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公開番号2025056982
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166561
出願日2023-09-27
発明の名称炭素系固体燃料の処理装置、及び、炭素系固体燃料の性状処理方法、及び発電設備
出願人一般財団法人電力中央研究所
代理人個人,個人
主分類C10L 9/02 20060101AFI20250401BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】発熱要因(化学的酸化による発熱、生物的発酵による発熱)を抑制することで、発熱に対する特性を制御する。
【解決手段】バイオマス2が搬送される容器部材3の内部にプラズマ6を生じさせ、処理ガス成分の励起原子(OHラジカル、Oラジカル)を発生させ、バイオマス2の表面に官能基(カルボキシル基:COOH基、及び/または、ヒドロキシ基:OH基)を形成して表面を親水化すると共に、微生物(バクテリア)に働くOHラジカル、Oラジカルによりバイオマス2に付着している微生物を除去し(殺菌し)、親水化処理、殺菌処理により酸化発熱、発酵発熱を抑制する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炭素系固体燃料が収容される容器部材と、
前記容器部材の内部に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
前記処理ガスの成分を活性化させる処理ガス活性化手段と、
前記処理ガス供給手段からの前記処理ガスの供給制御、及び、前記処理ガス活性化手段の動作制御を行い、前記容器部材の内部に前記処理ガスの成分の励起原子を発生させ、前記炭素系固体燃料の状態を制御する制御手段とを備えた
ことを特徴とする炭素系固体燃料の処理装置。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
請求項1に記載の炭素系固体燃料の処理装置において、
前記処理ガス活性化手段は、
前記処理ガスをプラズマ化して前記容器部材の内部に処理ガスプラズマを発生させるプラズマ発生手段である
ことを特徴とする炭素系固体燃料の処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の炭素系固体燃料の処理装置において、
前記処理ガスは、
炭素系固体燃料に官能基を形成するための原子、及び、炭素系固体燃料に付着している微生物に働く原子を含み、
前記制御手段は、前記処理ガスの供給、及び、前記処理ガス活性化手段の動作を制御し、官能基の形成、及び、微生物の除去を制御する
ことを特徴とする炭素系固体燃料の処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の炭素系固体燃料の処理装置において、
前記処理ガスは、活性酸素種を形成するための原子を含む
ことを特徴とする炭素系固体燃料の処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の炭素系固体燃料の処理装置において、
前記処理ガスは、
OもしくはHの少なくとも一方を含み、
前記活性酸素種は、
OHラジカルもしくはOラジカルの少なくとも一方を含む
ことを特徴とする炭素系固体燃料の処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の炭素系固体燃料の処理装置において、
前記官能基は、カルボキシル基(COOH基)、及び/または、ヒドロキシ基(OH基)である
ことを特徴とする炭素系固体燃料の処理装置。
【請求項7】
プラズマによる励起原子により炭素系固体燃料の表面に処理を施し、前記炭素系固体燃料の表面の状態を制御して、表面を親水化する、もしくは/及び、微生物を除去する
ことを特徴とする炭素系固体燃料の性状処理方法。
【請求項8】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の炭素系固体燃料の処理装置と、
前記炭素系固体燃料の処理装置で状態が処理された炭素系固体燃料が燃料とされて高温・高圧流体を得る燃焼手段と、
前記燃焼手段で得られた高温・高圧流体を動力として発電を行う発電手段とを備えた
ことを特徴とする発電設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素系固体燃料の表面の性状を処理する炭素系固体燃料の処理装置、及び、炭素系固体燃料の性状処理方法及び発電設備に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、発電所では、炭素系固体燃料として石炭が多く使用されている。石炭は世界の広い地域に存在し、可採埋蔵量が多く、価格が安定しているため、供給安定性が高く発熱量あたりの価格が低廉である。また、炭素系固体燃料として、CO

の排出を抑制する観点から、木質バイオマスなどのバイオマスの利用が拡大しつつある。
【0003】
石炭やバイオマスは、大気中に保管されるため、自然酸化により発熱し温度が上昇する可能性がある。温度の上昇を抑制するため、例えば、自然発火防止剤を散布する技術が従来から提案されている(特許文献1)。従来から提案されている技術を用いることで、貯炭場やバイオマスの保管場所での温度上昇を抑制することができる。
【0004】
貯炭場やバイオマスの保管場所での温度上昇を抑制する技術は、特許文献1の他にも種々検討されているのが現状であり、事業形態や炭素系固体燃料の種類により最適な手法を見出す余地があるのが実情である。このような状況において、炭素系固体燃料に対して何らかの処理を施し、発熱に対する特性を制御することができる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-194447号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、炭素系固体燃料の状態を制御する処理を施し、発熱要因(化学的酸化による発熱、生物的発酵による発熱)を抑制することで、発熱に対する特性を制御することができる炭素系固体燃料の処理装置、及び、炭素系固体燃料の性状処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、発熱要因(化学的酸化による発熱、生物的発酵による発熱)を抑制することで、発熱に対する特性を制御することができる炭素系固体燃料を燃料として用いた発電設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の炭素系固体燃料の処理装置は、炭素系固体燃料が収容される容器部材と、前記容器部材の内部に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、前記処理ガスの成分を活性化させる処理ガス活性化手段(電極・電源など)と、前記処理ガス供給手段からの前記処理ガスの供給制御、及び、前記処理ガス活性化手段の動作制御を行い、前記容器部材の内部に前記処理ガスの成分の励起原子を発生させ、前記炭素系固体燃料の状態を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項1に係る本発明では、容器部材の内部に炭素系固体燃料を収容し、処理ガス供給手段から処理ガスを容器部材に供給すると共に、処理ガス活性化手段により処理ガスの成分を活性化させる。処理ガス成分の原子から生成される活性原子(活性物質)により、発熱が抑制されるように、炭素系固体燃料の状態が制御される。
【0010】
例えば、活性酸素種であるヒドロキシラジカル(OHラジカル)やOラジカルを形成し、炭素系固体燃料の表面に官能基を形成して表面を親水化処理(表面へのO
2
の接触を阻害して酸化発熱を抑制する処理)したり、炭素系固体燃料を殺菌処理(発酵の原因となる微生物を死滅させる処理)したりすることができる。ラジカルは短寿命であるため、設備から漏れ出る虞がない。
(【0011】以降は省略されています)

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