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公開番号2025082353
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023195612
出願日2023-11-17
発明の名称ひずみ計測装置及びひずみ計測方法
出願人鹿島建設株式会社,国立大学法人島根大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01D 5/353 20060101AFI20250522BHJP(測定;試験)
要約【課題】計測用光ファイバのひずみの計測精度の安定化を図ることができるひずみ計測装置及びひずみ計測方法を提供する。
【解決手段】ひずみ計測装置1は、計測用光ファイバ10で生じたレイリー散乱光に基づいてひずみを計測する。ひずみ計測装置1は、波長を掃引して光を出力可能な光源21と、光源21からの光とレイリー散乱光とに基づいてひずみを算出する演算部30と、入力される光源21からの光を計測用光ファイバ10に向けて出力すると共に、レイリー散乱光を演算部30に向けて出力する光サーキュレータ22と、光サーキュレータ22と計測用光ファイバ10との間に設けられた補正用光ファイバ部23と、補正用光ファイバ部23の温度が所定の温度範囲内となるように、補正用光ファイバ部23の温度を調整する温度調整部24と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
計測用光ファイバで生じたレイリー散乱光に基づいてひずみを計測するひずみ計測装置であって、
波長を掃引して光を出力可能な光源と、
前記光源からの光と前記レイリー散乱光とに基づいてひずみを算出する演算部と、
入力される前記光源からの光を前記計測用光ファイバに向けて出力すると共に、前記レイリー散乱光を前記演算部に向けて出力する光サーキュレータと、
前記光サーキュレータと前記計測用光ファイバとの間に設けられた補正用光ファイバと、
前記補正用光ファイバの温度が所定の温度範囲内となるように、前記補正用光ファイバの温度を調整する温度調整部と、を備える、ひずみ計測装置。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記温度調整部は、前記補正用光ファイバに接する媒体を介して前記補正用光ファイバの温度を調整する、請求項1に記載のひずみ計測装置。
【請求項3】
前記補正用光ファイバは、前記温度調整部において素線が拘束されていない複数の計測点を有している、請求項1又は2に記載のひずみ計測装置。
【請求項4】
前記補正用光ファイバは、ルーズファイバである、請求項3に記載のひずみ計測装置。
【請求項5】
計測用光ファイバで生じたレイリー散乱光に基づいてひずみを計測するひずみ計測装置を用いるひずみ計測方法であって、
前記ひずみ計測装置は、波長を掃引して光を出力可能な光源と、前記光源からの光と前記レイリー散乱光とに基づいてひずみを算出する演算部と、入力される前記光源からの光を前記計測用光ファイバに向けて出力すると共に、前記レイリー散乱光を前記演算部に向けて出力する光サーキュレータと、を備え、
前記光サーキュレータと前記計測用光ファイバとの間に補正用光ファイバを設置する設置ステップと、
前記補正用光ファイバの温度が所定の温度範囲内となるように、前記補正用光ファイバの温度を調整する温度調整ステップと、
前記補正用光ファイバの区間の周波数シフト量を算出するシフト量算出ステップと、
前記計測用光ファイバで生じたレイリー散乱光に基づく前記ひずみのオフセットを前記周波数シフト量によって補正するオフセット補正ステップと、を備える、ひずみ計測方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ひずみ計測装置及びひずみ計測方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光周波数を変えながら光パルスを光ファイバに入射させると共に光ファイバから戻ってきたレイリー散乱光を受光し、受光したレイリー散乱光の相関ピーク周波数と、光ファイバのひずみ変化量、温度変化量、光周波数変化量との関係を用いて光ファイバの軸方向のひずみ変化及び温度変化を測定する測定装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-042005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ひずみの計測のために波長を掃引して光源から光を出力すると、計測の都度、光源からの光のスペクトルに相対的なズレが生じ得る。このようなズレは、計測用光ファイバで生じるレイリー散乱光においても同様に、周波数のシフトとして含まれ得る。この周波数のシフトに応じたひずみのオフセットが計測の都度変化する可能性があることから、計測用光ファイバのひずみの計測精度の安定性には改善の余地がある。
【0005】
本発明は、計測用光ファイバのひずみの計測精度の安定化を図ることができるひずみ計測装置及びひずみ計測方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、計測用光ファイバで生じたレイリー散乱光に基づいてひずみを計測するひずみ計測装置であって、波長を掃引して光を出力可能な光源と、光源からの光とレイリー散乱光とに基づいてひずみを算出する演算部と、入力される光源からの光を計測用光ファイバに向けて出力すると共に、レイリー散乱光を演算部に向けて出力する光サーキュレータと、光サーキュレータと計測用光ファイバとの間に設けられた補正用光ファイバと、補正用光ファイバの温度が所定の温度範囲内となるように、補正用光ファイバの温度を調整する温度調整部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係るひずみ計測装置では、演算部によって算出される計測用光ファイバの周波数シフト量には、計測用光ファイバに加わる応力に由来するひずみに対応する成分だけでなく、光源の波長の掃引に由来する周波数シフト量に応じたオフセット成分が含まれる。ここで、補正用光ファイバの部分の区間で生じる周波数シフト量においても、光源に由来する周波数シフト量に応じたオフセット成分が含まれる。補正用光ファイバの区間では、補正用光ファイバの温度が所定の温度範囲内となるように調整されるため、温度に起因するひずみを無視することができる。また、補正用光ファイバの拘束に由来するひずみを無視又は減算することで、補正用光ファイバの部分の周波数シフト量を、光源に由来するオフセット周波数として扱うことができる。そのため、演算部によって演算された計測用光ファイバの周波数シフト量から補正用光ファイバの部分の周波数シフト量を減算することで、計測用光ファイバで生じたレイリー散乱光に基づくひずみから、光源に由来するオフセット周波数の影響を取り除くことができる。よって、例えばひずみ誤差を別途計算して補償するための高精度な温度測定が不要となり、ひずみの計測精度のバラツキを抑制できるため、計測用光ファイバのひずみの計測精度の安定化を図ることができる。
【0008】
一実施形態において、温度調整部は、補正用光ファイバに接する媒体を介して補正用光ファイバの温度を調整してもよい。この場合、補正用光ファイバにおける温度のばらつきを媒体を介して抑制することができる。
【0009】
一実施形態において、補正用光ファイバは、温度調整部において素線が拘束されていない複数の計測点を有していてもよい。この場合、各計測点において素線が拘束されていないため、補正用光ファイバの拘束に由来するひずみを無視することができる。よって、演算部によって算出される補正用光ファイバの各計測点でのひずみは、光源に由来するオフセット周波数に相当する互いに同等な大きさの周波数シフト量となる。このため、例えば補正用光ファイバの拘束に由来するひずみを無視できない場合に、補正用光ファイバの拘束に由来するひずみを差し引くために必要な統計的な計算処理を省くことができる。
【0010】
一実施形態において、補正用光ファイバは、ルーズファイバであってもよい。この場合、ルーズファイバではコアが拘束されないため、補正用光ファイバの拘束に由来するひずみを無視することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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