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公開番号2025055178
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023164460
出願日2023-09-27
発明の名称希土類焼結磁石の製造方法
出願人株式会社プロテリアル
代理人個人,個人
主分類H01F 41/02 20060101AFI20250401BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】重希土類元素の含有量を低減しつつ、高いBr及び高いHcJを有する希土類焼結磁石の製造方法を提供する。
【解決手段】本開示の希土類系焼結磁石の製造方法は、希土類系焼結磁石の製造工程中に希土類系原料合金の粉末粒子または前記粉末粒子の集合体をリサイクル原料として回収する工程と、解砕装置を用いて前記リサイクル原料を前記油剤中で解砕する工程と、油剤における、油剤中のリサイクル原料の質量に対する油剤中の水分質量の比率である水分比率を0.005%以下に調整する工程と、を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
希土類系焼結磁石の製造工程中に希土類系原料合金の粉末粒子または前記粉末粒子の集合体をリサイクル原料として回収する工程と、
解砕装置を用いて前記リサイクル原料を前記油剤中で解砕する工程と、
前記油剤における、前記油剤中の前記リサイクル原料の質量に対する前記油剤中の水分質量の比率である水分比率を0.005%以下に調整する工程と、
を含む、希土類系焼結磁石の製造方法。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記水分比率を0.005%以下に調整する工程は、不活性ガスを前記油剤に通して前記油剤中の水分質量を低下させる工程を含む、請求項1に記載の希土類系焼結磁石の製造方法。
【請求項3】
前記希土類系原料合金の組成は、
R :26.5~33.5質量%(Rは希土類元素であり、NdおよびPrの少なくとも一方を必ず含む)、
M :0.20~1.50質量%(MはGa、Cu、Zn、AlおよびSiからなる群から選択される少なくとも1種であり、Cuを必ず含む)、
B :0.85~0.92質量%、
T :61.5質量%以上(Tは、FeおよびCoであり、質量比でTの90%以上がFeである)、を含み、
Tb:0.30質量%以下、および
Dy:0.30質量%以下
である、請求項2に記載の希土類系焼結磁石の製造方法。
【請求項4】
前記解砕装置によって前記リサイクル原料から解砕された粉末を含む粉末成形体を作製する工程と、
前記粉末成形体を焼結させて希土類系焼結磁石素材を作製する工程と、
R-M-A合金から形成された拡散源粉末を用意する工程と、
前記拡散源粉末を前記希土類系焼結磁石素材の表面に付着させた状態で熱処理を行い、前記拡散源粉末に含まれる元素を前記希土類系焼結磁石素材の内部に拡散させる工程と、
を更に含み、
前記R-M-A合金において、
Rは、少なくとも一つの希土類元素であり、NdおよびPrの少なくとも一方を含み、
Mは、Cu、Ga、Co、およびFeからなる群から選択される少なくとも一つであり、
Aは、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Zn、Ge、Zr、Nb、Mo、Ag、およびBからなる群から選択される少なくとも一つであり、
Rの組成比率は、R-M-A合金全体の65質量%以上95質量%以下、
Mの組成比率は、R-M-A合金全体の5質量%以上35質量%以下、
Aの組成比率は、R-M-A合金全体の0質量%以上3質量%以下である、請求項5に記載の希土類焼結磁石の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、希土類焼結磁石の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
希土類焼結磁石の代表例であるR-T-B系焼結磁石(Rは希土類元素であり、NdおよびPrの少なくとも一方を必ず含む。Tは、FeおよびCoであり、質量比でTの90%以上がFeである。Bは硼素である)は永久磁石の中で最も高性能な磁石として知られており、電気自動車用(EV、HV、PHVなど)モータ、産業機器用モータなどの各種モータや家電製品などに使用されている。R-T-B系焼結磁石は、主としてR


14
B化合物からなる主相と、この主相の粒界部分に位置する粒界相(以下、単に「粒界」という場合がある)とから構成されている。R


14
B化合物は高い磁化を持つ強磁性相である。
【0003】
R-T-B系焼結磁石は、高温で保磁力H
cJ
(以下、単に「保磁力」又は「H
cJ
」という場合がある)が低下して不可逆熱減磁が起こるという問題がある。そのため、特に電気自動車用モータに使用されるR-T-B系焼結磁石では、高温下でも高いH
cJ
を有することが要求されている。
【0004】
R-T-B系焼結磁石において、R


14
B化合物中のRに含まれる軽希土類元素(主としてNd及び/又はPr)の一部を重希土類元素(主としてDy及び/又はTb)で置換すると、H
cJ
が向上することが知られている。重希土類元素の置換量の増加に伴いH
cJ
は向上する。
【0005】
しかし、R


14
B化合物中の軽希土類元素を重希土類元素で置換すると、R-T-B系焼結磁石のH
cJ
が向上する一方、残留磁束密度B

(以下、単に「B

」という場合がある)が低下する。また、重希土類元素、特にDyなどは資源存在量が少ないうえ、産出地が限定されている、などの理由から供給が安定しておらず、価格が大きく変動するなどの問題を有している。そのため、近年、ユーザーから重希土類元素をできるだけ使用することなくH
cJ
を向上させることが求められている。
【0006】
特許文献1には、Dyの含有量を低減しつつ保磁力を高めたR-T-B系希土類焼結磁石が開示されている。この焼結磁石の組成は、一般に用いられてきたR-T-B系合金に比べてB量(硼素の組成比率または硼素濃度)が相対的に少ない特定の範囲に限定され、かつ、Al、Ga、Cuのうちから選ばれる1種以上の金属元素を含有している。その結果、粒界にR


17
相が生成され、このR


17
相から粒界に形成される遷移金属リッチ相(R


13
M)の体積比率が増加することにより、H
cJ
が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2013/008756号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
重希土類元素の含有量を低減しつつ、高いB

及び高いH
cJ
を有する希土類焼結磁石を実現するため、B量を相対的に少なくすることによって二粒子粒界を厚く制御する技術が検討されている。
【0009】
一方、原料合金中の希土類元素量およびB量を所望の範囲に調整しても、製造工程によっては、二粒子粒界の厚さが十分に制御されず、磁石特性の劣化する場合のあることがわかった。その原因は、希土類焼結磁石の酸素量によって粒界相が変化するためと考えられる。しかし、製造段階における各工程を低酸素雰囲気に管理しても、最終的に得られる希土類焼結磁石の酸素濃度のばらつきを400ppm以下に制御することは困難であることがわかった。そして、その原因が、希土類焼結磁石の原料合金粉末に取り込まれる水分にあることが判明した。
【0010】
本開示の希土類焼結磁石の製造方法は、製造工程中に希土類焼結磁石の原料合金粉末に水分が取り込まれることを抑制することが可能である。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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