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公開番号2025076933
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188910
出願日2023-11-02
発明の名称光変調器素子、光送信器及び光トランシーバ
出願人富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G02F 1/035 20060101AFI20250509BHJP(光学)
要約【課題】電気信号と信号光との速度整合を確保することで変調器の広帯域化を実現する光変調器素子等を提供する。
【解決手段】光変調器素子は、基板上に、第1の材料を含む光分岐部及び光合波部と、前記光分岐部と前記光合波部との間を接続する2本の光導波路アームと、前記2本の光導波路アーム導波路に電気信号を与える電極と、を有する。前記2本の光導波路アームの各光導波路は、前記第1の材料を含む第1の光導波路と、前記第1の材料よりも電気光学効果の高い第2の材料を含む第2の光導波路と、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間で光遷移を行う遷移部と、を有する。前記基板は、平面視で前記第2の光導波路下にある前記基板の全部又は一部が除去されたへこみ部を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
基板上に、第1の材料を含む光分岐部及び光合波部と、前記光分岐部と前記光合波部との間を接続する2本の光導波路アームと、前記2本の光導波路アームに電気信号を与える電極と、を有する光変調器素子であって、
前記2本の光導波路アームの各光導波路は、
前記第1の材料を含む第1の光導波路と、
前記第1の材料よりも電気光学効果の高い第2の材料を含む第2の光導波路と、
前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間で光遷移を行う遷移部と、を有し、
前記基板は、
平面視で前記第2の光導波路下にある前記基板の全部又は一部が除去されたへこみ部を有することを特徴とする光変調器素子。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記電極は、
容量装荷型電極であることを特徴とする請求項1に記載の光変調器素子。
【請求項3】
前記第1の材料はSi、前記第2の材料はLiNbO

を含むことを特徴とする請求項1に記載の光変調器素子。
【請求項4】
前記へこみ部は、
前記2本の光導波路アーム下にある前記基板の全部又は一部が除去されたへこみ部であることを特徴とする請求項1に記載の光変調器素子。
【請求項5】
前記第2の光導波路の下部にある前記基板は、
前記へこみ部と、前記へこみ部以外の残留部とを有し、
前記第2の光導波路の下部にある前記基板の領域の内、前記へこみ部に占め割合は、40%~80%以内であることを特徴とする請求項1に記載の光変調器素子。
【請求項6】
前記第2の光導波路は、
第1の直線導波路と、
第2の直線導波路と、
前記第1の直線導波路と前記第2の直線導波路との間を接続する折り返し導波路と、を有し、
前記折り返し導波路は、
前記第1の材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の光変調器素子。
【請求項7】
前記基板上に形成されたクラッド層と、
前記クラッド層内に形成された前記第1の光導波路と、
前記クラッド層上に形成された前記第2の光導波路と、
前記クラッド層上に形成された前記電極と、
前記基板及び前記クラッド層を表裏に貫通し、前記電極と電気的に接続するビアと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の光変調器素子。
【請求項8】
前記第2の光導波路は、
第1の直線導波路と、
第2の直線導波路と、
第3の直線導波路と、
前記第1の直線導波路と前記第2の直線導波路との間を接続する第1の折り返し導波路と、
前記第2の直線導波路と前記第3の直線導波路との間を接続する第2の折り返し導波路と、を有し、
前記第1の折り返し導波路及び前記第2の折り返し導波路は、
前記第1の材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の光変調器素子。
【請求項9】
基板上に、第1の材料を含む光分岐部及び光合波部と、前記光分岐部と前記光合波部との間を接続する2本の光導波路アームと、前記2本の光導波路アームに電気信号を与える電極と、を有する光変調器素子を含む光送信器であって、
前記2本の光導波路アームの各光導波路は、
前記第1の材料を含む第1の光導波路と、
前記第1の材料よりも電気光学効果の高い第2の材料を含む第2の光導波路と、
前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間で光遷移を行う遷移部と、を有し、
前記基板は、
平面視で前記第2の光導波路下にある前記基板の全部又は一部が除去されたへこみ部を有することを特徴とする光送信器。
【請求項10】
光変調器を含む光変調器素子と、
光受信器を含む光受信器素子と、
前記光変調器及び前記光受信器の信号処理を実行するプロセッサと、を有し、
前記光変調器素子は、
基板上に、第1の材料を含む光分岐部及び光合波部と、前記光分岐部と前記光合波部との間を接続する2本の光導波路アームと、前記2本の光導波路アームに電気信号を与える電極と、を有し、
前記2本の光導波路アームの各光導波路は、
前記第1の材料を含む第1の光導波路と、
前記第1の材料よりも電気光学効果の高い第2の材料を含む第2の光導波路と、
前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間で光遷移を行う遷移部と、を有し、
前記基板は、
平面視で前記第2の光導波路下にある前記基板の全部又は一部が除去することで形成されたへこみ部を有することを特徴とする光トランシーバ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光変調器素子、光送信器及び光トランシーバに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、インターネットプロトコル(IP)データの通信量の急増により、光ネットワークの大容量化が求められている。加えて、空間的に光トランシーバ内部の収容効率を増やすために、光送受信器のさらなる小型化と集積化が望まれている。光送受信器に使用するシリコン(Si)導波路は光閉じ込めが強く、曲げ半径を10μm程度に低減できるため、SiPh(フォトニクス)素子が64Gボーレートの光送信器や光受信器に適用され始めている。
【0003】
光デバイスは、SOI(Silicon-On-Insulator)ウエハを用いて作製されたSi導波路で光回路を構成しているため、SiPhotonics素子(以下SiPh素子と略す)とも言われる。光デバイス内の光変調器素子と光受信器素子との間を光導波路で接続する。SiPh素子は、Si電気半導体素子のプロセス技術やプロセス設備を活用し、例えば、8~12インチといった大面積のSiウエハを用いて、多数の素子を一括で作製できる。また、SiPh素子は、Siの屈折率が3.4程度と大きく、光閉じ込めが強いために、Si光導波路の曲げ半径が10um程度にできるために素子を小型化できる。従って、スケールメリットが高く、低コストであるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-270599号公報
特開2015-191031号公報
米国特許出願公開第2020/0152574号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の光デバイス内の光変調器素子内のX偏波変調部及びY偏波変調部等のSi変調器では、導波路に対して金属電極で直接電圧をかけるのではなく、不純物をドープしたSi層を介して電圧を印加するため金属電極だけを用いる場合よりも電気抵抗が高い。しかも、Si変調器内に使用する光導波路は、P/N接合構造のため容量が大きく、高周波損失が大きくなる。従って、実用的なドライバの駆動電圧(±2V又は4V以下)での駆動を前提とした場合、50GHz以上の広帯域化、96Gボーレート以上の高速化は難しい。
【0006】
そこで、96Gボーレート以上の高速化が可能とされるLiNbO

(以下、単にLNと称する)等の電気光学効果を有する電気光学材料をSiPh素子上に集積するという試みも学会等で多数報告されている。(例えば、Mingbo He1 et. al.”High-performance hybrid silicon and lithium niobate Mach-Zehnder modulators for 100 Gbit s-1 and beyond”, Nat. Photon. 13, 359‐364 (2019))
【0007】
しかしながら、SiPh素子の基板であるSiの誘電率が12程度とやや大きいため、電極を進行する高周波の電気信号の屈折率が大きくなる傾向がある。特に変調器の電極構造として、広範囲に電流が分布することで有効な電極サイズが増加するために高周波損失の低減に有利な容量装荷型の電極を用いる場合、基板屈折率の影響に加えて容量装荷電極の影響によっても電気信号の屈折率が増加する。その結果、LN導波路を伝搬する信号光の速度と比較した場合、電気信号の速度の方がやや遅くなり、速度整合の不一致のための帯域制限が起こる。従って、200Gボーレートに必要とされる100GHz以上の広帯域化を実現するのは困難である。
【0008】
一つの側面では、電気信号と信号光との速度整合を確保することで変調器の広帯域化を実現する光変調器素子等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一つの態様の光変調器素子は、基板上に、第1の材料を含む光分岐部及び光合波部と、前記光分岐部と前記光合波部との間を接続する2本の光導波路アームと、前記2本の光導波路アームに電気信号を与える電極と、を有する。前記2本の光導波路アームの各光導波路は、前記第1の材料を含む第1の光導波路と、前記第1の材料よりも電気光学効果の高い第2の材料を含む第2の光導波路と、前記第1の光導波路と前記第2の光導波路との間で光遷移を行う遷移部と、を有する。前記基板は、平面視で前記第2の光導波路下にある前記基板の全部又は一部が除去されたへこみ部を有する。
【発明の効果】
【0010】
一つの側面によれば、電気信号と信号光との速度整合を確保することで変調器の広帯域化を実現する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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