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公開番号2025043186
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-28
出願番号2023150564
出願日2023-09-15
発明の名称プロテクトフィルム用ポリエチレンおよびその製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人浅村特許事務所
主分類C08F 10/02 20060101AFI20250321BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】少ないフィッシュアイと良い透明性のバランスを更に改良したエチレン系重合体、及びエチレン系重合体の製造方法を提供する。
【解決手段】光散乱面積値(RLS)が350以上540以下である、エチレン系重合体。(RLSは、前記エチレン系重合体40mg±0.2mgをオルトジクロロベンゼン20mL±0.1mLに溶解させた溶液の光散乱面積値を示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
光散乱面積値(RLS)が350以上540以下である、エチレン系重合体。
(RLSは、前記エチレン系重合体40mg±0.2mgをオルトジクロロベンゼン20mL±0.1mLに溶解させた溶液の光散乱面積値を示す。)
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
下記(式1)で示される分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)が0.11以上1以下である、請求項1に記載のエチレン系重合体。
JPEG
2025043186000015.jpg
25
120
ここで、分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)の算出に使用するg’
Ma
、g’
Mb
は下記(式2)、(式3)から求めることとする。
JPEG
2025043186000016.jpg
23
105
JPEG
2025043186000017.jpg
23
99
(式中、Mはエチレン系重合体の絶対分子量を示す。W

は、絶対分子量Mにおけるエチレン系重合体の重量平均分率を示す。g’

は絶対分子量Mにおける固有粘度比を示す。)
【請求項3】
特性緩和時間が0.90秒以上、1.35秒以下であり、かつLog
10
Mが5.85以上の成分の重量分率が2.2重量%以上4.4重量%以下である、請求項1または請求項2に記載のエチレン系重合体。
(特性緩和時間とは、複素粘度を角周波数に対してプロットした曲線のフィッティングから得られる値である。)
(Mはエチレン系重合体のポリエチレン換算分子量を示す)
【請求項4】
熱重量示差熱分析装置(TG-DTA)を用いて測定された190℃における酸化誘導時間が11.5分以上である、請求項1または請求項2に記載のエチレン系重合体。
【請求項5】
エチレン系重合体が、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)である、請求項1または請求項2に記載のエチレン系重合体。
【請求項6】
エチレン系重合体が、プロテクトフィルム用ポリエチレンである、請求項1または請求項2に記載のエチレン系重合体。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載のエチレン系重合体を含むフィルム。
【請求項8】
請求項1または請求項2に記載のエチレン系重合体を含むドライフィルムレジスト用保護フィルム。
【請求項9】
下記順序の工程を有するエチレン系重合体の製造方法:
A. エチレンモノマーを1つまたは複数の圧縮機で100MPa~300MPaの圧力に圧縮する。
B. 圧縮されたエチレンモノマーを1つまたは複数の反応器に導入する。
C. 重合開始剤およびラジカル捕捉剤を含む混合物を反応器に導入し、そこでエチレンモノマーが重合して、未反応エチレンモノマーおよびエチレン系重合体を含む混合物を生成する。
D. 反応器混合物からエチレン系重合体ポリマーを分離する。
【請求項10】
工程Cにおいて、重合開始剤およびラジカル捕捉剤の合計重量に対し、重合開始剤の重量比率が90重量%~99重量%、ラジカル捕捉剤の重量比率が1重量%~10重量%である混合物を反応器に導入する、請求項9に記載のエチレン系重合体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プロテクトフィルム用ポリエチレンおよびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレンは、加工されて、重袋、シュリンク、一般包装、薄物フィルム、プロテクトフィルム、押出ラミネートフィルム、押出成形フィルム、発泡成形フィルムなどの、多種多様なフィルムとして利用される。その中でも、特に高圧ラジカル重合法により製造される低密度ポリエチレン(LDPE)は、加工されて、押出ラミネートフィルムやプロテクトフィルム(保護フィルム)としての用途がある。プロテクトフィルムは、光学材料や金属板にラミネートされ(貼り付けられ)、光学材料や金属板を保護するものである。例えば、基板の回路形成に使用されるフィルム状のエッチングレジスト(ドライフィルムレジスト(Dry film resist:DFR))を保護するためのプロテクトフィルムとして利用される。このようなフィルムを製造する上で、ポリエチレンの少ないフィッシュアイと透明性の良好なバランスが求められる。すなわち、従来技術の課題は、様々なフィルム加工条件で、透明かつ、フィッシュアイ(FE)の少ないフィルムを得ることにある。
【0003】
特許文献1には、高圧法ポリエチレン製造方法により得られるポリエチレンからなるドライフィルムレジスト用保護フィルムが、記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-72420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、適度に(透明性が出る程度に)高分子量成分が存在し、ゲルの起因となる超高分子量成分は少ない、という分子量分布を有する、新規なエチレン系重合体(好ましくは、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE))及びその製造方法を提供する点に存するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、このような背景に鑑みて鋭意検討をしたところ、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記のものである。
[1]
光散乱面積値(RLS)が350以上540以下である、エチレン系重合体。
(RLSは、前記エチレン系重合体40mg±0.2mgをオルトジクロロベンゼン20mL±0.1mLに溶解させた溶液の光散乱面積値を示す。)
[2]
下記(式1)で示される分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)が0.11以上1以下である、[1]に記載のエチレン系重合体。
JPEG
2025043186000001.jpg
25
120
ここで、分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)の算出に使用するg’
Ma
、g’
Mb
は下記(式2)、(式3)から求めることとする。
JPEG
2025043186000002.jpg
23
105
JPEG
2025043186000003.jpg
23
99
(式中、Mはエチレン系重合体の絶対分子量を示す。W

は、絶対分子量Mにおけるエチレン系重合体の重量平均分率を示す。g’

は絶対分子量Mにおける固有粘度比を示す。)
[3]
特性緩和時間が0.90秒以上、1.35秒以下であり、かつLog
10
Mが5.85以上の成分の重量分率が2.2重量%以上4.4重量%以下である、[1]または[2]に記載のエチレン系重合体。
(特性緩和時間とは、複素粘度を角周波数に対してプロットした曲線のフィッティングから得られる値である。)
(Mはエチレン系重合体のポリエチレン換算分子量を示す)
[4]
熱重量示差熱分析装置(TG-DTA)を用いて測定された190℃における酸化誘導時間が11.5分以上である、[1]~[3]のいずれかに記載のエチレン系重合体。
[5]
エチレン系重合体が、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)である、[1]~[4]のいずれかに記載のエチレン系重合体。
[6]
エチレン系重合体が、プロテクトフィルム用ポリエチレンである、[1]~[5]のいずれかに記載のエチレン系重合体。
[7]
[1]~[6]のいずれかに記載のエチレン系重合体を含むフィルム。
[8]
[1]~[6]のいずれかに記載のエチレン系重合体を含むドライフィルムレジスト用保護フィルム。
[9]
下記順序の工程を有するエチレン系重合体の製造方法:
A. エチレンモノマーを1つまたは複数の圧縮機で100MPa~300MPaの圧力に圧縮する。
B. 圧縮されたエチレンモノマーを1つまたは複数の反応器に導入する。
C. 重合開始剤およびラジカル捕捉剤を含む混合物を反応器に導入し、そこでエチレンモノマーが重合して、未反応エチレンモノマーおよびエチレン系重合体を含む混合物を生成する。
D. 反応器混合物からエチレン系重合体ポリマーを分離する。
[10]
工程Cにおいて、重合開始剤およびラジカル捕捉剤の合計重量に対し、重合開始剤の重量比率が90重量%~99重量%、ラジカル捕捉剤の重量比率が1重量%~10重量%である混合物を反応器に導入する、[9]に記載のエチレン系重合体の製造方法。
[11]
エチレン系重合体が、[1]~[6]のいずれかに記載のエチレン系重合体である、[9]または[10]に記載のエチレン系重合体の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、透明かつフィッシュアイ(FE)の少ないフィルムを得ることができる。さらに、本発明によれば、当該フィルム用エチレン系重合体は、重合開始剤(例えば、パーオキサイド)とラジカル捕捉剤(例えば、BHT)とを事前混合して重合槽へ注入し、モノマーを重合させることによって、得ることができる。本発明の特徴は、エチレン系重合体の光散乱面積値(RLS)や分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)が、フィッシュアイと透明性のバランスに関係することを見出し、当該光散乱面積値(RLS)や分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)を特定範囲に設定することによって、少ないフィッシュアイと良い透明性のバランスを更に改良し、プロテクトフィルムへの適用性及びフィルムの取扱い易さを更に改良したエチレン系重合体を製造することである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明のエチレン系重合体の製造方法及びその製造装置の一実施形態の概略プロセス図を示す。
図2は、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)によって得られた、実施例1及び比較例1で製造されたエチレン系重合体の分子量の積分分布曲線を示す。
図3は、実施例1及び比較例1で製造されたエチレン系重合体の光散乱面積を測定するためのLS(光散乱検出器)クロマトグラムの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<エチレン系重合体>
本発明のエチレン系重合体は、下記のものである:
光散乱面積値(RLS)が350以上540以下である、エチレン系重合体。
(RLSは、前記エチレン系重合体40mg±0.2mgをオルトジクロロベンゼン20mL±0.1mLに溶解させた溶液の光散乱面積値を示す。)
光散乱面積値(RLS)は、下記の実施例に記載する方法によって、測定する。
光散乱面積値(RLS)は、少ないフィッシュアイと良い透明性のバランスの点から、360以上530以下が好ましく、365以上525以下がより好ましい。
本発明のエチレン系重合体は、好ましくは、下記(式1)で示される分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)が0.11以上1以下である。
JPEG
2025043186000004.jpg
25
120
ここで、分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)の算出に使用するg’
Ma
、g’
Mb
は下記(式2)、(式3)から求めることとする。
JPEG
2025043186000005.jpg
23
105
JPEG
2025043186000006.jpg
23
99
(式中、Mはエチレン系重合体の絶対分子量を示す。W

は、絶対分子量Mにおけるエチレン系重合体の重量平均分率を示す。g’

は絶対分子量Mにおける固有粘度比を示す。)
分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)は、下記の実施例に記載する方法によって、測定する。
分岐パラメータの差(Δg’
Mab
)は、少ないフィッシュアイと良い透明性のバランスの点から、0.115以上0.95以下が好ましく、0.12以上0.9以下がより好ましい。
【0010】
本発明のエチレン系重合体は、好ましくは、特性緩和時間が0.90秒以上、1.35秒以下であり、かつLog
10
Mが5.85以上の成分の重量分率が2.2重量%以上4.4重量%以下である。
(特性緩和時間とは、複素粘度を角周波数に対してプロットした曲線のフィッティングから得られる値である。)
(Aはエチレン系重合体のポリエチレン換算分子量を示す)
特性緩和時間は、下記の実施例に記載する方法によって、測定する。
特性緩和時間は、外力に対する分子運動の反応のバランスの点から(緩和時間が短いと分子の動きが速く、緩和時間が長いと分子の動きが鈍い)、0.92秒以上1.33秒以下が好ましく、0.94秒以上1.31秒以下がより好ましい。
Log
10
Mが5.85以上の成分の重量分率は、下記の実施例に記載する方法によって、測定する。
Log
10
Mが5.85以上の成分の重量分率は、少ないフィッシュアイと良い透明性のバランスの点から、2.25重量%以上4.35重量%以下が好ましく、2.3重量%以上4.3重量%以下がより好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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