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公開番号2025037267
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2023144061
出願日2023-09-06
発明の名称ロータ
出願人株式会社アイシン
代理人個人
主分類H02K 1/22 20060101AFI20250311BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】エンドプレートをロータコアに押圧する力を十分に大きくすることが可能なロータを提供する。
【解決手段】このロータ10は、ロータシャフト1と、ロータコア2と、エンドプレート3と、を備え、エンドプレート3は、端面に接触する第1部材31と、第1部材31よりもロータコア2から離れた位置に、第1部材31と軸方向において対向するように配置される第2部材32と、第1部材31と第2部材32との間に構成される、液体が流通可能な流路空間30と、流路空間30の一部であって、エンドプレート3の径方向外側部に設けられた、液体を溜めるチャンバー部34と、を含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
軸線を中心に回転可能なロータシャフトと、
ロータコアと、
前記ロータコアの軸方向の端面に接触するように配置されるエンドプレートと、を備え、
前記エンドプレートは、
前記端面に接触する第１部材と、
前記第１部材よりも前記ロータコアから離れた位置に、前記第１部材と前記軸方向において対向するように配置される第２部材と、
前記第１部材と前記第２部材との間に構成される、液体が流通可能な流路空間と、
前記流路空間の一部であって、前記エンドプレートの径方向外側部に設けられた、前記液体を溜めるチャンバー部と、を含む、ロータ。
続きを表示（約 380 文字）【請求項２】
前記第１部材および前記第２部材の少なくとも一方は、前記流路空間への前記液体の供給および前記流路空間からの前記液体の排出の少なくとも一方を行う外部連通孔部を含み、
前記チャンバー部は、前記外部連通孔部よりも径方向外側に位置する、請求項１に記載のロータ。
【請求項３】
前記ロータコアは、前記軸方向に延びて、前記液体が流通可能なロータコア流路を含み、
前記第１部材は、前記流路空間と前記ロータコア流路とを連通する外部連通孔部を含み、
前記チャンバー部は、前記外部連通孔部よりも径方向外側に位置し、かつ円環状に設けられている、請求項１に記載のロータ。
【請求項４】
前記第１部材は、前記第２部材との接触状態を維持しながら、前記軸方向に移動可能に構成されている、請求項１に記載のロータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、エンドプレートを備えるロータに関する。
続きを表示（約 2,300 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、エンドプレートを備えるロータが知られている（たとえば、特許文献１参照）。
【０００３】
上記特許文献１には、軸方向に沿って延びるロータシャフトと、ロータコアと、ロータコアの軸方向の端部に接する２つの端面部材と、軸方向において端面部材のロータコアとは反対側の端面に接するカラーとを備えるロータが開示されている。特許文献１では、ロータシャフトは軸方向の一方端側に径方向に延びるフランジ部を含んでおり、軸方向に沿ってフランジ部と一の端面部材とロータコアと他の端面部材とカラーとがこの順で並ぶように、端面部材とロータコアとカラーとがロータシャフトに取り付けられている。また、端面部材およびロータコアは、軸方向においてロータシャフトのフランジ部とカラーとに挟まれていることにより、端面部材およびロータコアの軸方向の移動が規制されている。さらに、特許文献１では、フランジ部の径方向の長さおよびカラーの径方向の長さが、ロータコアの径方向の長さおよび端面部材の径方向の長さよりも小さい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２０－１２０４２５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上記特許文献１に記載のロータのように、フランジ部およびカラーのような押圧部材を設けて、端面部材（エンドプレート）をロータコアに押圧することにより、端面部材（エンドプレート）をロータコアに押圧する力を大きくすることが知られている。しかしながら、押圧部材を設けたとしても、押圧部材の押圧力が小さいことに起因して、エンドプレートをロータコアに押圧する力が小さくなるという問題点がある。そのため、エンドプレートをロータコアに押圧する力を十分に大きくすることが求められている。
【０００６】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の１つの目的は、エンドプレートをロータコアに押圧する力を十分に大きくすることが可能なロータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるロータは、軸線を中心に回転可能なロータシャフトと、ロータコアと、ロータコアの軸方向の端面に接触するように配置されるエンドプレートと、を備え、エンドプレートは、端面に接触する第１部材と、第１部材よりもロータコアから離れた位置に、第１部材と軸方向において対向するように配置される第２部材と、第１部材と第２部材との間に構成される、液体が流通可能な流路空間と、流路空間の一部であって、エンドプレートの径方向外側部に設けられた、液体を溜めるチャンバー部と、を含む。
【０００８】
この発明の一の局面によるロータでは、上記のように、軸線を中心に回転可能なロータシャフトと、ロータコアと、ロータコアの軸方向の端面に接触するように配置されるエンドプレートと、を備え、エンドプレートは、端面に接触する第１部材と、第１部材よりもロータコアから離れた位置に、第１部材と軸方向において対向するように配置される第２部材と、第１部材と第２部材との間に構成される、液体が流通可能な流路空間と、流路空間の一部であって、エンドプレートの径方向外側部に設けられた、液体を溜めるチャンバー部とを含む。これによって、ロータの回転による遠心力により、チャンバー部内の液体が径方向外側に向かって押圧されるが、チャンバー部の径方向外側端部に溜まった液体は、チャンバー部から径方向外側に流れることができずに、チャンバー部の径方向外側端部を構成する第１部材または第２部材に衝突する。そのため、チャンバー部の径方向外側端部に溜まった液体に掛かる径方向の外側に向かう力が、軸方向の力に変換される。この結果、ロータの回転時にチャンバー部の径方向外側端部に溜まった液体に掛かる軸方向の力によって、ロータコアと接触するエンドプレートの第１部材をロータコアに向かって押圧する力が発生し、エンドプレートをロータコアに押圧する力を十分に大きくすることができる。また、これにより、エンドプレートをロータコア側に押圧する押圧部材を設けた場合に、押圧部材の力が小さくても、ロータコアと接触するエンドプレートの第１部材をロータコアに向かって押圧する力によって補われるため、エンドプレートをロータコアに押圧する力を十分に大きくすることができる。
【０００９】
上記一の局面によるロータにおいて、好ましくは、第１部材および第２部材の少なくとも一方は、流路空間への液体の供給および流路空間からの液体の排出の少なくとも一方を行う外部連通孔部を含み、チャンバー部は、外部連通孔部よりも径方向外側に位置する。
【００１０】
このように構成すれば、外部連通孔部よりも径方向外側にチャンバー部を設けることにより、外部連通孔部により液体を供給する場合に、遠心力が大きくなる径方向外側に位置するチャンバー部に供給された液体を溜めることができるため、エンドプレートをロータコア側に押圧する力を確実に発生させることができる。また、外部連通孔部により液体を排出する場合に、遠心力が大きくなる径方向外側に位置するチャンバー部に液体を十分に溜めた後、さらに供給された液体を外部に排出することができるため、エンドプレートをロータコア側に押圧する力を確実に発生させることができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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