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公開番号2025069194
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2025006143,2022554192
出願日2025-01-16,2020-10-26
発明の名称吸収性材料からなる足場を用いたインビボ組織工学装置、方法並びに再生及び細胞医療
出願人バード シャノン リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61F 2/02 20060101AFI20250422BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】乳房再建、並びに美容的及び審美的処置、並びにインビボで臓器機能の補足を含む、組織形成並びに再生及び細胞医療のために人体で使用するための吸収性材料からなる足場を用いた、組織工学装置及び方法を提供する。
【解決手段】人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置であって、前記筋膜内に位置決めするための近位部分、前記近位部分から離間した遠位部分、前記近位部分と前記遠位部分との間に延在する中空の中心コア、及び前記中空の中心コアを囲む側壁を有する、多孔質吸収性材料からなる足場と、前記側壁に形成され、前記中空の中心コアの周りに放射状に配置された、複数の部分的に開放された組織工学チャンバと、を備え、前記組織工学チャンバは、前記解剖学的空間内の筋膜表面積よりも大きい総表面積を有する、組織工学装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置であって、
前記筋膜内に位置決めするための近位部分、前記近位部分から離間した遠位部分、前記近位部分と前記遠位部分との間に延在する中空の中心コア、及び前記中空の中心コアを囲む側壁を有する、多孔質吸収性材料からなる足場と、
前記側壁に形成され、前記中空の中心コアの周りに放射状に配置された、複数の部分的に開放された組織工学チャンバと、を備え、前記組織工学チャンバは、前記解剖学的空間内の筋膜表面積よりも大きい総表面積を有する、組織工学装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記足場が、前記多孔質吸収性材料の1つ以上のシートからなり、前記組織工学チャンバが、前記吸収性材料の前記1つ以上のシートの1つ以上のプリーツによって形成される、請求項1に記載の人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置。
【請求項3】
前記近位部分が、前記中空の中心コアと連通する開口部を内部に有するディスク状端面を含む、請求項1に記載の人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置。
【請求項4】
前記遠位部分が、前記中空の中心コアと連通する開口部を内部に有するディスク状端面を含む、請求項3に記載の人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置。
【請求項5】
内部に穴を有する前記近位部分の前記ディスク状端面の周りに延在する取り外し可能なチューブと、前記足場内に負圧を生成し、余分な流体を排出するために前記チューブと連結されたポンプと、を更に備える、請求項4に記載の人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置。
【請求項6】
細胞外タンパク質マトリックスを生成するために、線維芽細胞を一時的に付着させるための前記遠位部分の前記ディスク状端面に配設された短期吸収性材料の層を更に備え、前記短期吸収性材料は、足場の多孔質吸収性材料の分解前に分解する、請求項5に記載の人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置。
【請求項7】
前記組織工学チャンバが内部に前記短期吸収性材料を含む、請求項6に記載の人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置。
【請求項8】
前記短期吸収性材料がセルロースマトリックスである、請求項7に記載の人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置。
【請求項9】
前記足場の前記近位部分によって内部で担持される穴を有するチューブと、前記足場内に負圧を生成し、余分な流体を排出するために前記チューブと連結されたポンプと、を更に備える、請求項1に記載の人体の筋膜の解剖学的空間に移植するための組織工学装置。
【請求項10】
人体内の筋膜に多孔質吸収性材料からなる足場を移植するステップを含み、前記足場は、近位部分、前記近位部分から離間した遠位部分、及び前記近位部分と前記遠位部分との間に延在する中間部分を含み、前記中間部分は、前記足場のための組織工学チャンバを形成する、複数の外向きに面する部分的に開放されたコンパートメントを有し、前記中間部分は、前記足場のための中空の内側領域を画定し、前記移植するステップは、
前記足場の前記近位部分を前記筋膜に固定することと、
自家組織を前記組織工学チャンバ内に挿入することと、
血管と共に、前記筋膜の血管皮弁茎を前記足場の前記中空の内側領域内に引っ張ることと、
前記組織工学チャンバ内の前記自家組織に毛細血管の血液供給を提供するために、前記血
管を前記中空の内側領域に沿って位置決めするために、前記足場の前記遠位部分に前記血管皮弁茎を位置決めすることと、を含む、組織工学方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組織形成及び脂肪生成を伴う様々な美容的及び審美的処置において、人体に移植された吸収性材料からなる足場を用いた組織工学装置及び方法、並びに乳房再建、豊胸術、乳房固定術及び乳房縮小術などの乳房処置におけるそのような装置及び方法の使用に関し、再生医療及び細胞医療において、インビボで臓器機能を強化及び補足する。
続きを表示(約 4,700 文字)【背景技術】
【0002】
関連技術の簡単な説明
乳房インプラントは、がんのために切除された乳房組織を置き換えるために一般的に使用され、豊胸術にも一般的に使用される。乳房切除後に乳房体を置換する乳房インプラントのほとんどは、生理食塩水又はシリコーンゲルが充填されている。無細胞マトリックスは、主に下極乳房をカバーしたり、再建された乳房の成形に使用される。これらの先行技術の乳房インプラントは、多くの欠点を有し、しばしば組織の壊死及び被膜拘縮を引き起こす。乳房手術が部分的乳房切除術(乳腺腫瘤摘出術と呼ばれることが多い)である場合、移植可能な装置が外科的欠陥への配置のために提案されてきた。BioZorbインプラントと呼ばれるそのような装置の1つは、Focal Therapeutics,Inc.によって販売されており、コイルなどの不連続な外周を生成するフレームワーク要素によって形成された剛性の生体吸収性本体を含む。その結果、多くの場合、装置は外科的欠陥を充填せず、したがって、乳腺腫瘤摘出術後に所望される結果である一貫して高品質の審美的外観が達成されない。更に、この装置は、乳房が小さく痩せた女性の欠陥に適切にステントを留置することはできず、そのような場合、瘢痕拘縮を伴わずに乳腺腫瘤摘出スペースの漸進的治癒を促進しない。Lebovicらの米国特許第9,615,915号及び第9,980,809号、及びHermannらの米国特許第10,413,381号は、これらのインプラントの代表例であり、美容的/審美的な望ましい結果が得られず、欠陥のサイズに依存するという欠点がある。
【0003】
自家脂肪移植は、美容外科及び再建外科の両方でますます一般的な処置となっている。移植された自家脂肪からの脂肪生成は、乳房及び臀部(殿筋)などの軟部組織の成形及びサポート、並びにインビボ組織工学など、多くの目的に役立つが、これらに限定されない。
【0004】
乳房再建及び豊胸手術において、自家脂肪移植は非常に重要なステップであり、脂肪の血管新生を促進することは、脂肪の生存を改善するために重要である。乳房処置のための自家脂肪移植では、通常、注射器を使用して患者から脂肪を吸引し、吸引した脂肪を乳房の軟部組織に注入する。これまで、注入された脂肪の血管密度を増加させる試みには、脂肪移植を補助するための体積拡張を提供する構造の使用が含まれていた。伸延力を提供するための構造を使用する乳房処置及び装置は、Khouriの米国特許第8,066,691号、第9,028,526号、及び第9,974,644号、及びRigottiらの米国特許出願公開第2008/03006812号に例示されており、「Megavolume Autologous Fat Transfer:Part I. Theory and Principles」(Khouriら著、PRS Journal、第133巻、第3号、2014年3月、550~557ページ)というタイトルの論文にも記載されている。脂肪の生存を改善しようとする先行技術の試みは、実際的な観点からは成功しておらず、主に外科的処置後に構造を除去する必要があるという多くの欠点があった。
【0005】
医薬品を細胞医療に置き換え、組織工学及び再生医療を使用して合成代替部品を置き換えるために、医学では多くの努力がなされてきた。科学はこれまで、人体の交換部品及び臓器を形成しようと試みてきた。ほとんどの努力は、幹細胞及び脱細胞化された同種移植臓器の使用に集中してきた。残念なことに、これらの試み及び関連する治療法は、主にこれらの治療法に必要な大量の組織への血管供給を発達させるという問題のために、臨床診療では成功していない。インビボ組織工学を達成しようとする先行技術の試みは、治癒組織の自己組織化特性を利用することに失敗した。マクロファージ2型炎症の影響下で、サイトカイン及び細胞外基質タンパク質などのタンパク質の影響下にある治癒組織は、生物学的に真正な秩序及び構造に組織化する能力を有している。この活動は、フラクタルオーダーで物理的なサポート及び血液供給を必要とし、従来技術はこれらの必要なものを提供できなかった。
【0006】
過去には、組織工学技術を使用し、足場を用いて幹細胞及びエキソームを組み合わせ、ドナー組織の不足の問題を克服する試みが行われてきた。これらの試みは、完全に機能する血管構造を光学的に作製された構築物に統合することができないため、臓器の機能(柔組織)に有益な影響を与えていない。したがって、臓器の生成及び/又は人体の臓器の機能の補足に使用するための組織工学装置が必要とされてきた。
【発明の概要】
【0007】
「吸収性」材料とは、体内で分解される材料を意味する。「吸収性」、「再吸収性」、及び「分解性」という用語は、接頭辞「バイオ」の有無にかかわらず、文献では交換可能に使用されることに留意されたい。したがって、本明細書で使用される吸収性材料とは、分解が加水分解又は代謝プロセスによるものであるかにかかわらず、分解され、身体によって徐々に吸収、排泄又は除去される材料を意味する。本発明で使用するための好ましい長期吸収性材料は、一般にP4HBと呼ばれ、Tepha,Inc.(Lexington,Massachusetts)によって製造されるポリ-4-ヒドロキシブチレートである。P4HBは、通常、二次元材料と呼ばれるシート状のものと、成形により成形可能な三次元材料のものがある。本発明による組織工学装置の足場を作るのに有用な吸収性材料は、生分解性ポリマーと呼ばれることが多く、例えば以下のものがある。ポリ乳酸、ポリグリコール酸、及びそれらのコポリマー及び混合物、例えば、ポリ(L-ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L-ラクチド)(PLA)、ポリグリコール酸又はポリグリコリド(PGA)、ポリ(L-ラクチド-co-D,L-ラクチド)(PLLA/PLA)、ポリ(L-ラクチド-co-グリコリド))(PLLA/PGA)、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(PLA/PGA)、ポリ(グリコリド-co-トリメチレンカーボネート)(PGA/PTMC)、ポリ(D,L-ラクチド-co-カプロラクトン)(PLA/PCL)及びポリ(グリコリド-co-カプロラクトン)(PGA/PCL);ポリヒドロキシアルカノエート、ポリ(オキサ)エステル、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリジオキサノン(PDS)、フマル酸ポリプロピレン、ポリ(エチルグルタメート-co-グルタミン酸)、ポリ(tert-ブチルオキシ-カルボニルメチルグルタメート)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリカプロラクトンco-ブチルアクリレート、ポリヒドロキシブチレート(PH BT)、及びポリヒドロキシブチレートのコポリマー、ポリ(リン酸ハゼン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリ(アミノ酸)、ポリデプシペプチド、無水マレイン酸コポリマー、ポリイミノカーボネート、ポリ[(97.5% ジメチルトリメチレンカーボネート)-co-(s.5%トリメチレンカーボネート)]、ポリ(オルトエステル)チロシン由来、ポリアリエート、チロシン由来ポリカーボネート、チロシン由来ポリイミノカーボネート、チロシン由来ポリホスホネート、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアルキレンオキシド(PAO)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒアルロン酸、キトサン、再生セルロースなどの多糖類、ゼラチン及びコラーゲンなどのタンパク質、及びこれらの混合物及びコポリマー、特に並びにPEG誘導体又は上記のいずれかの混合である。望ましくは、ポリジオ
キサノン、シルクベースのポリマー及びコポリマー、ポリ4-ヒドロキシブチレートなどの、良好な強度保持を有するこれらのシステム及び方法のためにポリマー材料を選択することができる。
【0008】
本発明は、血管を収容するために中空にすることができるコアの周りに配置された複数の組織工学チャンバにおいて、自家脂肪を含む大量の組織の物理的なサポートを提供するために、多孔質吸収性材料からなる足場を構成することによって、先行技術の欠点を克服する。一実施形態では、本発明の組織工学装置は、細胞付着及びタンパク質組織化のための生物学的足場マトリックスを提供するモノフィラメントポリマー編みメッシュで形成されたメッシュ吸収性材料からなる足場を使用する。マトリックスは、メッシュを人工筋膜に変換する造粒タイプのプロセスで、毛細血管によって侵入される。吸収性メッシュ材料構造は、複数の部分的に開放された組織工学チャンバを有する。チャンバは、吸収性材料の1つ以上のシートの折り目によって形成され、中心コアの周りに放射状に配置することができる。チャンバは、足場の表面積を増加させるためにセグメント化及び/又はサブセグメント化することができる。本発明の組織工学装置は、人体の筋膜の解剖学的空間に移植される形状を有し、組織工学チャンバは、解剖学的空間の筋膜表面積よりも大きい総表面積を有する。解剖学的空間は、組織工学装置が機能的実質細胞による再細胞化に使用される場合、外科手術中に、例えば乳房の表層筋膜、又は膵臓、腎臓の表層筋膜、又は肝臓等の臓器に隣接する深部筋膜に生じる欠陥である可能性がある。膵臓に関しては、本発明の組織工学装置を使用して、ある種の糖尿病で破壊されたインスリン産生膵島ベータ細胞を置換することができる。肝臓に関しては、本発明の組織工学装置を使用して、肝臓組織を再生し、代謝性疾患を治療するための豊富な肝細胞源を生成することができる。
【0009】
本発明の別の実施形態では、足場は、適切なサイズの動脈を有する血管茎をその大静脈、筋膜、及び関連する脂肪と共に受容するように設計された開放された又は中空のコアを有し、大量の人工組織が独自の循環を有する組織のフラクタル単位に分解される。セグメント及び関連するサブセグメントで形成できる組織工学チャンバの放射状配置は、コアを囲み、大量の組織を、毛細血管の成長の終点で自己組織化組織が出現する体積である約5ccの単位に分解する。大量の血管新生された生体組織の形成は、本発明を用いて、人為的及び設計された構造と、インビボの生物学的細胞及び健康な組織に組織化されるタンパク質との組み合わせによって達成される。
【0010】
本発明による組織工学装置及び方法は、組織移植、特に乳房及び臀部を含むがこれに限定されない軟部組織領域における自家脂肪に関連する様々な再建及び美容処置のための急速な組織内殖を促進するために、体内で利用することができる。これまでの自家脂肪移植は、注射器で患者から脂肪を吸引し、吸引した脂肪を軟部組織に注入することを伴っていた。上述のように、脂肪移植に利用される多くの先行技術の処置及び/又は装置は、伸延力の適用を伴うが、本発明の組織工学装置及び方法は、組織を収集して血管新生するために、中心コアの周りに組織工学チャンバを放射状に配置した足場を使用することによって、そのような伸延力の必要性を取り除く。
(【0011】以降は省略されています)

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