、該ボディ内への流体の導入および該ボディからの流体の排出を可能とする開口端を有するボディ;
第1真空チャンバー、第1プランジャー要素、第2真空チャンバー、および第2プランジャー要素を有して成る流体ディスプレイスメント・アッセンブリ、ならびに
第1プランジャー要素および第2プランジャー要素を作動させるための電子駆動ユニット
を有して成り、
第1真空チャンバーは、第1流体入口を有する第1穴部を有して成り、第1プランジャー要素が、第1流体入口に位置する閉位置と開位置との間で第1穴部内にてスライドできるように位置付けられており、第1プランジャー要素が開位置にある場合に第1流体入口がボディの開口端と流体連通状態となり、
第2真空チャンバーは、第1プランジャー要素内に第2穴部を有して成ると共に、第2流体入口を有し、第2プランジャー要素が、第2流体入口に位置する閉位置と開位置との間で第2穴部内にてスライドできるように位置付けられており、第2プランジャー要素が開位置にある場合に第2流体入口がボディの開口端と流体連通状態となり、
電子駆動ユニットは、
第1プランジャー要素と操作可能に接続され、第1穴部内にて閉位置と開位置との間で第1プランジャー要素を作動させるように構成された第1モーター、および
第2プランジャー要素と操作可能に接続され、第2穴部内にて閉位置と開位置との間で第2プランジャー要素を作動させるように構成された第2モーターを有して成り、
第1モーターおよび第2モーターが制御システムで制御され、制御システムが、ピペットを操作するためのユーザー・インターフェースを介して制御され、
第1プランジャー要素の移動によりディスプレイスメントされる流体体積に略等しい量でピペット・デバイスにより吸引される第1液体体積が規定される距離となるように、第1モーターが第1プランジャー要素の開位置への移動を引き起こす場合、第2プランジャー要素は閉位置にあり、
第2プランジャー要素の移動によりディスプレイスメントされる流体体積に略等しい量でピペット・デバイスにより吸引される第2液体体積が規定される距離となるように、第2モーターが第2プランジャー要素の開位置への移動を引き起こす場合、第1プランジャー要素は閉位置にある、ピペット。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
開位置から閉位置への第1プランジャー要素の移動によって、第1液体体積がピペットから正確にディスペンスされるか、あるいは、開位置から閉位置への第2プランジャー要素の移動によって、第2液体体積がピペットから正確にディスペンスされる、請求項1に記載のピペット。
【請求項3】
流体は空気である、請求項1または2に記載のピペット。
【請求項4】
第1液体体積の範囲は、第2液体体積の範囲の上限よりも大きい上限を有する、請求項1~3のいずれかに記載のピペット。
【請求項5】
第1液体体積の範囲と第2液体体積の範囲とが互いにオーバーラップする、請求項4に記載のピペット。
【請求項6】
第1液体体積が約10μL~約1500μLの範囲となっている、請求項4または請求項5に記載のピペット。
【請求項7】
第2液体体積が約0.1μL~約200μLの範囲である、請求項4、請求項5または請求項6に記載のピペット。
【請求項8】
第1モーターは、第1ピストンにより第1プランジャー要素に操作可能に接続されており、第2モーターは、第2ピストンにより第2プランジャー要素に操作可能に接続されている、請求項1~7のいずれかに記載のピペット。
【請求項9】
第1プランジャー要素は円筒形状であって第1断面直径を有し、第2プランジャー要素は円筒形状であって第2断面直径を有し、第1断面直径が第2断面直径よりも大きい、請求項1~8のいずれか1つに記載のピペット。
【請求項10】
第1断面直径は約3mm~約20mmであり、第2断面直径は約0.5mm~約5mmである、請求項9に記載のピペット。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年2月14日に出願の米国仮出願第62/976,412号の優先権を主張するものであり、その出願内容の全体が参照により本願明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 4,300 文字)
【0002】
(発明の分野)
本発明は、広範囲の体積にわたって液体をディスペンス(または供給もしくは計量供給、dispense)することができるピペッティング・デバイスに一般に関する。特に、本願明細書では、シングル・デバイス内において別個のディスプレイスメント・チャンバー(displacement chamber)が供される入れ子式プランジャー要素(またはネスト化したプランジャー要素、nested plunger elements)のセットを含むモーター駆動ピストン・システムを備えた電子ピペットが開示される。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
ピペットおよび他の同様の液体ディスペンス・デバイスは、実験室および液体投与のフィールド・リサーチで一般に用いられている。典型的なピペットは、シリンダー内で動くことができるピストンを含んでおり、そのピストンはピペットのディスペンス端に取り付けられたディスポーザブルな先端部(または使い捨て可能な先端部)内へと液体を仕向け、当該ディスポーザブルな先端部から液体をディスペンスするのに供する。液体体積はたいてい調整可能である。ピストンは、手動の作動(例えば、ボタンに加えられる力)または電子モーターおよび関連する制御システムによって動かされる。電子ピペットは、制御システムおよび関連のユーザー・インターフェースを有しており、そのような制御システムおよび関連のユーザー・インターフェースは、例えば、体積および他の必要なピペット機能を設定することができ、操作実行するためのコマンドを与える。所望の機能が選択され、体積および他の設定が入力されると、操作スイッチの押下げが自動的にピストン動作を実行する。
【0004】
ピペットは、概して約1mL未満の液体体積であって約0.5μL~約1mLの範囲の液体体積をディスペンスするのに通常用いられる。しかしながら、当業者に理解されるように、現在のピペット技術では、単一の流体ディスプレイスメント・デバイス(single displacement device)を使用してこの範囲全体に及ぶ液体体積のディスペンスは可能となっておらず、特に少なくとも正確性および精度を犠牲にすることなく範囲全体に及ぶ液体体積のディスペンスは可能ではない。かかる範囲の液体のディスペンスを要する典型的なウェットラボ作業では、3~4つの異なるピペット・デバイス(各々がそのような体積範囲のサブセットの正確かつ精度良い吸引/ディスペンスのため最適化されている3~4つの異なるピペット・デバイス)の使用を要する。例えば、研究者は、約2μL~約20μLの範囲の流体体積をディスペンスするため20μLピペット、約20μL~約200μLの範囲の流体体積をディスペンスするため200μLピペット、および約100μL~約1000μLの範囲の流体体積をディスペンスするため1000μLピペットを通常使用することになる。多くのデバイスの使用を要することは、作業(work area)が煩雑となり、コストを上昇させる。
【0005】
それゆえ、正確性および/または精度を犠牲にすることなくより幅広い液体体積範囲に及ぶように液体を吸引(aspirate)およびディスペンスすることができる単一ピペット・デバイス(single pipetting device)にはニーズがある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書においては、正確および精度良く広い体積範囲に及んで液体を吸引(または引き込み、aspirate)およびディスペンスする(または供給、調剤、投薬もしくは分注する、dispense)ことが可能なマルチ体積(または複数の体積、multi-volume)のピペット・デバイス(またはピペット用デバイス)が開示される。特に、本明細書で開示されるデバイスは、空気のディスプレイスメント(または押しのけ、移動、変位もしくは置換、displacement)のための異なる(または区別される、distinct)真空チャンバー内で作動し、それにより略等しい体積の液体の吸引を引き起こす入れ子状のプランジャー要素(または互いに入れ子になったプランジャー要素)を好ましくは採用している。斬新な入れ子状のプランジャー設計によって、デバイスは、シームレスかつ素早く低体積範囲(または小さい体積範囲)から高体積範囲(または大きい体積範囲)への動的な変換(またはダイナミック・スイッチ、dynamically switch)が可能となっている。
【0007】
1つの要旨において、本発明は、ボディおよび流体移動アッセンブリを含むピペットであって、ボディは、ボディ内への流体の導入およびボディからの流体の排出を可能とする開口端を有しており、流体ディスプレイスメント・アッセンブリ(または流体押しのけもしくは移動もしくは変位デバイス、fluid displacement assembly)は、第1真空チャンバー、第1プランジャー要素、第2真空チャンバー、および第2プランジャー要素を有して成る。かかる要旨では、第1真空チャンバーは、第1流体入口を備えた第1穴部(または第1ボア、first bore)を有する。第1プランジャー要素は、第1穴部内にてスライド可能状態で位置付けることができるようになっており、閉位置(第1流体入口における閉位置)と開位置との間で動くことができる。第1プランジャー要素が開位置にある場合では第1流体入口がボディの開口端と流体連通状態となっている。第2真空チャンバーは、第1プランジャー要素内に第2穴部を有して成ると共に、第2流体入口を有している。第2プランジャー要素は、第2穴部内にてスライド可能状態で位置付けることができるようになっており、閉位置(第2流体入口における閉位置)と開位置との間で動くことができる。第2プランジャー要素が開位置にある場合には、第2流体入口はボディの開口端と流体連通状態にある。かかるピペットの設計は、第1プランジャー要素および第2プランジャー要素を作動させるための電子駆動ユニット(electronic drive unit)の特徴も有している。電子駆動ユニットは、第1プランジャー要素と操作可能に接続され、第1穴部内にて閉位置と開位置との間で第1プランジャー要素を作動させるべく構成された第1モーター、および、第2プランジャー要素と操作可能に接続され、第2穴部内にて閉位置と開位置との間で第2プランジャー要素を作動させるべく構成された第2モーターを有して成る。第1モーターと第2モーターが制御システムで制御され、制御システムが、ピペットを操作するためのユーザー・インターフェースを介して制御される。第1プランジャー要素の移動によりディスプレイスメントされる(または押しのけられる)流体体積に略等しい量でピペット・デバイスにより吸引される第1液体体積が規定されるような距離でもって第1モーターが第1プランジャー要素の開位置への移動を引き起こす場合、第2プランジャー要素は閉位置にある。また、第2プランジャー要素の移動によりディスプレイスメントされる(または押しのけられる)流体体積に略等しい量でピペット・デバイスにより吸引される第2液体体積が規定されるような距離でもって第2モーターが第2プランジャー要素の開位置への移動を引き起こす場合、第1プランジャー要素は閉位置にある。付加的にいえば、開位置から閉位置への第1プランジャー要素の移動によって、第1液体体積がピペットから正確にディスペンスされたり、開位置から閉位置への第2プランジャー要素の移動によって、第2液体体積がピペットから正確にディスペンスされたりする。幾つかの態様において、ディスプレイスメントされる(または押しのけられる)流体は空気である。
【0008】
1つの態様において、第1液体体積の範囲は、第2液体体積の範囲の上限よりも大きい上限を有している。しかしながら、別の態様では、第1液体体積の範囲と第2液体体積の範囲とが互いにオーバーラップしている。幾つかの態様において、第1液体体積が約10μL~約1500μLの範囲となっている。他の態様において、第2液体体積が約0.1μL~約200μLの範囲となっている。付加的にいえば、第1プランジャー要素および第2プランジャー要素の双方は円筒形状(またはシリンダー形状)を有し、第1プランジャー要素の第1断面直径が第2プランジャー要素の第2断面直径よりも大きくなっている。例えば、1つの態様において、第1断面直径が約3mm~約20mmとなっており、第2断面直径が約0.5mm~約5mmとなっている。幾つかの態様において、第2断面直径と第1断面直径との比は、約1:約1.1~約1:約40である。
【0009】
幾つかの態様において、第1モーターは、第1ピストンによって第1プランジャー要素に操作可能に接続されており、第2モーターは、第2ピストンによって第2プランジャー要素に操作可能に接続されている。さらに、第1モーター、第2モーター、または、第1モーターと第2モーターとの双方は、種々の適当なモーターから選択されるものであってよく、制限されないものの、サーボモーター(servo motor)、ステッパー・モーター(stepper motor)、およびリニア・アクチュエーター・モーター(linear actuator motor)を含む種々の適当なモーターから成る群から選択されるものであってよい。
【0010】
幾つかの態様において、ピペットのボディは、ピペット・ハウジングおよびディスペンサー・ハウジングを更に有して成り、流体ディスプレイスメント・アッセンブリが、ディスペンサー・ハウジング内に少なくとも部分的に配置されており、電子駆動ユニットがピペット・ハウジング内に配置されている。幾つかの態様において、ディスペンサー・ハウジングは、ピペット先端部の取付けのために構成された周縁面を有する第1部分を有して成っている。かかる態様において、ディスペンサー・ハウジングは、ピペット先端部の取り付けのために構成された周縁面を有する第2部分を更に有して成ってよい。第1部分は、第2部分の断面直径よりも大きい断面直径を有していてよい。
(【0011】以降は省略されています)
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