TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025077718
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-19
出願番号
2023190128
出願日
2023-11-07
発明の名称
中性子収束装置およびその製造方法
出願人
国立研究開発法人理化学研究所
,
国立大学法人京都大学
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
G21K
1/06 20060101AFI20250512BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】短時間で製造可能な中性子収束装置および製造方法を提供する。
【解決手段】複数のユニットが軸方向に連結されて構成され、所定の回転曲面形状の中性子スーパーミラーを備える中性子収束装置であって、前記複数のユニットのそれぞれは、前記所定の曲面形状の中性子スーパーミラーの一部を構成するミラー部を備える複数のミラーセグメントと、真空チャンバーと、前記複数のミラーセグメントおよび前記真空チャンバーが取り付けられる結合用フランジと、を備える。前記複数のミラーセグメントのそれぞれは、一端にフランジ部が設けられ、前記真空チャンバーの一端に第1フランジ部、他端に第2フランジ部が設けられている。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のユニットが軸方向に連結されて構成され、所定の回転曲面形状の中性子スーパーミラーを備える中性子収束装置であって、
前記複数のユニットのそれぞれは、
円周方向に分割された複数のミラーセグメントであって、それぞれが、前記所定の曲面形状の中性子スーパーミラーの一部を構成するミラー部を備える複数のミラーセグメントと、
前記複数のミラーセグメントを収容する真空チャンバーと、
前記複数のミラーセグメントおよび前記真空チャンバーが取り付けられる結合用フランジと、
を備え、
前記複数のミラーセグメントのそれぞれは、一端にフランジ部が設けられ、
前記真空チャンバーの一端に第1フランジ部、他端に第2フランジ部が設けられ、
前記結合用フランジには、当該結合用フランジと同一ユニットの複数のミラーセグメントの前記フランジ部を取り付けるための第1取付部と、前記第1取付部の外周に位置する、当該結合用フランジと同一ユニットの真空チャンバーの前記第1フランジ部を取り付けるための第2取付部が設けられている、
ことを特徴とする、中性子収束装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記結合用フランジには、当該結合用フランジとは異なるユニットの真空チャンバーの前記第2フランジ部を取り付ける第3取付部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の中性子収束装置。
【請求項3】
前記複数のミラーセグメントの前記フランジ部の外側表面、前記真空チャンバーの前記第1フランジ部および前記第2フランジ部の外側表面、および前記結合用フランジの両表面が平面に精密加工されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の中性子収束装置。
【請求項4】
前記複数のユニットの複数のミラーセグメントによって、回転楕円曲面、回転放物曲面、または回転双曲面、もしくはこれらの組み合わせからなる回転曲面が形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の中性子収束装置。
【請求項5】
前記複数のミラーセグメントのそれぞれは、金属部材に施されたアモルファスメッキ上に形成された金属多層膜を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の中性子収束装置。
【請求項6】
複数のユニットが軸方向に連結されて構成され、所定の回転曲面形状の中性子スーパーミラーを備える中性子収束装置の製造方法であって、
前記複数のユニットのそれぞれは、
円周方向に分割された複数のミラーセグメントであって、前記所定の曲面形状の中性子スーパーミラーの一部を構成するミラー部を備える複数のミラーセグメントと、
前記複数のミラーセグメントを収容する真空チャンバーと、
前記複数のミラーセグメントおよび前記真空チャンバーを結合する結合用フランジと、
を備え、
前記製造方法は、
1ユニット分の複数のミラーセグメントを組み立てた状態で、前記ミラーセグメントを構成する金属部材の表面を前記所定の曲面形状の一部を構成するように加工する加工工程と、
複数のミラーセグメントを載置した状態で、前記ミラーセグメントの表面に多層膜スーパーミラーを形成する成膜工程と、
1ユニット分の複数のミラーセグメントと真空チャンバーを前記結合用フランジに取り付け、かつ、複数のユニットを結合する組み立て工程と、
を含む、中性子収束装置の製造方法。
【請求項7】
前記複数のミラーセグメントのそれぞれは、一端にフランジ部が設けられており、
前記加工工程は、
前記1ユニット分の複数のミラーセグメントの前記フランジ部の内側表面を第1治具に取り付けた状態で、前記ミラーセグメントの表面を切削する切削工程と、
前記1ユニット分の複数のミラーセグメントの前記フランジ部の外側表面を前記結合用フランジまたは第2治具に取り付けた状態で、前記ミラーセグメントの表面を研磨する研磨工程と、
を含む、請求項6に記載の中性子収束装置の製造方法。
【請求項8】
前記切削工程において、前記フランジ部の外側表面が平面に精密加工される、
ことを特徴とする請求項7に記載の中性子収束装置の製造方法。
【請求項9】
前記組み立て工程は、前記結合用フランジの一方の面に、前記複数のミラーセグメントと前記真空チャンバーとを取り付ける工程を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の中性子収束装置の製造方法。
【請求項10】
前記組み立て工程は、第1のユニットの真空チャンバーを第2のユニットの結合用フランジの他方の面に取り付ける工程を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の中性子収束装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、中性子収束装置およびその製造方法に関連する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
中性子収束装置は、物質構造解析に用いられる低エネルギーの中性子ビームを反射・収束させ、中性子散乱実験の効率を飛躍的に高めるデバイスである。中性子収束装置は、精密加工された曲面基板上に中性子スーパーミラーと呼ばれる金属多層膜を成膜することによって実現される。本発明者らは、加工が容易な金属にニッケルリンメッキを施した基板を用いることで、様々な形状の中性子収束装置を実現する技術を開発している(非特許文献1-4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-247825号公報
【非特許文献】
【0004】
Takeda, Shin, et al. "Development of a large plano-elliptical neutron-focusing supermirror with metallic substrates." Optics express 24.12 (2016): 12478-12488.
Hosobata, Takuya, et al. "Development of precision elliptic neutron-focusing supermirror." Optics express 25.17 (2017): 20012-20024.
Hosobata, Takuya, et al. "Elliptic neutron-focusing supermirror for illuminating small samples in neutron reflectometry." Optics Express 27.19 (2019): 26807-26820.
Yamada, Norifumi L., et al. "Application of precise neutron focusing mirrors for neutron reflectometry: latest results and future prospects." Journal of Applied Crystallography 53.6 (2020): 1462-1470.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
回転楕円面や回転放物面などの回転対称形状の中性子スーパーミラーを製造するためには、回転対称形状の内面を精密な曲面に加工し、金属多層膜を成膜する必要がある。従来技術では、回転対称形状を円周方向および軸方向の複数のセグメントに分割して各々のセグメントの内面を一つずつまたは軸方向の複数個ずつ精密な曲面に加工し、内面に成膜プロセスを実施し、その後に組み立てて一体化している。
【0006】
このように、従来技術の手法では、中性子収束装置の製造に多大な時間がかかってしまう。そこで、本発明は、従来技術よりも短時間で大量に製造可能な中性子収束装置および製造方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、複数のユニットが軸方向に連結されて構成され、所定の回転曲面形状の中性子スーパーミラーを備える中性子収束装置であって、
前記複数のユニットのそれぞれは、
円周方向に分割された複数のミラーセグメントであって、それぞれが、前記所定の曲面形状の中性子スーパーミラーの一部を構成するミラー部を備える複数のミラーセグメントと、
前記複数のミラーセグメントを収容する真空チャンバーと、
前記複数のミラーセグメントおよび前記真空チャンバーが取り付けられる結合用フランジと、
を備え、
前記複数のミラーセグメントのそれぞれは、一端にフランジ部が設けられ、
前記真空チャンバーの一端に第1フランジ部、他端に第2フランジ部が設けられ、
前記結合用フランジには、当該結合用フランジと同一ユニットの複数のミラーセグメントの前記フランジ部を取り付けるための第1取付部と、前記第1取付部の外周に位置する、当該結合用フランジと同一ユニットの真空チャンバーの前記第1フランジ部を取り付けるための第2取付部が設けられている、
ことを特徴とする、中性子収束装置である。
【0008】
本態様において、前記結合用フランジには、当該結合用フランジとは異なるユニットの真空チャンバーの前記第2フランジ部を取り付ける第3取付部が設けられていてもよい。
【0009】
本態様において、前記複数のミラーセグメントの前記フランジ部の外側表面、前記真空チャンバーの前記第1フランジ部および前記第2フランジ部の外側表面、および前記結合用フランジの両表面が平面に精密加工されていてもよい。
【0010】
本態様において、前記複数のユニットの複数のミラーセグメントによって、回転楕円曲面、回転放物曲面、または回転双曲面、若しくはこれらの組み合わせからなる回転曲面が形成されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
常温核融合装置
2か月前
個人
常温核融合装置
2か月前
個人
常温核融合装置
2か月前
個人
トリチウムの除去装置
3か月前
個人
元素変換用固体核融合工程
25日前
個人
安山岩を利用した放射線消去装置
1か月前
個人
安山岩を利用した放射線消去装置
11日前
パテントフレア株式会社
核融合反応促進法
2か月前
パテントフレア株式会社
核融合反応促進法
2か月前
個人
はんれい岩を利用した放射線消去装置
12日前
個人
装置、加速器、減速器、核変換システム
2か月前
株式会社エー・アンド・デイ
X線検査装置
2か月前
株式会社エー・アンド・デイ
X線検査装置
2か月前
PDRファーマ株式会社
遮蔽容器
1か月前
個人
核変換システム、加工装置、除去装置、切除装置
1か月前
国立大学法人大阪大学
原子力発電装置
1か月前
浜松ホトニクス株式会社
電子線照射装置
2か月前
浜松ホトニクス株式会社
電子線照射装置
2か月前
個人
共振励起型固体核融合装置と元素変換用固体核融合工程
11日前
株式会社アキュサイト
放射性物質の処理装置および方法
2か月前
個人
過剰熱起電力発生方法
1か月前
日揮株式会社
放射性廃棄物の固化処理方法
3か月前
清水建設株式会社
放射線遮蔽壁
2か月前
合同会社日本レプトン
物質活性化素材及び物質活性化部材
2か月前
清水建設株式会社
放射線遮蔽構造
2か月前
アンカーハウジング株式会社
核シェルター
今日
株式会社安藤・間
レーザー除染装置による除染方法
1か月前
三菱重工業株式会社
プラントの電力設備
11日前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
ベントシステム
2か月前
関電プラント株式会社
解体評価システム及び解体評価方法
1か月前
株式会社竹中工務店
放射線遮蔽パネルの接合構造
7日前
住友化学株式会社
原子力電池
26日前
三菱重工業株式会社
アイスコンデンサの氷除去方法
1か月前
三菱重工業株式会社
アイスコンデンサの氷除去方法
1か月前
天津大学
照射下金属材料中のヘリウムバブルの進化を予測する方法及びシステム
1か月前
個人
加速器、減速器、核変換システム
3か月前
続きを見る
他の特許を見る