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公開番号2025078221
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023190639
出願日2023-11-08
発明の名称樹脂組成物および電子装置
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人
主分類C08L 83/04 20060101AFI20250513BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】絶縁性、熱伝導性および信頼性の性能バランスが向上した樹脂組成物を提供する。
【解決手段】シリコーン樹脂と、アルミナ、窒化ホウ素およびシリカからなる群から選択される一種または二種以上の無機充填材と、を含む樹脂組成物であって、前記樹脂組成物を30℃から175℃まで30分かけて一定速度で昇温した後、175℃で60分間熱処理することで得られる硬化物の、動的粘弾性測定装置を用いて、引張モード、周波数10Hzの条件で測定した250℃における貯蔵弾性率E’250が25MPa以上400MPa以下である、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シリコーン樹脂と、
アルミナ、窒化ホウ素およびシリカからなる群から選択される一種または二種以上の無機充填材と、
を含む樹脂組成物であって、
前記樹脂組成物を30℃から175℃まで30分かけて一定速度で昇温した後、175℃で60分間熱処理することで得られる硬化物の、動的粘弾性測定装置を用いて、引張モード、周波数10Hzの条件で測定した250℃における貯蔵弾性率E’
250
が25MPa以上400MPa以下である、樹脂組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物を30℃から175℃まで30分かけて一定速度で昇温した後、175℃で60分間熱処理することで得られる硬化物の、テンシロンを用いて、25℃、負荷速度1.0N/minの条件で引張試験を行うことで測定した破断エネルギーが0.5×10
-3
J/mm

以上20×10
-3
J/mm

以下である、樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物を30℃から175℃まで30分かけて一定速度で昇温した後、175℃で60分間熱処理することで得られる硬化物の、動的粘弾性測定装置を用いて、引張モード、周波数10Hzの条件で測定した25℃における貯蔵弾性率E’
25
が100MPa以上3000MPa以下である、樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1または2に記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物を30℃から175℃まで30分かけて一定速度で昇温した後、175℃で60分間熱処理することで得られる硬化物の、テンシロンを用いて、25℃、負荷速度1.0N/minの条件で引張試験を行うことで測定した破断強度が1MPa以上50MPa以下である、樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1または2に記載の樹脂組成物において、
前記シリコーン樹脂が、エポキシ変性シリコーン樹脂を含む、樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1または2に記載の樹脂組成物において、
前記シリコーン樹脂が、以下一般式(1)で表される樹脂を含む、樹脂組成物。
TIFF
2025078221000006.tif
31
153
(一般式(1)中、R

~R

はそれぞれ独立して水素原子または炭素原子数が1以上10以下のアルキル基である。nは1以上10以下の整数である。)
【請求項7】
請求項1または2に記載の樹脂組成物において、
さらに硬化剤を含む、樹脂組成物。
【請求項8】
請求項7に記載の樹脂組成物において、
前記硬化剤がフェノール化合物、ポリアミン化合物、チオール化合物および酸無水物からなる群より選択される一種または二種以上を含む、樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1または2に記載の樹脂組成物において、
さらに硬化促進剤を含む、樹脂組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の樹脂組成物において、
前記硬化促進剤が有機ホスフィン類、テトラ置換ホスホニウム化合物、テトラ置換ボレート化合物および第三級アミン類からなる群より選択される一種または二種以上を含む、樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物および電子装置に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子部品の高性能化、小型化及び高密度化に伴い部品から発生する熱量が増大してきている。そこで、電子部品の放熱対策が、電子部品及び該電子部品を搭載した電気製品の性能を維持する上で非常に重要な技術となってきている。電子部品の放熱対策は、金属製のヒートシンク、放熱板、放熱フィン等の放熱体を電子部品の発熱体に取り付けることにより、放熱させる方法が取られている。そして、発熱体と放熱体との間には、効率よく熱を伝える目的で金属間の隙間を埋めるための放熱材料が使われることが多くなっている。
【0003】
このような放熱材料としては、例えば加熱によって硬化する放熱性接着剤がある。放熱性接着剤としては、放熱性と電気絶縁性を有し、硬化させた際に十分な接着強度を保持することができる放熱性絶縁接着剤組成物が開示されている。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-212325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本発明者が検討したところ、上記文献に記載の放熱性絶縁接着剤組成物においては、高温環境下での被接着対象と接着剤との界面における剥離の発生や、貯蔵弾性率や破断強度等によって測定される柔軟性について改善の余地があることを見出した。
【0006】
本発明は、このような背景を鑑み、絶縁性、熱伝導性および信頼性の性能バランスが向上した樹脂組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、検討の結果、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
【0008】
[1]
シリコーン樹脂と、
アルミナ、窒化ホウ素およびシリカからなる群から選択される一種または二種以上の無機充填材と、
を含む樹脂組成物であって、
前記樹脂組成物を30℃から175℃まで30分かけて一定速度で昇温した後、175℃で60分間熱処理することで得られる硬化物の、動的粘弾性測定装置を用いて、引張モード、周波数10Hzの条件で測定した250℃における貯蔵弾性率E’
250
が25MPa以上400MPa以下である、樹脂組成物。
[2]
上記[1]に記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物を30℃から175℃まで30分かけて一定速度で昇温した後、175℃で60分間熱処理することで得られる硬化物の、テンシロンを用いて、25℃、負荷速度1.0N/minの条件で引張試験を行うことで測定した破断エネルギーが0.5×10
-3
J/mm

以上20×10
-3
J/mm

以下である、樹脂組成物。
[3]
上記[1]または[2]に記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物を30℃から175℃まで30分かけて一定速度で昇温した後、175℃で60分間熱処理することで得られる硬化物の、動的粘弾性測定装置を用いて、引張モード、周波数10Hzの条件で測定した25℃における貯蔵弾性率E’
25
が100MPa以上3000MPa以下である、樹脂組成物。
[4]
上記[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物において、
前記樹脂組成物を30℃から175℃まで30分かけて一定速度で昇温した後、175℃で60分間熱処理することで得られる硬化物の、テンシロンを用いて、25℃、負荷速度1.0N/minの条件で引張試験を行うことで測定した破断強度が1MPa以上50MPa以下である、樹脂組成物。
[5]
上記[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物において、
前記シリコーン樹脂が、エポキシ変性シリコーン樹脂を含む、樹脂組成物。
[6]
上記[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物において、
前記シリコーン樹脂が、以下一般式(1)で表される樹脂を含む、樹脂組成物。
TIFF
2025078221000001.tif
31
153
(一般式(1)中、R

~R

はそれぞれ独立して水素原子または炭素原子数が1以上10以下のアルキル基である。nは1以上10以下の整数である。)
[7]
上記[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物において、
さらに硬化剤を含む、樹脂組成物。
[8]
上記[7]に記載の樹脂組成物において、
前記硬化剤がフェノール化合物、ポリアミン化合物、チオール化合物および酸無水物からなる群より選択される一種または二種以上を含む、樹脂組成物。
[9]
上記[1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物において、
さらに硬化促進剤を含む、樹脂組成物。
[10]
上記[9]に記載の樹脂組成物において、
前記硬化促進剤が有機ホスフィン類、テトラ置換ホスホニウム化合物、テトラ置換ボレート化合物および第三級アミン類からなる群より選択される一種または二種以上を含む、樹脂組成物。
[11]
上記[1]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物において、
さらに溶剤を含む、樹脂組成物。
[12]
上記[11]に記載の樹脂組成物において、
前記溶剤の含有量が、樹脂組成物の全成分の含有量を100質量%としたとき、1質量%以上20質量%以下である、樹脂組成物。
[13]
上記[11]または[12]に記載の樹脂組成物において、
前記溶剤がε-カプロラクトン、γ-ブチロラクトン、ブチルカルビトールアセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテートおよびブチルカルビトールからなる群より選択される一種または二種以上を含む、樹脂組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、絶縁性、熱伝導性および信頼性の性能バランスが向上した樹脂組成物および電子装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態の電子装置の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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