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公開番号2025081923
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195025
出願日2023-11-16
発明の名称型枠の構築方法および型枠構造体
出願人東亜建設工業株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類E02B 3/06 20060101AFI20250521BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】施工現場での構造物に対する型枠の構築作業に要する労力を低減できる型枠の構築方法および型枠構造体を提供する。
【解決手段】構造物20に外嵌される型枠構造体1を、型枠2を構成する複数の分割体2Aとスペーサ機構3と付勢手段4とを有する構成にする。スペーサ機構3により隣り合う分割体2Aどうしを離間させた状態に維持し、分割体2Aに付設された付勢手段4により、離間させた状態の隣り合う分割体2Aどうしを接近させる方向に付勢力を付与した状態で、複数の分割体2Aを構造物20の外側に遊嵌して設置する。次いで、スペーサ機構3による隣り合う分割体2Aどうしを離間させた状態を解除して、隣り合う分割体2Aの対向する端部2aどうしを付勢手段4の付勢力により当接またはオーバーラップさせて構造物20に外嵌した型枠2を形成する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
構造物に外嵌された型枠の構築方法において、
前記型枠を複数の分割体で構成して、スペーサ機構により隣り合う前記分割体どうしを離間させた状態に維持し、前記分割体に付設された付勢手段により、離間させた状態の隣り合う前記分割体どうしを接近させる方向に付勢力を付与した状態で、複数の前記分割体を前記構造物の外側に遊嵌して設置し、
前記スペーサ機構による隣り合う前記分割体どうしを離間させた状態を解除することで、隣り合う前記分割体の対向する端部どうしを前記付勢力により当接またはオーバーラップさせて前記構造物に外嵌した前記型枠を形成することを特徴とする型枠の構築方法。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記構造物に外嵌した前記型枠を形成した状態で、前記付勢力により前記型枠を前記構造物の外面に押圧した状態にする請求項1に記載の型枠の構築方法。
【請求項3】
前記解除を行う以前に、隣り合う前記分割体どうしを相対移動可能に連結する連結機構を設けておく請求項1または2に記載の型枠の構築方法。
【請求項4】
前記解除を行う以前に、隣り合う前記分割体どうしが相対移動する方向をガイドするガイド機構を設けておく請求項1または2に記載の型枠の構築方法。
【請求項5】
前記解除に使用する紐状または棒状のトリガー部材を前記スペーサ機構に設けておき、複数の前記分割体を前記構造物の外側に遊嵌して設置した後に、複数の前記分割体の上方または下方から前記トリガー部材を引っ張ることで前記解除を行う請求項1または2に記載の型枠の構築方法。
【請求項6】
構造物に外嵌される型枠構造体において、
型枠を構成する複数の分割体と、隣り合う前記分割体どうしを離間した状態に維持するスペーサ機構と、前記分割体に付設されていて、離間した状態の隣り合う前記分割体どうしを接近させる方向に付勢力を付与した状態にする付勢手段とを有し、
前記スペーサ機構による隣り合う前記分割体どうしを離間した状態が解除されると、隣り合う前記分割体の対向する端部どうしが前記付勢力により当接またはオーバーラップする構成であり、
前記スペーサ機構により離間した状態の隣り合う前記分割体に対して前記付勢力が付与された状態で、複数の前記分割体が前記構造物の外側に遊嵌して設置されることを特徴とする型枠構造体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、型枠の構築方法および型枠構造体に関し、さらに詳しくは、施工現場での構造物に対する型枠の構築作業に要する労力を低減できる型枠の構築方法および型枠構造体に関するものである。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、水底地盤に立設された杭等の構造物に支持される水上の上部工を構築する方法が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の構築方法では、杭が挿通する杭孔を有するプレキャストコンクリート版を地上で形成しておき、プレキャストコンクリート版の杭孔に杭の頭部を遊挿した状態で、杭に対してプレキャストコンクリート版を固定している。そして、プレキャストコンクリート版の外回りに足場を取付け、プレキャストコンクリート版の杭孔と杭の外周面との間のすき間を、プレキャストコンクリート版の下方に設けた型枠(漏れ止め板)で塞いだ状態にしている。その後、前述したすき間に無収縮モルタルを充填することで、プレキャストコンクリート版を杭の頭部に固定している。しかしながら、この施工方法では、杭に対して型枠を設置する作業を、杭に設置したプレキャストコンクリート版の下方から行う必要があるため、水上足場を設置することや、潜水士などの作業者がプレキャストコンクリート版の下に入って煩雑な作業を行う必要がある。
【0003】
プレキャストコンクリート版の下での作業を行わずに、水上の上部工をより効率的に構築する方法としては、例えば、杭の外形と同一寸法の貫通孔を有する型枠を作成しておき、杭に対してプレキャストコンクリート版を設置する以前に、前述した型枠を杭の上方から杭に対して外嵌めして設置する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、型枠の貫通孔と杭との位置合わせに比較的高い精度が求められ、杭に対する型枠の構築作業(位置調整や設置作業等)に比較的多くの労力と時間を要する。それ故、施工現場での杭などの構造物に対する型枠の構築作業に要する労力を低減するには改善の余地がある。
【0004】
また、特許文献1では省略されているが、杭に支持される上部工を構築する際には、通常、杭の内部に充填させる中詰材(無収縮モルタル)を支持するために、杭の上端から所定深さの位置に杭の内部を上下に隔離する仕切板を設ける。仕切板には上方に延材する吊ワイヤが設けられていて、吊ワイヤの上端部に設けられているフック部を杭の上端の縁に引っ掛けた状態にすることで、仕切板を杭に対して固定している。吊ワイヤのフック部は杭の外周面の外側にはみ出した状態になるため、杭の内部に仕切板を設ける場合には、吊ワイヤのフック部が障害物となり、杭の外形と同一寸法の貫通孔を有する型枠を杭の上方から外嵌できないという問題もある。それ故、杭などの構造物に外嵌する型枠の構築方法には改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-107631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、構造物に外嵌された型枠を構築する際に、施工現場での構造物に対する型枠の構築作業に要する労力を低減できる型枠の構築方法および型枠構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明の型枠の構築方法は、構造物に外嵌された型枠の構築方法において、前記型枠を複数の分割体で構成して、スペーサ機構により隣り合う前記分割体どうしを離間させた状態に維持し、前記分割体に付設された付勢手段により、離間させた状態の隣り合う前記分割体どうしを接近させる方向に付勢力を付与した状態で、複数の前記分割体を前記構造物の外側に遊嵌して設置し、前記スペーサ機構による隣り合う前記分割体どうしを離間させた状態を解除することで、隣り合う前記分割体の対向する端部どうしを前記付勢力により当接またはオーバーラップさせて前記構造物に外嵌した前記型枠を形成することを特徴とする。
【0008】
上記の目的を達成するための本発明の型枠構造体は、構造物に外嵌される型枠構造体において、型枠を構成する複数の分割体と、隣り合う前記分割体どうしを離間した状態に維持するスペーサ機構と、前記分割体に付設されていて、離間した状態の隣り合う前記分割体どうしを接近させる方向に付勢力を付与した状態にする付勢手段とを有し、前記スペーサ機構による隣り合う前記分割体どうしを離間した状態が解除されると、隣り合う前記分割体の対向する端部どうしが前記付勢力により当接またはオーバーラップする構成であり、前記スペーサ機構により離間した状態の隣り合う前記分割体に対して前記付勢力が付与された状態で、複数の前記分割体が前記構造物の外側に遊嵌して設置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、型枠を複数の分割体で構成して、スペーサ機構により隣り合う分割体どうしを離間させた状態に維持する構成にしていることで、複数の分割体と構造物の外面との間にすき間を設けることができ、構造物の外側に複数の分割体を容易に遊嵌できる。さらに、分割体に付設された付勢手段により、離間させた状態の隣り合う分割体どうしを接近させる方向に付勢力を付与した状態にしていることで、構造物の外側に複数の分割体を遊嵌した後には、スペーサ機構による隣り合う分割体どうしを離間させた状態を解除するだけで、隣り合う分割体の対向する端部どうしが付勢手段の付勢力により当接またはオーバーラップして、構造物に外嵌した型枠が形成される。それ故、施工現場での構造物に対する型枠の構築作業に要する労力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の型枠構造体を用いて構築した水上の上部工を側面視で例示する説明図である。
構造物である支持体(杭)に外嵌する以前の型枠構造体と、仕切板を設置した状態の支持体を平面視で例示する説明図である。
図2のA矢視図である。
図2の支持体に外嵌する以前の型枠構造体を下方から見上げた平面図である。
図2~図4の状態から支持体に遊嵌した状態の型枠構造体と、上部工を構成するプレキャストブロックを断面視で例示する説明図である。
図5のB矢視図である。
図5および図6の状態からスペーサ機構による隣り合う分割体どうしを離間させた状態を解除した状態を側面視で例示する説明図である。
図5および図6の状態から支持体に外嵌した状態の型枠構造体とプレキャストブロックを平面視で例示する説明図である。
図8の支持体に外嵌した状態の型枠構造体とプレキャストブロックを断面視で例示する説明図である。
図7~図9の状態から支持体に対してプレキャストブロックを設置した状態を断面視で例示する説明図である。
図10のC矢視図である。
図10のD-D断面矢視図である。
図10~図12の状態からプレキャストブロックの貫通孔に中詰材を充填した状態を断面視で例示する説明図である。
本発明に係る別の実施形態の型枠構造体を平面視で例示する説明図である。
本発明に係るさらに別の実施形態の型枠構造体を断面視で例示する説明図である。
本発明に係るさらに別の実施形態の型枠構造体を断面視で例示する説明図である。
本発明に係るさらに別の実施形態の型枠構造体が支持体に遊嵌された状態を平面視で例示する説明図である。
図17の状態からスペーサ機構による隣り合う分割体どうしを離間させた状態を解除した状態を平面視で例示する説明図である。
支持体の上部に設置された杭頭ブロックと、その杭頭ブロックに接合する梁ブロックとを斜視で例示する説明図である。
本発明に係るさらに別の実施形態の型枠構造体が、図19の梁ブロックに遊嵌された状態を断面視で例示する説明図である。
図20の状態からスペーサ機構による隣り合う分割体どうしを離間させた状態を解除した状態を断面視で例示する説明図である。
本発明に係るさらに別の実施形態の型枠構造体が梁ブロックに遊嵌された状態を断面視で例示する説明図である。
本発明に係るさらに別の実施形態の型枠構造体を柱体の所定位置に配置する以前の状態を側面視で例示する説明図である。
図23のF-F断面矢視図である。
図23および図24の状態から型枠を柱体の所定位置に配置して外嵌した状態を側面視で例示する説明図である。
図25のG-G断面矢視図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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