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公開番号
2025085128
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-05
出願番号
2023198790
出願日
2023-11-24
発明の名称
地盤強化工法
出願人
強化土エンジニヤリング株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
E02D
3/12 20060101AFI20250529BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】微生物含有グラウトにおける、不安定な強度発現や所定の期間内に所定の効果を得る設計が不可能という欠点と、スラグやフライアッシュ等の焼成されたシリカを主剤とし、硬化剤を含む懸濁型グラウトにおける、細粒土に浸透しにくいという欠点を、それぞれカバーし合って双方の特長を発現できる地盤強化工法およびそれに用いる地盤固結材を提供する。
【解決手段】焼成されたシリカを主剤とし硬化剤を含む懸濁型グラウトと、微生物を含む微生物含有グラウトと、を有効成分とする地盤固結材を用いて、地盤を固結させる地盤強化工法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
焼成されたシリカを主剤とし硬化剤を含む懸濁型グラウトと、微生物を含む微生物含有グラウトと、を有効成分とする地盤固結材を用いて、地盤を固結させることを特徴とする地盤強化工法。
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【請求項2】
前記焼成されたシリカとして、スラグおよび/またはフライアッシュを用いる請求項1記載の地盤強化工法。
【請求項3】
前記懸濁型グラウトと前記微生物含有グラウトとを混合し、該微生物含有グラウトの組成分を該懸濁型グラウトに保持させて、前記地盤中に該懸濁型グラウトが浸透した後、該地盤のうち該懸濁型グラウトが浸透しきれなかった細粒地盤に該微生物含有グラウトが浸透して、該懸濁型グラウトと該微生物含有グラウトとの反応により生成した炭酸カルシウムおよび/または炭酸マグネシウムを該地盤中に析出させる請求項1記載の地盤強化工法。
【請求項4】
前記地盤中に前記懸濁型グラウトを注入して浸透させた後、該地盤中に前記微生物含有グラウトを注入して、該懸濁型グラウトと該微生物含有グラウトとの反応により生成した炭酸カルシウムおよび/または炭酸マグネシウムを該地盤中に析出させる請求項1記載の地盤強化工法。
【請求項5】
前記懸濁型グラウトが低アルカリ性である請求項1記載の地盤強化工法。
【請求項6】
前記硬化剤が低アルカリ性である請求項1記載の地盤強化工法。
【請求項7】
前記地盤中に前記地盤固結材を、散布、注入、混合および高圧噴射のうちのいずれかまたは複数の手法で浸透させて、前記懸濁型グラウトと前記微生物含有グラウトとの反応により生成した炭酸カルシウムおよび/または炭酸マグネシウムを該地盤中に析出させる請求項1記載の地盤強化工法。
【請求項8】
前記地盤中に前記地盤固結材を、散布、注入、混合および高圧噴射のうちのいずれかまたは複数の手法で浸透させることを繰り返して、該地盤中における炭酸カルシウムおよび/または炭酸マグネシウムの析出量を増加させる請求項7記載の地盤強化工法。
【請求項9】
前記地盤中への、前記懸濁型グラウトの注入と、前記微生物含有グラウトの注入とを、同時にまたは交互に、1回または複数回繰り返して行うことによって、該懸濁型グラウトと該微生物含有グラウトとの反応により生成した炭酸カルシウムおよび/または炭酸マグネシウムを該地盤中に析出させる請求項1記載の地盤強化工法。
【請求項10】
前記地盤固結材が、さらに、シリカ化合物および/または金属イオン封鎖剤を含む請求項1記載の地盤強化工法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物代謝を用いたグラウト(以下、「微生物含有グラウト」と称する)による地盤改良の効果発現には長い時間を要し、かつ、強度が低く改良効果が不安定であるという問題を解消するために、スラグやフライアッシュ等の焼成されたシリカと硬化剤とを有効成分とする懸濁型グラウトを併用することによって、懸濁型グラウトによる大きな間隙部分の急速かつ確実な固結効果と、微生物による微細な間隙部分の地盤固結効果とを、共に得ることができるものとした地盤強化工法およびそれに用いる地盤固結材に関する。また、本発明は、近年、国家的課題となっている地球温暖化防止のために、セメントを用いないですむことによる低炭素地盤改良工法を可能にし、カーボンニュートラルに貢献するものである。
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【0002】
さらに、本発明は、焼成されたシリカを主成分とする懸濁型グラウトの急速な高強度固結効果により、微生物含有グラウトによる固結の、浸透性は良いが強度が弱く、強度発現期間が不明瞭であるという課題を解決したものである。さらにまた、本発明は、セメントを含まない懸濁型グラウトに含まれるカルシウムやマグネシウムなどの多価金属化合物が、微生物含有グラウトによって生ずるCO
2
と反応して、不溶性の炭酸カルシウムを生成するという相互固結効果を発現する。さらにまた、本発明は、セメントによる高アルカリが微生物の働きを阻害する問題を防ぐために、スラグやフライアッシュなどの焼成されたシリカを含む懸濁型グラウトと微生物含有グラウトとの相互効果を発現するものである。
【背景技術】
【0003】
従来、セメントグラウトや水ガラスグラウトによって地盤を固結する注入工法は多く知られている。しかし、これらは、懸濁型グラウトの場合は浸透性が悪く、注入管周りの固結にとどまり、仮に広く注入する場合には注入圧力が高く、地盤変位を生じたりする欠点がある。また、水ガラスグラウトのようにゲル化を伴う注入材は、注入範囲が狭く、広範囲に固結しようとすると地盤隆起を生じやすい。また、近年、国家的課題となっている地球温暖化防止のためにセメントを含有しない地盤改良が望まれていることから、本出願人は特に、低アルカリ固結材を用いることにより、微生物代謝が限定されにくく低炭素の地盤改良工法を可能にし、カーボンニュートラルに貢献するものである。
【0004】
これに対し、本出願人は、地盤固結工法として、特許文献1等のように地盤中にシリカ化合物とイースト菌などの微生物を、栄養源とともに注入して地盤を固結する技術を開発している。しかし、固結強度が不十分で強度発現が遅く、かつ、地盤条件によって強度発現と改良効果が不明確という課題があった。
【0005】
また、本出願人は、特許文献3のように、現場で採取した微生物を培養して用いる方法も提案している。さらに、本出願人は、特許文献4のように、高強度を得るために現地に存在する石灰化細菌であるウレアーゼ菌を採取して培養する方法も提案している。しかし、これらはいずれも上記課題を解決していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4240501号公報
特許第4621634号公報
特許第4709201号公報
特許第5140879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
微生物を用いた地盤固結方法は、特許文献1~4等に開示されているように、すでに開発されており、地盤の強度が増加することは明らかであるものの、その固結のメカニズムは微生物の種類や地盤条件、自然条件によって左右され、固結に到るまでの期間や強度が不明確であり、また、環境条件や地盤条件と強度との関係が把握しにくかった。そのため、液状化対策や地盤強化の設計には入れにくいという問題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、微生物含有グラウトにおける、不安定な強度発現や所定の期間内に所定の効果を得る設計が不可能という欠点と、セメントを含まない懸濁型グラウトにおける、細粒土に浸透しにくいという欠点を、それぞれカバーし合って双方の特長を発現できる地盤強化工法およびそれに用いる地盤固結材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、微生物含有グラウトにおける不安定な強度発現や、所定の期間内に所定の効果を得る設計が不可能であるという問題を解決するために、低炭素グラウトである、セメントを含まない懸濁型グラウトとの併用に着目した。本発明によれば、セメントを含まない懸濁型グラウトにおける、所定の期間内に高強度の固結効果を得るという特性を活かしつつ、この懸濁型グラウトに微生物含有グラウトによる固結材の組成分の担体としての役割を持たせて、懸濁型グラウトが浸透しきれない微細な細粒土に微生物含有グラウトを浸透させ、緩やかに固結させて急速に地盤を固結させることを可能にした。すなわち、微生物含有グラウトにおける、浸透性は良いが固結が弱く、強度発現が遅く不明瞭であるという欠点と、上記懸濁型グラウトにおける、短期的に高強度を得られる反面、懸濁性であるところから細粒土には浸透しにくいという欠点を、それぞれカバーし合って両方の特長を発現できる地盤改良工法を開発したものである。
【0010】
また、上記懸濁型グラウトから遊離するカルシウムやマグネシウム成分が、微生物含有グラウトが生成するCO
2
と反応して不溶性のCaCO
2
やMgCO
2
を生成し、互いに一体化した固結体を形成できることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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