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公開番号2025090939
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023205845
出願日2023-12-06
発明の名称導電性ペースト、高熱伝導性材料および半導体装置
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人
主分類H01L 21/52 20060101AFI20250611BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】熱伝導率に優れるとともに密着強度および接続信頼性に優れる硬化物(高熱伝導性材料)が得られる導電性ペーストを提供する。
【解決手段】本発明の導電性ペーストは、表面が銀からなる粒子と、密着助剤と、を含み、前記密着助剤が、下記一般式(1)で表される化合物を含む。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025090939000005.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">37</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">153</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
表面が銀からなる粒子と、
密着助剤と、
を含み、
前記密着助剤が、下記一般式(1)で表される化合物を含む、導電性ペースト。
TIFF
2025090939000004.tif
37
153
(一般式(1)中、Qは2価の連結基である。)
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
さらに、エポキシ樹脂およびアクリル樹脂から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の導電性ペースト。
【請求項3】
さらに硬化剤を含む、請求項1に記載の導電性ペースト。
【請求項4】
以下の測定方法1に従って測定したダイシェア強度が20.0N/(3mm×3mm)以上60.0N/(3mm×3mm)以下である、請求項1に記載の導電性ペースト。
<測定方法1>
導電性ペーストを銀めっきした銅基板上に塗布して塗膜を形成し、その塗膜の上に表面銀めっきの3mm×3mmのシリコンチップを載せる。その後、30℃から175℃まで30分かけて昇温し、続けて175℃で30分間熱処理する。以上により導電性ペーストを硬化させ、シリコンチップの銀めっき面を基板に接合し、これを測定サンプルとする。
その後、上記測定サンプルを、ダイシェアテスター(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー株式会社製、DAGE-4000型)を用いて、260℃にてダイシェア強度(N/(3mm×3mm)を測定する。
【請求項5】
以下の測定方法2に従って測定したダイシェア強度が10.0N/(3mm×3mm)以上60.0N/(3mm×3mm)以下である、請求項1に記載の導電性ペースト。
<測定方法2>
導電性ペーストを銀めっきした銅基板上に塗布して塗膜を形成し、その塗膜の上に表面金めっきの3mm×3mmのシリコンチップを載せる。その後、30℃から175℃まで30分かけて昇温し、続けて175℃で30分間熱処理する。以上により導電性ペーストを硬化させ、シリコンチップの金めっき面を基板に接合し、これを測定サンプルとする。
その後、上記測定サンプルを、ダイシェアテスター(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー株式会社製、DAGE-4000型)を用いて、260℃にてダイシェア強度(N/(3mm×3mm)を測定する。
【請求項6】
以下の測定方法3に従って測定したダイシェア強度が20.0N/(3mm×3mm)以上60.0N/(3mm×3mm)以下である、請求項1に記載の導電性ペースト。
<測定方法3>
導電性ペーストを銅基板上に塗布して塗膜を形成し、その塗膜の上に3mm×3mmのシリコンチップを載せる。その後、30℃から175℃まで30分かけて昇温し、続けて175℃で30分間熱処理する。以上により導電性ペーストを硬化させ、シリコンチップ表面を基板に接合し、これを測定サンプルとする。
その後、上記測定サンプルを、ダイシェアテスター(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー株式会社製、DAGE-4000型)を用いて、260℃にてダイシェア強度(N/(3mm×3mm))を測定する。
【請求項7】
以下の測定方法4に従って測定したダイシェア強度が35.0N/(3mm×3mm)以上80.0N/(3mm×3mm)以下である、請求項1に記載の導電性ペースト。
<測定方法4>
導電性ペーストをニッケル基板上に塗布して塗膜を形成し、その塗膜の上に3mm×3mmのシリコンチップを載せる。その後、30℃から175℃まで30分かけて昇温し、続けて175℃で30分間熱処理する。以上により導電性ペーストを硬化させ、シリコンチップ表面を基板に接合し、これを測定サンプルとする。
その後、上記測定サンプルを、ダイシェアテスター(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー株式会社製、DAGE-4000型)を用いて、260℃にてダイシェア強度(N/(3mm×3mm))を測定する。
【請求項8】
レーザーフラッシュ法によって測定された熱伝導率が2.0W/mK以上10.0W/mK以下である、請求項1に記載の導電性ペースト。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の導電性ペーストを硬化して得られる高熱伝導性材料。
【請求項10】
基材と、
前記基材上に接着層を介して搭載された半導体素子と、を備え、
前記接着層は、請求項1~8のいずれかに記載の導電性ペーストを硬化してなる、半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、密着助剤を含む導電性ペースト、高熱伝導性材料および半導体装置に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
リードフレーム上に半導体素子を搭載し、樹脂によりモールドした形態の半導体装置は広く用いられている。たとえば、IC、LSIなどの半導体素子は、リードフレーム等の金属片にマウントし、ダイアタッチペーストと称される導電性ペーストを用いて固定した後、リードフレームのリード部と半導体素子上の電極とを細線ワイヤ(ボンディングワイヤ)により接続し、次いでこれらをパッケージに収納して半導体製品とされる。また、種々の表示用などに実用化されている発光ダイオード(LED)などを用いた光半導体装置は、リードフレームや樹脂基板上の所定部分に光半導体素子を導電性ペースト等で接合後、透明封止樹脂等で封止して製造される(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献2には、ポリロタキサンを含む樹脂、導電性粒子、および密着助剤を含む導電性樹脂組成物が開示され、当該密着助剤としてはシランカップリング剤が挙げられている。
【0004】
特許文献3には、所定の構造を備えるトリアジン化合物を含む接着用添加剤が開示されている。当該文献には、この接着用添加剤を封止材用の熱硬化性樹脂組成物に添加したときに、硬化した樹脂組成物の金属との接着性を向上することができると記載されている。なお、当該文献の比較例においては、特定のトリアジン系接着添加剤を用いた場合、銅との接着力が低いことが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-273407号公報
特開2018-98272号公報
特開2023-69794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載の導電性樹脂組成物を用いて、半導体チップと、銅やニッケル等の金属表面とを接合する場合、熱伝導率、密着強度および接続信頼性に改善の余地があった。従来技術において、密着助剤を用いた導電性ペーストは、熱伝導率が低下する場合があった。また、特許文献3は封止材に関する技術であり、導電性ペーストに用いることは記載されていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、導電性ペーストに所定のトリアジン系化合物を含むことで、熱伝導率に優れるとともに、金属との密着強度および接続信頼性に優れる硬化物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、以下に示すことができる。
[1] 表面が銀からなる粒子と、
密着助剤と、
を含み、
前記密着助剤が、下記一般式(1)で表される化合物を含む、導電性ペースト。
TIFF
2025090939000001.tif
37
153
(一般式(1)中、Qは2価の連結基である。)
[2] さらに、エポキシ樹脂およびアクリル樹脂から選択される少なくとも1種を含む、[1]に記載の導電性ペースト。
[3] さらに硬化剤を含む、[1]または[2]に記載の導電性ペースト。
[4] 以下の測定方法1に従って測定したダイシェア強度が20.0N/(3mm×3mm)以上60.0N/(3mm×3mm)以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の導電性ペースト。
<測定方法1>
導電性ペーストを銀めっきした銅基板上に塗布して塗膜を形成し、その塗膜の上に表面銀めっきの3mm×3mmのシリコンチップを載せる。その後、30℃から175℃まで30分かけて昇温し、続けて175℃で30分間熱処理する。以上により導電性ペーストを硬化させ、シリコンチップの銀めっき面を基板に接合し、これを測定サンプルとする。
その後、上記測定サンプルを、ダイシェアテスター(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー株式会社製、DAGE-4000型)を用いて、260℃にてダイシェア強度(N/(3mm×3mm)を測定する。
[5] 以下の測定方法2に従って測定したダイシェア強度が10.0N/(3mm×3mm)以上60.0N/(3mm×3mm)以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の導電性ペースト。
<測定方法2>
導電性ペーストを銀めっきした銅基板上に塗布して塗膜を形成し、その塗膜の上に表面金めっきの3mm×3mmのシリコンチップを載せる。その後、30℃から175℃まで30分かけて昇温し、続けて175℃で30分間熱処理する。以上により導電性ペーストを硬化させ、シリコンチップの金めっき面を基板に接合し、これを測定サンプルとする。
その後、上記測定サンプルを、ダイシェアテスター(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー株式会社製、DAGE-4000型)を用いて、260℃にてダイシェア強度(N/(3mm×3mm)を測定する。
[6] 以下の測定方法3に従って測定したダイシェア強度が20.0N/(3mm×3mm)以上60.0N/(3mm×3mm)以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の導電性ペースト。
<測定方法3>
導電性ペーストを銅基板上に塗布して塗膜を形成し、その塗膜の上に3mm×3mmのシリコンチップを載せる。その後、30℃から175℃まで30分かけて昇温し、続けて175℃で30分間熱処理する。以上により導電性ペーストを硬化させ、シリコンチップ表面を基板に接合し、これを測定サンプルとする。
その後、上記測定サンプルを、ダイシェアテスター(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー株式会社製、DAGE-4000型)を用いて、260℃にてダイシェア強度(N/(3mm×3mm))を測定する。
[7] 以下の測定方法4に従って測定したダイシェア強度が35.0N/(3mm×3mm)以上80.0N/(3mm×3mm)以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の導電性ペースト。
<測定方法4>
導電性ペーストをニッケル基板上に塗布して塗膜を形成し、その塗膜の上に3mm×3mmのシリコンチップを載せる。その後、30℃から175℃まで30分かけて昇温し、続けて175℃で30分間熱処理する。以上により導電性ペーストを硬化させ、シリコンチップ表面を基板に接合し、これを測定サンプルとする。
その後、上記測定サンプルを、ダイシェアテスター(ノードソン・アドバンスド・テクノロジー株式会社製、DAGE-4000型)を用いて、260℃にてダイシェア強度(N/(3mm×3mm))を測定する。
[8] レーザーフラッシュ法によって測定された熱伝導率が2.0W/mK以上10.0W/mK以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の導電性ペースト。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の導電性ペーストを硬化して得られる高熱伝導性材料。
[10] 基材と、
前記基材上に接着層を介して搭載された半導体素子と、を備え、
前記接着層は、[1]~[8]のいずれかに記載の導電性ペーストを硬化してなる、半導体装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、熱伝導率に優れるとともに、金属との密着強度および接続信頼性に優れる硬化物(高熱伝導性材料)が得られる導電性ペーストを提供することができる。言い換えれば、本発明の導電性ペーストは、熱伝導率と、密着強度および接続信頼性とのバランスに優れる。したがって、本発明の導電性ペーストからなる接着層を備える半導体装置は製品信頼性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
半導体装置の一例を模式的に示す断面図である。
半導体装置の一例を模式的に示す断面図である。
図3(a)は、比較例1の導電性ペーストを用いて得られたパッケージ構造物のパッケージ剥離試験前の上面写真であり、図3(b)はパッケージ剥離試験後の上面写真である。
図4(a)は、実施例1の導電性ペーストを用いて得られたパッケージ構造物のパッケージ剥離試験前の上面写真であり、図4(b)はパッケージ剥離試験後の上面写真である。
図5(a)は、比較例2の導電性ペーストを用いて得られたパッケージ構造物のパッケージ剥離試験前の上面写真であり、図5(b)はパッケージ剥離試験後の上面写真である。
図6(a)は、比較例3の導電性ペーストを用いて得られたパッケージ構造物のパッケージ剥離試験前の上面写真であり、図6(b)はパッケージ剥離試験後の上面写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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