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公開番号2025083143
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196866
出願日2023-11-20
発明の名称セラミックス封着部品およびその製造方法
出願人株式会社東芝,東芝マテリアル株式会社
代理人個人
主分類C04B 37/02 20060101AFI20250523BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】気密特性に優れたセラミックス封着部品に使われるセラミックス部品、セラミックス部品を使用したセラミックス封着部品、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
両端面に2つの異なる材質の金属部品を接合したセラミックス封着部品に使用するセラミックス部品において、一方の端面の算術平均表面高さをS1、他の端面の算術平均表面高さをS2としたときに、S1/S2≧1.2である。また、前記セラミックス封着部品の製造方法は、セラミックス部品を準備する工程と、セラミックス部品と金属部品をチタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる1種以上の活性金属と、銅および銀から選ばれる1種以上のろう材金属で接合する工程と、を具備する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
端面に2つの異なる材質の金属部品を接合したセラミックス封着部品に使用するセラミックス部品において、
一方の端面の算術平均表面高さをS1、他の端面の算術平均表面高さをS2としたときに、
S1/S2≧1.2であることを特徴とするセラミックス部品。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載のセラミックス部品について、算術平均表面高さがS1の端面に鉄または鉄合金が接合層を介して接合され、算術平均表面高さがS2の端面に銅または銅合金が接合層を介して接合されたことを特徴とするセラミックス封着部品。
【請求項3】
請求項2に記載のセラミックス封着部品の接合層が、セラミックス部品の表面にタングステン、モリブデンから選ばれる1種以上の高融点金属からなるメタライズ層が形成され、前記メタライズ層の表面にニッケルめっき層が形成され、前記ニッケルめっき層の表面に銅および銀を含むろう材からなる接合層であることを特徴とする請求項2に記載のセラミックス封着部品。
【請求項4】
請求項3に記載のセラミックス封着部品のセラミックス部品が、酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項3に記載のセラミックス封着部品。
【請求項5】
請求項2に記載のセラミックス封着部品の接合層が、チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる1種以上の活性金属と、銅および銀から選ばれる1種以上のろう材金属からなる接合層であることを特徴とする請求項2に記載のセラミックス封着部品。
【請求項6】
請求項5に記載のセラミックス封着部品のセラミックス部品が、酸化アルミニウム、窒化珪素、窒化アルミニウムから選ばれる1種類であることを特徴とする請求項5に記載のセラミックス封着部品。
【請求項7】
両端面に2つの異なる材質の金属部品を接合したセラミックス封着部品の製造方法において、
請求項1に記載のセラミックス部品を準備する工程と、
前記セラミックス部品と金属部品をチタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる1種以上の活性金属と、銅および銀から選ばれる1種以上のろう材金属で接合する工程と、
を具備することを特徴としたセラミックス封着部品の製造方法。
【請求項8】
両端面に2つの異なる材質の金属部品を接合したセラミックス封着部品の製造方法において、
請求項1に記載のセラミックス部品を準備する工程と、
前記セラミックス部品の端面に高融点金属からなるメタライズ層を形成する工程と、
前記メタライズ層の表面にニッケルめっきを形成する工程と、
前記ニッケルめっきと金属部品を銅および銀を含むろう材により接合する工程を
具備することを特徴としたセラミックス封着部品の製造方法。
【請求項9】
両端面に2つの異なる材質の金属部品を接合したセラミックス封着部品の製造方法において、
請求項1に記載のセラミックス部品の算術平均表面高さがS1の端面に鉄または鉄合金が接合層を介して接合され、算術平均表面高さがS2の端面に銅または銅合金が接合層を介して接合されたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載のセラミックス封着部品の製造方法。
【請求項10】
両端面に2つの異なる材質の金属部品を接合したセラミックス封着部品の製造方法において、
請求項1に記載のセラミックス部品が酸化アルミニウム、窒化珪素、窒化アルミニウムから選ばれる1種類であることを特徴とする請求項9に記載のセラミックス封着部品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
実施形態は、おおむね、セラミックス部品およびセラミックス部品と金属部品を接合したセラミックス封着部品(以下、「セラミックス封着部品」と略す)、並びにその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
マグネトロン、電力管、電子管用のセラミックス封着部品として、モリブデン(Mo)などの高融点金属を主成分とするメタライズ層を、アルミナ(酸化アルミニウム:Al



)などのセラミックス部品に形成したセラミックス封着部品が使用されている。セラミックス封着部品は、セラミックスと金属を接合させ外気を遮断して部品内部を気密封止することにより、外部の環境から内部を保護しセラミックスにより電気絶縁をすることが可能である。例えば、図1に示すようなセラミックス封着部品は、アルミナ焼結体からなる円筒形状のセラミックス部品の上端面および下端面のリング部に、モリブデンを主成分とするメタライズ層が形成されている。このメタライズ層の表面には、他の金属部品との接合強度を向上させ、封着を行うために所定厚さのニッケル(Ni)層が形成される。このニッケル部分と円筒形状の金属部品が銀ろう(例えばBAg-8)により接合されている。
【0003】
セラミックス封着部品として、セラミックス円筒体にモリブデンによる金属面を形成し鉄金属円筒体をろう材にて接合した真空気密封着構造を有する電子管が開示されている(特許文献1)。特許文献1によると、金属円筒体をコバールから鉄に代えることにより低コストの電子管を製造することができる。
【0004】
また、モリブデンなどの高融点金属を使用せずに活性金属によりセラミックスにニッケル系合金を接合した真空スイッチ外管が開示されている(特許文献2)。特許文献2によると、接合状態の不安定の原因となる金属間化合物を作ることなく接合強度の高い真空スイッチ外管を製造することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特願平1-46978号公報
特開2001-220253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
セラミックス封着部品に使用されるセラミックスには、硬いが脆いという特性がある。この脆さの原因のひとつには表面状態の影響がある。セラミックスの表面に傷などの欠陥があると、この欠陥が破壊などの起点となる。このため、セラミックスの表面を研磨して欠陥を除去し表面粗さを低減することは、セラミックスの機械的信頼性を向上させる。例えば、ベアリング用セラミックスボールでは、研磨による表面粗さを低減したことにより、高速高回転に耐える機械的性能を得ている。
【0007】
ところが、セラミックスを金属と接合するために表面をメタライズ(金属化)するには、セラミックスの表面粗さは適度に粗いほうが接合(メタライズ)強度は大きい。これは、表面が粗くなると化学反応により接合する面積を大きくできることと、凹部分にメタライズ成分が入り込みアンカー効果により物理的に機械強度が上がるためである。このため、セラミックスの表面状態について、セラミックスの強度を上げるためには表面粗さを小さくしたほうが良く、接合強度を大きくするためには表面粗さを大きくした方が良い、というトレードオフの関係がある。
【0008】
一方、セラミックスと金属との接合で封着性(気密性)を確保するためには強固な接合層が必要である。しかしながら、セラミックスと金属の熱膨張係数は違うため(例えばアルミナの熱膨張係数7.2×10
-6
/℃に対して、銅16.5×10
-6
/℃、炭素鋼11.7×10
-6
/℃)、熱膨張差により応力が発生してクラックなどが発生しやすい。同種類の金属を接合する場合は接合の差がないが、違う特性を持つ複数の種類の金属を接合する場合には接合の差が発生しやすく、封着性を損なう可能性があった。
【0009】
また、セラミックスの状態を変えずにセラミックスと金属の接合強度を大きくするには、例えばメタライズ中の接合に寄与する成分の量を増やして接合温度を上昇する方法などがある。しかしながら、違う特性を持つ複数の金属のうち、一方の金属の接合部分の接合強度を大きくする場合は、2種類のペーストを使用して、2種類の接合温度を使用する必要があり製造工程として複雑になるコストパフォーマンスが悪い。また、両方の金属の接合部分の接合強度を大きくする場合は、接合強度を大きくする必要のない金属まで接合温度が上昇することになり、さらなる熱膨張の差を発生することになり、封着性を損なう可能性があった。
【0010】
実施形態は、このような課題を解決するものであり、セラミックス部品と複数の特性の異なる金属部品を接合したときに、接合不良やリーク不良を抑制した生産性の高いセラミックス封着部品およびその製造方法に関するものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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