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公開番号2025084832
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2025028416,2023124217
出願日2025-02-25,2019-06-05
発明の名称サンプル中の分析物検出用のモバイルデバイスのカメラの較正方法
出願人エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー,F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01N 21/27 20060101AFI20250527BHJP(測定;試験)
要約【課題】サンプル中の分析物検出用のモバイルデバイス(114)のカメラ(112)の較正方法(110)が開示される。
【解決手段】方法は、 a)(118)カメラ(112)を使用することによって少なくとも1つの対象物(116)の少なくとも1つの画像をキャプチャすることであって、キャプチャ中に、モバイルデバイス(114)の照明源(120)がオンになる、キャプチャすることと、 b)(122)ステップa)でキャプチャされた画像から、照明源(120)から発生し、対象物(116)によって反射される光の直接反射によって影響を受ける画像内の少なくとも1つの第1の領域(124)を決定することと、 c)(126)画像内で第1の領域(124)と本質的に重ならない少なくとも1つの第2の領域(128)を決定し、第2の領域(128)を後続の検出ステップにおける試験片(134)の試験フィールド(132)の位置の標的領域(130)として返すこと、を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
サンプル中の分析物検出用のモバイルデバイス(114)のカメラ(112)の較正方法(110)であって、
a)(118)前記カメラ(112)を使用することによって少なくとも1つの対象物(116)の少なくとも1つの画像をキャプチャすることであって、前記キャプチャ中に、前記モバイルデバイス(114)の照明源(120)がオンになる、キャプチャすることと、
b)(122)ステップa)でキャプチャされた前記画像から、前記照明源(120)から発生し、前記対象物(116)によって反射される光の直接反射によって影響を受ける前記画像内の少なくとも1つの第1の領域(124)を決定することと、
c)(126)前記第1の領域(124)と本質的に重ならない前記画像内の少なくとも1つの第2の領域(128)を決定し、前記第2の領域(128)を後続の検出ステップにおける試験片(134)の試験フィールド(132)の位置の標的領域(130)として返すこと、
を含む較正方法(110)。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
ステップb)(122)において前記第1の領域(124)を決定するために前記画像のヒストグラム分析が使用される、請求項1に記載の較正方法(110)。
【請求項3】
前記第1の領域(124)は、前記ヒストグラム分析において少なくとも1つの強度の閾値を使用することによって決定される、請求項2に記載の較正方法(110)。
【請求項4】
前記較正方法(110)は、前記カメラ(112)と前記対象物(116)との間の遠近および/または角度をさらに考慮に入れる、請求項1~3のいずれか一項に記載の較正方法(110)。
【請求項5】
ステップa)(118)において、複数の画像がキャプチャされ、前記複数の画像が少なくとも1つの画像シーケンスを含み、ステップb)(122)において、少なくとも1つの事前定義された選択基準を満たす、前記複数の画像のうちの少なくとも1つの画像が選択されて使用される、請求項1~4のいずれか一項に記載の較正方法(110)。
【請求項6】
ステップa)(118)において、前記カメラ(112)と前記対象物(116)との間の距離が0.03m~0.3m、好ましくは0.03~0.15m、最も好ましくは0.03~0.1mである、請求項1~5のいずれか一項に記載の較正方法(110)。
【請求項7】
ステップa)(118)で使用される前記対象物(116)が、少なくとも1つの平らな面、参照カード、前記サンプル中の前記分析物を検出するための少なくとも1つの試験片(134)、少なくとも1つの試験片容器、少なくとも1つの包装(136)、からなる群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の較正方法(110)。
【請求項8】
前記モバイルデバイス(114)の前記照明源(110)が、前記モバイルデバイス(114)に組み込まれた少なくとも1つの発光ダイオードを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の較正方法(110)。
【請求項9】
ステップa)(118)におけるキャプチャが、1秒未満の時間枠で、好ましくは0.5秒未満の時間枠で、より好ましくは0.1秒未満の時間枠で行われる、請求項1~8のいずれか一項に記載の較正方法(110)。
【請求項10】
モバイルデバイス(114)のカメラ(112)を使用することによってサンプル中の分析物を検出するための検出方法(115)であって、
i)請求項1~9のいずれか一項に記載の較正方法を使用することによって前記カメラ(112)を較正することと、
ii)前記サンプル中の前記分析物を検出するための少なくとも1つの試験片(134)を提供することであって、前記試験片(134)は、前記分析物の存在下で光学的検出反応を実行するための少なくとも1つの試験化学物質を含む少なくとも1つの試験フィールド(132)を有する、提供することと、
iii)前記試験片(134)の前記試験フィールド(132)に少なくとも1つのサンプルを適用することと、
iv)ユーザに、前記試験フィールド(132)が少なくとも部分的に前記標的領域(130)に位置するように、前記カメラ(112)に対して前記試験片(134)を配置するための視覚的表示(150)を提供すること、
v)前記カメラ(112)を使用することにより、前記試験フィールド(134)の少なくとも1つの画像をキャプチャすることであって、前記キャプチャ中に、前記モバイルデバイス(114)の前記照明源(120)がオンになる、キャプチャすることと、
vi)ステップv)でキャプチャされた前記画像から、前記サンプル中の分析物濃度を決定すること、
を含む検出方法(115)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、サンプル中の分析物検出用のモバイルデバイスのカメラの較正方法、および、モバイルデバイスのカメラを使用することによってサンプル中の分析物を検出するための検出方法に関する。本発明はさらに、本発明による方法を実行するためのプログラム手段を備えたコンピュータプログラムに関する。さらに、本発明はモバイルデバイスに関する。本発明による方法、コンピュータプログラムおよびモバイルデバイスは、1つまたは複数の体液中の1つまたは複数の分析物を定性的または定量的に検出するために、医療診断において使用され得る。しかしながら、本発明の他の応用分野が可能である。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
医療診断の分野では、多くの場合、血液、間質液、尿、唾液、または他の種類の体液などの体液のサンプルから1つまたは複数の分析物を検出する必要がある。検出される分析物の例は、グルコース、トリグリセリド、乳酸塩、コレステロール、またはこれらの体液に通常存在する他の種類の分析物である。分析物の濃度および/または存在に応じて、必要に応じて適切な処理を選択することができる。
【0003】
一般に、当業者に知られているデバイスおよび方法は、検出される分析物の存在下で、光学的に検出可能な検出反応などの1つまたは複数の検出可能な検出反応を実行することができる1つまたは複数の試験化学物質を含む試験要素を利用する。これらの試験化学物質に関しては、例えば、J.Hoenes et al.:The Technology Behind Glucose Meters:Test Strips、Diabetes Technology&Therapeutics、Volume 10、Supplement 1、2008、S-10~S-26が参照され得る。他の種類の試験化学物質が可能であり、本発明を実施するために使用されることができる。
【0004】
分析測定、特に発色反応に基づく分析測定では、1つの技術的課題は、検出反応に起因する色の変化の評価にある。手持ち式の血糖値計などの専用分析装置を使用することに加えて、スマートフォンやポータブルコンピュータなどの一般的に入手可能な電子機器の使用は、近年ますます一般的になっている。国際公開第2012/131386号は、アッセイを実施するための試験装置を開示し、試験装置は、試薬を含む容器であって、試薬は、色またはパターンの変化を発現することにより、適用された試験サンプルに反応する、容器と、例えばプロセッサおよび画像キャプチャデバイスを含む携帯電話またはラップトップであるポータブルデバイスであって、プロセッサは、画像キャプチャデバイスによってキャプチャされたデータを処理し、適用された試験サンプルの試験結果を出力するように構成される、ポータブルデバイスと、を備えている。
【0005】
国際公開第2014/025415号は、生物学的材料の色ベースの反応試験を実施するための方法および装置を開示している。この方法には、自動的に較正された環境内で、露光されていない機器と後で露光された機器のデジタル画像をキャプチャして読み取ることが含まれる。この機器には、固有識別(Unique Identification:UID)ラベル、画像カラー較正用の標準化された色のサンプルを提供する参照色バー(Reference Color Bar:RCB)、および化学試験パッド(Chemical Test Pads:CTP)のいくつかの試験固有のシーケンスが含まれている。この方法はさらに、画像内の機器の位置特定、UIDの抽出、RCBの抽出、および各画像内の複数のCTPの位置特定を含む。この方法は、CTPの画像ノイズをさらに低減し、RCBで実行された照明測定に従って画像を自動的に較正する。この方法では、CTP画像の色をManufacturer Interpretation Color Chart(MICC)の色と比較することにより、試験結果をさらに決定する。この方法は、これらの結果をグラフィカルモードまたは定量モードで表示する。
【0006】
欧州特許出願公開第1801568号明細書は、生体液サンプル中の分析物濃度を測定するための試験片および方法を開示している。この方法は、カラーインジケータおよび参照色領域を絵で検出するために、試験片にカメラを配置することを含む。カメラと試験片との間の相対位置の測定値が決定され、目的の値の領域と比較される。測定値と目的の値との間に偏差があるうちは、試験片に対する偏向を低減するためにカメラが移動される。インジケータに割り当てられた画像領域は、カメラによって検出されるカラー画像に局在化される。分析対象物の濃度は、比較値によってサンプル内で決定される。
【0007】
欧州特許第1963828号明細書は、生体液のサンプルに含まれる少なくとも1つの分析物の濃度を測定するための方法を開示しており、a)少なくとも1つの試験点と、少なくとも1つの時間インジケータと、白および/またはカラースケールを含む少なくとも1つの参照色範囲と、を有する試験片が調製され、b)流体サンプルが試験点および時間インジケータと接触させられ、c)分析物の濃度の関数として試験点にカラーインジケータが配置され、d)時間インジケータの色は、流体が試験点と接触した時間の関数として、少なくとも1つの分析物の濃度とは無関係に変化し、e)試験片上にカメラが配置され、f)カメラと試験片との間の相対位置の少なくとも1つの測定値が決定され、公称値範囲と比較され、g)測定値と公称値の範囲との間に不一致がある場合、不一致を減らすためにカメラを試験片に対して移動し、手順f)とg)とを繰り返し、h)少なくともカラーインジケータ、時間インジケータ、および参照色範囲が画像化されているカラー画像をカメラを使用して記録し、j)カラーインジケータ、時間インジケータ、および参照色範囲に関連する画像領域がカラー画像内に局在化され、これらの画像領域の色値が決定され、k)流体サンプルが試験点と接触されてから色画像が記録されるまでの期間は、時間インジケータに対して決定された色値に基づいて所定の参照値の助けを借りて決定され、l)サンプル中の分析物濃度は、カラーインジケータについて決定された色値および参照色に基づいて、ならびに期間に基づいて、事前に決定された比較値を使用して決定される。
【0008】
モバイルコンピューティングデバイスを使用した分析測定の信頼性および精度は、一般に多くの技術的要因に依存する。具体的には、カメラを備えた膨大な数のモバイルデバイスが市場に出回っており、それらはすべて、分析測定のために考慮されなければならない異なる技術的および光学的特性を有している。例えば、国際公開第2007/079843号は、生体液のサンプルに含まれる分析物の濃度を測定するための方法を記載している。前記方法では、少なくとも1つの試験点と、白色および/またはカラースケールを包含する少なくとも1つの参照色セクションとを含む試験片が提供される。液体サンプルを試験点に接触させ、分析物の濃度に応じてカラーインジケータを試験点に配置する。試験片にカメラが配置される。カメラと試験片との間の相対位置について少なくとも1つの測定値が検出され、設定値の範囲と比較される。測定値が設定値の範囲から外れると、カメラを試験片に対して移動させてずれを低減する。少なくともカラーインジケータと参照色セクションとが表されているカラー画像が、カメラの助けを借りて検出される。カラーインジケータおよびカラーマッチングセクションに割り当てられた画像領域が配置され、前記画像領域の色値が決定される。サンプル中の分析対象物の濃度は、事前定義された比較値を使用して、色の値に基づいて決定される。欧州特許出願公開第3108244号明細書および国際公開第2015/120819号は、ケース、ケース内の試験片、および合わせ面を越えてモバイルコンピューティングデバイスの面まで延びる位置アンカーを含む試験片モジュールについて説明している。位置アンカーは、モバイルコンピューティングデバイスの表面の特徴に一致する形状を有する。
【0009】
国際公開第2015/038717号は、流体の分析のためのシステムおよび方法を説明している。システムは、液体サンプルを受け入れるための不透明な容器と、カップが流体サンプルを含むときに表面が流体サンプルに沈められるカップの表面に配置された色変化インジケータと、表面に配置され、色変化インジケータの色が比較される色標準と、表面の景色を有するように容器の近くに配置され、プロセッサに結合されているカメラと、標準照明で表面を照らす人工光源と、人工光源と表面との間に配置された光拡散器と、を備えている。プロセッサは、カメラによってキャプチャされた画像を受信し、色変化インジケータから色値を抽出し、色標準に対して色値を標準化し、試験中の既知の試薬の標準化された量にさらされたときに色値を色変化インジケータの既知の色値に定量的に関連付ける。
【0010】
分析測定を実行する目的でモバイルコンピューティングデバイスを使用することに伴う利点にもかかわらず、いくつかの技術的な課題が残っている。具体的には、測定の信頼性と精度を向上させ、保証する必要がある。主な問題は、光沢の存在と影響である。オンボード照明デバイスおよびモバイルコンピューティングデバイスの画像化デバイスを使用すると、最初に照明デバイスから発生した光が、少なくとも部分的に試験要素によって反射される可能性がある。そのように反射した光は、試験要素の試薬フィールドに形成された色の評価を妨げる可能性があり、光沢の存在と影響のために測定結果の信頼性および精度を保証できない。さらに、光沢の位置は、モバイルデバイスの照明デバイスとカメラとの相対的な位置に依存する可能性があり、市場で入手可能な膨大な数の異なるモバイルデバイスのために、モバイルデバイスの種類またはモデルによって異なる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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