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公開番号
2025051065
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-04
出願番号
2023159967
出願日
2023-09-25
発明の名称
エンジン制御装置
出願人
株式会社SUBARU
代理人
個人
主分類
F02D
41/22 20060101AFI20250328BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】燃料タンク内に燃料が残っているにもかかわらず、サブタンク内の残燃料がなくなる(又は少なくなる)ことによるドライバビリティの悪化を回避することが可能なエンジン制御装置を提供する。
【解決手段】ECU50は、エンジン10の運転状態に基づいて、ジェットポンプ68に戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域であるか否かを判定し、余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域に入ったときに車両の走行状態に基づいてサブタンク66内の残燃料量を求めるとともに、余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域に入ってからの燃料噴射量(消費量)を積算して積算燃料噴射量を求め、サブタンク66内の残燃料量が積算燃料噴射量未満となった場合に、エンジン10のエンジン回転数毎の最大トルクを制限する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
燃料を貯留する燃料タンク、前記燃料タンク内に配設されるサブタンク、前記サブタンク内に配置され、燃料を昇圧してエンジンに送る燃料ポンプ、前記燃料ポンプからエンジンに送られた燃料のうち余った余剰燃料を前記サブタンクに戻す戻し配管、及び、前記戻し配管に介装され、前記サブタンクに戻される余剰燃料によるベンチュリ効果を利用して前記燃料タンクに貯留されている燃料を前記サブタンクに移送するジェットポンプ、を有する燃料供給装置と、
前記エンジンの燃料噴射量及び吸入空気量を制御するコントロールユニットと、を備え、
前記コントロールユニットは、
前記エンジンの運転状態に基づいて、前記ジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域であるか否かを判定し、
前記ジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域に入ったときに、車両の走行状態に基づいて、前記サブタンク内の残燃料量を求め、
前記ジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域に入ってからの燃料噴射量を積算して積算燃料噴射量を求め、
前記サブタンク内の残燃料量が前記積算燃料噴射量未満となった場合に、前記エンジンのエンジン回転数毎の最大トルクを制限する
ことを特徴とするエンジン制御装置。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記コントロールユニットは、エンジン回転数と吸入空気量、又は、エンジン回転数と燃料噴射量に基づいて、前記ジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
【請求項3】
前記コントロールユニットは、前記ジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域に入ったときに、車両が走行している路面の勾配、及び、車両の加速度に基づいて、前記サブタンク内の残燃料量を求めることを特徴とする請求項2に記載のエンジン制御装置。
【請求項4】
前記コントロールユニットは、前記エンジンの運転状態に基づいて燃料噴射量を設定し、前記積算燃料噴射量の前回値に今回の燃料噴射量を加算して、前記積算燃料噴射量の今回値を算出することを特徴とする請求項3に記載のエンジン制御装置。
【請求項5】
前記コントロールユニットは、前記ジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域から外れた後、前記余剰燃料量に基づいて、前記ジェットポンプにより前記燃料タンクから前記サブタンクに移送される燃料量を求めるとともに、該燃料量を積算して積算燃料移送量を求め、該積算燃料移送量が所定量以上となった場合に、前記エンジンのエンジン回転数毎の最大トルク制限を解除することを特徴とする請求項4に記載のエンジン制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン制御装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、燃料を貯留する燃料タンクと、燃料タンク内に配設されるサブタンク(旋回槽)と、サブタンク内に配置され、燃料を昇圧してエンジンに送る燃料ポンプと、燃料ポンプから送られた燃料のうち余った燃料(余剰燃料)をサブタンクに戻す戻し配管(帰還配管)と、戻し配管に介装され、サブタンクに戻される余剰燃料によるベンチュリ効果を利用して燃料タンクに貯留されている燃料をサブタンクに移送するジェットポンプとを有する燃料供給システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-53334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、エンジンの運転状態によっては(例えば高回転高負荷領域等の燃料噴射量(消費量)が多くなる領域では)、燃料ポンプの吐出量(供給量)に対して燃料噴射量(消費量)が増大することにより、燃料の戻り量(余剰燃料)が減少して、ジェットポンプが機能しなくなり(又は機能が低下し)サブタンクへの燃料の移送ができなくなる(又は移送量が減少する)ことがあり得る。そのような状態でエンジンの運転(燃料消費)を続けるとサブタンク内の燃料量(残燃料量)が減少していく。
【0005】
また、サブタンク内の燃料量は、例えば、車両の走行状態(路面勾配や加速度等)の影響により変化することがある。そして、サブタンク内の残燃料がなくなり(又は少なくなり)燃料ポンプで燃料を送れなくなると、燃料タンク内に燃料が残っていたとしても、燃料供給不足等によるドライバビリティの悪化を招くおそれが生じる。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、燃料タンク内に燃料が残っているにもかかわらず、サブタンク内の残燃料がなくなる(又は少なくなる)ことによるドライバビリティの悪化を回避することが可能なエンジン制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るエンジン制御装置は、燃料を貯留する燃料タンク、燃料タンク内に配設されるサブタンク、サブタンク内に配置され、燃料を昇圧してエンジンに送る燃料ポンプ、燃料ポンプからエンジンに送られた燃料のうち余った余剰燃料をサブタンクに戻す戻し配管、及び、戻し配管に介装され、サブタンクに戻される余剰燃料によるベンチュリ効果を利用して燃料タンクに貯留されている燃料をサブタンクに移送するジェットポンプ、を有する燃料供給装置と、エンジンの燃料噴射量及び吸入空気量を制御するコントロールユニットと、を備え、コントロールユニットが、エンジンの運転状態に基づいてジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域であるか否かを判定し、ジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域に入ったときに、車両の走行状態に基づいて、サブタンク内の残燃料量を求めるとともに、ジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域に入ってからの燃料噴射量を積算して積算燃料噴射量を求め、サブタンク内の残燃料量が積算燃料噴射量未満となった場合に、エンジンのエンジン回転数毎の最大トルクを制限することを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様に係るエンジン制御装置によれば、エンジンの運転状態に基づいてジェットポンプに戻される余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域であるか否かが判定され、余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域に入ったときに、車両の走行状態に基づいて、サブタンク内の残燃料量が求められるとともに、余剰燃料量が所定量未満になるエンジン運転領域に入ってからの燃料噴射量が積算されて積算燃料噴射量が求められ、サブタンク内の残燃料量が積算燃料噴射量未満となった場合に、エンジンのエンジン回転数毎の最大トルクが制限される。そのため、トルク制限に伴って燃料噴射量が減少し(運転点が移動し)ジェットポンプに戻される余剰燃料量が増加する。それにより、ジェットポンプの機能(ベンチュリ効果)が回復して、サブタンクへ燃料が移送されるため、燃料供給不足等によるドライバビリティの悪化を回避することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、燃料タンク内に燃料が残っているにもかかわらず、サブタンク内の残燃料がなくなる(又は少なくなる)ことによるドライバビリティの悪化を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係るエンジン制御装置、及び、エンジン制御装置が適用された筒内噴射エンジンの構成を示す図である。
ジェットポンプに戻される燃料(余剰燃料)が不足し得るエンジンの運転領域を示すマップの一例を示す図である。
車両加速度とサブタンク内の燃料量(液面の傾き)との関係を示す図である。
実施形態に係るエンジン制御装置による最大トルク制限処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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