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公開番号
2025031701
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2024144047
出願日
2024-08-26
発明の名称
均一なマット面を持つ電着銅箔
出願人
デュポン エレクトロニクス インコーポレイテッド
代理人
弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類
C25D
1/04 20060101AFI20250228BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】 均一なマット面を持つ電着銅箔を提供する。
【解決手段】 本発明は、均一なマット面を持つ電着銅箔を開示する。本発明の電着銅箔は、約30μm~約400μmの平均厚さ(T
Ave
)を有し、本発明の電着銅箔のマット面は、5.5μm以下の均一性係数(UF)を有する。本発明の電着銅箔の製造方法及びそれから製造される物品も開示される。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
約30μm~約400μmの平均厚さ(T
Ave
)を有し、
マット面と光沢面とを有することを特徴とする電着銅箔であって、
前記電着銅箔の前記マット面が複数の突起を含み;
研磨後に前記マット面1mm
2
あたり50μm
2
以上の表面積を有する平坦化された頂部を有する前記マット面上の前記突起の数(PA
50+
)が8.0以下であり;
前記平均厚さが走査型電子顕微鏡(SEM)によって測定され;
前記マット面上の複数の突起の頂部が、a)前記マット面がガラス基板に接触するように前記電着銅箔を前記ガラス基板上に置き、b)1200番手のシリコンカーバイドサンドペーパーを使用して前記電着銅箔の前記光沢面の約1μmを研磨すること、によって平坦化され;
研磨後に平坦化された頂部を有する前記マット面の前記突起の前記数及び前記表面積が、50倍以上の倍率及び少なくとも0.1μmの分解能を有する光学顕微鏡を使用して数えられ、測定される、電着銅箔。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記電着銅箔の前記マット面は、前記マット面1mm
2
あたり6.0以下のPA
50+
を有する、請求項1に記載の電着銅箔。
【請求項3】
前記電着銅箔の前記マット面が5.5μm以下の均一性係数(UF)を有し、前記UFが下記式1:
UF=A
max
/T
Ave
(式1)
に従って計算され、
式中、A
max
は研磨後の平坦化された頂部を有する前記マット面の前記突起の最大表面積(A
max
)であり;
T
Ave
は前記電着銅箔の平均厚さである、
請求項1に記載の電着銅箔。
【請求項4】
前記電着銅箔の前記マット面が4.0μm以下のUFを有する、請求項1に記載の電着銅箔。
【請求項5】
請求項1に記載の電着銅箔の製造方法であって、
i)電解槽内に電解液を供給すること;
ii)前記電解液中で互いに隔てられて配置された陽極板と回転陰極ドラムとに、ある電流密度で電流を印加すること;
iii)前記回転陰極ドラム上に銅箔を電着させること;及び
iv)工程iii)で形成された前記銅箔を剥がして電着銅箔を得ること;
を含み、
前記電着銅箔が、約30μm~約400μmの平均厚さを有し;
工程iii)の前記電着が、約30A/dm
2
~約100A/dm
2
の電流密度で行われ;
前記電解液が、
約120g/L~約450g/Lの硫酸銅;
約30g/L~約140g/Lの硫酸;
約0.1ppm~約60ppmの塩化物イオン;及び
約0.1ppm~約50ppmの添加剤
を含む、方法。
【請求項6】
工程iii)の前記電着が約20℃~約80℃の前記電解液の温度で行われる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記電解液中の前記添加剤が、ゼラチン、膠、セルロース、有機スルホン酸若しくはその塩、窒素含有カチオン性ポリマー、又はそれらの混合物を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記添加剤が窒素含有カチオン性ポリマーを含み、前記窒素含有カチオン性ポリマーが約1,000~約10,000g/モルの重量平均分子量を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記窒素含有カチオン性ポリマーが、式(I)のジアミン又は式(II)のイミダゾールと、式(III)のエポキシド又は式(IV)のジエポキシドとの反応生成物である、請求項8に記載の方法:
TIFF
2025031701000018.tif
59
160
(式中、
R
1
、R
2
、R
3
、及びR
4
は、独立してH又はC
1
~C
3
アルキルであり;
R
5
はH又はC
1
~C
6
アルキルであり;
R
6
、R
7
、R
8
のそれぞれは、独立してH又はC
1
~C
6
アルキルであり、R
7
とR
8
は、任意選択的に互いに結合して飽和環を形成していてもよく;
R
9
及びR
10
は、独立してH又はC
1
~C
4
アルキルであり;
R
11
は、C
2
~C
8
アルキレン及びC
5
~C
10
シクロアルキレンから選択される二価の連結基であり、R
11
は任意選択的にC
1
~C
4
アルキル又はOHで置換されていてもよく;
Aは、C
2
~C
8
アルキレン、C
5
~C
10
シクロアルキレン、フェニレン、及びC
6
~C
20
アリーレンから選択される二価の連結基であり、Aは任意選択的にC
1
~C
4
アルキル又はOHで置換されていてもよく;
YはH又はC
1
~C
4
アルキルであり;
Xはハロゲンであり;
p、q、及びrは、それぞれ独立して0~10の整数であり、
nは1~20の整数である)。
【請求項10】
電着銅箔の1つの表面が少なくとも1つの表面処理工程を受けた請求項1に記載の電着銅箔を含む、表面処理された電着銅箔。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、均一なマット面を持つ電着厚銅箔に関する。本発明は、本発明の電着銅箔の製造方法及びそれから製造される物品にも関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
車両に使用される電子システムには、エンジン管理システム、点火システム、カーピュータ、テレマティクス、車内エンターテイメントシステムなどが含まれる。電子システムは、自動車のコストに占める割合がますます大きくなっている。結果として、上述した電子システムに使用される自動車用PCBの需要が大幅に増加している。
【0003】
従来の消費者向け電子機器と比較して、自動車用のPCBは高い信頼性及び安全性の基準を満たさなければならない。より具体的には、自動車用PCBにおける使用に適した銅箔は、次の3つの特徴、すなわち(1)大きい使用電流に耐え、優れた熱放散性を持つように十分な厚さを有すること;(2)製造プロセス中のエッチング不良及び/又は作業条件での短絡の発生を回避するために均一なマット面を持つこと;及び(3)工業生産速度で製造できること、を備えている必要がある。
【0004】
電着銅箔(以降ED銅箔と省略)の厚さは、ある電流密度での電着時間に比例する。生産速度を低下させずに厚いED銅箔を得ることは、より高い電流密度(すなわち30A/dm
2
超)で電着することによって実現することができる。しかしながら、銅箔のマット面の均一性は、一般的には電流密度の増加に伴い低下する。高い電流密度では、銅結晶が特定の位置で不均一に析出し、ED銅箔の析出面に異常な突起(並外れた高さ及び大きさ)が形成され、その結果表面の均一性が低下する場合がある。図1Aは、マット面の複数の突起の中でも異常な突起を有するED銅箔のSEM画像を示す。対照的に、図1Bは、高さとサイズが類似した多数の突起を含む均一なマット面を有するED銅箔のSEM画像を示す。図1Bに示されているようなED銅箔の均一な表面が、自動車用PCBにおける用途に望まれる。
【0005】
一般的に、銅箔の厚さが30μm未満である場合、電着中に高い電流密度を適用しても、電着時間が比較的短く、異常突起が成長するのに十分な時間がないため、ED銅箔のマット面(すなわち析出面)に深刻な均一性の問題は生じないであろう。しかしながら、厚い銅箔を製造するために電着時間を長くすると、ED箔のマット面に多くの異常突起が形成されることが予測される。結果として、均一性が不十分な厚い銅箔から製造されたPCBは、回路形成段階中にエッチングが不十分になりやすく、その後の作業中に短絡の問題が発生する可能性がある。
【0006】
ED銅箔のマット面における上述した異常突起の形成を最小限に抑えるための公知の解決手段としては、(1)電着に使用する電流密度を下げること;及び(2)電解液に従来の添加剤を大量に添加すること、が挙げられる。1つ目の解決手段の主な欠点は、電流密度が低下すると銅箔の生成速度が低下することである。加えて、1つ目の解決手段は異常突起のサイズと数を抑えることはできるものの、異常突起の形成を止めることはできない。
【0007】
2つ目の解決手段は、従来の添加剤を添加して、高電流密度条件で均一な銅箔表面を得ることである。しかしながら、電着セル内に従来の添加剤が多量に含まれていると、電解液の耐用年数が短くなり、電解液を廃棄物として処分する際に余分な除去ステップが必要になる。更に、連続生産プロセス中に銅箔の品質を制御すること、すなわち多量の従来の添加剤を含む電着セルに新たな電解液を補充することによって制御することは困難である。
【0008】
以上のことを考慮すると、プリント回路基板業界、特に自動車用PCBに全体として利益をもたらすために、均一なマット面を持つ電着銅箔を開発することが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
米国特許第8,268,158号明細書
米国特許第7,662,981号明細書
米国特許第7,374,652号明細書
米国特許第6,800,188号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した課題を解決するために、本発明は、均一なマット面を有する電着銅箔及び前記電着銅箔の製造方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)
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