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公開番号
2025039394
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-21
出願番号
2023146466
出願日
2023-09-08
発明の名称
ボンディング装置およびボンディング方法
出願人
澁谷工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01L
21/60 20060101AFI20250313BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】 半導体ウェハ2と電子部品1とのフラックスレスによる接合を効率的に行う。
【解決手段】 半導体ウェハ2(基板)に設定した電子部品搭載位置の周囲を雰囲気ガスに置換した状態で、電子部品1を保持していないボンディングヘッド5を半導体ウェハ2の電子部品搭載位置に移動させ、ツールベース15にレーザ光Lを透過させて半導体ウェハ2の半田バンプBを加熱溶融し、半田バンプBの表面の酸化被膜を除去するバンプ再形成工程を行う(図5(a))。
その後、ボンディングヘッド5によって電子部品1を保持し(図5(c))、当該電子部品1を半導体ウェハ2の電子部品搭載位置へと移動させ、ツールベース15にレーザ光Lを透過させて電子部品1を加熱し、半田バンプBを溶融させて電子部品1を半導体ウェハ2に接合する接合工程(図5(d))を行う。
【選択図】 図5
特許請求の範囲
【請求項1】
上面に半田バンプが形成された基板を保持するボンディングステージと、レーザ光を照射するレーザ光照射手段と、レーザ光を透過させるとともに電子部品を保持するツールベースを備えたボンディングヘッドと、上記ボンディングステージと上記ボンディングヘッドとを相対移動させる移動手段と、これらを制御する制御手段とを備え、
上記制御手段は、上記移動手段を制御してボンディングヘッドに保持された上記電子部品を上記基板に設定された電子部品搭載位置に位置させると、上記レーザ光照射手段からレーザ光を照射させて、上記ツールベースを透過したレーザ光によって上記電子部品を加熱し、上記半田バンプを溶融させて上記電子部品と上記基板とを接合する接合動作を行うボンディング装置において、
上記制御手段は、上記接合動作を行う前に、上記移動手段を制御して上記電子部品を保持していないボンディングヘッドを上記電子部品搭載位置に移動させるとともに、上記レーザ光照射手段からレーザ光を照射させて、上記ツールベースを透過したレーザ光によって上記基板の半田バンプを加熱溶融させ、当該半田バンプの表面の酸化被膜を除去するバンプ再形成動作を行うことを特徴とするボンディング装置。
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【請求項2】
上記ボンディングヘッドは、上記ツールベースによって保持されるとともに、その下面で上記電子部品を保持するボンディングツールを備え、
上記電子部品搭載位置より離隔した位置に、上記ボンディングツールを保持するツール保持ステージを備え、
上記移動手段は、上記ボンディングヘッドと上記ツール保持ステージとを相対移動させるものであり、
上記制御手段は、上記バンプ再形成動作を行った後に、上記移動手段を制御して上記ボンディングヘッドを上記ツール保持ステージに移動させるとともに、ボンディングヘッドにボンディングツールを保持させるツール保持動作を行い、
上記接合動作においては、ツールベースを透過したレーザ光によって上記ボンディングツールを加熱することで、当該ボンディングツールに保持された電子部品を加熱することを特徴とする請求項1に記載のボンディング装置。
【請求項3】
レーザ光を透過させるツールベースを備えたボンディングヘッドに保持された電子部品を、上面に半田バンプが形成された基板に設定された電子部品搭載位置に位置させるとともに、レーザ光照射手段からレーザ光を照射させて、上記ツールベースを透過したレーザ光によって上記電子部品を加熱し、上記半田バンプを溶融させて電子部品と基板とを接合する接合工程を行うボンディング方法において、
上記接合工程を行う前に、上記電子部品を保持していないボンディングヘッドを上記電子部品搭載位置に移動させるとともに、上記ツールベースにレーザ光を透過させて上記基板の半田バンプを加熱溶融させ、当該半田バンプの表面の酸化被膜を除去するバンプ再形成工程を行うことを特徴とするボンディング方法。
【請求項4】
上記バンプ再形成工程と上記接合工程との間に、
上記ボンディングヘッドのツールベースにボンディングツールを保持させるツール保持工程を行い、
上記接合工程においては、上記ボンディングツールに電子部品を保持させるとともに、当該ボンディングツールをレーザ光によって加熱して、当該ボンディングツールに保持された上記電子部品を加熱することを特徴とする請求項3に記載のボンディング方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はボンディング装置およびボンディング方法に関し、詳しくは電子部品を基板に接合する際に、基板に形成された半田バンプをレーザ光によって加熱溶融させて接合するボンディング装置およびボンディング方法に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品を基板に接合するボンディング装置として、上面に半田バンプが形成された基板を載置するボンディングステージと、レーザ光を照射するレーザ光照射手段と、レーザ光を透過させるとともに電子部品を保持するツールベースを備えたボンディングヘッドとを備えたものが知られている(特許文献1)。
このようなボンディング装置では、ボンディングヘッドに保持された電子部品を上記基板に設定された電子部品搭載位置に位置させ、その状態で上記レーザ光照射手段からレーザ光を照射させることにより、上記ツールベースを透過したレーザ光によって上記電子部品を加熱し、さらに上記半田バンプを溶融させて電子部品を基板に接合するようになっている。
ここで、上記基板に電子部品を接合する際、半田バンプの表面にSnO、CuOなどからなる酸化被膜が形成されていると、接合不良の原因となるため、半田バンプの表面にフラックスを塗布しておき、半田バンプが加熱溶融される際に酸化被膜をフラックスによって還元させる方法が知られている。
しかしながら、この方法では接合後にフラックスを除去しなければならず、また近年の電子部品の小型化に伴い、フラックスの除去が困難になっているという問題もある。
そこで上記特許文献1では、フラックスレスでの接合方法が提案されており、フラックスの塗布されていない半田バンプにレーザ光を照射して加熱溶融させて表面の酸化被膜を除去し、その後電子部品の接合を行うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3159578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1に記載された方法の場合、レーザ光の照射により半田バンプの表面から酸化被膜を除去しても、電子部品を基板に接合させるまでの間に所定の時間がかかることから、改めて半田バンプに活性力の無いフラックスを塗布する必要があるなど、効率が悪いという問題があった。
このような問題に鑑み、本発明はフラックスレスによる基板と電子部品との接合をより効率的に行うことが可能なボンディング装置およびボンディング方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち請求項1の発明にかかるボンディング装置は、上面に半田バンプが形成された基板を保持するボンディングステージと、レーザ光を照射するレーザ光照射手段と、レーザ光を透過させるとともに電子部品を保持するツールベースを備えたボンディングヘッドと、上記ボンディングステージと上記ボンディングヘッドとを相対移動させる移動手段と、これらを制御する制御手段とを備え、
上記制御手段は、上記移動手段を制御してボンディングヘッドに保持された上記電子部品を上記基板に設定された電子部品搭載位置に位置させると、上記レーザ光照射手段からレーザ光を照射させて、上記ツールベースを透過したレーザ光によって上記電子部品を加熱し、上記半田バンプを溶融させて上記電子部品と上記基板とを接合する接合動作を行うボンディング装置において、
上記制御手段は、上記接合動作を行う前に、上記移動手段を制御して上記電子部品を保持していないボンディングヘッドを上記電子部品搭載位置に移動させるとともに、上記レーザ光照射手段からレーザ光を照射させて、上記ツールベースを透過したレーザ光によって上記基板の半田バンプを加熱溶融させ、当該半田バンプの表面の酸化被膜を除去するバンプ再形成動作を行うことを特徴としている。
また請求項3の発明に係るボンディング方法は、レーザ光を透過させるツールベースを備えたボンディングヘッドに保持された電子部品を、上面に半田バンプが形成された基板に設定された電子部品搭載位置に位置させるとともに、レーザ光照射手段からレーザ光を照射させて、上記ツールベースを透過したレーザ光によって上記電子部品を加熱し、上記半田バンプを溶融させて電子部品と基板とを接合する接合工程を行うボンディング方法において、
上記接合工程を行う前に、上記電子部品を保持していないボンディングヘッドを上記電子部品搭載位置に移動させるとともに、上記ツールベースにレーザ光を透過させて上記基板の半田バンプを加熱溶融させ、当該半田バンプの表面の酸化被膜を除去するバンプ再形成工程を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
上記請求項1の発明によれば、接合動作を行う前に、雰囲気ガス置換手段によって電子部品搭載位置の周辺を雰囲気ガスで置換し、その状態でバンプ再形成動作を行うことで、半田バンプから酸化被膜を除去するとともに、その後半田バンプに酸化被膜が形成されないようにすることができる。
その際、上記バンプ再形成動作および接合動作はボンディングヘッドを電子部品搭載位置で行うことから、フラックスレス接合に伴う動作を効率的に行うことが可能となっている。
また請求項3の発明によれば、電子部品搭載位置の周辺を雰囲気ガスで置換した状態でバンプ再形成工程を行うことにより、半田バンプから酸化被膜を除去するとともに、その後半田バンプに酸化被膜が形成されないようにすることができる。
その際、上記バンプ再形成工程および接合工程はボンディングヘッドを電子部品搭載位置で行うことから、フラックスレス接合に伴う動作を効率的に行うことが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態にかかるボンディング装置の側面図
ボンディングステージの平面図
ボンディングヘッドの側面図
ボンディングヘッドの底面図
ボンディング装置の動作を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施形態について説明すると、図1は電子部品1を基板としての半導体ウェハ2に接合するボンディング装置3を示している。
上記電子部品1の裏面には複数の電極1a(図3参照)が形成されており、上記半導体ウェハ2に対して複数接合することが可能となっている。
一方、半導体ウェハ2は円盤状を有しており(図2参照)、また図3に示すように半導体ウェハ2の上面には複数の電子部品1を接合するための電極2aが形成されている。
本実施形態においては、上記半導体ウェハ2に形成された各電極2aには半田バンプBが形成されており、これに対し電子部品1の電極1aには半田バンプが形成されていないものとなっている。
【0009】
ここで、上記半導体ウェハ2の半田バンプBの表面には、半田バンプBを形成する過程においてSnO、CuOなどからなる酸化被膜が形成されており、このような酸化被膜は電極1aと電極2aとの接合不良の原因となることから、電子部品1と半導体ウェハ2とを接合する際に除去する必要がある。
従来は、酸化被膜の形成された半田バンプBの表面にフラックスを塗布し、電子部品1を接合する際に半田バンプBを加熱溶融させて、フラックスに上記酸化被膜を還元させていた。
しかしながら、この方法は電子部品1の接合後にフラックスを除去する必要があり、また近年の電子部品1は電極2aの密度が高く、半田バンプBの微細化が進んでいるため、接合後にフラックスを除去するのが困難となっていた。
そこで本実施形態のボンディング装置3では、以下に記載する構成および方法を用いることで、フラックスを用いずに電子部品1と半導体ウェハ2とを接合するフラックスレス接合を行うものとなっている。
なお、本実施形態を説明する図面においては、説明のため、上記電子部品1と半導体ウェハ2との大きさの比率を実際の比率とは異ならせており、電子部品1を大きめに表示したものとなっている。
【0010】
上記ボンディング装置3は、半導体ウェハ2を支持するボンディングステージ4と、電子部品1を保持するボンディングヘッド5と、上記ボンディングステージ4とボンディングヘッド5とを相対移動させる移動手段6と、電子部品1を供給する電子部品供給ステージ7(図2参照)と、後述するボンディングツールTを保持するツール保持ステージ8(図2参照)とを備え、これらはコンピュータなどからなる制御手段9によって制御されるようになっている。
また本実施形態のボンディング装置3は、上記電子部品1と半導体ウェハ2との接合を行う際に、上記半導体ウェハ2に設定された電子部品搭載位置の周辺をN2ガスなどの雰囲気ガスに置換する雰囲気ガス置換手段10を備えている。
さらに本実施形態のボンディング装置3は、上記ボンディングヘッド5によって電子部品1を保持する際に上記ボンディングツールTを用いるようになっている。
ボンディングツールTは電子部品1よりも大きな面積を有するセラミック製の板状部材となっており、後述するようにボンディングツールTの下面に電子部品1を吸着保持させるようになっている。
そして、ボンディングツールTはレーザ光に対して不透過であり、当該ボンディングツールTにレーザ光Lを照射すると、ボンディングツールTがレーザ光Lを吸収することで加熱され、伝熱により電子部品1が加熱されるようになっている。
(【0011】以降は省略されています)
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