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公開番号
2025030402
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023135675
出願日
2023-08-23
発明の名称
水電解システム並びに水電解システム制御装置
出願人
株式会社日立製作所
代理人
ポレール弁理士法人
主分類
C25B
15/02 20210101AFI20250228BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】急速に消費電力を変更するため系統周波数を検知して消費電力を変化させる水電解システムにおいて、電解槽が瞬時に対応可能な適正調整余力を算出することで電解槽の劣化や故障を抑制する。
【解決手段】電力系統の交流電力を直流電力に変換する整流器と、整流器からの直流電力により水電解を行う電解槽と、電解槽からの酸素と水の混合流体から酸素と水素を気液分離する気液分離器と、電解槽に水を供給する冷却系統を含んで構成される水電解システムであって、電力系統の周波数に応じて消費電力を調整すべく整流器を制御し、調整は電解槽における消費電力の制限範囲内となるように消費電力を調整するとともに、消費電力の制限範囲を、電解槽の温度、劣化率、電解槽出口の水の圧力、供給水流量から定めることを特徴とする水電解システム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電力系統の交流電力を直流電力に変換する整流器と、整流器からの直流電力により水電解を行う電解槽と、電解槽からの酸素と水の混合流体から酸素と水素を気液分離する気液分離器と、前記電解槽に水を供給する冷却系統を含んで構成される水電解システムであって、
前記電力系統の周波数に応じて消費電力を調整すべく前記整流器を制御し、前記調整は前記電解槽における消費電力の制限範囲内となるように消費電力を調整するとともに、
前記消費電力の制限範囲を、前記電解槽の温度、劣化率、電解槽出口の水の圧力、供給水流量から定めることを特徴とする水電解システム。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の水電解システムであって、
前記消費電力の制限範囲を、供給水流量から求めた発熱量上限から定めることを特徴とする水電解システム。
【請求項3】
請求項1に記載の水電解システムであって、
前記消費電力の制限範囲を、水素圧力から求めた電流下限から定めることを特徴とする水電解システム。
【請求項4】
請求項1に記載の水電解システムであって、
前記電解槽の水流路出口における気相の体積比が80%以下となるように消費電力上下限範囲を算出することを特徴とする水電解システム。
【請求項5】
請求項1に記載の水電解システムであって、
前記電解槽の水出入口温度差が10℃以下となるように消費電力上下限範囲を算出することを特徴とする水電解システム。
【請求項6】
請求項1に記載の水電解システムであって、
電解槽が固体高分子型電解セルを使用することを特徴とする水電解システム。
【請求項7】
請求項1に記載された水電解システムであって、
前記電解槽は、複数の前記電解槽が電気的に直並列接続されて給電されることを特徴とする水電解システム。
【請求項8】
請求項7に記載の水電解システムであって、
複数の前記電解槽の各電解槽の槽の温度、劣化率、圧力からシステム消費電力調整後の各電解槽における電流と電圧を予測し、予測された電流、電圧、および、各電解槽への供給水流量から各電解槽における消費電力上下限範囲を算出して、すべての電解槽の消費電力上下限範囲を満たすように消費電力を調整することを特徴とする水電解システム。
【請求項9】
請求項1に記載の水電解システムであって、
前記電力系統の周波数に応じて消費電力を調整し、かつ系統管理者から消費電力調整の指令を受けて消費電力を調整可能とするとともに、電力系統の周波数に応じて消費電力を調整する場合よりも指令を受けて消費電力を調整する場合の方が消費電力の調整範囲が広いことを特徴とする水電解システム。
【請求項10】
電力系統の交流電力を直流電力に変換する整流器と、整流器からの直流電力により水電解を行う電解槽と、電解槽からの酸素と水の混合流体から酸素と水素を気液分離する気液分離器と、前記電解槽に水を供給する冷却系統を含んで構成される水電解システム制御装置であって、
前記制御装置は、電力系統の周波数に応じて消費電力を調整すべく前記整流器を制御し、前記調整は前記電解槽における消費電力の制限範囲内となるように消費電力を調整するとともに、
前記消費電力の制限範囲を、前記電解槽の温度、劣化率、電解槽出口の水の圧力、供給水流量から定めることを特徴とする水電解システム制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、系統周波数を検知して消費電力を変化させる水電解システム並びに水電解システム制御装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
化石燃料に対して水素は、燃焼時に二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーである。そのため、地球温暖化対策のためのクリーンエネルギーの一つとして注目され、水素の製造・輸送・利用に関する技術開発が進められている。水素製造の一手法として、水電解システムが知られている。
【0003】
クリーンな水素を製造するためにはそのエネルギー源として再生可能エネルギーが必要である。太陽光や風力などの再生可能エネルギーは発電量の時間変動が大きく、その発電量が拡大すると、電力需給バランスを調整するための調整力が必要となる。そこで、水電解システムの電力消費量を調整し、調整力とすることが提案されている。
【0004】
特許文献1には、2~3分から数時間程度の時間周期の電力需要を調整するための指令に基づいて、または、数秒から数10秒程度の時間周期の電力需要を調整するため系統周波数の変化に基づいて、定格出力または最大出力の範囲内で電気分解装置の出力を制御する出力制御装置が記載されている。
【0005】
特許文献2には、商用電力網の電力需給を調整するための指令に基づいて電解装置の消費電力量を調整し、その調整量を電解装置の最大・最小定格と現在の運転出力の差などから算出された調整余力や、水素残量、今後の需給バランス、などから決定する水素供給システム、水素ステーションおよび水素需給管理方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-50138号公報
特開2021-134863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、および特許文献2に記載の水素供給システムにおいて、電力指令を受け取ってから消費電力を調整する比較的長周期な調整力を提供する場合、消費電力の調整に対して、電解槽への水の流量を変更して消費電力の変更に追随させることが可能である。一方、短周期な調整においては、急速な消費電力の変更に対して、水の流量変化および温度制御を追随させることが困難となるため、電解槽の最大・最小定格と現在の運転出力の差などから調整余力を算出して消費電力を変更した場合、電解スタック内部で異常な温度分布や電流分布が発生し、劣化や故障が発生する場合がある。また、電解槽から出てくるガスと水の混合流体が適切な気液比を逸脱し、気液分離器で十分に分離できない場合がある。
【0008】
そこで、本発明は急速に消費電力を変更するため系統周波数を検知して消費電力を変化させる水電解システムにおいて、電解槽が瞬時に対応可能な適正調整余力を算出することで電解槽の劣化や故障を抑制することを目的とする。
【0009】
さらに本発明は複数の電解槽が電気的に直並列に接続され、個別に電解槽の消費電力を制御できないシステムにおいても、急速な消費電力の変更に対して電解装置の劣化や故障を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上のことから本発明においては「電力系統の交流電力を直流電力に変換する整流器と、整流器からの直流電力により水電解を行う電解槽と、電解槽からの酸素と水の混合流体から酸素と水素を気液分離する気液分離器と、電解槽に水を供給する冷却系統を含んで構成される水電解システムであって、電力系統の周波数に応じて消費電力を調整すべく整流器を制御し、調整は電解槽における消費電力の制限範囲内となるように消費電力を調整するとともに、消費電力の制限範囲を、電解槽の温度、劣化率、電解槽出口の水の圧力、供給水流量から定めることを特徴とする水電解システム。」としたものである。
(【0011】以降は省略されています)
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