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公開番号2025075277
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186328
出願日2023-10-31
発明の名称三次元計測装置
出願人株式会社デンソーウェーブ
代理人個人,個人
主分類G01B 11/25 20060101AFI20250508BHJP(測定;試験)
要約【課題】鏡面反射が生じやすい計測対象物の計測精度を向上させ得る構成を提供する。
【解決手段】鏡面反射が生じていると判定された撮像画像での鏡面反射撮像画素群が検出され、検出された鏡面反射撮像画素群による撮像範囲を投影範囲としている投影部20の投影画素群が特定される。そして、鏡面反射が生じていると判定されると、特定された投影画素群を消灯状態とするように生成された第2縞パターンP2が投影されるように、投影部20が制御される。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
計測対象物に対して所定の縞パターンを投影する投影部と、
前記所定の縞パターンが投影された前記計測対象物を撮像対象とし、受光した際に輝度変化のあった撮像画素に対応して当該撮像画素の位置が特定される二次元点データを含めたイベントデータを出力する撮像部と、
前記撮像部により撮像される前記計測対象物の三次元形状を計測する計測部と、
前記投影部を制御する投影制御部と、
を備える三次元計測装置であって、
前記計測部は、
前記イベントデータから生成される撮像画像にて鏡面反射が生じているか否かについて判定する判定部と、
前記判定部により鏡面反射が生じていると判定された前記撮像画像での前記鏡面反射が生じている前記撮像部の撮像画素群を検出する検出部と、
前記検出部により検出された撮像画素群による撮像範囲を投影範囲としている前記投影部の投影画素群を特定する特定部と、
を備え、
前記投影制御部は、前記判定部により鏡面反射が生じていると判定されると、前記特定部により特定された投影画素群を消灯状態とするように生成された縞パターンが投影されるように、前記投影部を制御することを特徴とする三次元計測装置。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記所定の縞パターンは、単位時間内において、前記撮像部の撮像範囲外となる所定領域を投影範囲とする投影画素群の消灯タイミングとなる判定用タイミングが、前記撮像部の撮像範囲内を投影範囲とする投影画素の消灯タイミングよりも早くなるように生成され、
前記検出部は、前記判定用タイミングに応じてイベントデータが出力される撮像画素群を、前記鏡面反射が生じている撮像画素群として検出することを特徴とする請求項1に記載の三次元計測装置。
【請求項3】
前記検出部は、イベント量が最も多くなる撮像画素が中心となるように、前記鏡面反射が生じている撮像画素群を検出することを特徴とする請求項1に記載の三次元計測装置。
【請求項4】
前記特定部は、前記検出部により検出された撮像画素群の少なくとも1つの撮像画素の撮像画素座標を計測最小距離及び計測最大距離を両端とするように前記投影部での投影画素座標に変換したエピポーラ線に基づいて、前記投影画素群を特定することを特徴とする請求項1に記載の三次元計測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、計測対象物の三次元形状を計測する三次元計測装置に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、計測対象物の三次元形状等を計測する三次元計測装置として、例えば、位相シフト法を利用した装置が知られている。位相シフト法は、位相をずらした複数枚の縞パターン画像を投影することでこの縞パターン画像を投影した計測対象物に関して三次元計測を行う手法である。
【0003】
このように位相シフト法を利用して三次元計測を行う技術に関して、より高速に計測対象物の画像を生成するため、下記特許文献1に開示される三次元計測装置が知られている。この三次元計測装置では、位相シフト法用の所定の縞パターンとしてサイン波パターンが採用されるとともに、受光した際に輝度変化のあった画素に対応して当該画素の位置が特定される二次元点データを含めたイベントデータを出力するイベントカメラが採用されて、イベントデータから縞パターンが投影された計測対象物の撮像画像を生成するように構成されている。イベントカメラは、従来のカメラのように輝度変化のない画素情報、つまり冗長なデータ(イベントデータ)は出力しないといった特徴があるため、データ通信量の軽減や画像処理の軽量化等が実現されることで、より高速に計測対象物の形状に関する情報を取得することができる。その一方で、イベントデータには位相シフト法に利用する輝度情報が含まれないため、画素単位で投光時に出力されるプラス輝度変化のイベントデータ(正極性のイベントデータ)の発生時間と消灯時に出力されるマイナス輝度変化のイベントデータ(負極性のイベントデータ)の発生時間との時間差に基づいて輝度情報(縞パターン情報)を求めることで、イベントデータを利用した計測対象物の三次元形状の計測を実施可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-067644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アルミ板などの鏡面反射が生じやすい計測対象物をイベントカメラで撮像して三次元計測する場合がある。イベントカメラは、計測用の縞パターンを投影した際に受光される各撮像画素での輝度変化を利用して三次元計測することから、撮像時に鏡面反射が生じていると、撮像画像の広い範囲でノイズとなるイベントデータが発生しやすくなり、計測精度が低下してしまうという問題がある。また、鏡面反射する範囲を物理的に隠すこともできるが、計測する計測対象物ごとにその範囲を被覆等する作業は実用的ではない。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、鏡面反射が生じやすい計測対象物の計測精度を向上させ得る構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、
計測対象物(R,R1)に対して所定の縞パターン(P1,P2)を投影する投影部(20)と、
前記所定の縞パターンが投影された前記計測対象物を撮像対象とし、受光した際に輝度変化のあった撮像画素に対応して当該撮像画素の位置が特定される二次元点データを含めたイベントデータを出力する撮像部(30)と、
前記撮像部により撮像される前記計測対象物の三次元形状を計測する計測部(40)と、
前記投影部を制御する投影制御部(11)と、
を備える三次元計測装置(10)であって、
前記計測部は、
前記イベントデータから生成される撮像画像にて鏡面反射が生じているか否かについて判定する判定部(40)と、
前記判定部により鏡面反射が生じていると判定された前記撮像画像での前記鏡面反射が生じている前記撮像部の撮像画素群を検出する検出部(40)と、
前記検出部により検出された撮像画素群による撮像範囲を投影範囲としている前記投影部の投影画素群を特定する特定部(40)と、
を備え、
前記投影制御部は、前記判定部により鏡面反射が生じていると判定されると、前記特定部により特定された投影画素群を消灯状態とするように生成された縞パターンが投影されるように、前記投影部を制御することを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、判定部により鏡面反射が生じていると判定された撮像画像での鏡面反射が生じている撮像部の撮像画素群が検出部により検出され、検出された撮像画素群による撮像範囲を投影範囲としている投影部の投影画素群が特定部により特定される。投影制御部は、判定部により鏡面反射が生じていると判定されると、特定部により特定された投影画素群を消灯状態とするように生成された縞パターンが投影されるように、投影部を制御する。
【0009】
これにより、鏡面反射が生じている場合には、その鏡面反射が生じている撮像画素群の撮像範囲を投影範囲としている投影画素群が消灯状態となるように生成された縞パターンが投影される。このため、特定された投影画素群の投影範囲を撮像範囲とする撮像画素群では計測に用いるイベントデータが出力されないものの、上記撮像画素群の周囲の撮像画素で鏡面反射に起因して発生していたノイズが抑制されるので、鏡面反射が生じやすい計測対象物の計測精度を向上させることができる。
【0010】
所定の縞パターンは、単位時間内において、撮像部の撮像範囲外となる所定領域を投影範囲とする投影画素群の消灯タイミングとなる判定用タイミングが、撮像部の撮像範囲内を投影範囲とする投影画素の消灯タイミングよりも早くなるように生成され、検出部は、判定用タイミングに応じてイベントデータが出力される撮像画素群を、鏡面反射が生じている撮像画素群として検出してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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