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公開番号2025070939
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2024075305
出願日2024-05-07
発明の名称運転支援装置、運転支援方法、及びプログラム
出願人富士電機株式会社
代理人個人,個人
主分類G05B 23/02 20060101AFI20250424BHJP(制御;調整)
要約【課題】過去の運転実績を考慮して、所定の評価項目値が目標値に到達する操作量を算出すること。
【解決手段】運転支援装置は、対象の実績データ集合に基づいて、操作量を入力として評価項目の値を予測する予測モデルを作成する予測モデル作成部と、n=0回目の解を作成する初期解作成部と、前記予測モデルによって予測される予測値と前記評価項目に対する目標値との誤差と、n-1回目の解と前記実績データ集合の分布との乖離度合いを表す乖離度とが含まれる目的関数を最小化する操作量をn回目の解として算出する最適化部と、n回目の解と前記実績データ集合の分布との乖離度合いを表す乖離度を算出する乖離度算出部と、前記n回目の解が表す操作量を前記予測モデルに入力したときの予測値と前記目標値との誤差と、前記n回目の解と前記実績データ集合の分布との乖離度合いを表す乖離度とが含まれる目的関数の値を算出する目的関数値算出部と、n=0~n=N回目の解の中で、目的関数値が最も小さい解が表す操作量を出力する出力部と、を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
対象の過去の運転実績を表す実績データの集合に基づいて、前記対象に対する操作量を少なくとも入力として前記対象に関する評価項目の値を予測する予測モデルを作成する予測モデル作成部と、
n=0回目の解を表す初期解を作成する初期解作成部と、
前記予測モデルによって予測される予測値と前記評価項目に対する目標値との誤差と、n-1回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度とが含まれる目的関数を最小化する操作量をn回目の解として算出する最適化部と、
n回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度を算出する乖離度算出部と、
前記n回目の解が表す操作量を少なくとも前記予測モデルに入力したときに予測される予測値と前記評価項目に対する目標値との誤差と、前記n回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度とが含まれる目的関数の値を算出する目的関数値算出部と、
n=0回目の解からn=N(ただし、Nは予め決められた1以上の整数)回目の解の中で、前記目的関数値算出部で算出された値が最も小さい解が表す操作量を少なくとも出力する出力部と、
を有する運転支援装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
n=1,・・・,Nの各々に対して、前記最適化部による前記n回目の解の算出と、前記乖離度算出部による乖離度の算出と、前記目的関数値算出部による目的関数の値の算出とが実行される、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記最適化部は、
前記n-1回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度がペナルティ項として含まれる前記目的関数を最小化する操作量を前記n回目の解として算出する、請求項1又は2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記乖離度算出部は、
前記n回目の解が表す操作量と、前記実績データの集合に含まれる操作量実績値の中で前記n回目の解が表す操作量の最近傍となる操作量実績値を表す第1の操作量実績値との間の距離を表す第1の距離と、
前記第1の操作量実績値と、前記実績データの集合に含まれる操作量実績値の中で前記第1の操作量実績値の最近傍となる操作量実績値を表す第2の操作量実績値との間の距離を表す第2の距離と、を用いて、前記第1の距離が前記第2の距離以下である場合は前記乖離度を0と算出し、前記第1の距離が前記第2の距離よりも大きい場合は前記乖離度を前記第1の距離と前記第2の距離との比に基づく正の値と算出する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記乖離度算出部は、
前記n回目の解が表す操作量と、前記実績データの集合に含まれる操作量実績値の中で前記n回目の解が表す操作量と近い上位k(ただし、kは予め決められた1以上の整数)個の操作量実績値の各々との距離の平均を表す第1の距離と、
前記実績データの集合に含まれる操作量実績値の中で前記n回目の解が表す操作量の最近傍となる操作量実績値を表す第1の操作量実績値と、前記実績データの集合に含まれる操作量実績値の中で前記第1の操作量実績値の最近傍となる操作量実績値を表す第2の操作量実績値との間の距離を表す第2の距離と、を用いて、前記第1の距離が前記第2の距離以下である場合は前記乖離度を0と算出し、前記第1の距離が前記第2の距離よりも大きい場合は前記乖離度を前記第1の距離と前記第2の距離との比に基づく正の値と算出する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項6】
前記乖離度算出部は、
前記n回目の解が表す操作量と、前記実績データの集合に含まれる操作量実績値の中で前記n回目の解が表す操作量の最近傍となる操作量実績値を表す第1の操作量実績値との間の距離を表す第1の距離と、
前記実績データの集合に含まれる操作量実績値と、前記操作量実績値の最近傍となる他の操作量実績値との間の距離の平均を表す第2の距離と、を用いて、前記第1の距離が前記第2の距離以下である場合は前記乖離度を0と算出し、前記第1の距離が前記第2の距離よりも大きい場合は前記乖離度を前記第1の距離と前記第2の距離との比に基づく正の値と算出する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項7】
前記乖離度算出部は、
前記n回目の解が表す操作量と、前記実績データの集合に含まれる操作量実績値の中で前記n回目の解が表す操作量と近い上位k

(ただし、k

は予め決められた1以上の整数)個の操作量実績値の各々との距離の平均を表す第1の距離と、
前記実績データの集合に含まれる操作量実績値の中で、それぞれの操作量実績値から近い上位k

(ただし、k

は予め決められた1以上の整数)個の他の操作量実績値までの距離の平均値を表す第2の距離と、を用いて、前記第1の距離が前記第2の距離以下である場合は前記乖離度を0と算出し、前記第1の距離が前記第2の距離よりも大きい場合は前記乖離度を前記第1の距離と前記第2の距離との比に基づく正の値と算出する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項8】
前記距離は、ユークリッド距離又はマハラノビス距離である、請求項4乃至7の何れか一項に記載の運転支援装置。
【請求項9】
前記対象に対する操作量を所定の圧縮写像により次元圧縮する次元圧縮部と、
前記次元圧縮後の操作量を前記圧縮写像の逆写像により復元する次元復元部と、を更に有し、
前記予測モデル作成部は、
前記対象に対する操作量を前記次元圧縮部により次元圧縮した後の操作量を少なくとも入力として前記予測モデルを作成し、
前記初期解作成部は、
前記次元圧縮後の操作量が属する空間内で前記初期解を作成し、
前記最適化部は、
前記次元圧縮後の操作量が属する空間内で前記n回目の解を算出し、
前記乖離度算出部は、
前記次元圧縮後の操作量が属する空間内で前記乖離度を算出し、
前記出力部は、
前記目的関数値算出部で算出された値が最も小さい解が表す操作量を前記次元復元部により復元した後の操作量を、少なくとも出力する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項10】
対象の過去の運転実績を表す実績データの集合に基づいて、前記対象に対する操作量を少なくとも入力として前記対象に関する評価項目の値を予測する予測モデルを作成する予測モデル作成手順と、
n=0回目の解を表す初期解を作成する初期解作成手順と、
前記予測モデルによって予測される予測値と前記評価項目に対する目標値との誤差と、n-1回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度とが含まれる目的関数を最小化する操作量をn回目の解として算出する最適化手順と、
n回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度を算出する乖離度算出手順と、
前記n回目の解が表す操作量を少なくとも前記予測モデルに入力したときに予測される予測値と前記評価項目に対する目標値との誤差と、前記n回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度とが含まれる目的関数の値を算出する目的関数値算出手順と、
n=0回目の解からn=N(ただし、Nは予め決められた1以上の整数)回目の解の中で、前記目的関数値算出手順で算出された値が最も小さい解が表す操作量を少なくとも出力する出力手順と、
をコンピュータが実行する運転支援方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、運転支援装置、運転支援方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
産業プラント等の各種プラントでは、或る評価項目の値が目標値に到達する操作量を知りたいという需要がある。例えば、石油化学プラントにおいて、或る製品の品質を評価するための評価項目の測定値を目標値に近付ける最適な操作量を知りたい場合等である。このため、予測技術と最適化技術とを組み合わせることにより、目標値に到達する操作量を算出するプラント運転支援技術が従来から提案されている(例えば、特許文献1及び2等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-15180号公報
国際公開第2019/208773号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のプラント運転支援技術では、適切な操作量を算出できない場合がある。例えば、最適化する操作の探索範囲によっては、その最適化技術によって算出された操作量が、プラントの通常運転時の操作範囲から逸脱してしまうことがある。一方で、例えば、過去の運転実績として存在する操作の範囲を探索範囲とした場合、最適化技術によって算出された操作量では、所定の評価項目の値が目標値に到達しないことがある。
【0005】
本開示は、上記の点に鑑みてなされたもので、過去の運転実績を考慮して、所定の評価項目値が目標値に到達する操作量を算出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様による運転支援装置は、対象の過去の運転実績を表す実績データの集合に基づいて、前記対象に対する操作量を少なくとも入力として前記対象に関する評価項目の値を予測する予測モデルを作成する予測モデル作成部と、n=0回目の解を表す初期解を作成する初期解作成部と、前記予測モデルによって予測される予測値と前記評価項目に対する目標値との誤差と、n-1回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度とが含まれる目的関数を最小化する操作量をn回目の解として算出する最適化部と、n回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度を算出する乖離度算出部と、前記n回目の解が表す操作量を少なくとも前記予測モデルに入力したときに予測される予測値と前記評価項目に対する目標値との誤差と、前記n回目の解と前記実績データの集合の分布との乖離度合いを表す乖離度とが含まれる目的関数の値を算出する目的関数値算出部と、n=0回目の解からn=N(ただし、Nは予め決められた1以上の整数)回目の解の中で、前記目的関数値算出部で算出された値が最も小さい解が表す操作量を少なくとも出力する出力部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
過去の運転実績を考慮して、所定の評価項目値が目標値に到達する操作量を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
最適な操作量を表す解が過去の実績値の分布から大きく乖離する場合の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る運転支援装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る運転支援装置の機能構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る運転支援処理の一例を示すフローチャートである。
Δ

≧Δ

である場合の一例を模式的に示す図である。
Δ

<Δ

である場合の一例を模式的に示す図である。
Δ

が非常に大きいため、乖離度が0となってしまう場合の一例を模式的に示す図である。
改良後のΔ

の範囲の一例を模式的に示す図である。
次元圧縮の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る運転支援装置の機能構成の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について説明する。以下の実施形態では、産業プラント等の各種プラントを対象として、過去のプラントの運転実績を考慮して、そのプラントに関する所定の評価項目値が目標値に到達する操作量を算出することができる運転支援装置10について説明する。本実施形態に係る運転支援装置10を用いることにより、プラントのオペレータは、当該プラントに関する所定の評価項目値が目標値に到達する操作量を知ることができるため、そのプラントの運転支援が実現される。ただし、評価項目値が目標値に到達するとは、評価項目値が厳密に目標値と一致することを意味するものではなく、評価項目値が目標値に十分近付く(言い換えれば、評価項目値とその目標値との差が或る許容誤差以内となる)ことを意味するものとする。
【0010】
なお、評価項目とは、プラントの運転を評価するための項目のことである。評価項目の例としては、プラントによって生産又は製造される製品等の品質を評価するための評価項目が挙げられる。例えば、医薬品プラントでは、そのプラントによって製造される錠剤中の或る成分の濃度(含量)、外観、硬度、崩壊性、溶出量等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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