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公開番号
2025085143
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-05
出願番号
2023198815
出願日
2023-11-24
発明の名称
セーフティ制御機能付きアブソリュートエンコーダ及びそれを用いたサーボ制御装置
出願人
デルタ電子株式会社
代理人
弁理士法人三栄国際特許事務所
主分類
G01D
5/244 20060101AFI20250529BHJP(測定;試験)
要約
【課題】セーフティ制御機能を有し、かつ、コンパクトな構成のロータリーエンコーダを提供する。
【解決手段】2系統のアブソリュートエンコーダユニットは、少なくとも1つの磁気式のエンコーダユニットを含んでおり、回転軸に固定されるマグネットと、マグネットに対向して配置された磁気センサと、磁気センサの出力を処理して出力するセンサ信号の処理ユニットと、大バルクハウゼン効果発電ユニットと第1、第2磁性板を備えており、強磁性ワイヤ、発電用コイル、及び第1、第2磁性板は、エンコーダハウジング内で、かつ、プリント基板に対して、マグネットと同じ側に位置されており、第1磁性板及び第2磁性板は、強磁性ワイヤの両端からマグネットを挟んでマグネットの両側面の外側まで伸びており、さらに、いずれか一方のロータリーエンコーダユニットが故障した場合に対処するセーフティ制御ユニットを備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
独立した2系統のアブソリュートエンコーダユニットと、電源ユニットを備えたロータリーエンコーダであって、
前記2系統のアブソリュートエンコーダユニットは、その各々が高分解能のアブソリュートエンコーダユニットであり、かつ、少なくとも1つの磁気式のアブソリュートエンコーダユニットを含んでおり、
前記磁気式のアブソリュートエンコーダユニットは、回転軸に固定されるマグネットと、前記マグネットに対向して配置された磁気センサと、前記磁気センサの出力を処理して出力するセンサ信号の処理ユニットとを備え、
前記電源ユニットとして、大バルクハウゼン効果発電ユニットを備えており、
前記磁気センサと前記センサ信号の処理ユニットとが搭載されたプリント基板が、中空部を有するエンコーダハウジングに保持されており、
前記回転軸に固定される前記マグネットは、その中心を通る境界線を境にして半径方向に一組のN極領域とS極領域が形成された1個の円板状のマグネットであり、一組の前記N極領域と前記S極領域とが、1つの平な表面を形成しており、
前記大バルクハウゼン効果発電ユニットは、強磁性ワイヤ及び1個の発電用コイルと、前記強磁性ワイヤの両端に接続された第1磁性板及び第2磁性板を備えており、
前記強磁性ワイヤ、前記発電用コイル、及び前記第1磁性板及び前記第2磁性板は、前記エンコーダハウジング内で、かつ、前記回転軸の軸心方向において、前記プリント基板に対して、前記マグネットと同じ側に配置されており、
前記第1磁性板及び前記第2磁性板は、前記強磁性ワイヤの両端から前記マグネットを挟んで前記マグネットの両側面の外側まで伸びており、
前記第1磁性板及び前記第2磁性板は、前記マグネットの前記両側面に沿って離間して伸びており、前記第1磁性板及び前記第2磁性板は、同じ磁性材料からなり、前記回転軸の軸心方向において、前記マグネットと同じ高さに配置されており、前記回転軸の前記軸心方向において、前記マグネットを挟んで、線対称の形状をなしており、
り、
前記ロータリーエンコーダは、さらに、前記2系統のアブソリュートエンコーダユニットの出力状態を監視し、少なくともいずれか一方の前記アブソリュートエンコーダユニットが故障した場合には、前記ロータリーエンコーダを停止させるように制御するセーフティ制御ユニットを備えていることを特徴とするロータリーエンコーダ。
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【請求項2】
請求項1において、
前記エンコーダハウジング内は、磁気シールドされており、
前記2系統のアブソリュートエンコーダユニットとして、TMRセンサを含む前記磁気式のアブソリュートエンコーダユニットと、光学センサを含む光学式のアブソリュートエンコーダユニットとを備えており、
前記TMRセンサは、前記プリント基板上で前記マグネット面する位置に設置され、
前記光学式のアブソリュートエンコーダユニットのコードパターンが前記回転軸に固定されたディスク上に形成されており、
前記ディスクは、前記プリント基板に対して前記第1磁性板及び前記第2磁性板よりも遠い側で、前記回転軸に固定されており、
前記セーフティ制御ユニットは、前記磁気式のアブソリュートエンコーダユニットの出力状態と、前記光学式のアブソリュートエンコーダユニットの出力状態を監視し、少なくともいずれか一方の前記アブソリュートエンコーダユニットが故障した場合には、前記ロータリーエンコーダを停止させるように制御することを特徴とするロータリーエンコーダ。
【請求項3】
請求項1において、
前記エンコーダハウジング内は、磁気シールドされており、
前記2系統のアブソリュートエンコーダユニットとして、TMRセンサを含む第1の前記磁気式のアブソリュートエンコーダユニットと、GMRセンサを含む第2の前記磁気式のアブソリュートエンコーダユニットとを備えており、
前記TMRセンサは、前記エンコーダハウジングに保持されたプリント基板上でかつ前記マグネット面する位置に設置され、前記GMRセンサは、前記プリント基板上の前記TMRセンサの裏面側に設置されており、
前記セーフティ制御ユニットは、第1の前記磁気式のアブソリュートエンコーダユニットの出力状態と、第2の前記磁気式のアブソリュートエンコーダユニットの出力状態を監視し、少なくともいずれか一方の前記磁気式のアブソリュートエンコーダユニットが故障した場合には、前記ロータリーエンコーダを停止させるように制御することを特徴とするロータリーエンコーダ。
【請求項4】
回転電気機器を用いたサーボ制御装置であって、
前記回転電気機器は、請求項1~3のいずれか1項に記載の前記ロータリーエンコーダを備えていることを特徴とするロータリーエンコーダ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータリーエンコーダ及びそれを用いたサーボ制御装置に係り、特に、独立した2系統のアブソリュートエンコーダユニットを備え、セーフティ制御機能を有するアブソリュートエンコーダ及びこれを用いたサーボ制御装置に関する。
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【背景技術】
【0002】
ロータリーエンコーダは、回転電気機器で駆動される回転軸の角度位置や回転数に関する情報を生成するために使用される。ロータリーエンコーダで検知された回転軸の角度位置や回転数に基づき、角度位置に関する高精度のアブソリュートデジタル信号やインクリメンタルデジタル信号を生成して出力し、これらの信号が、例えばエンコーダ付きのモータをサーボ制御装置のサーボモータとして制御するのに用いられている。
システムの冗長性が重視される産業用ロボットなどの機器を制御するサーボ制御装置に用いられるロータリーエンコーダには、独立した2系統のロータリーエンコーダユニットを備え、いずれか一方のロータリーエンコーダに異常が発生した場合、他方の正常なロータリーエンによる運転を継続するものもある。
また、ロータリーエンコーダでは、主電源の供給が絶たれた場合において、位置データ情報を失うことが無いようにバックアップ電源を備えている。このバックアップ電源には、大バルクハウゼン効果を利用した発電装置が用いられ、これによりロータリーエンコーダの多回転情報などの検出を行っている。
【0003】
特許文献1には、ディスクを備える光学式ロータリーエンコーダであって、前記ディスクは、Mコード信号を発生するためのMコード領域と、グレイコード信号を発生するためのグレイコード領域とインクリメンタル信号を発生するためのインクリメンタル領域とを備える、アブソリュートエンコーダが開示されている。
特許文献2には、サーボシステムに用いられるエンコーダを、安全機能を有するものに入れ替えることなく、セーフティモーション機能を備えるものとしたサーボシステムが開示されている。すなわち、サーボモータと、サーボモータの駆動制御のための指令信号を出力する制御装置と、サーボモータの動作を検出するとともに、当該検出された動作を示すフィードバック信号を出力するエンコーダと、サーボドライバと、セーフティユニットとを備えた、サーボシステムが開示されている。このセーフティユニットは、セーフティユニットに予め設定されたパラメータ(速度範囲、位置範囲等)とエンコーダからのフィードバックとを比較することにより、サーボモータが正常に制御されていることを監視する。
【0004】
特許文献3には、磁気センサを有し電源からの電力の供給を受ける第1のエンコーダと、大バルクハウゼン効果を利用した発電装置からの電力の供給を受ける第2のエンコーダからなる、独立した2系統のロータリーエンコーダユニットを備え、電源からの電力の供給が停止している期間でも、第2のエンコーダにより累積回転数を更新できるようにしたエンコーダ装置の発明が開示されている。
【0005】
特許文献4には、エンコーダ装置ECとして、回転軸SFの回転の数を示す多回転情報、及び1回転未満の角度位置(回転角)を示す角度位置情報を含む回転位置情報を検出する、多回転アブソリュートエンコーダが開示されている。このエンコーダ装置ECは、その電気信号発生部に、大バルクハウゼン効果を有する複合磁気ワイヤを採用した、光学式または磁気式の角度検出部を備えている。このエンコーダは、移動部の位置を検出する位置検出部と、前記移動部の移動方向に沿って複数の極性を持つ磁石と、前記移動部の移動に伴う磁界の変化によって磁気特性が変化する感磁性部と、前記磁石の磁束線を前記感磁性部に導くための第1磁性体と、前記感磁性部の磁気特性に基づいて電気信号を発生する電気信号発生部と、前記磁石と前記感磁性部との間に配置され、前記磁石の一つの極性の部分の磁束線を前記磁石の他の極性の部分に導くための第2磁性体とを備えている。
【0006】
特許文献5には、位置検出装置において、発電センサ10は、磁性ワイヤFEと、磁性ワイヤFEに巻回されたコイルSP(誘導コイル)と、一対の磁束伝導片(第1磁束伝導片FL1および第2磁束伝導片FL2)とを備えている位置検出装置の発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-215306A1
特許5367623B2
特開2021-21681A1
WO2019/188859A1
WO2023/157601A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1には、独立した2系統のアブソリュートエンコーダユニットを設けることの界磁はない。
特許文献2には、独立した2つのエンコーダを設置する場合の課題として、1台のエンコーダを設置する場合に比べて2倍の大きさの設置場所が必要となり、また、エンコーダの数が増えることによってシステムのコストが増大する、エンコーダの初期設定のための時間、コストが増大すると記載されている。さらに、精度の高い検出をするためには、それら2つのエンコーダの間で検出値のずれが発生しないように、各エンコーダの初期設定を厳格に行なわなければならない、2つのエンコーダの回路が同一である場合には、それらのエンコーダに共通の故障が生じる可能性も考えられる、などの課題も記載されている。
特許文献3に記載されたエンコーダ装置は、第1エンコーダおよび第2エンコーダの2系統の磁気式のロータリーエンコーダと、2つのウインガードワイヤとが、1つの永久磁石に対してその軸線の延長方向において対向している。しかし、第2エンコーダは、2つのウインガードワイヤから出力される回転部材の1回転に対して4個のパルスをカウントする、すなわち、回転部材15の回転数をカウントして出力するものであり、ロータリーエンコーダとして考えると、著しく分解能の低いものである。
【0009】
特許文献4に記載されたエンコーダの発電装置は、高精度のアブソリュートデジタル信号やインクリメンタルデジタル信号を生成し、かつ、十分なバックアップ電力を確保する機能を有する。その半面、電気信号発生部に回転軸の周囲に配置された複数個の永久磁石を使用し、各永久磁石はN極とS極が軸方向に重ねて構成されている。そのため、装置が複雑で大型になっている。
【0010】
特許文献5に記載された位置検出装置は、コイルSP(誘導コイル)と、一対の磁束伝導片(第1磁束伝導片FL1および第2磁束伝導片FL2)とが、第1の支持体の両側に配置されている。特許文献5には、「発電センサから十分な電力のパルス電圧を得るためには磁性ワイヤ全体に一定以上の磁界強度の平行な磁界を与える必要がある。位置検出器の大きさを変えずに磁極数を増やそうとすると、磁極同士が接近し、互いに磁気干渉を起こし、磁性ワイヤ全体に平行な磁界を与えることが難しくなる。小型化と高分解能化の両立は難しい。」との記載がある。この型性を解決するために、特許文献5では、「軸平行部42は、磁性ワイヤFEを覆うように、すなわち、磁性ワイヤFEと検出領域SRとの間を遮蔽するように、軸方向xに沿って延びている。」との記載されている。そのため、回転軸線方向の長さが長くなり、装置が大型になっている。独立した2系統のアブソリュートエンコーダユニットについての開示もない。
(【0011】以降は省略されています)
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