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公開番号2025043370
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-31
出願番号2024060104
出願日2024-04-03
発明の名称有視煙検知装置及び有視煙検知方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人ブライタス
主分類G06T 7/215 20170101AFI20250324BHJP(計算;計数)
要約【課題】撮像画像から有視煙を精度よく検知する。
【解決手段】有視煙検知装置は、煙突からの排出煙が確認される領域を含むように撮像して得られた複数の元画像それぞれについて、輝度値が所定の閾値以上の領域をマスク領域として判定するマスク領域判定部と、元画像を用いて、時系列に前後する画像の輝度値の差分を取った差分画像を生成する差分画像生成部と、時系列に前後し、マスク領域をマスク処理した差分画像を用いて、物体の動きを表す移動量ベクトルを算出し、移動量ベクトルが表す移動方向及び移動量に基づいて元画像において煙が写る煙エリアを特定する煙エリア特定部と、元画像の煙エリアに写る物体の輪郭を強調する輪郭強調処理部と、輪郭を強調した画像から煙の輪郭を抽出する煙輪郭抽出部と、抽出された煙の輪郭を元画像に示して出力する出力部と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
煙突からの排出煙が確認される領域を含むように撮像して得られた複数の元画像それぞれについて、輝度値が所定の閾値以上の領域をマスク領域として判定するマスク領域判定部と、
前記元画像を用いて、時系列に前後する画像の輝度値の差分を取った差分画像を生成する差分画像生成部と、
時系列に前後し、前記マスク領域をマスク処理した差分画像を用いて、物体の動きを表す移動量ベクトルを算出し、前記移動量ベクトルが表す移動方向及び移動量に基づいて前記元画像において煙が写る煙エリアを特定する煙エリア特定部と、
前記元画像の煙エリアに写る物体の輪郭を強調する輪郭強調処理部と、
輪郭を強調した画像から煙の輪郭を抽出する煙輪郭抽出部と、
抽出された煙の輪郭を前記元画像に示して出力する出力部と、
を備える、有視煙検知装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記輪郭強調処理部は、少なくとも前記煙エリアを含む前記元画像の処理エリアに対して、
高速フーリエ変換により前記元画像から前記処理エリアの2次元空間周波数スペクトルを表す周波数スペクトル画像を取得し、
前記周波数スペクトル画像から通過させる周波数成分を定めた複数のフィルタ情報に基づいて、前記周波数スペクトル画像に対してそれぞれフィルタ処理を行い、複数のフィルタ処理後周波数スペクトル画像を取得し、
前記複数のフィルタ処理後周波数スペクトル画像を逆フーリエ変換で空間領域に戻した復元画像を重ね合わせ、輪郭強調画像を生成する、請求項1に記載の有視煙検知装置。
【請求項3】
前記複数のフィルタ情報は、高周波成分を通過させるハイパスフィルタである、請求項2に記載の有視煙検知装置。
【請求項4】
前記煙エリア特定部は、
算出した前記移動量ベクトルのうち、前記移動方向が上向き成分を含み、かつ、前記移動量が所定の値以上の移動量ベクトルを抽出し、
抽出した前記移動量ベクトルについて、前記移動量を直径とする円に変換し、各円の輪郭を連結して表される煙の輪郭を含む前記元画像の領域を前記煙エリアと特定する、請求項1に記載の有視煙検知装置。
【請求項5】
前記マスク領域を判定するための輝度値の閾値は、前記元画像に写る空部分と他の部分とを区別する値に設定される、請求項1に記載の有視煙検知装置。
【請求項6】
煙突からの排出煙が確認される領域を含むように撮像して複数の元画像を取得する元画像取得ステップと、
取得した前記元画像それぞれについて、輝度値が所定の閾値以上の領域をマスク領域として判定するマスク領域判定ステップと、
前記元画像を用いて、時系列に前後する画像の輝度値の差分を取った差分画像を生成する差分画像生成ステップと、
時系列に前後する、前記マスク領域をマスク処理した差分画像を用いて、物体の動きを表す移動量ベクトルを算出し、前記移動量ベクトルが表す移動方向及び移動量に基づいて前記元画像において煙が写る煙エリアを特定する煙エリア特定ステップと、
前記元画像の煙エリアに写る物体の輪郭を強調する輪郭強調処理ステップと、
輪郭を強調した画像から煙の輪郭を抽出する煙輪郭抽出ステップと、
抽出された煙の輪郭を前記元画像に示して出力する出力ステップと、
を含む、有視煙検知方法。
【請求項7】
前記輪郭強調処理ステップでは、少なくとも前記煙エリアを含む前記元画像の処理エリアに対して、
高速フーリエ変換により前記元画像から前記処理エリアの2次元空間周波数スペクトルを表す周波数スペクトル画像を取得し、
前記周波数スペクトル画像から通過させる周波数成分を定めた複数のフィルタ情報に基づいて、前記周波数スペクトル画像に対してそれぞれフィルタ処理を行い、複数のフィルタ処理後周波数スペクトル画像を取得し、
前記複数のフィルタ処理後周波数スペクトル画像を逆フーリエ変換で空間領域に戻した復元画像を重ね合わせ、輪郭強調画像を生成する、請求項6に記載の有視煙検知方法。
【請求項8】
前記複数のフィルタ情報は、高周波成分を通過させるハイパスフィルタである、請求項7に記載の有視煙検知方法。
【請求項9】
前記煙エリア特定ステップは、
算出した前記移動量ベクトルのうち、前記移動方向が上向き成分を含み、かつ、前記移動量が所定の値以上の移動量ベクトルを抽出し、
抽出した前記移動量ベクトルについて、前記移動量を直径とする円に変換し、各円の輪郭を連結して表される煙の輪郭を含む前記元画像の領域を前記煙エリアと特定する、請求項6に記載の有視煙検知方法。
【請求項10】
前記マスク領域判定ステップにおける輝度値の閾値は、前記元画像に写る空部分と他の部分とを区別する値に設定される、請求項6に記載の有視煙検知方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有視煙検知装置及び有視煙検知方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
工場からの排ガスは排出基準値を満たすように処理した後に排出されるが、煙が人の目にどのように映るかを把握しておくことは重要である。従来、監視者が監視カメラの映像を常時目視して、煙の発生状況を把握している。しかし、監視者による常時監視作業は負荷が高く判断ミスの発生リスクが潜在しているとともに、判断基準が個人に依存しており曖昧である。そこで、作業負荷の低減や判断基準の統一を目的として、自動的に有視煙を検知する有視煙検知アルゴリズムの開発が望まれている。
【0003】
例えば、特許文献1には、排出煙を撮影した時系列2画像を用いて、両画像間で演算したオプティカルフロー推定から排出煙の移動で生じた画像内局所の速度ベクトルを求め、該速度ベクトルを座標配列した速度場ベクトルを構成し、速度場ベクトルを構成する画像内局所である画素ごとの速度ベクトルを方向ごとに分類して抽出された画像空間領域に基づいて画像における移動する排出煙の存在領域を決定し、排出煙の存在領域内の画素であって所定の輝度値を有する画素を選別しその画素数に基づいて黒煙の規模を判断する、黒煙検知システムが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、カメラで撮影される画像に、所定の検出領域を複数個設定し、該検出領域内の煙の発生を検出し、煙を検出した検出領域の時間的、空間的密度が所定の値以上のとき、画像内の煙を判別する、煙検知装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-256475号公報
特開2008-46916号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、撮像画像から工場の煙突から発生する煙を検知する場合、煙と色や形状が似ている雲が外乱となり、煙を正しく検知できないことがある。煙の検知精度を高めるには、撮像画像において、煙と煙突の背景に写り込む雲とを精度よく識別できることが求められる。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、撮像画像から有視煙を精度よく検知することが可能な、有視煙検知装置及び有視煙検知方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、煙突からの排出煙が確認される領域を含むように撮像して得られた複数の元画像それぞれについて、輝度値が所定の閾値以上の領域をマスク領域として判定するマスク領域判定部と、元画像を用いて、時系列に前後する画像の輝度値の差分を取った差分画像を生成する差分画像生成部と、時系列に前後し、マスク領域をマスク処理した差分画像を用いて、物体の動きを表す移動量ベクトルを算出し、移動量ベクトルが表す移動方向及び移動量に基づいて元画像において煙が写る煙エリアを特定する煙エリア特定部と、元画像の煙エリアに写る物体の輪郭を強調する輪郭強調処理部と、輪郭を強調した画像から煙の輪郭を抽出する煙輪郭抽出部と、抽出された煙の輪郭を元画像に示して出力する出力部と、を備える、有視煙検知装置が提供される。
【0009】
輪郭強調処理部は、少なくとも煙エリアを含む元画像の処理エリアに対して、高速フーリエ変換により元画像から処理エリアの2次元空間周波数スペクトルを表す周波数スペクトル画像を取得し、周波数スペクトル画像から通過させる周波数成分を定めた複数のフィルタ情報に基づいて、周波数スペクトル画像に対してそれぞれフィルタ処理を行い、複数のフィルタ処理後周波数スペクトル画像を取得し、複数のフィルタ処理後周波数スペクトル画像を逆フーリエ変換で空間領域に戻した復元画像を重ね合わせ、輪郭強調画像を生成してもよい。
【0010】
複数のフィルタ情報は、高周波成分を通過させるハイパスフィルタであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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