TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025082952
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196539
出願日2023-11-20
発明の名称指はさみ防止構造を有するドア
出願人阿部興業株式会社
代理人弁理士法人平和国際特許事務所
主分類E06B 7/36 20060101AFI20250523BHJP(戸,窓,シャッタまたはローラブラインド一般;はしご)
要約【課題】ドアの見た目や外観等を損なうことも無く、シンプルかつ低コストで、安全性・信頼性に優れた指はさみ防止構造を有するドアを提供する。
【解決手段】戸20と、戸20を回動可能に支持する丁番30と、丁番30が固定される枠40とを備える、開き扉を構成するドア10であって、枠40が、丁番30が固定される、所定の深さを有する溝41を備え、丁番30が、戸20に固定される戸側固定部31と、溝41の底部に固定される溝側固定部32と、溝側固定部32から戸20側に向かって連続し、戸側固定部31と回動可能に係合する連続部33と、を備え、戸20が閉鎖された状態において、戸20と枠40との間に、常に所定距離以上の隙間が形成される構成としてある。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
戸と、前記戸を回動可能に支持する丁番と、前記丁番が固定される枠とを備える、開き扉を構成するドアであって、
前記枠が、
前記丁番が固定される、所定の深さを有する溝を備え、
前記丁番が、
前記戸に固定される戸側固定部と、
前記溝の底部に固定される溝側固定部と、
前記溝側固定部から前記戸側に向かって連続し、前記戸側固定部と回動可能に係合する連続部と、を備え、
前記戸が閉鎖された状態において、吊元側の前記戸と前記枠との間に、常に所定距離以上の隙間が形成される
ことを特徴とする指はさみ防止構造を有するドア。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記戸の前記隙間に臨む側面に、前記戸の高さ方向に沿って配設される緩衝部材を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の指はさみ防止構造を有するドア。
【請求項3】
前記溝の前記隙間に臨む底部に、前記戸の高さ方向に沿って配設される緩衝部材を備える
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の指はさみ防止構造を有するドア。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、片開き,親子開き,両開きなど、戸と枠と丁番を備えた開き扉を構成するドアに関し、特に、戸と枠の間に人の手指等が挟まれることのない、指はさみ防止構造を有するドアに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
建物の利用で起こる事故として、ドアの開閉作動時に戸と枠の間に、手指など身体の一部を挟んで怪我をする事例が多く発生している。
例えば、独立行政法人製品評価技術基盤機構(Nite)の事故情報データベースには、1997年以降35件の事故情報が掲載されており、うち26件が重傷、20件が手指の挟み事故であったことが報告されている。
また、東京都消防庁の調べでは、平成23年から平成27年の5年間において、手動ドアに挟まれて救急搬送された子供は932人おり、そのうち45人が指を切断してしまったことが報告されている。
【0003】
このような事例に対し、行政及び建築業界団体において、ドアの安全対策の促進や指はさみ防止の定義について模索する動きが出てきている。
例えば、平成19年に社団法人日本建材・住宅設備産業協会が発表した「内装用折戸の製品安全指針」では、収納折れ戸の丁番部分に子供が指を挟んで切断してしまった事故に起因して作成された業界団体の自主規制として、ドアの隙間の考え方として「開閉の途中の状態も含めて該当箇所に5~13mmの隙間を設けないこと」が明記された。
【0004】
また、東京都生活文化局消費生活部生活安全課は、2017年(平成29年)に「ドアの安全性に関する調査報告書」を公表し、のちに改定された「子育てに配慮した住宅のガイドライン」では、「吊元側は子供が指を挟むおそれのある隙間(5mm以上13mm未満)のない構造とする。扉の開閉の途中の状態も含める。」と明記されている。
【0005】
さらに、一般財団法人ベターリビングが管理している優良住宅部品認定制度の認定基準においても、「高齢者・障がい者を含む誰もが安心して生活できる社会の実現に寄与する特長を有する内装ドアについての付加基準」として、「吊元側(丁番側):子供が指を挟むおそれのある隙間(5mm以上13mm未満)がない構造であること。扉の開閉の途中の状態も含める。」と記載されている。
【0006】
ところで、開き扉において、戸の吊元側とは、戸先側と反対側の、戸の丁番を設置し回動する軸がある側を差すが、一般的な戸・ドア構造では、この吊元側に設ける隙間は、5mm以下、特に3mm程度が望ましいとされている。これは、空間を分割するために設けられる戸の設置目的から、戸の閉鎖時に、明かり漏れ・音漏れ・空気の漏れを防止するためであり、そのためには隙間は少しでも小さくすることが望ましいとされている。
そして、そのような開き扉における戸の吊元側の指はさみ事故を防止するには、上述した報告書・基準等において提唱・推奨されているように、戸の閉鎖時の遮蔽性能を維持しつつ、安全に配慮した隙間設計、すなわち5~13mmの隙間を、扉の開閉の途中の状態も含め設けないことが望ましい。
【0007】
しかしながら、これまでは、上記のような扉の開閉の途中の状態も含めて、戸の吊元側に5~13mmの隙間を確保するための有効な構造・構成等は実現されていない。
例えば、回動するドアにおいて、戸の吊元側を水平断面除上半円形にし、その円の中心に軸を配置できる丁番を使用することが提案されている。しかしながら、戸の吊元側を半円形にすることは、通常の戸の製造工程にはないため、容易ではなく、特に木製の室内に比較的多く用いられる戸においては、戸の枠側を直接円形にすることは困難である。また、あらかじめ円形に整えた別の部品・材料を組み付けるか、クッション材等で代用する方法では、製造工程が増加し、製造コストも膨らんでしまう。さらに、見た目としても、円形部分が閉鎖時の正面から見えるため、通常の生活空間に使用する戸としては違和感等があり、現実的ではなかった。
【0008】
また、別の方法として、隠し丁番など、丁番の回動軸を枠と戸の界面に限りなく近づけることで5mm以下を保つことが提案されている。
しかしながら、この方法では、軸の上下に発生する隙間は5mm以下を維持できても、他の枠と戸が閉鎖時に近接する箇所は、戸の開放時には5mm以上となってしまい、上述した扉の開閉の途中の状態も含めて戸の吊元側に5~13mmの隙間設計を実現することはできなかった。
【0009】
さらに、上記のような吊元側を半円状にする戸の欠点である見た目や加工・製造上の問題を解決する方法として、例えば特許文献1に提案されている「指挟み防止装置」等のように、戸の吊元側の隙間を、例えばL字型やコ字型の枠などで構成した隠し部材で覆い隠すようにした玄関ドア等の指はさみ防止設計が提案されている。
しかしながら、単に吊元側の隙間を覆い隠すだけでは、戸を90度以上開放すると、戸が枠に当接してしまい、隙間設計を完全に実現しているとは言えなかった。
また、隙間を覆い隠すための隠し部材となる追加部品・外装部品等が必要となるため、組立工程や製造コストが増加し、隠し部材が常に戸の吊元側に存在するため、ドアとしての見た目や外観も損なわれることとなった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2020-101005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

阿部興業株式会社
指はさみ防止構造を有するドア
4日前
個人
網戸
12日前
個人
脚立の転落防止ポール
13日前
三協立山株式会社
建具
13日前
松本金属株式会社
手摺構造
2か月前
三協立山株式会社
開口部装置
1か月前
三協立山株式会社
開口部装置
15日前
三協立山株式会社
開口部装置
19日前
三協立山株式会社
改装サッシ
21日前
株式会社ニチベイ
ブラインド
今日
三協立山株式会社
開口部装置
1か月前
三協立山株式会社
開口部建材
1か月前
三協立山株式会社
開口部建材
1か月前
三協立山株式会社
開口部建材
1か月前
株式会社ニチベイ
ブラインド
1か月前
株式会社アルボレックス
建具
1か月前
三協立山株式会社
開口部建材
21日前
株式会社ウッドワン
ルーバー扉
14日前
東洋シヤッター株式会社
止水ドア
2か月前
個人
窓用パネルの取付部材
19日前
オイレスECO株式会社
換気装置
2か月前
株式会社LIXIL
建具
1か月前
株式会社LIXIL
建具
1か月前
林テレンプ株式会社
シート機構
26日前
株式会社LIXIL
建具
1か月前
三協立山株式会社
連結設備の製造方法
2か月前
株式会社LIXIL
建具
2か月前
株式会社LIXIL
建具
2か月前
株式会社LIXIL
建具
2か月前
株式会社サワヤ
広告宣伝機能付き止水板
2か月前
三和シヤッター工業株式会社
建具
2か月前
昭和フロント株式会社
建具
7日前
株式会社LIXIL
引戸の障子
2か月前
三協立山株式会社
加熱発泡材の性能評価方法
19日前
株式会社LIXIL
建具
1か月前
株式会社LIXIL
建具
1か月前
続きを見る