TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025078899
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-21
出願番号
2022059944
出願日
2022-03-31
発明の名称
ポリエステル樹脂ペレット及びポリエステル樹脂の製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08G
63/672 20060101AFI20250514BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】PEFの結晶化時に発生するペレット同士の融着を防止することによって、固相重合反応工程における予備結晶化を効率よく進行させることができるポリエステル樹脂ペレット及びポリエステル樹脂の製造方法を提供すること。
【解決手段】2,5-フランジカルボン酸単位とエチレングリコール単位を有するポリエステル樹脂ペレットであって、ペレットの形状が球状であることを特徴とするポリエステル樹脂ペレットである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
2,5-フランジカルボン酸単位とエチレングリコール単位を有するポリエステル樹脂ペレットであって、ペレットの形状が球状であることを特徴とするポリエステル樹脂ペレット。
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
前記球状ペレットの真球度の平均値または中央値の少なくとも一方が0.7~1.0である請求項1に記載のポリエステル樹脂ペレット。
【請求項3】
さらに、炭素数5~20、数平均分子量500以上6000以下のポリアルキレンエーテルグリコールが0.1~50重量%含まれる請求項1又は2に記載のポリエステル樹脂ペレット。
【請求項4】
2,5-フランジカルボン酸単位とエチレングリコール単位を有するポリエステル樹脂を製造する方法であって、球状のペレットを製造し、それを加熱によって結晶化させる工程を含むポリエステル樹脂の製造方法。
【請求項5】
前記球状のペレットは、溶融した樹脂を空気中または水中に押し出し、カッティングする請求項4に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
【請求項6】
前記球状のペレットを、100℃以上200℃以下の温度で加熱して結晶化させる請求項4又は5に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
【請求項7】
さらに170℃以上215℃以下の温度に加熱することによって、固有粘度(IV)を向上させる請求項4~6のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
【請求項8】
前記ポリエステル樹脂が結晶核剤を含有する請求項4~7のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
【請求項9】
前記ポリエステル樹脂に、さらに、炭素数5~20、数平均分子量500以上6000以下のポリアルキレンエーテルグリコールが0.1~50重量%含まれる、請求項4~8のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2,5-フランジカルボン酸単位とエチレングリコール単位を有するポリエステル樹脂ペレット及びポリエステル樹脂の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
地球環境問題を背景に、石油由来の原料を用いたプラスチックから再生可能資源を由来とするプラスチックへの転換が期待され、ポリ乳酸やポリブチレンサクシネートなどの脂肪族ポリエステルが利用されている。また、再生可能資源からの製造が可能とされる2,5-フランジカルボン酸を原料に用いたポリエステルとして、2,5-フランジカルボン酸とエチレングリコールを原料としたポリエチレンフラノエート(PEF)などのポリエステル樹脂が開発されている。PEFは、PETの代替としてボトルやフィルム、繊維など各種の成形品として期待され、さらにガスバリア性などの特徴を有し、今後の成長が望まれるプラスチックである。
【0003】
PEFの製造段階では、PETと同様に溶融重合後に固相重合を実施して分子量を調整することが望まれる場合がある。固相重合を実施する場合、通常、固相重合反応を実施する前に、樹脂ペレットの融着を防止する目的で固相重合反応より低い温度で予備結晶化を行う。
しかしながら、PEFはPETに比べて結晶化が遅いので、予備結晶化を行う際にペレット同士の融着が発生しやすい。そのため予備結晶化に長時間を要したり、また、凝集したペレットがトラブルを発生したり、製造工程に大きな負荷が発生するという問題がある。
特許文献1(実施例3)には、PEFを加熱結晶化した後に凝集体を破壊するという作業が発生していることが記載されている。
【0004】
一方、PEFのペレットは固く脆い性質があり、衝撃に弱く、割れや欠け、微粉が発生する場合がある。小さい粒や粉がペレットに混入すると、成形時のトラブルの原因となる可能性がある。また、小さい粒や粉は、固相重合を施した際に分子量が上がりすぎてしまい、成形時のトラブルや成形品の外観を損なう可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2017-508048
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑み、PEFの結晶化時に発生するペレット同士の融着を防止することによって、固相重合反応工程における予備結晶化を効率よく進行させることができるポリエステル樹脂ペレット及びポリエステル樹脂の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、以下を要旨とする。
[1]2,5-フランジカルボン酸単位とエチレングリコール単位を有するポリエステル樹脂ペレットであって、ペレットの形状が球状であることを特徴とするポリエステル樹脂ペレット。
[2]前記球状ペレットの真球度の平均値または中央値の少なくとも一方が0.7~1.0である上記[1]に記載のポリエステル樹脂ペレット。
[3]さらに、炭素数5~20、数平均分子量500以上6000以下のポリアルキレンエーテルグリコールが0.1~50重量%含まれる上記[1]又は[2]に記載のポリエステル樹脂ペレット。
[4]2,5-フランジカルボン酸単位とエチレングリコール単位を有するポリエステル樹脂を製造する方法であって、球状のペレットを製造し、それを加熱によって結晶化させる工程を含むポリエステル樹脂の製造方法。
[5]前記球状のペレットは、溶融した樹脂を空気中または水中に押し出し、カッティングする上記[4]に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
[6]前記球状のペレットを、100℃以上200℃以下の温度で加熱して結晶化させる上記[4]又は[5]に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
[7]さらに170℃以上215℃以下の温度に加熱することによって、固有粘度(IV)を向上させる上記[4]~[6]のいずれかに記載のポリエステル樹脂の製造方法。
[8]前記ポリエステル樹脂が結晶核剤を含有する上記[4]~[7]のいずれかに記載のポリエステル樹脂の製造方法。
[9]前記ポリエステル樹脂に、さらに、炭素数5~20、数平均分子量500以上6000以下のポリアルキレンエーテルグリコールが0.1~50重量%含まれる、上記[4]~[8]のいずれかに記載のポリエステル樹脂の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明を実施するための代表的な態様を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の態様に限定されるものではない。なお、本明細書において、「~」を用いてその前後の数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
【0009】
[ポリエステル樹脂ペレット]
本発明のポリエステル樹脂ペレットは、2,5-フランジカルボン酸単位とエチレングリコール単位を有するポリエステル樹脂ペレットであり、ペレットの形状が球状であることを特徴とする。ペレットの形状が球状であることによって、ペレット間での接触面積が減少し、樹脂ペレットの融着を防止することができる。
一方、従来のペレットは円柱状であり、ペレット間の融着を避けることはできず、予備結晶化の途中段階で、融着したペレットを引き剥がす必要があり、製造工程に大きな負荷が発生していた。従来の製造方法では、ストランド状に抜き出して、水中等で冷却固化させた後に、該ストランド状樹脂をカットして製造していたため、円柱形状となり、これが原因でペレット間の融着が発生したと考えられる。
これに対し、本発明は後に詳述する製造方法よって、ペレットの形状を球状とすることで、上記課題を解決したものである。
【0010】
上記ポリエステルペレットは球状であるが、真球である必要はなく、本発明の効果を奏する範囲内で、偏平形状であってもよい。例えば楕円体形状やラグビーボール型形状も本発明の球状に該当する。球状ペレットとしては、真球度の平均値または中央値の少なくとも一方が0.7~1.0であることが好ましい。真球度が上記範囲内であると、本発明の効果を奏しやすい。以上の観点から、真球度は0.73~1.0の範囲であることがより好ましく、0.75~1.0の範囲であることがさらに好ましい。なお、真球度の測定は実施例に記載の方法による。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
東ソー株式会社
摺動部材
1日前
東レ株式会社
多孔質構造体
1か月前
ベック株式会社
硬化性組成物
2か月前
AGC株式会社
組成物
2か月前
東レ株式会社
CPUソケット
22日前
ベック株式会社
硬化性組成物
2か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
10日前
東レ株式会社
CPUソケット
22日前
東ソー株式会社
加飾フィルム
10日前
東ソー株式会社
加飾フィルム
10日前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
3か月前
東ソー株式会社
ハロゲン含有ポリマー
1か月前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸溶液
1か月前
三洋化成工業株式会社
徐放材用組成物
1か月前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
1か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物及び加硫ゴム
1か月前
AGC株式会社
液状組成物
2か月前
東レ株式会社
構造部材およびその製造方法
2か月前
東レ株式会社
ポリエステル樹脂の製造方法
2か月前
日本製紙株式会社
樹脂組成物
26日前
トヨタ自動車株式会社
樹脂溶解装置
3か月前
東レ株式会社
光学用ポリエステルフィルム
3か月前
グンゼ株式会社
樹脂の回収方法
2か月前
東ソー株式会社
ポリオレフィン系樹脂組成物
2か月前
三井化学ファイン株式会社
樹脂シート
2か月前
東レ株式会社
ポリプロピレン系樹脂フィルム
11日前
住友精化株式会社
吸水性樹脂粒子の製造方法
1か月前
株式会社クラベ
耐摩耗性絶縁組成物及び電線
1日前
大日精化工業株式会社
樹脂成形品
10日前
ユニチカ株式会社
ポリ尿素およびその製造方法
1か月前
東ソー株式会社
セルロース樹脂含有樹脂組成物
1か月前
東ソー株式会社
クロロプレンラテックス組成物
1日前
東ソー株式会社
クロロプレンラテックス組成物
1日前
花王株式会社
複合粒子の製造方法
2か月前
株式会社イーテック
組成物
2か月前
続きを見る
他の特許を見る