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公開番号2025022147
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023126445
出願日2023-08-02
発明の名称機械学習装置、絶縁状態診断装置、機械学習方法、機械学習プログラム、絶縁状態診断方法、絶縁状態診断プログラム
出願人日機装株式会社
代理人弁理士法人光陽国際特許事務所
主分類G01R 31/34 20200101AFI20250206BHJP(測定;試験)
要約【課題】キャンドモータポンプを停止させることなく、巻線の絶縁状態を診断することが可能な機械学習装置を提供する。
【解決手段】機械学習装置4は、キャンドモータポンプ2に用いられるステータ23の巻線31の絶縁状態を診断するための絶縁状態診断装置5に用いる学習モデル6を生成する。機械学習装置4は、モータ部20に供給される電圧値および電流値のデータ、ステータ23の巻線31の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータ、ポンプ部10における取扱い液の流入温度および流量のデータであって、未処理のデータ、又は、少なくとも一部に前処理を施したデータを入力データとし、この入力データを少なくとも備える学習用データを学習モデル6に入力することで、入力データと巻線の絶縁状態の診断情報との相関関係を学習モデルに学習させる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
モータ部と、前記モータ部によって駆動されるポンプ部と、を有し、
前記モータ部は、シャフトを中心として回転可能なロータと、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、内側に前記ロータを収容するロータ室を形成し、外側にモータハウジングと共に前記ステータを収容するステータ室を形成する筒状のキャンと、を備え、
前記ポンプ部における取扱い液の一部を前記ロータ室に循環させるキャンドモータポンプに用いられる前記ステータの巻線の絶縁状態を診断するための絶縁状態診断装置に用いる学習モデルを生成する機械学習装置であって、
前記モータ部に供給される電圧値および電流値のデータ、前記ステータの巻線の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータ、及び前記取扱い液の流入温度および流量のデータであって、未処理のデータ、又は、少なくとも一部に前処理を施したデータを入力データとし、この入力データを少なくとも備える学習用データを複数組取得する学習用データ取得部と、
前記学習モデルに前記学習用データを入力することで、前記入力データと前記巻線の絶縁状態の診断情報との相関関係を前記学習モデルに学習させる機械学習部と、
前記機械学習部により学習させた前記学習モデルを記憶する学習済みモデル記憶部と、を備える、
機械学習装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記モータ部は、前記モータハウジングの少なくとも一部に冷却ジャケットを更に備え、
前記入力データは、前記冷却ジャケット内に供給される冷却液の流入温度および流量のデータを更に含む、
請求項1記載の機械学習装置。
【請求項3】
前記モータ部に供給される電圧値および電流値のデータは、所定期間において前記モータ部に供給されるデータであり、
前記ステータの巻線の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータは、前記所定期間におけるデータであり、
前記取扱い液の流入温度および流量のデータは、前記所定期間におけるデータである、
請求項1記載の機械学習装置。
【請求項4】
前記モータ部に供給される電圧値および電流値のデータは、所定期間において前記モータ部に供給されるデータであり、
前記ステータの巻線の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータは、前記所定期間におけるデータであり、
前記取扱い液の流入温度および流量のデータは、前記所定期間におけるデータであり、
前記冷却ジャケット内に供給される冷却液の流入温度および流量のデータは、前記所定期間におけるデータである、
請求項2記載の機械学習装置。
【請求項5】
前記学習用データは、
前記入力データに対応付けられ、前記巻線の絶縁状態が複数の状態のうちのいずれかであることを表す前記診断情報を出力データとしてさらに含み、
前記機械学習部は、前記入力データと前記出力データとの相関関係を教師あり学習により前記学習モデルに学習させる、
請求項1乃至4のいずれかに記載の機械学習装置。
【請求項6】
前記学習用データは、
前記診断情報が前記巻線の絶縁状態が所定の状態であることを表す時の入力データのみを含み、
前記機械学習部は、前記入力データと前記巻線の絶縁状態が前記所定の状態であることを表す前記診断情報との相関関係を教師なし学習により前記学習モデルに学習させる、
請求項1乃至4のいずれかに記載の機械学習装置。
【請求項7】
請求項1又は3に記載の機械学習装置により生成された学習モデルを用いて、前記キャンドモータポンプに用いられる前記ステータの巻線の絶縁状態を診断するための絶縁状態診断装置であって、
前記モータ部に供給される電圧値および電流値のデータ、前記ステータの巻線の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータ、及び前記取扱い液の流入温度および流量のデータであって、未処理のデータ、又は、少なくとも一部に前処理を施したデータを含む入力データを取得する入力データ取得部と、
前記入力データ取得部により取得された前記入力データを前記学習モデルに入力し、前記ステータの巻線の絶縁状態の診断情報を推論する推論部と、
を備える、
絶縁状態診断装置。
【請求項8】
請求項2又は4に記載の機械学習装置により生成された学習モデルを用いて、前記キャンドモータポンプに用いられる前記ステータの巻線の絶縁状態を診断するための絶縁状態診断装置であって、
前記モータ部に供給される電圧値および電流値のデータ、前記ステータの巻線の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータ、前記取扱い液の流入温度および流量のデータ、及び冷却液の流入温度および流量のデータであって、未処理のデータ、又は、少なくとも一部に前処理を施したデータを含む入力データを取得する入力データ取得部と、
前記入力データ取得部により取得された前記入力データを前記学習モデルに入力し、前記ステータの巻線の絶縁状態の診断情報を推論する推論部と、
を備える、
絶縁状態診断装置。
【請求項9】
モータ部と、前記モータ部によって駆動されるポンプ部と、を有し、
前記モータ部は、シャフトを中心として回転可能なロータと、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、内側に前記ロータを収容するロータ室を形成し、外側にモータハウジングと共に前記ステータを収容するステータ室を形成する筒状のキャンと、を備え、
前記ポンプ部における取扱い液の一部を前記ロータ室に循環させるキャンドモータポンプに用いられる前記ステータの巻線の絶縁状態を診断するための絶縁状態診断装置に用いる学習モデルを学習する機械学習方法であって、
前記モータ部に供給される電圧値および電流値のデータ、前記ステータの巻線の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータ、及び前記取扱い液の流入温度および流量のデータであって、未処理のデータ、又は、少なくとも一部に前処理を施したデータを入力データとし、この入力データを少なくとも備える学習用データを複数組取得する学習用データ取得工程と、
前記学習モデルに前記学習用データを入力することで、前記入力データと前記巻線の絶縁状態の診断情報との相関関係を前記学習モデルに学習させる機械学習工程と、
前記機械学習工程により学習させた前記学習モデルを学習済みモデル記憶部に記憶する学習済みモデル記憶工程と、を備える、
機械学習方法。
【請求項10】
前記モータ部は、前記モータハウジングの外周の少なくとも一部に冷却ジャケットを更に備え、
前記入力データは、前記冷却ジャケット内に供給される冷却液の流入温度および流量のデータを更に含む、
請求項9記載の機械学習方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ部とポンプ部とを備えたキャンドモータポンプのモータ部の巻線の絶縁状態を診断するために適した機械学習装置、絶縁状態診断装置、機械学習方法、機械学習プログラム、絶縁状態診断方法、絶縁状態診断プログラムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
キャンドモータポンプは、ポンプ部を駆動するモータ部のロータが、ポンプ部の取扱い液が満たされているキャン内に収容されている。また、モータ部のステータは、キャンの外周囲に配置され、筐体として機能するモータハウジングに収容されている。
このようなキャンドモータポンプにおいては、モータの出力は、ステータコイルの許容温度を基準に設定されている。すなわち、キャンドモータポンプのロータは、その周囲が取扱い液によって満たされているため、迅速に冷却される。このため、キャンドモータポンプでの発熱の対象は主としてステータ側であり、そのうちコイルエンドが一番高温となる。そこで、従来においては、コイルエンドの温度が許容温度を超えないようにモータの出力や液温が規定されていた。
また、一般的に、キャンドモータポンプは、取扱い液の一部をロータが配設されたキャン内に導き、軸受けを潤滑、冷却すると共に、モータ部(ロータ等)の熱を吸収した後にポンプ部へ戻すようにしている。
【0003】
しかしながら、キャンドモータポンプは、高温の取扱い液を取り扱うプラントで用いられる場合が往々にしてある。よって、高温の取扱い液がキャン内に導入されると、モータ部の巻線は、取扱い液温よりも高い温度となり、耐熱絶縁の許容範囲以上の高温に曝されやすくなる。このため、キャンドモータポンプのモータ部は、高温環境下での長期間の使用により巻線の絶縁劣化が懸念される。
巻線の絶縁劣化が進むと巻線の交換が必要となるが、ステータは、キャンとモータハウジングとの間に密封されているため、ステータの巻線交換には、密封されたモータ部の分解等を伴う。このような分解作業は、多大な費用と工数を要するため、巻線の寿命、即ち、巻線の絶縁状態を適切に判断する必要がある。
【0004】
そこで、従来においては、巻線の劣化診断を行うために、キャンドモータポンプを停止させ、巻線の絶縁抵抗や端子間抵抗を定期的に測定し、正常値や過去の測定値と比較して絶縁状態を傾向管理するようにしていた(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-256348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、巻線の絶縁状態を傾向管理するためには、キャンドモータポンプを停止させて抵抗値(絶縁抵抗、端子間抵抗)を測定する必要があり、プラント稼働中においては、キャンドモータポンプを頻繁に停止させることは難しい。
【0007】
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、キャンドモータポンプを停止させることなく巻線の絶縁状態を診断することを可能とする機械学習装置、絶縁状態診断装置、機械学習方法、機械学習プログラム、絶縁状態診断方法、絶縁状態診断プログラムを提供することを主たる課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る一実施形態の機械学習装置は、
モータ部と、このモータ部によって駆動されるポンプ部と、を有し、
前記モータ部は、シャフトを中心として回転可能なロータと、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、内側に前記ロータを収容するロータ室を形成し、外側にモータハウジングと共に前記ステータを収容するステータ室を形成する筒状のキャンと、を備え、
前記ポンプ部における取扱い液の一部を前記ロータ室に循環させるキャンドモータポンプに用いられる前記ステータの巻線の絶縁状態を診断するための絶縁状態診断装置に用いる学習モデルを生成する機械学習装置であって、
前記モータ部に供給される電圧値および電流値のデータ、前記ステータの巻線の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータ、及び前記取扱い液の流入温度および流量のデータであって、未処理のデータ、又は、少なくとも一部に前処理を施したデータを入力データとし、この入力データを少なくとも備える学習用データを複数組取得する学習用データ取得部と、
前記学習モデルに前記学習用データを入力することで、前記入力データと前記巻線の絶縁状態の診断情報との相関関係を前記学習モデルに学習させる機械学習部と、
前記機械学習部により学習させた前記学習モデルを記憶する学習済みモデル記憶部と、
を備えることを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る一実施形態の絶縁状態診断装置は、
上記の機械学習装置により生成された学習モデルを用いて、キャンドモータポンプに用いられるステータの巻線の絶縁状態を診断するための絶縁状態診断装置であって、
前記モータ部に供給される電圧値および電流値のデータ、前記ステータの巻線の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータ、前記取扱い液の流入温度および流量のデータであって、未処理のデータ、又は、少なくとも一部に前処理を施したデータを含む入力データを取得する入力データ取得部と、
前記入力データ取得部により取得された前記入力データを前記学習モデルに入力し、前記ステータの巻線の絶縁状態の診断情報を推論する推論部と、を備える。
【0010】
また、本発明に係る一実施形態の機械学習方法は、
モータ部と、このモータ部によって駆動されるポンプ部と、を有し、
前記モータ部は、シャフトを中心として回転可能なロータと、前記ロータと隙間を介して対向するステータと、内側に前記ロータを収容するロータ室を形成し、外側にモータハウジングと共に前記ステータを収容するステータ室を形成する筒状のキャンと、を備え、
前記ポンプ部における取扱い液の一部を前記ロータ室に循環させるキャンドモータポンプに用いられる前記ステータの巻線の絶縁状態を診断するための絶縁状態診断装置に用いる学習モデルを学習する機械学習方法であって、
前記モータ部に供給される電圧値および電流値のデータ、前記ステータの巻線の温度又はこれと相関のある温度、温度差若しくは圧力のデータ、及び前記取扱い液の流入温度および流量のデータであって、未処理のデータ、又は、少なくとも一部に前処理を施したデータを入力データとし、この入力データを少なくとも備える学習用データを複数組取得する学習用データ取得工程と、
前記学習モデルに前記学習用データを入力することで、前記入力データと前記巻線の絶縁状態の診断情報との相関関係を前記学習モデルに学習させる機械学習工程と、
前記機械学習工程により学習させた前記学習モデルを学習済みモデル記憶部に記憶する学習済みモデル記憶工程と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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