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公開番号
2025083402
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2025035741,2022515516
出願日
2025-03-06,2020-09-24
発明の名称
冷却材浄化システムおよびヒートシンクシステムならびにその作動方法
出願人
ジーイー-ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー
,
GE-HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC
代理人
弁理士法人白坂
主分類
G21C
15/18 20060101AFI20250523BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】 浄化とヒートシンクとを組み合わせたシステムを提供する。
【解決手段】 浄化とヒートシンクとを組み合わせたシステムは、原子炉の冷却材ループと組み合わせて動作する。複合システムは、冷却材ループの高温部および低温部を、任意の蒸気発生器や他の抽出器と並列に接合し、その間に任意の熱除去を行うことができる。また、複合システムは、冷却材から相当な熱を失うことなく、流体冷却材から不純物や破片を取り払うことができる。複合システムの冷却器は、浄化冷却と冷却水からの主要な熱除去との間を移動するために、容量を増やしたり、数を増やしたりすることができ、潜在的には緊急冷却器として機能する。冷却器と高温部および低温部とは、所望の機能に応じて弁付き流路で接合してもよい。冷却材ループの区分は、重力によって流れを促進し、冷却材ループの区分の分離を強化するために、原子炉の上に設けられる冷却器の完全に上に設けられてもよい。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
流体冷却材から発電用の熱を取り出す蒸気発生器(6)に原子炉(1)から流体冷却材を搬送するホットレグ(4)と、前記蒸気発生器(6)から前記原子炉(1)に前記流体冷却材を搬送するコールドレグ(8)とを有する冷却材ループ(200)のための浄化器およびヒートシンクシステム(100)であって、
前記冷却材ループ(200)に接合するように構成された入口であって、前記入口は、流量の異なる2つの個別の接続部(50,150)を含み、前記接続部(50,150)は、前記ホットレグ(4)に接合するように構成されている、入口と、
前記冷却材ループ(200)に接合するように構成された第1の出口(67)と、
前記冷却材ループ(200)に接合するように構成された第2の出口(180)と、
前記入口から流れる前記流体冷却材から熱を取り払うように構成された冷却器(170,171)と、
前記冷却器(170,171)を出る前記流体冷却材から不純物を取り払うように構成された浄化器(80)であって、同浄化器(80)は前記第1の出口(67)と直列流であり、前記第2の出口(180)と並列流である、浄化器(80)と、
を備える、浄化器およびヒートシンクシステム(100)。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
運転温度が高い原子炉では、冷却材に液体金属や溶融塩などの流体熱交換媒体を使用することがある。熱交換媒体は、エネルギー抽出および発電のために原子炉から熱交換器およびタービンのうちの少なくともいずれか一方に熱を伝えるのみならず、運転中や停止中の崩壊熱やその他の不要な熱を除去するヒートシンクとしても機能してもよい。例えば、PRISM炉のような液体ナトリウム冷却高速炉を含む多くの原子炉設計では、発電および冷却のために原子炉から効率的に熱を移動させるために、複数の熱交換媒体のループを使用する。1つのループは、中間熱交換器で加熱された後に、タービンおよび発電機に接続された蒸気発生器を通過する中間ループであってもよい。この中間ループの熱交換には、液体鉛やナトリウム、溶融塩など、任意の流体熱交換媒体を使用することができる。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
流体媒体を使用する中間ループでは、原子炉環境での運転中に蓄積する可能性のある不純物や破片を取り払うために、熱交換媒体を浄化することが有効となり得る。図1は、流体熱交換媒体を搬送する中間ループと組み合わせて使用可能な関連技術による浄化システム10を示す説明図である。例えば、システム10は、液体ナトリウム原子炉または溶融塩原子炉の中間冷却材ループと組み合わせて使用可能なナトリウム浄化ループであってもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図1に示すように、システム10は、中間冷却材ループの同じレグに接続し得る入力50および出力67を含み、両者間の逆流または短絡を防ぐのに十分な距離だけ、例えば、数フィート離れている。入力50および出力67は、中間冷却材ループからの吸入および中間冷却材ループへの戻りであり、中間ループから/中間ループへの比較的少量の冷却材の除去およびその後の再供給を行うことができる。ポンプ51は、システム10を通して流体冷却材を押し流すことができる。再生熱交換器60は、流入する冷却材流61を初期冷却するために使用され、これによるより低温の排出される冷却材が、出力67によって中間ループに再供給される。冷却された冷却水流62は、続いて冷却器70に流れ、この冷却器70は、さらなる熱を対流させるために開放空気ファン71に露出したフィンを有する一連の小型の管であってもよい。冷却器70は、酸化物などの不純物が流体冷却材から固化または堆積するように、冷却材の温度を十分に低下させることができる。
【0004】
浄化器80は、冷却器70に続いて、化学反応物、触媒、および/または溶液から出る堆積物を含む不純物または破片を取り払う冷トラップ、網、または他のフィルター媒体のような機械的フィルターを含むことができる。バイパス弁81および82は、浄化器80の流れをバイパスすることができ、これにより、起動または運転停止中に浄化器80を通した流れを緩慢に上昇または下降させ、他の方法で制御することができる。より低温にろ過された冷却材は、続いて入力66を通して再生熱交換器60を再び通り、冷却材を運転温度近くまで再加熱してから、出力67を通して中間ループに、通常は中間ループの入口50のすぐ下流に戻される。このように、浄化のためのシステム10を通過した冷却材は、中間ループからの熱損失を最小限に抑えることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的な実施形態としては、浄化および熱除去を組み合わせたシステム、およびそのようなシステムに接合された冷却材ループが挙げられる。冷却材ループは、原子炉と蒸気発生器や熱交換器などの熱抽出器との間を接続するホットレグと、熱抽出器から原子炉に戻る、ホットレグとは反対側のコールドレグとを有してもよい。例示的な実施形態による浄化およびヒートシンクシステムは、ホットレグおよびコールドレグのうちの少なくともいずれか一方に接続し、プラントの状況およびオペレーターの入力のうちの少なくともいずれか一方に応じて、ループ内を流れる流体冷却材から不純物または破片を除去する機能、および流体冷却材から相当量の熱を除去する機能のうちの少なくともいずれか一方を発揮する。複合システムは、ホットレグとコールドレグとの間に選択的に流れを生じさせ、これにより、原子炉がまだ大量の熱を発生させていても、熱抽出器を完全にバイパスして、排水および運転停止操作を可能にしてもよい。同様に、複合システムは1本のレグで作動し、通常の原子炉および熱抽出器の運転中に冷却材を洗浄しながら相当な熱損失を防ぐことができる。また、流路の形成、送液、および/または冷却などの操作に応じて、中間モードも可能である。浄化は、コールドトラップ、例えば出口と直列に接続された冷却器、および冷却材ループに戻る、潜在的には再生熱交換器によって達成することができ、一方、熱吸収は、バイパス出口と並列に接続され、冷却材ループに戻る、潜在的に大容量モードで動作する冷却器によって達成することができる。
【0006】
複合システムは、冷却材ループに対する浄化および大幅な冷却の両者を選択的に行うことができるので、システムは、所望のレベルの組み合わせでこれらのモードの両者の間で動作するように構成されてもよい。例えば、システム内の冷却器は、熱除去のモード乃至レベルを切り替えることができる。あるモードでは、冷却材からの不純物を固化または堆積させるのに十分な少量の熱しか冷却材から取り除かず、また、別のモードでは、冷却材から相当量の熱を、潜在的に崩壊熱や原子炉運転レベルの熱に達するまで奪ってもよい。このような不純物除去レベルからヒートシンクレベルへの変調は、強制対流の増加、流路体積流量の増加、ヒートシンク媒体の変更等によって達成することができる。同様に、入口体積流量を増加させ、ポンプ圧力を増加させ、かつ/または、冷トラップのような浄化器およびシステム内の任意の再生熱交換器を避けながら冷却材ループのホットレグおよびコールドレグを接続する流路を、これらのモード間において、弁などによって形成してもよい。
【0007】
実施例による冷却材ループおよび浄化/冷却器システムは、PRISM原子炉で使用される液体ナトリウム冷却材のような流体媒体を含む様々なプラントおよび冷却材で使用可能である。冷却材ループは、浄化冷却器システムを通してホットレグおよびコールドレグを直接接続することにより、蒸気発生器などの一次熱抽出器全体のバイパスを提供し、保守のために熱抽出器と関連ポンプとを分離してこれらを排水できるようにすることができる。ホットレグおよびコールドレグは、それ自体が原子炉よりも上にある冷却器よりも垂直に高く延びる流体カラムで満たされた部分を含んでいてもよく、ループ内のホットレグおよびコールドレグは、熱抽出器への逆流を防ぐために、原子炉に向かって後退する僅かに角度をなす水平経路により配置されていてもよい。したがって、例示的な実施形態は、冷却器の容量を追加し、かつ/またはループの対向する部分に出口を追加することのみにより、原子炉の浄化器とともに既存のいくつかのタイプの冷却材ループと組み合わせて設置され、運転されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、関連技術による冷却材清浄化システムを示す説明図である。
図2は、一実施形態による冷却材浄化および放熱システムを示す説明図である。
図3は、原子炉と組み合わせて使用可能な、一実施形態による中間ループを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
例示的な実施形態は、添付の図面を詳細に説明することでより明らかになるであろう。ここでは、同様の要素は同様の参照符号で表されているが、これらの参照符号は例示のために与えられたものであり、したがって、それらが描写する用語を限定するものではない。
【0010】
これは特許文書であるため、これを読む際には一般的で幅広い解釈のルールを適用すべきである。この文書に記載されているすべてのものは、以下に添付されている特許請求の範囲に含まれる主題の一例である。本明細書に開示されている具体的な構造および機能の詳細は、単に実施例の形成方法および使用方法を説明するためのものである。本明細書で具体的に開示されていないいくつかの異なる実施形態および方法が特許請求の範囲に含まれる可能性がある。したがって、請求項は多くの代替的形態で具現化される可能性があり、本明細書に記載された例のみに限定して解釈されるべきではない。
(【0011】以降は省略されています)
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