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公開番号
2025077482
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-19
出願番号
2023189696
出願日
2023-11-06
発明の名称
新古品核燃料MeV原子炉及び浅燃焼核燃料MeV原子炉及び支援付き未臨界MeV原子炉
出願人
個人
代理人
主分類
G21C
1/00 20180101AFI20250512BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】累積する軽水炉使用済核燃料や劣化ウランを核的に燃焼させたい。
【解決手段】新古品核燃料棒集合体から核燃料を取り出し、金属化して、重希ガスで冷却する。
【効果】累積する軽水炉使用済核燃料から長期間のエネルギーを確保できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
新古品MeV原子炉は、ステンレス製の密封容器である原子炉容器(1000)に正方格子状に配列された多数体の扁平核燃料体(100)と重希ガス冷却材(220)を内蔵してなり、
前記原子炉容器(1000)の上面に上蓋(1010)を敷設してなり、
原子炉容器(1000)の上面と前記上蓋(1010)の間に制御板(300)を敷設してなり、制御板(300)は駆動装置で原子炉容器(1000)と上蓋(1010)の隙間を移動でき、
扁平核燃料体(100)は、ステンレス製の扁平直方体容器(101)または扁平円筒容器(2101)に、新古品MOX核燃料棒集合体から製造した新古品Pu-U混合金属(111)又は、前記新古品Pu-U混合金属(111)と沸騰水型炉使用済核燃料棒集合体の核燃料を金属化して混合したPu-U混合金属(2011)を内蔵してなり、
扁平円筒容器(2101)の場合は、上面半径は新古品Pu-U混合金属(111)又はPu-U混合金属(2011)の最小臨界球半径rと同じであって、前記円筒高さはrの4/3倍以下であり、
扁平直方体容器(101)の場合は、直方体の正方形底面1辺は新古品Pu-U混合金属(111)又はPu-U混合金属(2011)の最小臨界球半径rの(πx4/3)の1/3乗倍であって、高さは前記1辺以下であり、
上記最小臨界球半径rは、反射体無しとした場合の上記新古品Pu-U混合金属(111)又はPu-U混合金属(2011)が臨界になるときの球の半径であり、
重希ガス(220)はヘリウムよりも重い希ガスであり、
原子炉容器(1000)入口温度185℃以上、出口温度315℃以下で運転することを特徴とする新古品核燃料MeV原子炉。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
請求項1において、新古品Pu-U混合金属(111)にMAを含有せる浅燃焼使用済Pu-U-MA金属核燃料(2211)を混合してPu-U-MA混合金属(2212)としたことを特徴とする浅燃焼使用済核燃料MeV原子炉。
【請求項3】
支援付き未臨界MeV未臨界原子炉は、重希ガス冷却材(220)を内蔵した原子炉容器(1000)に多数体の扁平劣化ウラン体(1100)を正方格子状に配列してなり、
扁平劣化ウラン体(1100)は、ステンレス製の扁平直方体容器(101)または扁平円筒容器(2101)に劣化ウラン金属核燃料(3211)を内蔵してなり、
扁平劣化ウラン体(1100)表面に漏洩中性子加速管(1300)を敷設し、
漏洩中性子加速管(1300)は、原子炉容器(1000)を貫通した混合陽子ビーム管(400)に接続してなり、
混合陽子ビーム管(400)は、原子炉容器(1000)外界に敷設せる加速器により1MeV以上の速度をもった陽子、重陽子、三重陽子からなるビームを導入する管であり、
外界に敷設せる加速器の支援を受けて劣化ウランを核分裂とPu238に核変換させることとを特徴とする支援付き未臨界MeV原子炉。
【請求項4】
請求項1~3の原子炉の燃焼挙動を計算する改良核燃焼計算コードセットは、燃焼挙動を計算する改良核燃焼計算コードと改良核データライブラリからなり、
改良核燃焼計算コードは中性子エネルギー上限を100MeVまでとし、
改良核データライブラリは、従来の核データライブラリにおける1MeVから上限エネルギーまでの中性子入射反応データを最小有理近似式または最小二乗近似式で置き換えたものであり、
20MeV以上の高速中性子によるアクチニドの核反応を改良核燃焼計算コードセットによって考慮したことを特徴とするMeV原子炉及び支援付き未臨界MeV原子炉。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は軽水炉使用済核燃料及び劣化ウランの燃焼に係る。
続きを表示(約 5,000 文字)
【背景技術】
【0002】
新品の核燃料棒集合体を用意したが、装荷予定の原子炉が何らかの事情により長期停止を余儀なくされると当該核燃料棒集合体の行き場がなくなり貯蔵庫に保管する。新品の核燃料棒集合体用の調達を済ませた核燃料も貯蔵庫に保管せざるを得なくなる。その他、調達を済ませたり装荷先が具体的であったり設計を終了したりした核燃料棒集合体も、ここでは新古品核燃料棒集合体と呼ぶ。
新品の核燃料棒集合体用の調達を済ませた核燃料・装荷先が具体的な設計段階の核燃料を新古品核燃料と呼ぶ。
例えば、軽水炉やナトリウム冷却高速炉から新古品核燃料棒集合体や新古品核燃料が発生する。高富化度の酸化プルトニウム(MOX)が使われていることがある。新古品核燃料棒集合体にMOXが使われている場合には新古品MOX核燃料棒集合体と呼ぶ。
劣化ウランはウラン235(U235)の濃縮度が天然ウランのU235の濃縮度よりも低いウランである。濃縮ウランを製造する際発生する。
劣化ウランはU235を含有するから、ウラン238(U238)から放出される自発中性子により、劣化ウランは常時核分裂を維持する。U235が常時核分裂反応する。U235からの核分裂中性子とU238からの自発中性子を、U238が吸収してU238はプルトニウム239(Pu239)になる。Pu239は常時核分裂を維持する。
劣化ウランは臨界にならなくても自発中性子により常時核分裂反応する。単調に発熱している。放射線も放出し、ものに衝突して熱に変化する。
U238は、0,8MeV以上の中性子により激しく核分裂する。0.1eV以下でも多少核分裂する。核分裂スペクトルはピークが0.7MeVで平均は2MeVであるといわれている(中性子束スペクトルと思われる)。
大方の核データライブラリを見ると、14MeV程度までである。ただ、ウラン(U)、ネプツニウム(Np)、プルトニウム(Pu)、アメリシウム(Am)のようなアクチニドの核分裂断面積は14MeV以上でも下がることはなく、一方、中性子吸収断面積は14MeV以上でも下がり続けるように見受けられる。
1核分裂当たり発生する中性子数νは中性子速度が上がるとνが大きくなる。U238をはじめとするアクチニドの核分裂効果を取り入れられる。
陽子加速器は医療分野で著しく技術開発が進んでいる。100MeVの陽子加速器はざらである。核破砕で大量の中性子(速度は1MeV以下が多いと思われる)が発生しU235が大量に核分裂し余分な中性子はU238をPu239 に変換する。U238やPu239の周りに中性子減速材がほとんどなければPu240割合が少ないプルトニウムを作るからフィズルの少ないプルトニウムになる。
数十MeVの陽子加速器は廉価で市販されているようだ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
新古品核燃料棒集合体や新古品核燃料は使う時期が不定であり、実際に使うまで保管するのは厄介で経費が掛かる。
劣化した核兵器からの核燃料や船舶用原子炉からの使用済核燃料は濃縮度が20wt%以上である。
劣化ウランは大量にある。劣化ウラン弾頭に利用するくらいである。砂漠の戦争で砂漠に大量にまき散らされたようだ。自重で砂漠の地下に沈んでいくのだろう。始末に悪い劣化ウランを劣化ウラン弾頭として世界中に保管させている。
日本では、国会により大砲の弾頭は高価なタングステンにしているようだ。訓練でも少数しか使えないだろう。もっとも、現代の日本では大砲の使い道がない。戦争を仕掛けられても大砲や戦車では応戦できない。ロケットやドローンで応戦する。
大方の核燃焼計算コードセットは14MeV程度までである。しかるに、アクチニドの核分裂断面積は14MeV以上でも下がることはない。中性子吸収断面積は14MeV以上でも下がり続けるように見受けられる。原子炉設計に14MeV以上の核反応を考慮しアクチニドの核反応を取り入れる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
手段1は新古品核燃料MeV原子炉である。
新古品MeV原子炉は、ステンレス製の密封容器である原子炉容器(1000)に正方格子状に配列された多数体の扁平核燃料体(100)と重希ガス冷却材(220)を内蔵してなる。
前記原子炉容器(1000)の上面に上蓋(1010)を敷設してなる。
原子炉容器(1000)の上面と前記上蓋(1010)の間に制御板(300)を敷設してなり、制御板(300)は駆動装置で原子炉容器(1000)と上蓋(1010)の隙間を移動できる。
扁平核燃料体(100)は、ステンレス製の扁平直方体容器(101)または扁平円筒容器(2101)に、新古品MOX核燃料棒集合体から製造した新古品Pu-U混合金属(111)又は、前記新古品Pu-U混合金属(111)と沸騰水型炉使用済核燃料棒集合体の核燃料を金属化して混合したPu-U混合金属(2011)を内蔵してなる。
扁平円筒容器(2101)の場合は、上面半径は新古品Pu-U混合金属(111)又はPu-U混合金属(2011)の最小臨界球半径rと同じであって、前記円筒高さはrの4/3倍以下である。
扁平直方体容器(101)の場合は、直方体の正方形底面1辺は新古品Pu-U混合金属(111)又はPu-U混合金属(2011)の最小臨界球半径rの(πx4/3)の1/3乗倍であって、高さは前記1辺以下である。
上記最小臨界球半径rは、反射体無しとした場合の上記新古品Pu-U混合金属(111)又はPu-U混合金属(2011)が臨界になるときの球の半径である。
重希ガス(220)はヘリウムよりも重い希ガスである。
原子炉容器(1000)入口温度185℃以上、出口温度315℃以下で運転することを特徴とする新古品核燃料MeV原子炉。
【0005】
重希ガスとは、ヘリウムを除く希ガスである。キセノン、アルゴン、クリプトン、キセノンがある。ヘリウムに比べて中性子減速作用が低い(特許文献1)。
希ガスは殆ど放射化しないから、外界に漏洩しても問題にならない。
放出される気体核分裂生成物の放射線放出寿命は比較的短い。常時フィルターでろ過し外界に放出すれば、事故時に気体核分裂生成物を大量に外界に放出することがない。
頑丈さでなく体積で安全性を高める。例えば、ドーム球場のドームを密閉式して敷設する。
燃焼が進んでプルトニウム富化度が上昇した扁平核燃料体(100)を、新規扁平核燃料体に交換することにより継続して運転制御する。
特願2023-131719
【0006】
手段2は浅燃焼使用済核燃料MeV原子炉である。
請求項1において、新古品Pu-U混合金属(111)にMAを含有せる浅燃焼使用済Pu-U-MA金属核燃料(2211)を混合してPu-U-MA混合金属(2212)としことを特徴とする浅燃焼使用済核燃料MeV原子炉である。
【0007】
手段3は支援付き未臨界MeV原子炉である。
支援付き未臨界MeV未臨界原子炉は、重希ガス冷却材(220)を内蔵した原子炉容器(1000)に多数体の扁平劣化ウラン体(1100)を正方格子状に配列してなる。
扁平劣化ウラン体(1100)は、ステンレス製の扁平直方体容器(101)または扁平円筒容器(2101)に劣化ウラン金属核燃料(3211)を内蔵してなる。
扁平劣化ウラン体(1100)表面に漏洩中性子加速管(1300)を敷設する。
漏洩中性子加速管(1300)は、原子炉容器(1000)を貫通した混合陽子ビーム管(400)に接続してなる。
混合陽子ビーム管(400)は、原子炉容器(1000)外界に敷設せる加速器により1MeV以上の速度をもった陽子、重陽子、三重陽子からなるビームを導入する管である。
外界に敷設せる加速器の支援を受けて劣化ウランを核分裂とPu238に核変換させることとを特徴とする支援付き未臨界MeV原子炉。
【0008】
手段4は20Mev以上の高速中性子によるアクチニドの核反応を考慮したことを特徴とするMeV原子炉及び支援付き未臨界MeV原子炉である。
請求項1~3の原子炉の燃焼挙動を計算する改良核燃焼計算コードセットは、燃焼挙動を計算する改良核燃焼計算コードと改良核データライブラリからなる。
改良核燃焼計算コードは中性子エネルギー上限を100MeVまでとする。
改良核データライブラリは、従来の核データライブラリにおける1MeVから上限エネルギーまでの中性子入射反応データを最小有理近似式または最小二乗近似式で置き換えたものである。
20MeV以上の高速中性子によるアクチニドの核反応を改良核燃焼計算コードセットによって考慮したことを特徴とするMeV原子炉及び支援付き未臨界MeV原子炉である。
【0009】
今まで、核物質の臨界量や臨界半径が公開されている。ただ、BE(Best Estimate)なのかEM(Evaluation Model)なのかはっきりしない。政治的意図が入っているかもしれない。
軽水や重水やナトリウムやヘリウムや酸素の様な中性子減速作用のある物質が原子炉内に存在するなら、中性子速度の上限を14MeVとするのは妥当だろう。
日本で、本発明の改良核燃焼計算コードセットと実験値とを再度確認する必要がある。とくに、U238主体の劣化ウラン、天然ウランなら実験できる。天然ウラン金属、劣化ウラン金属の60MeVでの実験値があれば最小有理近似式や最小二乗式の内挿式となる。
BWRの浅燃焼使用済核燃料棒集合体の上部4分の1の核燃料から酸素を除去して金属化するだけで臨界に近くなる。燃焼が進めば臨界になる。更に燃焼が進めば臨界超過になる。超過臨界核燃料に、BWRの浅燃焼使用済核燃料棒集合体の平均核燃料から酸素を除去して金属化した核燃料を添加するだけで臨界になる。何度でも繰り返せる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の使用済核燃料金属に六ケ所村のBWR使用済核燃料を金属化して混ぜて燃焼させればBWR使用済核燃料を処分できる。したがって、永久処分場が不要になる。PWR使用済核燃料用の永久処分場の候補地が出てくる。過疎地の自治体は足元を見ることができなくなる。
本発明の原子炉は、原理的にPu240の蓄積が少ない。Pu240はPu239が少なければ生成されにくい。生成されてもPu240は核分裂してしまう。本発明の使用済み核燃料にはPu240が少ないから自発中性子が少ない。保管中の中性子は少ない。
本発明の原子炉は、Puを何度でも再利用するから最終処分場は不要で、かつ、軽水炉使用済核燃料を有効利用しながら減らすことができる。
軽水炉使用済核燃料中の大量にあるU238を金属にして有効に消滅処分できる。
酸化物軽水炉使用済核燃料を再処理して金属化した金属製の軽水炉使用済核燃料に、鉄族や白金族といった重い元素が含有していても臨界、燃焼にはさしたる支障がない。軽金属除去程度の簡易な再処理で済む。
最終処分場は不要であれば、中間貯蔵所候補選定に手を挙げる自治体が続出する。過疎地拡大抑制に歯止めがかかる。
本発明の原子炉ではプルトニウムの富化度増大が50%を超えることは考えにくい。したがって、従来のような効率の良い核兵器にはなりにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
(【0011】以降は省略されています)
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