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公開番号
2025067953
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-24
出願番号
2025020902,2021167146
出願日
2025-02-12,2021-10-12
発明の名称
有用物質の製造方法および製造装置
出願人
G-8 INTERNATIONAL TRADING 株式会社
代理人
個人
,
弁理士法人i.PARTNERS特許事務所
主分類
C10C
5/00 20060101AFI20250417BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】木材を原料として、有用物質を製造するための有用物質の製造方法および装置を提供する。
【解決手段】密閉容器12の処理空間S1内に、木材チップを投入する原料投入工程、120~200℃で、4~15atmの蒸気を導入し、原料を亜臨界水反応処理して、フルボ酸とフミン酸を得る第1亜臨界水処理工程、200~250℃で、15~30atmの蒸気を導入し、原料を亜臨界水反応により木酢酸を得る第2亜臨界水処理工程を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
原料である木材チップを処理して少なくとも2種以上の有用物質を製造する有用物質の製造方法であって、
内部に閉鎖可能な処理空間を有する密閉容器と、前記密閉容器内に原料を供給するための供給部と、該密閉容器内に高温高圧の蒸気を噴出する蒸気噴出手段と、前記密閉容器内から液体のみを排出するための開閉バルブおよび固形物を排出するための開閉機構を持つ排出口部と、前記密閉容器から高圧蒸気を排出するための蒸気排出バルブを持つ蒸気排出口とを備えた処理装置を準備する装置準備工程、
前記処理装置の密閉容器の処理空間内に、前記供給部から、主原料として木材チップを含有する原料を投入する原料投入工程、
温度が120~200℃で、圧力が4~15atmの蒸気を、前記原料が投入されている前記処理空間内に導入しつつ、前記原料を撹拌しながら、原料を亜臨界水反応処理して、フルボ酸とフミン酸と木材のチップおよび/またはその破片の固形物を含有する第1混合溶液を得る第1亜臨界水処理工程、
前記蒸気排出バルブを開いて、前記処理空間から高圧蒸気を排出して、該処理空間内の圧力を高圧から低下させる中間圧力低下工程、
前記開閉バルブを開いて、前記処理空間から、フルボ酸/フミン酸の原料となる液体のみを回収する第1液体回収工程、
前記蒸気排出バルブおよび開閉バルブを閉じる閉工程、
温度が200~250℃で、圧力が15~30atmの蒸気を、前記固形物が存在する前記処理空間内に導入しつつ、前記原料を撹拌しながら、原料を亜臨界水反応による炭化処理して形成された炭化固形物と、この炭化に伴って生成された木酢酸を含有する第2混合溶液を得る第2亜臨界水処理工程、
前記蒸気排出バルブを開いて、前記処理空間から高圧蒸気を排出して、該処理空間内の圧力を高圧から大気圧に低下させる最終圧力低下工程、
前記開閉バルブを開いて、前記処理空間から、木酢酸の原料となる液体のみを回収する第2液体回収工程、および
前記開閉機構を開いて、前記処理空間から、固体炭化物を回収する固体回収工程、
を備えていることを特徴とする有用物質の製造方法。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
前記第1亜臨界水処理工程において、最高温度保持時間を15~20分とした請求項1の有用物質の製造方法。
【請求項3】
前記第2亜臨界水処理工程において、最高温度保持時間を15~20分とした請求項1または2の有用物質の製造方法。
【請求項4】
前記木材が伐採材または廃材である請求項1~3のいずれかの有用物質の製造方法。
【請求項5】
前記伐採材が、広葉樹または針葉樹によるものである請求項4の有用物質の製造方法。
【請求項6】
前記広葉樹が白樺、柳、栗、ナラまたはブナである請求項5の有用物質の製造方法。
【請求項7】
前記針葉樹が、松、杉、ヒノキまたはあすなろである請求項5の有用物質の製造方法。
【請求項8】
前記廃材が無垢材または合板材である請求項4の有用物質の製造方法。
【請求項9】
前記主原料が広葉樹であり、前記第1亜臨界水処理工程において導入される蒸気の圧力が4~15atmである請求項5の有用物質の製造方法。
【請求項10】
前記主原料が針葉樹であり、前記第1亜臨界水処理工程において導入される蒸気の圧力が5~15atmである請求項5の有用物質の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有用物質の製造方法および製造装置に関し、特に、原料を木材とし、特に、フルボ酸/フミン酸および木酢酸である有用物質の製造方法および製造装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
フルボ酸/フミン酸等の腐植物質とは、生物の死後、生物体有機物が微生物的・化学的作用を受けて崩壊した「化学構造が特定されない有機物(非生体有機物)」の総称と言われている。この腐植物質についても、機能性を示すものと、機能性を示さないものとがあることが経験的に知られており、これは、その自然界の有機物である生物体有機物が、土へ還ろうとするときの中間生成物が含まれるか否かの影響が大きいものと考えられる。この中間生成物を含むとき、すなわち機能性を示す腐植物質については、腐植前駆物質と呼ばれることがある。(非特許文献1)
【0003】
この腐植物質(または腐植前駆物質)に相当するものは、自然界に存在していたものであり、古くから腐植物質の認識の有無は不明だとしても、作物の生育や、病気・けがへの薬効等の効果を様々な形で利用されてきたものである。一方、近年、発達した化学物質等を積極的に利用しようとする近代的な農業や原料処理方法が広く用いられている。しかしながら、このような近代的な農業や原料処理とは別に、古くから活かされてきたこの腐植物質を用いることが改めて見直され始めており、人工的に製造されたフルボ酸を選択的に高濃度で含む溶液等も一部販売されている。
【0004】
例えば、特許文献1は、フェノール又は/およびフェノール露出基のある化合物を含む代謝産物を産出するように順養された土壌性通性嫌気性細菌等よりなる細菌群を利用する廃水の処理方法等に関する技術である。この「フェノール又は/およびフェノール露出基のある化合物を含む代謝産物」は、ケイ酸分等と反応することで腐植化の重縮合反応が惹起されるものであり、腐植物を利用する優れた廃水処理方法を開示しようとするものである。
【0005】
特許文献1や非特許文献1にみられるように、腐植前駆物質や腐植物質(腐植物)を利用する技術が検討されている。ここで腐植物には、その成分の腐植化度合(重縮合反応化度合)として、ヒュミンやフルボ酸、フミン酸等が含まれていることが知られている。そして、一般的な腐植物質において、フルボ酸とフミン酸との比率は2:8程度の重量比で含まれている。
【0006】
特許文献1に示されるように、有機性物質を含む廃水の処理工程において、この腐植物質に相当するものを使用するものはあるが、腐植物質におけるフルボ酸、フミン酸等も単純物質ではなく、いずれも複数の有機化合物の群として捉えられていることや、それぞれの分離が困難なことからも、具体的にどの物質がどのような効果を奏するかについては、十分には検討されてこなかった。しかしながら、市販されているフルボ酸を含む溶液は(微)生物活性液としての有効性等も期待されており、さらに農業用などのように大量にできるだけ安価な商品の提供が求められる用途などへの利用を図るためにはフルボ酸を選択的に高濃度で含む製品が求められている。
【0007】
そこで、特開2017-112947号公報(特許文献2)では、腐植物質のうちで(微)生物活性液としての利用が期待されるフルボ酸に関して、一般的な腐植物質の比率と比べて、フミン酸に対してフルボ酸を高比率で含有するフルボ酸高比率含有液の製造方法を提供することを目的として、下記の製造方法が提案された。
【0008】
上記特許文献2で提案されたフルボ酸含有液の製造方法は、有機性物質とフルボ酸馴養汚泥とを混合した有機性物質混合液を溶存酸素濃度を0.1mg-O/L以下として4時間以上培養することで、前記有機性物質混合液の有機物質を嫌気的培養により低減させ嫌気的培養液とする嫌気的培養工程と、前記嫌気的培養液の溶存酸素濃度を0.2mg-O/L以上として6時間以上培養することで、前記嫌気的培養液中にフルボ酸を増加させフルボ酸含有培養液を得る好気的培養工程と、前記好気的培養工程で培養されている培養完了前の培養液を前記嫌気的培養工程へ返送する好気的培養液返送工程と、前記好気的培養工程から得られるフルボ酸含有培養液から、フルボ酸含有液を得ることを特徴とする。
【0009】
本件出願人は、先に、上記の公開公報に記載されたもの等とは全く異なるフルボ酸溶液の製造方法を特許第6286605号公報で提案した。
【0010】
この特許公報で提案したフルボ酸の製造方法は、
内部に閉鎖可能な処理空間を有する密閉容器と、該密閉容器内に高温高圧の蒸気を噴出する蒸気噴出手段と、開閉機構を有し、前記密閉容器内に原料を供給するための供給部と、開閉機構を有し、前記蒸気による原料の処理により生成された処理液を外部に排出するための排出部とを備えた処理装置を準備する装置準備工程、
前記処理装置の密閉容器の処理空間内に、前記供給部から、主原料として木材チップを含有する原料を投入する原料投入工程、
温度が120~250℃で、圧力が12~35atmの蒸気を、前記原料が投入されている前記処理空間内に導入しつつ、前記原料を撹拌しながら、原料を亜臨界水反応処理して、フルボ酸とフミン酸と木材のチップおよび/またはその破片の懸濁物を含有する混合溶液を得る処理工程、および、
取得した混合溶液から、フルボ酸を分離して、フルボ酸溶液を取得するフルボ酸溶液取得工程
を備えていることを特徴とするフルボ酸溶液の製造方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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