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公開番号
2025094576
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2023210216
出願日
2023-12-13
発明の名称
臨界裕度推定装置と臨界裕度推定方法
出願人
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
G21F
9/36 20060101AFI20250618BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】収納容器内の物質によらず、収納容器に収納された核燃料物質の臨界裕度を推定することができる臨界裕度推定装置を提供する。
【解決手段】本発明による臨界裕度推定装置は、収納容器101に収納された容器内物質102に関する状態を取得する容器状態取得部201と、容器内物質102に関する状態から、容器内物質102の物理的な情報を推定する物理情報推定部202と、容器内物質102の物理的な情報から収納容器101の実効増倍率を求めて、容器内物質102が臨界に達するまでの臨界裕度を推定する臨界裕度評価部203と、容器内物質102となり得る物質について、表面状態、組成、密度、及び形状を保存しているデータベース210を備える。容器内物質102に関する状態は、容器内物質102の表面状態、組成、密度、形状、及び高さを含む。容器内物質102の物理的な情報は、容器内平均高さと、ウランと水素の原子個数比である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
収納容器に収納された放射性廃棄物である容器内物質に関する状態を取得する容器状態取得部と、
前記容器状態取得部が取得した前記容器内物質に関する前記状態から、前記容器内物質の物理的な情報を推定する物理情報推定部と、
前記物理情報推定部が推定した前記容器内物質の前記物理的な情報から前記収納容器の実効増倍率を求めて、前記容器内物質が臨界に達するまでの余裕度である臨界裕度を前記実効増倍率から推定する臨界裕度評価部と、
前記容器内物質となり得る物質について、表面状態、組成、密度、及び形状を保存しているデータベースと、
を備え、
前記容器内物質に関する前記状態は、前記容器内物質の前記表面状態、前記組成、前記密度、前記形状、及び高さを含み、
前記容器内物質の前記物理的な情報は、前記収納容器に収容された状態における前記容器内物質の平均的な高さである容器内平均高さと、ウランと水素の原子個数比である、
ことを特徴とする臨界裕度推定装置。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記容器状態取得部は、表面測定装置を備え、
前記表面測定装置は、前記容器内物質の前記表面状態と、前記容器内物質の前記収納容器の最上部からの距離とを測定し、
前記容器状態取得部は、前記高さを前記距離から求め、
前記容器状態取得部は、前記組成と前記密度と前記形状を、前記表面測定装置を用いて取得した前記表面状態を用いて、前記データベースを参照して取得する、
請求項1に記載の臨界裕度推定装置。
【請求項3】
前記物理情報推定部は、前記容器状態取得部が取得した前記容器内物質の前記組成と前記密度と前記形状と前記高さを用いて、前記容器内平均高さと前記原子個数比を推定する、
請求項1に記載の臨界裕度推定装置。
【請求項4】
前記臨界裕度評価部は、前記物理情報推定部が推定した、前記容器内平均高さと前記原子個数比から、前記実効増倍率を求め、求めた前記実効増倍率と臨界を起こす実効増倍率の値との差分を前記臨界裕度とする、
請求項1に記載の臨界裕度推定装置。
【請求項5】
前記物理情報推定部は、前記容器状態取得部が取得した前記容器内物質の前記高さの、前記収納容器の底面に平行な面における二次元位置についての分布の平均値と標準偏差を用いて、前記容器内平均高さを推定する、
請求項3に記載の臨界裕度推定装置。
【請求項6】
前記臨界裕度評価部が求めた前記実効増倍率と前記臨界裕度を表示する臨界裕度表示部を備える、
請求項1に記載の臨界裕度推定装置。
【請求項7】
収納容器に収納された放射性廃棄物である容器内物質に関する状態を取得する容器状態取得ステップと、
前記容器状態取得ステップで取得した前記容器内物質に関する前記状態から、前記容器内物質の物理的な情報を推定する物理情報推定ステップと、
前記物理情報推定ステップで推定した前記容器内物質の前記物理的な情報から前記収納容器の実効増倍率を求めて、前記容器内物質が臨界に達するまでの余裕度である臨界裕度を前記実効増倍率から推定する臨界裕度評価ステップと、
を有し、
前記容器内物質に関する前記状態は、前記容器内物質の表面状態、組成、密度、形状、及び高さを含み、
前記容器内物質の前記物理的な情報は、前記収納容器に収容された状態における前記容器内物質の平均的な高さである容器内平均高さと、ウランと水素の原子個数比であり、
前記容器状態取得ステップでは、
前記容器内物質の前記表面状態と、前記容器内物質の前記収納容器の最上部からの距離とを表面測定装置で測定し、
前記高さを前記距離から求め、
前記組成と前記密度と前記形状を、前記表面測定装置で取得した前記表面状態を用いて、前記容器内物質となり得る物質について前記表面状態、前記組成、前記密度、及び前記形状を保存しているデータベースを参照して取得し、
前記物理情報推定ステップでは、前記容器状態取得ステップで取得した前記容器内物質の前記組成と前記密度と前記形状と前記高さを用いて、前記容器内平均高さと前記原子個数比を推定する、
ことを特徴とする臨界裕度推定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納容器に収納された核燃料物質について、臨界に達するまでの余裕度である臨界裕度を推定する装置と方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
核燃料物質を含む放射性廃棄物は、収納容器に収納して、原子核分裂に関する臨界安全を確保しながら、安定に貯蔵する必要がある。核燃料物質を含む放射性廃棄物を収納した収納容器を適切に保持するための従来技術の例は、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された、核燃料物質の収納用装置は、内部に収納容器を収容可能な領域を備えて上部が開口した外容器と、収納容器内の中性子計数率を計測する中性子検出器と、中性子検出器の計測結果に基づき、収納容器内が臨界となる可能性のある核燃料物質の量を求める演算部とを備え、収納容器の周囲の環境が変化した場合でも、収納した核燃料物質の未臨界を担保できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-1451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、中性子検出器が計測した収納容器内の中性子計数率に基づいて、収納容器内が臨界となる可能性のある核燃料物質の量を求める。収納容器の内部には、燃焼度が互いに異なる複数種類の核燃料物質が存在する場合や、中性子吸収材や水分等の非核燃料物質が混入している場合がある。従来の技術では、このような場合には、収納容器内が臨界となる可能性のある核燃料物質の量を求めることが簡単ではなく、収納容器に収納された核燃料物質の臨界裕度(臨界に達するまでの余裕度)を求めることが難しい。
【0005】
本発明の目的は、収納容器内の物質によらず、収納容器に収納された核燃料物質の臨界裕度を推定することができる臨界裕度推定装置と臨界裕度推定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による臨界裕度推定装置は、収納容器に収納された放射性廃棄物である容器内物質に関する状態を取得する容器状態取得部と、前記容器状態取得部が取得した前記容器内物質に関する前記状態から、前記容器内物質の物理的な情報を推定する物理情報推定部と、前記物理情報推定部が推定した前記容器内物質の前記物理的な情報から前記収納容器の実効増倍率を求めて、前記容器内物質が臨界に達するまでの余裕度である臨界裕度を前記実効増倍率から推定する臨界裕度評価部と、前記容器内物質となり得る物質について、表面状態、組成、密度、及び形状を保存しているデータベースを備える。前記容器内物質に関する前記状態は、前記容器内物質の前記表面状態、前記組成、前記密度、前記形状、及び高さを含む。前記容器内物質の前記物理的な情報は、前記収納容器に収容された状態における前記容器内物質の平均的な高さである容器内平均高さと、ウランと水素の原子個数比である。
【0007】
本発明による臨界裕度推定方法は、収納容器に収納された放射性廃棄物である容器内物質に関する状態を取得する容器状態取得ステップと、前記容器状態取得ステップで取得した前記容器内物質に関する前記状態から、前記容器内物質の物理的な情報を推定する物理情報推定ステップと、前記物理情報推定ステップで推定した前記容器内物質の前記物理的な情報から前記収納容器の実効増倍率を求めて、前記容器内物質が臨界に達するまでの余裕度である臨界裕度を前記実効増倍率から推定する臨界裕度評価ステップを有する。前記容器内物質に関する前記状態は、前記容器内物質の表面状態、組成、密度、形状、及び高さを含む。前記容器内物質の前記物理的な情報は、前記収納容器に収容された状態における前記容器内物質の平均的な高さである容器内平均高さと、ウランと水素の原子個数比である。前記容器状態取得ステップでは、前記容器内物質の前記表面状態と、前記容器内物質の前記収納容器の最上部からの距離とを表面測定装置で測定し、前記高さを前記距離から求め、前記組成と前記密度と前記形状を、前記表面測定装置で取得した前記表面状態を用いて、前記容器内物質となり得る物質について前記表面状態、前記組成、前記密度、及び前記形状を保存しているデータベースを参照して取得する。前記物理情報推定ステップでは、前記容器状態取得ステップで取得した前記容器内物質の前記組成と前記密度と前記形状と前記高さを用いて、前記容器内平均高さと前記原子個数比を推定する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、収納容器内の物質によらず、収納容器に収納された核燃料物質の臨界裕度を推定することができる臨界裕度推定装置と臨界裕度推定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
収納容器に収納された容器内物質の例を示す図であり、砂状の容器内物質を示す図である。
収納容器に収納された容器内物質の例を示す図であり、塊状の容器内物質を示す図である。
収納容器に収納された容器内物質の例を示す図であり、データベースに登録されている容器内物質を示す図である。
本発明の実施例1による臨界裕度推定装置の構成を示す図である。
実施例1による臨界裕度推定方法の手順を示すフローチャートである。
容器状態取得部が、収納容器に収納される放射性廃棄物を測定することで、容器内物質に関する状態を取得する例を示す図である。
容器状態取得部が、容器内物質を測定することで、容器内物質に関する状態を取得する例を示す図である。
容器状態取得部が取得する、容器内物質の高さhの分布を示す図である。
物理情報推定部が、容器内平均高さzを推定する手順を示すフローチャートである。
容器内物質の中に存在する非核燃料物質の例を示す図である。
物理情報推定部が、ウランと水素の原子個数比H/Uを推定する手順を示すフローチャートである。
臨界裕度評価部が、実効増倍率を求めて臨界裕度を推定する手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、核燃料物質の臨界に達するまでの余裕度のことを臨界裕度と呼ぶ。臨界裕度は、核燃料物質を含む放射性廃棄物を収納した収納容器の実効増倍率keffと、臨界を起こす実効増倍率の値(=1)との差分で表される。
(【0011】以降は省略されています)
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