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公開番号
2025069644
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-01
出願番号
2023179479
出願日
2023-10-18
発明の名称
グリース組成物、及びステアリングギヤ装置
出願人
株式会社ジェイテクト
代理人
弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
主分類
C10M
169/00 20060101AFI20250423BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】 貧潤滑状態になりやすい部位に使用した場合にも優れた潤滑性能を発揮するグリース組成物を提供する。
【解決手段】 基油と増ちょう剤と樹脂添加剤とを含むグリース組成物である。前記基油は、トリメリット酸エステルとポリ-α-オレフィンとを含み、これらの合計量に対するトリメリット酸エステルの割合は、10.0質量%以上60.0質量%以下である。前記増ちょう剤は、12-ヒドロキシステアリン酸リチウムとステアリン酸リチウムとを含み、これらの合計量に対する12-ヒドロキシステアリン酸リチウムの割合は、5.0質量%以上95.0質量%以下である。前記樹脂添加剤はセルロース粒子であり、前記セルロース粒子の平均直径は1μm以上20μm以下である。前記樹脂添加剤の基油と増ちょう剤との合計量に対する割合は、1.0質量%以上8.0質量%以下である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基油と、増ちょう剤と、樹脂添加剤とを含み、
前記基油は、トリメリット酸エステルとポリ-α-オレフィンとを含み、
前記トリメリット酸エステルの前記トリメリット酸エステル及び前記ポリ-α-オレフィンの合計量に対する割合は、10.0質量%以上60.0質量%以下であり、
前記増ちょう剤は、12-ヒドロキシステアリン酸リチウムとステアリン酸リチウムとを含み、
前記12-ヒドロキシステアリン酸リチウムの前記12-ヒドロキシステアリン酸リチウム及び前記ステアリン酸リチウムの合計量に対する割合は、5.0質量%以上95.0質量%以下であり、
前記樹脂添加剤は、セルロース粒子であり、
前記セルロース粒子の平均直径は、1μm以上20μm以下であり、
前記樹脂添加剤の前記基油と前記増ちょう剤との合計量に対する割合は、1.0質量%以上8.0質量%以下である、
グリース組成物。
続きを表示(約 410 文字)
【請求項2】
更に、極圧添加剤を含み、
前記極圧添加剤は、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンを含み、
前記ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンの前記基油と前記増ちょう剤との合計量に対する割合は、0.5質量%以上5.0質量%以下である、請求項1に記載のグリース組成物。
【請求項3】
ハウジングと、
ラック歯を有し、軸方向に沿って往復移動可能なラック軸と、
前記ラック歯と噛み合うピニオン歯を有するピニオン軸と、
前記ラック歯を前記ピニオン歯に付勢するラックガイド機構と、
互いに噛み合う前記ラック歯と前記ピニオン歯の間、及び、前記ラック軸の周面と前記ラックガイド機構の前記ラック軸に押し付けられる部分との間、に介在するグリース組成物と、を備え
前記グリース組成物が請求項1又は2に記載のグリース組成物である、ステアリングギヤ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、グリース組成物、及びステアリングギヤ装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
電動パワーステアリング装置に使用されるステアリングギヤ装置が備えるラックアンドピニオンは、ラック歯を有するラック軸とピニオン歯を有するピニオン軸とを備えている。このステアリングギヤ装置は、ラック歯とピニオン歯との噛み合い部分にグリースを介在させて、ラック歯及びピニオン歯の摩耗を抑制している。これによって、ラック歯とピニオン歯とのクリアランスの変化量を小さくし、電動パワーステアリング装置の操舵性能を維持している。
ステアリングギヤ装置に用いるグリースとして、例えば特許文献1~3に提案されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-064665号公報
特開2009-203374号公報
特開2004-269722号公報
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様に係るグリース組成物は、基油と、増ちょう剤と、樹脂添加剤とを含み、
上記基油は、トリメリット酸エステルとポリ-α-オレフィンとを含み、
上記トリメリット酸エステルの上記トリメリット酸エステル及び上記ポリ-α-オレフィンの合計量に対する割合は、10.0質量%以上60.0質量%以下であり、
上記増ちょう剤は、12-ヒドロキシステアリン酸リチウムとステアリン酸リチウムとを含み、
上記12-ヒドロキシステアリン酸リチウムの上記12-ヒドロキシステアリン酸リチウム及び上記ステアリン酸リチウムの合計量に対する割合は、5.0質量%以上95.0質量%以下であり、
上記樹脂添加剤は、セルロース粒子であり、
上記セルロース粒子の平均直径は、1μm以上20μm以下であり、
上記樹脂添加剤の上記基油と上記増ちょう剤との合計量に対する割合は、1.0質量%以上8.0質量%以下である。
【0005】
本開示の一態様に係るステアリングギヤ装置は、
ハウジングと、
ラック歯を有し、軸方向に沿って往復移動可能なラック軸と、
上記ラック歯と噛み合うピニオン歯を有するピニオン軸と、
上記ラック歯を上記ピニオン歯に付勢するラックガイド機構と、
互いに噛み合う上記ラック歯と上記ピニオン歯の間、及び、上記ラック軸の周面と上記ラックガイド機構の上記ラック軸に押し付けられる部分との間、に介在するグリース組成物と、
を備え
上記グリース組成物が本開示のグリース組成物である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示のグリース組成物が封入されたデュアルピニオンタイプ電動パワーステアリング装置の一例を模式的に示す構成図である。
図1のA-A断面図である。
図1のB-B断面図である。
本開示のグリース組成物が封入されたコラムタイプ電動パワーステアリング装置の一例を模式的に示す構成図である。
図4のA-A断面図である。
実施例及び比較例の評価結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<本開示の発明が解決しようとする課題>
ラックアンドピニオンを有するステアリングギヤ装置において、ラックアンドピニオンにおけるラック歯とピニオン歯との噛み合い部分にグリース組成物を介在させることによって、ラック歯及びピニオン歯は、摩耗することを抑制されている。また、上記ステアリングギヤ装置は、ラック歯をピニオン歯に付勢するためのラックガイド機構を備えており、ラック軸と、ラックガイド機構のラック軸に押し付けられる部分との間にもグリース組成物を介在させることによって、両者は、摩耗することを抑制されている。
従って、上記ステアリングギヤ装置のラックアンドピニオンにおけるラック歯とピニオン歯との噛み合い部分だけでなく、ラック軸とラックガイド機構との摺接部分も良好に潤滑することができるグリース組成物が求められている。
【0008】
しかしながら、特許文献1~3が提案するグリース組成物は、このような要求に充分に応えることが難しかった。
ラック歯とピニオン歯との噛み合い部分や、ラック軸とラックガイド機構との摺接部分は貧潤滑状態になりやすい被潤滑部位であり、このような部位を良好に潤滑することは容易でなかった。
また、ラックガイド機構のラック軸に押し付けられる部分は、例えばPTFE等の樹脂で構成されており、鉄鋼製のラック歯と鉄鋼製のピニオン歯との噛合い部分の潤滑のために設計されたグリース組成物は、ラック軸とラックガイド機構との摺接部分を良好に潤滑できないことがあった。
【0009】
<本開示の発明の効果>
本開示のグリース組成物は、被潤滑部材の摩擦面に吸着しやすく、貧潤滑状態になりやすい部位に使用した場合にも優れた潤滑性能を発揮し、被潤滑部材の摩擦面の摩耗を抑制することができる。また、PTFE等の樹脂製の部材を損傷しにくい。
そのため、ラックアンドピニオンを備えたステアリングギヤ装置に用いるグリース組成物として適している。
【0010】
本開示のステアリングギヤ装置は、本開示のグリース組成物が使用されているため、長期間に亘って、ラック歯及びピニオン歯や、ラック軸のラックガイド機構と摺接する周面、ラックガイド機構のラック軸に押し付けられる部分の摩耗を抑制することができる。そのため、上記ステアリングギヤ装置は、操舵性能を長期間維持することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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