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公開番号2025089954
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-16
出願番号2023204950
出願日2023-12-04
発明の名称電源装置
出願人一般財団法人電力中央研究所
代理人個人,個人
主分類H02J 50/12 20160101AFI20250609BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】発電用の受電コイル部材により、送電線から距離をおいて(送電線に近接させずに)電力を得る。
【解決手段】送電鉄塔1の中腹部位の内周部に、磁界及び磁束の方向に交差する面内で、受電コイル部材3を備え、受電コイル部材3により構築される等価回路における誘起電圧に応じて生じた電力を制御手段(制御ボックス7)を介してカメラ8、アンテナ9に供給する。受電コイル部材3は、可撓性を有する線状部材で構成されるコイル線11を有し、コア素材を有することがなく軽量化され、コイル線11を折りたたむことで、小さくして運搬することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
架空送電線による磁界が発生する塔の中腹部位の内周部に、磁界及び磁束の方向に交差する面内で、可撓性を有する線状部材が巻回されて配される受電コイル部材と、
前記受電コイル部材により構築される等価回路における誘起電圧に応じて生じた電力を負荷に供給する制御手段とを備えた
ことを特徴とする電源装置。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電源装置において、
前記塔は送電鉄塔であり、
前記受電コイル部材が配される前記送電鉄塔の中腹部位は、送電線と同程度の高さの位置である
ことを特徴とする電源装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電源装置において、
前記線状部材は、
エナメル線を多数本撚り合わせた撚線であり、
前記受電コイル部材は、
前記撚線が前記送電鉄塔の中腹部位に多数巻きされて構築される
ことを特徴とする電源装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電源装置において、
前記撚線は、
直径が0.5mm以下のエナメル線を250本以上撚り合わせたものであり、
前記受電コイル部材は、
前記撚線が前記送電鉄塔の中腹部位の一辺が4m以上の四角状の空間を有する中腹部に、80巻き以上巻かれて構築される
ことを特徴とする電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、エナメル線を多数本撚り合わせた撚線(リッツ線)を用いた受電コイルにより、架空送電線から発生する塔内の磁界を回収し、送電鉄塔内に設置され、負荷に電力を供給する電源装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
送電設備の保守・監視においては、定期的な巡視、点検や補修が行われており、保守・監視作業の効率化に向けて様々な情報通信技術の導入が検討されている。送電設備は、発電所において発電した電気を変電所に送るための設備であり、地中あるいは架空送電設備がある。また、一般に、架空送電設備では送電線に電線が、地中送電設備では送電線にケーブルが用いられる。これらの設備を商用電源が利用困難な場所に設置する場合、保守・監視を行うための情報通信機器の電源を確保することが求められている。
【0003】
地中送電設備で電源を確保する技術としては、例えば、ケーブルに、ケイ素鋼のコア素材にコイルを巻回した変流器(Current Transformer:CT)を取り付けて、磁界結合により電力を取り出すことが種々提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1をはじめとした技術を用いることで、商用電源が利用困難な場所であっても電源を確保することが可能になる。
【0004】
しかし、従来の技術は、地中送電設備においてCTをケーブルに取り付けることにより電力を得ているため、その技術をそのまま架空送電設備に対して設置するには制約があるのが現状であった。つまり、ケーブルへの取付けと異なり、電線への取付けでは送電線の電気を止める必要がある。さらに、電線に設置したCTと送電鉄塔内に設置した情報通信機器とを結線してしまうと、碍子の絶縁性能を維持できなくなる課題がある。
【0005】
架空送電設備においては、送電線から距離を取れる位置に設置される発電コイルが提案されている。電気伝導体の巻線としてのコイル(発電コイル)は、一般に、強磁性またはフェリ磁性の素材や空気を芯(コア)として、その周りに銅線を巻いて構成される。空気より高透磁率のコア素材が使用されることで磁場が強化され、インダクタンスが増大する。つまり、コア素材を用いると磁束を収束できるため、同じ電力を取り出す場合、コア素材を用いない発電コイルと比べ、コア素材を用いた発電コイルでは軽量化される。しかし、軽量化が期待できるコア素材を用いた発電コイルを使用し、取り出す電力を単純に増やすためには、本体を大型化したり、本体の数量を増やしたりすることが考えられるが、その場合、総重量が大幅に増大し、運搬や設置が困難になる。
【0006】
他にも架空送電線からの静電誘導を利用して電源を取り出すことも行われているが、十分な電力を得ることが困難であり、点検機器の動作や、通信のための電源を確保することができないのが実情であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6351884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、架空送電線から発生する磁界を回収する受電コイル部材を用いて、送電線から距離をおいて(送電線に近接させずに)電力を得ることができる電源装置を提供することを目的とする。
【0009】
具体的な例としては、架空送電線から発生する磁界を回収する受電コイル部材を用いて、送電線に近接させずに送電鉄塔内へ設置され、負荷へ電力を供給することができる電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の電源装置は、架空送電線による磁界が発生する塔(送電鉄塔)の中腹部位の内周部に、磁界及び磁束の方向に交差する面内で、可撓性を有する線状部材が巻回されて配される受電コイル部材と、前記受電コイル部材により構築される等価回路における誘起電圧に応じて生じた電力を負荷に供給する制御手段とを備えたことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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