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公開番号
2025056445
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023165920
出願日
2023-09-27
発明の名称
ミトコンドリア機能向上用剤
出願人
国立大学法人北海道大学
,
日生バイオ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
36/8998 20060101AFI20250401BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】長期間服用しても安全であり、飲食品として使用でき、優れたミトコンドリア機能向上作用をもつミトコンドリア機能向上用剤を提供する。
【解決手段】大麦若葉の処理物を有効成分として含むミトコンドリア機能向上用剤、該ミトコンドリア機能向上用剤を含んでなる飲食品。かかるミトコンドリア機能向上用剤や飲食品は、ミトコンドリア機能の総合的な向上作用を有するので、細胞の増殖、代謝、修復等の細胞機能の活性化や抗老化(アンチエイジング)等の効果、ミトコンドリア機能の低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)が期待される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
大麦若葉の処理物を有効成分として含むミトコンドリア機能向上用剤であって、前記機能向上が、下記(a)~(c)よりなる群から選ばれる1又は2以上の作用である、前記ミトコンドリア機能向上用剤。
(a)ミトコンドリア呼吸鎖複合体II、IV又はVの少なくとも一つの関連遺伝子の発現量の増加作用
(b)カルジオリピン分子種のプロフィールの改善作用
(c)カルジオリピン合成酵素(Cardiolipin Synthase 1)遺伝子の発現量の増加作用
続きを表示(約 89 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のミトコンドリア機能向上用剤を含んでなる、ミトコンドリア機能の低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)用飲食品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミトコンドリア機能向上用剤に関し、さらに詳しくは、大麦若葉の処理物を有効成分として含むミトコンドリア機能向上用剤、該ミトコンドリア機能向上用剤を含んでなる、ミトコンドリア機能の低下に起因する疾患若しくは状態(症状)の予防又は改善(治療)用飲食品に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
細胞内小器官であるミトコンドリアは、ATPの生成やアポトーシス(細胞死)において重要な働きを担っている。また、生体が運動を行う際に必要なエネルギーの大部分が、ミトコンドリアによる有酸素性エネルギー代謝により作り出される。継続的な運動(トレーニング)は、骨格筋や心筋におけるミトコンドリアの適応をもたらし、エネルギー供給や疲労耐性を可能とする。したがって、安静時においても、ミトコンドリア機能向上させることにより、細胞の増殖、代謝、修復等の細胞機能の活性化や抗老化(アンチエイジング)の効果が期待できる。
【0003】
ここで、ミトコンドリアの構成因子の1つにカルジオリピン(Cardiolipin;以下「CL」ということがある。)がある。CLはミトコンドリア内膜に特異的に局在するリン脂質であり、ミトコンドリア内の総リン脂質量の15~20%を占める(非特許文献1)。
【0004】
CLは、4つのアシル鎖を持ち、結合する脂肪酸の組み合わせによって複数のCL分子種が存在する。それらの中で、例えばCL72:8(テトラリノレオイルカルジオリピン)は、以下に例示する化学式(非特許文献2より転載)のように、リノール酸(18:2、炭素数18かつ二重結合数2の脂肪酸を示す。)を4つのアシル鎖にもつ、生体内に最も多く存在するCLである。このCL分子種は、ミトコンドリア機能に特に重要な分子種であり、枯渇が加齢に伴うミトコンドリア機能障害の根源にあり、ひいてはサルコペニアにつながる可能性があるとの報告がなされている(非特許文献2)。
【0005】
JPEG
2025056445000001.jpg
68
154
【0006】
CLは細胞呼吸やエネルギー産生等のミトコンドリア代謝反応及びその過程で中心的な役割を担うだけでなく、クリステ構造の安定性にも関わる。また、CLはミトコンドリア融合・分裂バランスの調節、ミトコンドリア生合成、タンパク質のミトコンドリアへの取り込み、マイトファジー、アポトーシス等、ミトコンドリアの動態に関わる様々な機能にも関与する。
【0007】
CLは不飽和脂肪酸を多く含み、かつ、活性酸素種(reactive oxygen species、ROS)の主な産生部位であるミトコンドリア内膜の電子伝達鎖の近傍に局在することから、CLは酸化変性を受けやすい。この変性がミトコンドリアの機能に影響を及ぼす。したがって、CL分子種のプロフィールの測定はミトコンドリア機能又は質を評価するマーカーとして位置付けられる。
【0008】
一方、麦類の若葉、特に大麦若葉(Hordeum vulgare L.)は、抗潰瘍作用、抗高コレステロール作用、抗炎症作用、血糖降下作用、抗変異原作用、抗血栓作用、血管保護作用、脂肪細胞分化抑制作用、メラミン合成阻害作用、骨粗鬆症予防作用、活性酸素消去酵素(SOD)遺伝子発現促進作用等の多彩な生理作用を有することが報告されている(例えば、非特許文献3、特許文献1~4参照)。また、その製造方法についても諸種の提案がなされている(例えば、特許文献1~7参照)。
【0009】
また本発明者らは先に、大麦若葉のATP産生促進効果、及びKeap1-Nrf2システム活性化効果について明らかにした。すなわち、大麦若葉の酢酸エチル画分は、ラットL6筋芽細胞のATP産生を促進し、ヒト肝培養株化細胞においてKeap1-Nrf2システムを活性化し抗酸化酵素を産生させる成分を含むことを明らかにし、これらの発明を提案した(特許文献8、9)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2008-56580号公報
特開2011-51948号公報
特開2013-63940号公報
特開2015-140338号公報
特開2009-148213号公報
特開2003-33151号公報
特開2002-65204号公報
特許第6964290号公報
特許第7201164号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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