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公開番号2025033629
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139473
出願日2023-08-30
発明の名称温度ヒューズ用硬化性組成物及び温度ヒューズ
出願人三洋化成工業株式会社
代理人
主分類H01H 37/76 20060101AFI20250306BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】はんだリフロー温度である260℃では作動しないが350℃程度の比較的低温で作動することが可能な温度ヒューズを与える温度ヒューズ材料を提供する。
【解決手段】アルコキシシリル基を有するポリマー(A)、導電性粒子(B)及びチクソ性付与剤(C)を含む温度ヒューズ用硬化性組成物であって、前記アルコキシシリル基を有するポリマー(A)、導電性粒子(B)及びチクソ性付与剤(C)の合計重量に基づいて、アルコキシシリル基を有するポリマー(A)の含有量が5~30重量%、導電性粒子(B)の含有量が60~90重量%、チクソ性付与剤(C)の含有量が0.05~10重量%である温度ヒューズ用硬化性組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アルコキシシリル基を有するポリマー(A)、導電性粒子(B)及びチクソ性付与剤(C)を含む温度ヒューズ用硬化性組成物であって、前記アルコキシシリル基を有するポリマー(A)、導電性粒子(B)及びチクソ性付与剤(C)の合計重量に基づいて、アルコキシシリル基を有するポリマー(A)の含有量が5~30重量%、導電性粒子(B)の含有量が60~90重量%、チクソ性付与剤(C)の含有量が0.05~10重量%である温度ヒューズ用硬化性組成物。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記アルコキシシリル基を有するポリマー(A)が、ポリアルキレンオキシド基とアルコキシシリル基とを有するポリマー(A1)及び/又はアルコキシシリル基を有するポリ(メタ)アクリレート(A2)である請求項1に記載の温度ヒューズ用硬化性組成物。
【請求項3】
前記導電性粒子(B)の体積平均粒子径が1~10μmである請求項1に記載の温度ヒューズ用硬化性組成物。
【請求項4】
前記チクソ性付与剤(C)がシリカである請求項1に記載の温度ヒューズ用硬化性組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の温度ヒューズ用硬化性組成物の硬化物からなる温度ヒューズであって、前記硬化物が前記アルコキシシリル基を有するポリマー(A)の架橋物を含み、前記アルコキシシリル基を有するポリマー(A)の架橋物の架橋点間分子量が2,500~66,000ある温度ヒューズ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、温度ヒューズ用硬化性組成物及び温度ヒューズに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
電子基板の異常発熱時に回路を遮断する機能として、低融点金属を配線に使用したチップヒューズが広く使用されている。しかしながら、チップヒューズはサイズが大きく、ヒューズ機能を持つ導電材料が望まれている。
ヒューズ機能を持つ材料としては、導電性粒子としてカーボン粒子を使用し、印刷後に焼成されることによって電気伝導経路を形成する温度ヒューズ用インクが知られている(特許文献1)。環境温度500℃以上でカーボン粒子が酸素と反応し、燃焼して気化することで作動する。しかしながら、導電性が低く、また封止されている電子基板上では作動しづらく、作動温度が高く安全性に課題があった。
また、接着性樹脂と、熱膨張性の樹脂粒子と、導電性粒子とを含有する接着剤層とを備える温度ヒューズ素子が知られている(特許文献2及び3)。しかしながら、上部にソルダーレジスト等の封止がされている場合に変形する事が難しく、また作動温度も電子基板で一般的に行われるはんだリフロー温度よりも低く、実装上の課題があった。
上記の背景から、多積層やソルダーレジスト等によって封止されている電子基板で容易に作動するものとするため、材料の膨張を利用せず、はんだリフロー温度である260℃では作動しないが350℃程度の比較的低温で作動することが可能な温度ヒューズ材料が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6395315号公報
特開2011-222773号公報
特開2008-269883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、はんだリフロー温度である260℃では作動しないが350℃程度の比較的低温で作動することが可能な温度ヒューズを与える温度ヒューズ用硬化性組成物を提供することにある。本発明の温度ヒューズは、350℃程度の比較的低温で温度ヒューズ用硬化性組成物の硬化物に含まれるアルコキシシリル基を有するポリマー(A)の架橋物が熱分解により収縮することによって導電性粒子が追随し回路を破断することで作動するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、アルコキシシリル基を有するポリマー(A)、導電性粒子(B)及びチクソ性付与剤(C)を含む温度ヒューズ用硬化性組成物であって、前記アルコキシシリル基を有するポリマー(A)、導電性粒子(B)及びチクソ性付与剤(C)の合計重量に基づいて、アルコキシシリル基を有するポリマー(A)の含有量が5~30重量%、導電性粒子(B)の含有量が60~90重量%、チクソ性付与剤(C)の含有量が0.05~10重量%である温度ヒューズ用硬化性組成物である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の温度ヒューズ用硬化性組成物を用いてなる温度ヒューズは、はんだリフロー温度である260℃では作動しないが350℃程度の比較的低温で作動することが可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
銅配線のスリット部に作製された、本発明の実施形態の温度ヒューズを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の温度ヒューズ用硬化性組成物は、アルコキシシリル基を有するポリマー(A)、導電性粒子(B)及びチクソ性付与剤(C)を含む。
【0009】
アルコキシシリル基を有するポリマー(A)は、トリアルコキシシリル基又はジアルコキシシリル基を有するポリマーである。
トリアルコキシシリル基としては、トリメトキシシリル基及びトリエトキシシリル基等が挙げられる。ジアルコキシシリル基としては、メチルジメトキシシリル基及びメチルジエトキシシリル基等が挙げられる。
これらのアルコキシシリル基のうち、温度応答性の観点から、好ましくはトリアルコキシシリル基であり、更に好ましくはトリメトキシシリル基及びトリエトキシシリル基である。
【0010】
アルコキシシリル基を有するポリマー(A)は、260℃での安定性、350℃時の収縮速度の温度応答性の観点から、好ましくは260℃時の熱分解速度が0~15重量%/分であり、好ましくは350℃時の熱分解速度が15~30重量%/分である。
260℃時の熱分解速度が15重量%/分以下であるとポリマーの収縮により、はんだリフロー工程で回路が破断してしまうことが起こりにくい。また、350℃時の熱分解速度が15~30重量%/分であるとポリマーの収縮に導電性粒子が追随し回路を破断することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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