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公開番号2025065820
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175280
出願日2023-10-10
発明の名称回転杭先端閉塞用治具および回転杭の施工方法
出願人日鉄建材株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類E02D 5/56 20060101AFI20250415BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】汚染層を含む地盤に杭を施工するにあたり、ケーシング管を使用しないことによって工程を簡略化する。
【解決手段】円筒部と、円筒部の一方の端面に接合される螺旋形状の羽根部とを有する回転杭に着脱可能に取り付けられる回転杭先端閉塞用治具であって、回転杭と同軸状に配置され、直径が羽根部の中空部径に対応する軸部と、軸部の一方の端部で軸部の外周面に固定され、羽根部の螺旋ピッチに対応するピッチで螺旋状に形成される螺旋ガイド部と、螺旋ガイド部の端部から軸部の一方の端部側に突出する羽根端当接部と、を備える回転杭先端閉塞用治具を提供する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
円筒部と、前記円筒部の一方の端面に接合される螺旋形状の羽根部とを有する回転杭に着脱可能に取り付けられる回転杭先端閉塞用治具であって、
前記回転杭と同軸状に配置され、直径が前記羽根部の中空部径に対応する軸部と、
前記軸部の一方の端部で前記軸部の外周面に固定され、前記羽根部の螺旋ピッチに対応するピッチで螺旋状に形成される螺旋ガイド部と、
前記螺旋ガイド部の端部から前記軸部の一方の端部側に突出する羽根端当接部と、
を備える回転杭先端閉塞用治具。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記羽根端当接部の前記螺旋ガイド部とは反対側の端部から突出する返し板部をさらに備える、請求項1に記載の回転杭先端閉塞用治具。
【請求項3】
前記羽根部の螺旋形状の回転角は360°未満であり、
前記返し板部は、前記羽根部の螺旋形状の始終点間距離未満の長さを有する、請求項2に記載の回転杭先端閉塞用治具。
【請求項4】
前記螺旋ガイド部の外径は前記円筒部の内径に対応している、請求項1に記載の回転杭先端閉塞用治具。
【請求項5】
前記軸部の一方の端部に形成される円錐形状の縮径部をさらに備える、請求項1に記載の回転杭先端閉塞用治具。
【請求項6】
地表側から順に汚染帯水層、不透水層および支持層が積層している地盤に回転杭を貫入させる施工方法であって、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の回転杭先端閉塞用治具を、前記螺旋ガイド部の一部が前記羽根部に沿って配置され、前記軸部の端部および前記螺旋ガイド部の端部を前記回転杭の先端開放部よりも外側に配置して、前記羽根端当接部を前記羽根部の端部に当接させることによって前記回転杭に取り付ける工程と、
前記回転杭先端閉塞用治具が取り付けられた前記回転杭を前記地盤に回転貫入させて前記不透水層に到達させる工程と、
前記不透水層に到達した前記回転杭の前記羽根部と前記回転杭先端閉塞用治具の前記羽根端当接部との当接を解除して、前記回転杭先端閉塞用治具を前記円筒部の内側で上方に引き上げる工程と、
さらに前記回転杭を前記地盤に回転貫入させて、前記不透水層の土壌を前記先端開放部から前記円筒部の内部に取り込む工程と、
前記回転杭を前記支持層に到達させる工程と
を含む、回転杭の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転杭先端閉塞用治具および回転杭の施工方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特定有害物質などで汚染された地盤に鋼管杭などを施工する場合、地表近くの帯水層に存在する汚染物質がより下方の層に拡散しないように、ケーシング管を用いた特殊な工法が用いられる。例えば特許文献1には、ケーシング管の先端に閉塞蓋を取り付けた状態で汚染層の下方の不透水層まで回転圧入した後に、閉塞蓋を取り外してケーシング管内に流動固化体を投入し、流動固化体が投入されたケーシング管内に既成杭を施工して支持層まで打設した後で、ケーシング管を引き抜く杭の施工方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-66634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ケーシング管を用いる場合、杭とは別にケーシング管を施工し、またケーシング管を引き抜く工程が必要になるため施工上の負担は大きくなる。また、特許文献1に記載された方法の場合は、流動固化体を投入する工程や設備も必要になる。
【0005】
そこで、本発明は、汚染層を含む地盤に杭を施工するにあたり、ケーシング管を使用しないことによって工程を簡略化することを可能にする回転杭先端閉塞用治具および回転杭の施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]円筒部と、前記円筒部の一方の端面に接合される螺旋形状の羽根部とを有する回転杭に着脱可能に取り付けられる回転杭先端閉塞用治具であって、前記回転杭と同軸状に配置され、直径が前記羽根部の中空部径に対応する軸部と、前記軸部の一方の端部で前記軸部の外周面に固定され、前記羽根部の螺旋ピッチに対応するピッチで螺旋状に形成される螺旋ガイド部と、前記螺旋ガイド部の端部から前記軸部の一方の端部側に突出する羽根端当接部と、を備える回転杭先端閉塞用治具。
[2]前記羽根端当接部の前記螺旋ガイド部とは反対側の端部から突出する返し板部をさらに備える、[1]に記載の回転杭先端閉塞用治具。
[3]前記羽根部の螺旋形状の回転角は360°未満であり、前記返し板部は、前記羽根部の螺旋形状の始終点間距離未満の長さを有する、[2]に記載の回転杭先端閉塞用治具。
[4]前記螺旋ガイド部の外径は前記円筒部の内径に対応している、[1]に記載の回転杭先端閉塞用治具。
[5]前記軸部の一方の端部に形成される円錐形状の縮径部をさらに備える、[1]に記載の回転杭先端閉塞用治具。
[6]地表側から順に汚染帯水層、不透水層および支持層が積層している地盤に回転杭を貫入させる施工方法であって、[1]から[5]のいずれか一項に記載の回転杭先端閉塞用治具を、前記螺旋ガイド部の一部が前記羽根部に沿って配置され、前記軸部の端部および前記螺旋ガイド部の端部を前記回転杭の先端開放部よりも外側に配置して、前記羽根端当接部を前記羽根部の端部に当接させることによって前記回転杭に取り付ける工程と、前記回転杭先端閉塞用治具が取り付けられた前記回転杭を前記地盤に回転貫入 させて前記不透水層に到達させる工程と、前記不透水層に到達した前記回転杭の前記羽根部と前記回転杭先端閉塞用治具の前記羽根端当接部との当接を解除して、前記回転杭先端閉塞用治具を前記円筒部の内側で上方に引き上げる工程と、さらに前記回転杭を前記地盤に回転貫入させて、前記不透水層の土壌を前記先端開放部から 前記円筒部の内部に取り込む工程と、前記回転杭を前記支持層に到達させる工程とを含む、回転杭の施工方法。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、回転杭の羽根部に対応する軸部と、回転杭の羽根部に沿う螺旋ガイド部とを有する治具を用いることによって、より簡単な方法で回転杭の先端開放部を閉塞し、また、回転杭に対して取り付け・取り外しを行うことができる。
また、汚染帯水層を含む地盤に回転杭を施工するにあたり、ケーシング管を使用しなくても汚染物質の拡散を防止でき、杭の施工工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態に係る回転杭先端閉塞用治具が取り付けられる回転杭の斜視図である。
図1のIIの方向から見た図である。
本発明の実施形態に係る回転杭先端閉塞用治具の側面図である。
本発明の実施形態に係る回転杭先端閉塞用治具の回転杭への取り付け方法を説明する図である。
本発明の実施形態に係る回転杭先端閉塞用治具の回転杭への取り付け方法を説明する図である。
本発明の実施形態に係る回転杭先端閉塞用治具が回転杭へ取り付けられた状態を示す斜視図である。
本発明の実施形態に係る回転杭先端閉塞用治具を用いた回転杭の施工方法について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。本発明の回転杭先端閉塞用治具は、地盤に貫入させる回転杭に脱着可能に取り付けられる治具であって、取り付けられることにより回転杭の先端開放部を閉塞するものである。なお、本明細書において、閉塞することは必ずしも隙間なく塞ぐことを意味せず、回転杭との間には隙間があってもよい。
【0010】
まず、本発明の回転杭先端閉塞用治具が取り付けられる回転杭の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態の回転杭先端閉塞用治具が取り付けられる回転杭の斜視図である。図2は図1のIIの方向から見た図である。
回転杭100は、鋼管によって形成された円筒部101と、円筒部101の先端側の端面に接合される羽根部102とを有し、施工機械を用いて地盤に回転貫入させられる。羽根部102は、回転杭100と同軸状の螺旋形状をなす。回転貫入時に1回転あたりの貫入量を羽根部102の螺旋ピッチに合わせることによって、地盤を乱さずに回転杭100を地盤に貫入させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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