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公開番号2025024436
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-20
出願番号2023128543
出願日2023-08-07
発明の名称電力変換装置、プログラム
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H02J 7/00 20060101AFI20250213BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】蓄電部を流れる電流の脈動を低減できる電力変換装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】電力変換装置は、モータ10と、インバータ20と、電池間スイッチ50と、バイパススイッチ60と、接続経路73と、モータECU100とを備えている。モータECU100は、接続経路73に電流を流すべく、インバータ20の上,下アームスイッチSUH～SWLのうち少なくとも一方である対象スイッチのスイッチング制御を行う。モータECU100は、2相以上の対象スイッチのスイッチング制御を行う場合、2相以上の対象スイッチそれぞれのオンへの切り替えタイミングをずらす位相シフト処理を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
複数相の上，下アームスイッチ（ＳＵＨ～ＳＷＬ）を有するインバータ（２０）と、
各相の前記上アームスイッチの低電位側端子及び各相の前記下アームスイッチの高電位側端子に電気的に接続された電機子巻線（１１Ｕ～１１Ｗ）を有するモータ（１０）と、
を備える電力変換装置において、
第１蓄電部（３１）の正極端子と前記上アームスイッチの高電位側端子とを電気的に接続する高電位側経路（２２Ｈ）と、
第２蓄電部（３２）の負極端子と前記下アームスイッチの低電位側端子とを電気的に接続する低電位側経路（２２Ｌ）と、
オンされることにより前記第１蓄電部の負極端子と前記第２蓄電部の正極端子とを電気的に接続し、オフされることにより前記第１蓄電部の負極端子と前記第２蓄電部の正極端子との間を電気的に遮断する蓄電部間スイッチ（５０）と、
前記第１蓄電部及び前記第２蓄電部の負極端子同士の電気的な接続と、前記第１蓄電部及び前記第２蓄電部の正極端子同士の電気的な接続とのうち、いずれか一方を行うバイパススイッチ（６０，６１）と、
前記第１蓄電部の負極端子又は前記第２蓄電部の正極端子と、前記電機子巻線とを電気的に接続する接続経路（７３）と、
前記接続経路に電流を流すべく、前記上，下アームスイッチのうち少なくとも一方である対象スイッチのスイッチング制御を行う制御装置（１００）と、
を備え、
前記制御装置は、２相以上の前記対象スイッチのスイッチング制御を行う場合、２相以上の前記対象スイッチそれぞれのオンへの切り替えタイミングをずらす位相シフト処理を行う、電力変換装置。
続きを表示（約 1,800 文字）【請求項２】
前記制御装置は、全相の前記対象スイッチのスイッチング制御を行う場合、前記位相シフト処理として、全相の前記対象スイッチそれぞれのオンへの切り替えタイミングをずらす処理を行う、請求項１に記載の電力変換装置。
【請求項３】
前記制御装置は、前記位相シフト処理において、全相の前記対象スイッチそれぞれのスイッチング周期を同じにするとともに、全相の前記対象スイッチそれぞれのオンへの切り替えタイミングを、「前記スイッチング周期／全相数」ずつずらす、請求項２に記載の電力変換装置。
【請求項４】
前記制御装置は、複数相のうち一部の相であってかつ２相以上の相である対象相の前記対象スイッチのスイッチング制御を行う場合、前記位相シフト処理として、前記対象相の前記対象スイッチそれぞれのオンへの切り替えタイミングをずらす処理を行う、請求項１に記載の電力変換装置。
【請求項５】
前記制御装置は、前記位相シフト処理において、前記対象相の前記対象スイッチそれぞれのスイッチング周期を同じにするとともに、前記対象相の前記対象スイッチそれぞれのオンへの切り替えタイミングを、「前記スイッチング周期／前記対象相の相数」ずつずらす、請求項４に記載の電力変換装置。
【請求項６】
前記バイパススイッチ（６０）は、オンされることにより前記第１蓄電部の負極端子と前記第２蓄電部の負極端子とを電気的に接続し、オフされることにより前記第１蓄電部の負極端子と前記第２蓄電部の負極端子とを電気的に遮断し、
前記接続経路は、前記電機子巻線と、前記第２蓄電部の正極端子とを電気的に接続する、請求項１～５のいずれか１項に記載の電力変換装置。
【請求項７】
前記制御装置は、
前記高電位側経路及び前記低電位側経路に外部充電器（２１０）が電気的に接続されている場合、前記蓄電部間スイッチをオフするとともに前記バイパススイッチをオンした状態において、前記対象スイッチである前記上アームスイッチのスイッチング制御を行うことにより、前記外部充電器、前記インバータ、前記電機子巻線、前記接続経路及び前記第２蓄電部を含む閉回路に電流を流して前記第２蓄電部を充電する外部充電制御を行い、
前記外部充電制御において前記位相シフト処理を行う、請求項６に記載の電力変換装置。
【請求項８】
前記制御装置は、
前記高電位側経路及び前記低電位側経路に外部給電対象部（２３０）が電気的に接続されている場合、前記蓄電部間スイッチをオフするとともに前記バイパススイッチをオンした状態において、前記対象スイッチである前記下アームスイッチのスイッチング制御を行うことにより、前記第２蓄電部から前記接続経路、前記電機子巻線及び前記インバータを介して前記外部給電対象部に電流を供給する外部給電制御を行い、
前記外部給電制御において前記位相シフト処理を行う、請求項６に記載の電力変換装置。
【請求項９】
前記制御装置は、
前記蓄電部間スイッチをオンするとともに前記バイパススイッチをオフした状態において、前記対象スイッチである前記上アームスイッチのスイッチング制御を行うことにより、前記第１蓄電部から前記インバータ、前記電機子巻線及び前記接続経路を介して前記第２蓄電部に電流を供給する第１制御と、
前記蓄電部間スイッチをオンするとともに前記バイパススイッチをオフした状態において、前記対象スイッチである前記下アームスイッチのスイッチング制御を行うことにより、前記第２蓄電部から前記接続経路、前記電機子巻線及び前記インバータを介して前記第１蓄電部に電流を供給する第２制御と、
を行い、
前記制御装置は、前記第１制御又は前記第２制御において前記位相シフト処理を行う、請求項６に記載の電力変換装置。
【請求項１０】
前記バイパススイッチ（６１）は、オンされることにより前記第１蓄電部の正極端子と前記第２蓄電部の正極端子とを電気的に接続し、オフされることにより前記第１蓄電部の正極端子と前記第２蓄電部の正極端子とを電気的に遮断し、
前記接続経路は、前記電機子巻線と、前記第１蓄電部の負極端子とを電気的に接続する、請求項１～５のいずれか１項に記載の電力変換装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、電力変換装置及びプログラムに関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、モータと、モータ及び蓄電部を電気的に接続するインバータとを備える電力変換装置が知られている。インバータは、複数相の上，下アームスイッチを有している。電機子巻線は、各相の上アームスイッチの低電位側端子及び各相の下アームスイッチの高電位側端子に電気的に接続されている。なお、このような電力変換装置に関連する技術は、例えば特許文献１に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１９－４７６７７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上，下アームスイッチのうち少なくとも一方のスイッチング制御が行われる場合において、蓄電部を流れる電流に脈動が生じ得る。この場合、蓄電部の電圧変動が発生し、蓄電部の電圧が蓄電部の上限電圧を超える懸念がある。その結果、蓄電部の信頼性が低下し得る。
【０００５】
本開示は、蓄電部を流れる電流の脈動を低減できる電力変換装置及びプログラムを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示は、複数相の上，下アームスイッチを有するインバータと、
各相の前記上アームスイッチの低電位側端子及び各相の前記下アームスイッチの高電位側端子に電気的に接続された電機子巻線を有するモータと、
を備える電力変換装置において、
第１蓄電部の正極端子と前記上アームスイッチの高電位側端子とを電気的に接続する高電位側経路と、
第２蓄電部の負極端子と前記下アームスイッチの低電位側端子とを電気的に接続する低電位側経路と、
オンされることにより前記第１蓄電部の負極端子と前記第２蓄電部の正極端子とを電気的に接続し、オフされることにより前記第１蓄電部の負極端子と前記第２蓄電部の正極端子との間を電気的に遮断する蓄電部間スイッチと、
前記第１蓄電部及び前記第２蓄電部の負極端子同士の電気的な接続と、前記第１蓄電部及び前記第２蓄電部の正極端子同士の電気的な接続とのうち、いずれか一方を行うバイパススイッチと、
前記第１蓄電部の負極端子又は前記第２蓄電部の正極端子と、前記電機子巻線とを電気的に接続する接続経路と、
前記接続経路に電流を流すべく、前記上，下アームスイッチのうち少なくとも一方である対象スイッチのスイッチング制御を行う制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、２相以上の前記対象スイッチのスイッチング制御を行う場合、２相以上の前記対象スイッチそれぞれのオンへの切り替えタイミングをずらす位相シフト処理を行う。
【０００７】
本開示の電力変換装置は、高電位側経路、低電位側経路、蓄電部間スイッチ、バイパススイッチ及び接続経路を備えている。このような構成によれば、上，下アームスイッチのうち少なくとも一方である対象スイッチのスイッチング制御が制御装置によって実行されることにより、接続経路に電流が流れる。
【０００８】
上記スイッチング制御が実行されることにより、接続経路に加え、第１，第２蓄電部の少なくとも一方にも電流が流れる。この場合において、蓄電部に流れる電流に脈動が生じ得る。
【０００９】
ここで、制御装置は、２相以上の対象スイッチのスイッチング制御を行う場合において、２相以上の対象スイッチそれぞれのオンへの切り替えタイミングをずらす。これにより、接続経路及び蓄電部に流れる電流の脈動を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
第１実施形態に係るシステムの全体構成図。
高圧充電時におけるスイッチの制御状態を示す図。
低圧充電時におけるスイッチの制御状態を示す図。
外部充電制御処理の手順を示すフローチャート。
３相通電の外部充電制御態様を示すタイムチャート。
２相通電の外部充電制御態様を示すタイムチャート。
第１実施形態の変形例に係る３相通電の外部充電制御態様を示すタイムチャート。
第２実施形態に係る高圧給電時におけるスイッチの制御状態を示す図。
低圧給電時におけるスイッチの制御状態を示す図。
第３実施形態に係る均等化制御時におけるスイッチの制御状態を示す図。
第４実施形態に係るシステムの全体構成図。
低圧充電時におけるスイッチの制御状態を示す図。
低圧給電時におけるスイッチの制御状態を示す図。
均等化制御時におけるスイッチの制御状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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