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公開番号2025036183
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024134370
出願日2024-08-09
発明の名称摩擦材組成物、摩擦材、及び摩擦部材
出願人大塚化学株式会社
代理人弁理士法人大阪フロント特許事務所
主分類C09K 3/14 20060101AFI20250306BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】環境や人体に対する有害性が低い組成でありながら、制動時にPM10、PM2.5等の微細な摩耗粉塵の発生量が少ないロースチール材を形成することができる、摩擦材組成物を提供する。
【解決手段】結合材、スチール系繊維、チタン酸塩、及び炭素系固体潤滑材を含有する摩擦材組成物において、前記摩擦材組成物中の前記スチール系繊維の含有量が、前記摩擦材組成物の合計量100質量%に対して、10質量%以上、30質量%未満であり、前記摩擦材組成物中の銅の含有量が、前記摩擦材組成物の合計量100質量%に対して、銅元素として0.5質量%未満であり、前記摩擦材組成物中において、金属硫化物を実質的に含有しない、摩擦材組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結合材、スチール系繊維、チタン酸塩、及び炭素系固体潤滑材を含有する摩擦材組成物において、
前記摩擦材組成物中の前記スチール系繊維の含有量が、前記摩擦材組成物の合計量100質量%に対して、10質量%以上、30質量%未満であり、
前記摩擦材組成物中の銅の含有量が、前記摩擦材組成物の合計量100質量%に対して、銅元素として0.5質量%未満であり、
前記摩擦材組成物中において、金属硫化物を実質的に含有しない、摩擦材組成物。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記摩擦材組成物中の前記チタン酸塩の含有量が、前記摩擦材組成物の合計量100質量%に対して、5質量%以上、35質量%以下である、請求項1に記載の摩擦材組成物。
【請求項3】
前記チタン酸塩が、層状結晶構造のチタン酸塩である、請求項1または請求項2に記載の摩擦材組成物。
【請求項4】
前記チタン酸塩の平均粒子径が、0.1μm以上、200μm以下である、請求項1または請求項2に記載の摩擦材組成物。
【請求項5】
前記摩擦材組成物中の前記炭素系固体潤滑材の含有量が、前記摩擦材組成物の合計量100質量%に対して、0.1質量%以上、15質量%未満である、請求項1または請求項2に記載の摩擦材組成物。
【請求項6】
前記チタン酸塩の前記炭素系固体潤滑材に対する質量比(チタン酸塩/炭素系固体潤滑材)が、2.0以上、6.0以下である、請求項1または請求項2に記載の摩擦材組成物。
【請求項7】
前記炭素系固体潤滑材が、黒鉛である、請求項1または請求項2に記載の摩擦材組成物。
【請求項8】
前記炭素系固体潤滑材の平均粒子径が、10μm以上、1000μm以下である、請求項1または請求項2に記載の摩擦材組成物。
【請求項9】
前記スチール系繊維の平均繊維長が、0.1mm以上、5mm以下である、請求項1または請求項2に記載の摩擦材組成物。
【請求項10】
請求項1または請求項2に記載の摩擦材組成物の成形体である、摩擦材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、摩擦材組成物、並びに該摩擦材組成物を用いた摩擦材及び摩擦部材に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
各種車両、産業機械等の制動装置を構成するディスクブレーキ、ドラムブレーキ等のブレーキ等に使用される摩擦材には、摩擦係数が大きく安定し、耐摩耗性が優れていることや、相手材攻撃性が低いことが求められている。このような摩擦材は、繊維基材としてのスチール繊維やステンレス繊維等のスチール系繊維を、30質量%以上60質量%未満の割合で含有するセミメタリック材;スチール系繊維を10質量%以上30質量%未満の割合で含有するロースチール材;スチール系繊維を含有しないNAO(Non-Asbestos-Organic)材の3種類に分類される。ただし、スチール系繊維を微量に含有する摩擦材もNAO材に分類される。
【0003】
日本及び米国では、快適性が重視されることから、相手材攻撃性が低く、鳴き及び耐摩耗性のバランスに優れるNAO材が主流となっている。一方、欧州では、アウトバーン等の高速制動時など、どのような条件でも効果のある摩擦材が好まれることから、ロースチール材が主流となっている。
【0004】
摩擦材に用いられる組成物(以下「摩擦材組成物」という)には、一般的に銅繊維や銅粉末が配合されている。銅の第1の役割としては、摩擦材への熱伝導率の付与が挙げられる。銅は熱伝導率が高いため、制動時に発生した熱を摩擦面から拡散させることで、過度の温度上昇による摩擦材の摩耗を低減するとともに、制動中の振動を抑制することができる。銅の第2の役割としては、高温制動時における摩擦面の保護が挙げられる。銅の展延性によって、制動時に摩擦材表面に延びて被膜を形成する。また、銅は、相手材表面に移行して凝着被膜(以下「トランスファーフィルム」という)を形成する。これらが保護膜として作用することによって、高温制動時に摩擦材の摩耗を低減するとともに、摩擦材において安定した摩擦係数の発現が可能となる。しかしながら、銅を含有する摩擦材は、制動時に生成する摩耗粉に銅を含み、河川、湖、海洋汚染等の原因になる可能性が示唆されていることから、米国のカリフォルニア州、ワシントン州では2025年以降は銅を0.5質量%以上含有する摩擦材の販売及び新車への組み付けを禁止する州法が発効されている。
【0005】
そこで、NAO材においては、銅以外のトランスファーフィルムを担う成分として、チタン酸カリウム、チタン酸リチウムカリウム、チタン酸マグネシウムカリウム等のチタン酸塩が注目されている。例えば、チタン酸リチウムカリウムと黒鉛とを含有する摩擦材組成物(特許文献1)、2種以上のチタン酸塩とセラミック繊維とを含有する摩擦材組成物(特許文献2)、トンネル状結晶構造のチタン酸塩と層状結晶構造のチタン酸塩とを含有する摩擦材組成物(特許文献3)が提案されている。また、NAO材においては、高速・高負荷制動時における摩擦係数を安定化することを目的として金属硫化物が広く用いられている(例えば、特許文献4(段落番号0032)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2012/066968号
特開2015-059143号公報
特開2015-147913号公報
国際公開第2017/183155号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ロースチール材においても、金属硫化物は、人体有害性が高い化合物であるにもかかわらず、相手材(ディスクローターなど)とスチール系繊維との間におけるFe-Feの凝着を防ぐために必須配合成分として用いられている。特に、ロースチール材では、NAO材よりも金属硫化物が多く配合される傾向にある。
【0008】
また、ロースチール材は、摩擦係数が大きく、効きの安定性がよい一方で、相手材攻撃性が大きいことから、摩擦材及び相手材(ディスクローターなど)の摩耗粉塵によるホイール(車輪)の汚れが問題になっている。そのため、ロースチール材中の銅成分の含有量を少なくするだけでなく、制動時の摩耗粉塵の量を低減することも求められている。摩耗粉塵の低減方法としては、摩擦ブレーキの負荷を下げることが考えられ、その一つとして車のEV(電気自動車)化やハイブリッド化による回生協調ブレーキの普及が進められている。しかし、EV車はガソリン車と比べ車重が重く、回生協調ブレーキも車種や走行条件において回生のレベルが一様でないことから、回生協調ブレーキによる摩耗粉塵の低減効果は十分ではない。
【0009】
また、欧州では2025年以降にブレーキエミッションがEuro7で規制されることが欧州委員会で正式に決定し、粒子状物質(PM)の規制提案値が公開されている。その規制提案値は、車両からのPM10の排出上限が、2026年より7mg/km、2035年より3mg/kmと、ロースチール材にとっては非常に厳しい値である。さらに、PM2.5及びPN(PMの個数)の規制値も議論されており、摩耗粉塵の粒子サイズも重視されている。この規制は世界中に波及し、今後各国で同様の規制を開始する準備が進められている。
【0010】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、環境や人体に対する有害性が低い組成でありながら、制動時にPM10(空気動力学径が10μm以下の粒子状物質)、PM2.5(空気動力学径が2.5μm以下の粒子状物質)等の微細な摩耗粉塵の発生量が少ないロースチール材を形成することができる、摩擦材組成物、並びに該摩擦材組成物を用いた摩擦材及び摩擦部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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