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公開番号2025080217
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-23
出願番号2024152692
出願日2024-09-04
発明の名称化粧料用リポソーム含有組成物
出願人富士フイルム株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類A61K 8/14 20060101AFI20250516BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】セラミド類を含有し、リポソームに内包される有効成分を高内包率で含むことができ、且つ、微細なリポソームを含む化粧料用リポソーム含有組成物の提供。
【解決手段】リン脂質と、セラミド類と、ポリオキシエチレンフィトステロールと、コレステロール及びポリオキシエチレンフィトステロール以外のフィトステロールの少なくとも一方と、含むリポソームであり、ポリオキシエチレンフィトステロールの含有量をcとし、コレステロール及びポリオキシエチレンフィトステロール以外のフィトステロールとの総含有量をdとしたとき、d/cが質量比で1.4～2.5であるリポソームを含む、化粧料用リポソーム含有組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
リン脂質と、セラミド類と、ポリオキシエチレンフィトステロールと、コレステロール及びポリオキシエチレンフィトステロール以外のフィトステロールの少なくとも一方と、を含むリポソームであり、
前記ポリオキシエチレンフィトステロールの含有量をｃとし、
前記コレステロール及びポリオキシエチレンフィトステロール以外のフィトステロールの少なくとも一方の総含有量をｄとしたとき、
ｄ／ｃが質量比で１．４～２．５であるリポソームを含む、化粧料用リポソーム含有組成物。
続きを表示（約 680 文字）【請求項２】
前記リポソームの平均粒子径が１５０ｎｍ以下である、請求項１に記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
【請求項３】
前記セラミド類が、セラミドＮＤＳ、セラミドＡＤＳ、セラミドＥＯＤＳ、セラミドＮＳ、セラミドＡＳ、セラミドＥＯＳ、セラミドＮＰ、セラミドＡＰ、セラミドＥＯＰ、セラミドＮＨ、セラミドＡＨ、及びセラミドＥＯＨからなる群より選ばれる少なくとも１種である、請求項１又は請求項２に記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
【請求項４】
前記ポリオキシエチレンフィトステロールは、オキシエチレン基の平均付加モル数が１０以上である、請求項１又は請求項２に記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
【請求項５】
化粧料用リポソーム含有組成物の全質量に対する、前記ポリオキシエチレンフィトステロールの含有量が、０．１質量％以上である、請求項１又は請求項２に記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
【請求項６】
化粧料用リポソーム含有組成物の全質量に対する、前記コレステロール及び前記ポリオキシエチレンフィトステロール以外のフィトステロールの総含有量が、０．２質量％～０．５質量％である、請求項１又は請求項２に記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
【請求項７】
前記リポソームが、シングルラメラ構造を有するリポソームを含む、請求項１又は請求項２に記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
【請求項８】
化粧料である、請求項１又は請求項２に記載の化粧料用リポソーム含有組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、化粧料用リポソーム含有組成物に関する。
続きを表示（約 2,500 文字）【背景技術】
【０００２】
リポソームは、レシチン等の脂質を含む脂質二重膜により形成される閉鎖小胞体であり、閉鎖小胞の空間内に水相（内水相）を有する。また、通常、リポソームは、閉鎖小胞外の水溶液（外水相）に分散した状態で存在する。
【０００３】
脂質小胞体とも称されるリポソームは、脂質を用いた脂質二重膜で形成される閉鎖小胞体であり、その閉鎖小胞の空間内に水相を有する。リポソームは、各種内包成分を配合することができ、美容成分、薬効成分等を内包させるリポソームを含む化粧料用リポソーム含有組成物が各種提案されている。
【０００４】
例えば、特許文献１には、セラミド類、リン脂質、Ｎ－アシルアミノ酸のジエステル及びポリアルキルオキシステロールエーテルを含有することを特徴とするリポソーム分散液が提案されている。
また、特許文献２には、（ａ）リン脂質、（ｂ）セラミド類、（ｃ）ポリオキシエチレンステロールエーテル及びポリオキシエチレンスタノールエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種の界面活性剤、（ｄ）プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、１，３－ブチレングリコール、からなる群から選ばれる少なくとも一種の二価アルコール、（ｅ）水、を含有し、成分（ａ）と成分（ｃ）との含有質量割合（ａ）／（ｃ）及び成分（ａ）及び成分（ｃ）の合計に対する成分（ｂ）との含有質量割合（ｂ）／｛（ａ）＋（ｃ）｝が所定の範囲であるバイセル構造体を含有する組成物が提案されている。
さらに、特許文献３には、美容成分を内水相に含み、平均粒子径が１００ｎｍ～３５０ｎｍのリポソームを含む化粧料用リポソーム組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１６－１６０２４２号公報
特開２０２０－１９７６４号公報
特開２０２２－１４９６９１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
美容成分を内包させたリポソームを化粧料に適用する場合、より多くの量の美容成分を内包することができるリポソームが求められている。
水相に水溶性成分を内包させるには内水相体積を確保することが求められるが、内水相体積を向上させることで、粒子サイズを大きくすると、化粧料等の製剤の濁度が上昇し、透明性が悪化し、外観に影響を及ぼすことがある。特に、皮膚のバリア機能の向上に寄与するセラミド類を含有するリポソームは、粒子径が大きくなりやすく、濁度上昇しやすい傾向がある。
【０００７】
特許文献１において提案される組成物に含まれるリポソームは内包成分の保持が十分ではないという問題がある。
特許文献２に記載の組成物に含まれるバイセル構造体は、セラミドを含有するが、その構造に起因して、水相成分を含む余地はほとんど存在せず、美容成分の内包率には改善の余地がある。
特許文献３において提案される組成物に含まれるリポソームは、微細な粒径で、内包成分を含むことができるものの、セラミドを含有するという着目はない。
【０００８】
本開示の一実施形態の課題は、セラミド類を含有し、リポソームに内包される有効成分を高内包率で含むことができ、且つ、微細なリポソームを含む化粧料用リポソーム含有組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
＜１＞リン脂質と、セラミド類と、ポリオキシエチレンフィトステロールと、コレステロールお及びポリオキシエチレンフィトステロール以外のフィトステロールの少なくとも一方と、を含むリポソームであり、上記ポリオキシエチレンフィトステロールの含有量をｃとし、上記コレステロール及びポリオキシエチレンフィトステロール以外のフィトステロールの総含有量をｄとしたとき、ｄ／ｃが質量比で１．４～２．５であるリポソームを含む、化粧料用リポソーム含有組成物。
＜２＞上記リポソームの平均粒子径が１５０ｎｍ以下である、＜１＞に記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
＜３＞上記セラミド類が、セラミドＮＤＳ、セラミドＡＤＳ、セラミドＥＯＤＳ、セラミドＮＳ、セラミドＡＳ、セラミドＥＯＳ、セラミドＮＰ、セラミドＡＰ、セラミドＥＯＰ、セラミドＮＨ、セラミドＡＨ、及びセラミドＥＯＨからなる群より選ばれる少なくとも１種である、＜１＞又は＜２＞に記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
＜４＞上記ポリオキシエチレンフィトステロールは、オキシエチレン基の平均付加モル数が１０以上である、＜１＞～＜３＞のいずれか１つに記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
＜５＞化粧料用リポソーム含有組成物の全質量に対する、上記ポリオキシエチレンフィトステロールの含有量が、０．１質量％以上である、＜１＞～＜４＞のいずれか１つに記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
＜６＞化粧料用リポソーム含有組成物の全質量に対する、上記コレステロール及びポリオキシエチレンフィトステロール以外のフィトステロールの総含有量が、０．２質量％～０．５質量％である、＜１＞～＜５＞のいずれか１つに記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
＜７＞上記リポソームが、シングルラメラ構造を有するリポソームを含む、＜１＞～＜６＞のいずれか１つに記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
＜８＞化粧料である、＜１＞～＜７＞のいずれか１つに記載の化粧料用リポソーム含有組成物。
【発明の効果】
【００１０】
本開示の一実施形態によれば、セラミド類を含有し、リポソームに内包される有効成分を高内包率で含むことができ、且つ、微細なリポソームを含む化粧料用リポソーム含有組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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