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公開番号2025032578
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023137921
出願日2023-08-28
発明の名称排水処理システムおよび排水処理方法
出願人戸田建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E21F 16/00 20060101AFI20250305BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】トンネル内の空気を浄化できると同時に、例えばセメント由来のアルカリ性の排水を適切に中和でき、アルカリ性の排水の中和処理を低コストで行うことができる排水処理システムおよび排水処理方法を提供する。
【解決手段】排気ガスを含む空気A1を清浄化するフィルター装置4と、フィルター装置4にて清浄化した空気A2に含まれるCO2を濃縮する濃縮装置5と、濃縮装置にて濃縮したCO2を含む空気A3をアルカリ性の排水Dに供給する供給装置と、を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
排気ガスを含む空気を清浄化するフィルター装置と、
このフィルター装置にて清浄化した空気に含まれる二酸化炭素を濃縮する濃縮装置と、
この濃縮装置にて濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に供給する供給装置と、
を備えたことを特徴とする排水処理システム。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記供給装置は、前記濃縮装置にて濃縮した二酸化炭素を含む空気を前記排水に曝気して前記排水を中和させる、
ことを特徴とする請求項1記載の排水処理システム。
【請求項3】
前記供給装置は、前記排水のpHを下げる、
ことを特徴とする請求項1または2記載の排水処理システム。
【請求項4】
排気ガスを含む空気を清浄化する清浄化工程と、
この清浄化した空気に含まれる二酸化炭素を濃縮する濃縮工程と、
この濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に供給する供給工程と、
を備えたことを特徴とする排水処理方法。
【請求項5】
前記供給工程は、前記濃縮工程にて濃縮した二酸化炭素を含む空気を前記排水に曝気して前記排水を中和する、
ことを特徴とする請求項4記載の排水処理方法。
【請求項6】
前記供給工程は、前記排水のpHを下げる、
ことを特徴とする請求項4または5記載の排水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばセメント由来のアルカリ性の排水を処理する排水処理システムおよび排水処理方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
トンネル抗内は通気性が良くなく、ほぼ密閉された空間であるため、トンネルを工事する時等においては、例えばコンクリートミキサー車等の工事車両から排出される排気ガスや二酸化炭素が大量に貯留してしまうおそれがある。
【0003】
また、トンネル内をセメントで補修等した場合においては、このセメント由来のアルカリ性の排水が生じてしまう。そして、このアルカリ性の排水を一般河川等の公共用水域に放流するためには、このアルカリ性の排水を中和処理して排水基準値(pH5.8~8.6)にしなければならない。
【0004】
このことから、従来、トンネルを走行する走行車両によって発生する酸性の排気ガスを集塵して回収し、この回収した排気ガスを用い、トンネルの外部または内部で生じるアルカリ性の排水を中和させる排水中和装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-59847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の排水中和装置では、トンネルを走行する走行車両によって発生する排気ガスを用いて、アルカリ性の排水を中和させる構成であるため、走行車両の走行を停止させるトンネルの補修や工事時においては、アルカリ性の排水を中和できないという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として発明されたものであって、請求項1の発明は、排気ガスを含む空気を清浄化するフィルター装置と、このフィルター装置にて清浄化した空気に含まれる二酸化炭素を濃縮する濃縮装置と、この濃縮装置にて濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に供給する供給装置と、を備えたことを特徴とする排水処理システムである。
請求項2の発明は、請求項1において、前記供給装置は、前記濃縮装置にて濃縮した二酸化炭素を含む空気を前記排水に曝気して前記排水を中和させる、ことを特徴とする排水処理システムである。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記供給装置は、前記排水のpHを下げる、ことを特徴とする排水処理システムである。
請求項4の発明は、排気ガスを含む空気を清浄化する清浄化工程と、この清浄化した空気に含まれる二酸化炭素を濃縮する濃縮工程と、この濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に供給する供給工程と、を備えたことを特徴とする排水処理方法である。
請求項5の発明は、請求項4において、前記供給工程は、前記濃縮工程にて濃縮した二酸化炭素を含む空気を前記排水に曝気して前記排水を中和する、ことを特徴とする排水処理方法である。
請求項6の発明は、請求項4または5において、前記供給工程は、前記排水のpHを下げる、ことを特徴とする排水処理方法である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1または4の発明によれば、例えばトンネル内に設置された作業車両から排気される排気ガスを含む空気を清浄化してから、この空気に含まれる二酸化炭素を濃縮してアルカリ性の排水に供給することにより、例えばトンネル内を補修または工事している場合においても、トンネル内に貯留する、二酸化炭素を多く含んだ空気を利用してアルカリ性の排水を効率良く中和できる。よって、トンネル内の空気を浄化できると同時に、例えばセメント由来のアルカリ性の排水を適切に中和でき、アルカリ性の排水の中和処理を低コストで行うことができる。
請求項2または5の発明によれば、濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に曝気させて、このアルカリ性の排水を中和させることにより、このアルカリ性の排水の中和処理を効率よく行うことができる。
請求項3または6の発明によれば、アルカリ性の排水のpHを下げることにより、この排水の公共用水域への放流が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る排水処理システムのシステム構成図である。
上記排水処理システムによる処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は排水処理システムである。具体的に、この排水処理システム1は、例えばセメント由来のアルカリ性の排水Dを中和処理するための中和処理システムである。そして、排水処理システム1は、図1に示すように、トンネルTの坑内に駐車した作業車両VのマフラーMに接続されるフィルター装置4を備えている。このフィルター装置4としては、定置式のディーゼル黒煙フィルター(製品名:ヘビィーデューティーパワー PC-20HF、株式会社流機エンジニアリング製)などが用いられる。具板的に、フィルター装置4は、作業車両VのマフラーMから排気されるディーゼル黒煙(排気ガス)等をほぼ100%吸着して清浄化する。
(【0011】以降は省略されています)

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