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公開番号2025024375
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-20
出願番号2023128433
出願日2023-08-07
発明の名称自動運転機器の状態監視装置、自動運転機器の状態監視方法
出願人株式会社日立製作所
代理人ポレール弁理士法人
主分類G01M 99/00 20110101AFI20250213BHJP(測定;試験)
要約【課題】対象軸系の回転速度が低く、振動エネルギが小さい場合であっても、自動運転機器の診断を精度良く実施可能な自動運転機器の状態監視装置を提供する。
【解決手段】増速機または減速機を含む回転軸系を有する自動運転機器の状態監視装置であって、回転軸系の高速側の高速軸系の振動データを収集する高速信号収集部と、回転軸系の低速側の低速軸系の振動データを収集する低速信号収集部と、振動データを周波数分析し分析データを得る信号分析部と、高速軸系の分析データに基づき、高速軸系の回転速度を推定する高速軸速度推定部と、増速機の増速比または前記減速機の減速比と、高速軸速度推定部により推定された高速軸系の回転速度とに基づき、低速軸系の回転速度を計算する低速軸速度計算部と、低速軸速度計算部により計算された低速軸系の回転速度を用いて、低速軸系の分析データから特徴振動成分を抽出する特徴振動抽出部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
増速機または減速機を含む回転軸系を有する自動運転機器の状態監視装置であって、
前記回転軸系の高速側の高速軸系の振動データを収集する高速信号収集部と、
前記回転軸系の低速側の低速軸系の振動データを収集する低速信号収集部と、
振動データを周波数分析し分析データを得る信号分析部と、
前記高速軸系の分析データに基づき、前記高速軸系の回転速度を推定する高速軸速度推定部と、
前記増速機の増速比または前記減速機の減速比と、前記高速軸速度推定部により推定された高速軸系の回転速度とに基づき、前記低速軸系の回転速度を計算する低速軸速度計算部と、
前記低速軸速度計算部により計算された低速軸系の回転速度を用いて、前記低速軸系の分析データから特徴振動成分を抽出する特徴振動抽出部と、
を備える自動運転機器の状態監視装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の自動運転機器の状態監視装置であって、
前記回転軸系は、運転制御装置を用いて自動運転されており、
前記運転制御装置から前記回転軸系の速度情報を取得しない自動運転機器の状態監視装置。
【請求項3】
請求項2に記載の自動運転機器の状態監視装置であって、
前記回転軸系の速度情報を取得する速度センサを有しない自動運転機器の状態監視装置。
【請求項4】
請求項1に記載の自動運転機器の状態監視装置であって、
前記信号分析部は、前記高速信号収集部および前記低速信号収集部が配置されているサイトとは離間したサイトに配置されており、
前記高速信号収集部および前記低速信号収集部は、インターネットを介して、前記信号分析部と接続されている自動運転機器の状態監視装置。
【請求項5】
請求項1に記載の自動運転機器の状態監視装置であって、
前記信号分析部は、前記高速信号収集部および前記低速信号収集部が配置されているサイトと同じサイトに配置されており、
前記高速信号収集部および前記低速信号収集部は、ローカルエリアネットワークを介して、前記信号分析部と接続されている自動運転機器の状態監視装置。
【請求項6】
請求項1に記載の自動運転機器の状態監視装置であって、
前記高速信号収集部および前記低速信号収集部は、前記信号分析部と一体的に構成されている自動運転機器の状態監視装置。
【請求項7】
請求項1に記載の自動運転機器の状態監視装置であって、
前記高速信号収集部および前記低速信号収集部は、前記自動運転機器に設置された振動センサから振動データを収集し、
前記振動センサは、加速度センサまたはアコースティックエミッションセンサのいずれかである自動運転機器の状態監視装置。
【請求項8】
増速機または減速機を含む回転軸系を有する自動運転機器の状態監視方法であって、
(a)前記回転軸系の高速側の高速軸系の振動データおよび前記回転軸系の低速側の低速軸系の振動データを収集するステップと、
(b)前記(a)ステップで収集した振動データを周波数分析し分析データを取得するステップと、
(c)前記(b)ステップで取得した前記高速軸系の分析データに基づき、前記高速軸系の回転速度を推定するステップと、
(d)前記増速機の増速比または前記減速機の減速比と、前記(c)ステップで推定した高速軸系の回転速度とに基づき、前記低速軸系の回転速度を計算するステップと、
(e)前記(d)ステップで計算した低速軸系の回転速度を用いて、前記低速軸系の分析データから特徴振動成分を抽出するステップと、
を有する自動運転機器の状態監視方法。
【請求項9】
請求項8に記載の自動運転機器の状態監視方法であって、
前記回転軸系は、運転制御装置を用いて自動運転されており、
前記運転制御装置から前記回転軸系の速度情報を取得しない自動運転機器の状態監視方法。
【請求項10】
請求項9に記載の自動運転機器の状態監視方法であって、
前記回転軸系の速度情報を取得する速度センサを用いない自動運転機器の状態監視方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転機器の運転状態を監視する状態監視装置の構成とその状態監視方法に係り、特に、回転軸を有する自動運転機器の状態監視に適用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動的に運転制御されるプラント機器のなかには、ほぼ無人状態で運用される設備が存在し、このような場合には、設備点検員に代わって機器の健全性を診断する計測装置の必要性が高い。
【0003】
例えば、一般的な風力発電プラントにおいて、発電運転は自動制御されるため、運転員を兼ねた設備点検員が機械室内に留まって、機器の運転状態を継続的に確認することは少ない。このような場合、機器の健全性を評価する計測装置を取り付け、運転中の機器の状態を計測し、システムから離れた監視所に計測結果を伝送して、運転が正常に行われているかを監視することがある。
【0004】
このような状態監視装置では、例えば監視対象が転がり軸受の場合には、対象軸受の近傍に設置した振動センサを用いて軸受の振動を計測し、振動信号に含まれる軸受特有の周波数成分を分離抽出し、その時間変化を記録観察することにより、軸受の健全性を評価することができる。
【0005】
振動信号に含まれる特徴周波数成分の抽出は、軸受が1回転当たりに発生する振動の回数を軸受仕様などから把握しておき、計測時の軸受の回転速度をこれに乗じて特徴周波数を求め、振動信号を周波数分析して振動の周波数スペクトラムを取得し、スペクトラムの特徴周波数における振動振幅を読み取ることによりなされる。言い換えれば、監視対象の健全性診断には、周波数分析による振動スペクトラムの取得に加え、対象の軸系が1回転当たりに発生する特徴振動の回数と、軸系の回転速度の把握が必要である。
【0006】
軸系の回転速度は、回転軸に取り付けられた回転センサを用いて計測され、プラントの運転制御装置へと伝達されることが多く、状態監視装置がプラント運転制御装置と結合される場合には、プラント運転制御装置を通じて軸系の回転速度を把握することは容易である。
【0007】
一方、監視対象設備のなかには、運用開始後しばらくして、監視装置が後付けで取り付けられる場合がある。これは設備運用の経験を通じて、監視装置による状態監視が必要と認知されるに至った場合にみられる。この際には、監視装置とプラント運転制御装置とを結合することができず、軸系の回転速度を容易には把握できないことがある。
【0008】
本技術分野の背景技術として、例えば、特許文献1のような技術がある。特許文献1における状態監視装置は、記憶部と演算部とを備えており、記憶部は、機器に設置されたセンサからの信号を等間隔の時間でサンプリングしたデータ列を分割した複数の分割データ列から、それぞれ得られた複数の結果を記憶する。演算部は、記憶部に蓄積された複数の結果から、複数の分割データ列にそれぞれ対応する複数の回転速度を推定する。
【0009】
特許文献1によれば、計測中に回転速度が変動した場合でもこれを把握し、以て回転機器の分析を精度良く行うことができるとしている。
【0010】
また、特許文献2には、「偏心荷重位置とは反対側にドラムを回転させながら噴射部から水を偏心荷重解消位置へ噴射することで、強制的にバランスを取り、そのバランスが正確にとれているかどうかをモータ電流検出とドラム位置検出部から判定する判定部と、その判定部の判定値を基に噴射部の噴射量を調整部で調整することにより、確実な偏心荷重の解消をおこない、即座に高速回転での脱水を確実におこなうことができるドラム式洗濯機」が開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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