TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025015615
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2024198198,2024545107
出願日2024-11-13,2024-03-22
発明の名称肺サーファクタントプロテインDの測定方法、測定キット、モノクローナル抗体及び細胞
出願人積水メディカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01N 33/53 20060101AFI20250123BHJP(測定;試験)
要約【課題】肺サーファクタントプロテインDの多量体を構成する単量体数の多寡によらず正確な定量が可能である肺サーファクタントプロテインDの測定方法、測定キット、及びこれらに用いられる抗体並びにこの抗体を生産するハイブリドーマの提供。
【解決手段】肺サーファクタントプロテインDを含む試料と、抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体を担持させた不溶性担体とを接触させる工程と、前記肺サーファクタントプロテインDと少なくとも2つの前記抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体との複合体を検出する工程と、を含み、前記不溶性担体は、前記抗肺サーファクタントプロテインD抗体として一種の抗体のみが担持されている、肺サーファクタントプロテインDの測定方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
肺サーファクタントプロテインDを含む試料と、抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体を担持させた不溶性担体とを接触させる工程と、
前記肺サーファクタントプロテインDと少なくとも2つの前記抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体との複合体を検出する工程と、を含み、
前記不溶性担体は、前記抗肺サーファクタントプロテインD抗体として一種の抗体のみが担持されている、肺サーファクタントプロテインDの測定方法。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記不溶性担体がラテックス粒子である、請求項1に記載の測定方法。
【請求項3】
前記不溶性担体が平板状であり、
前記複合体が前記不溶性担体に担持されている前記抗肺サーファクタントプロテインD抗体と、前記抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体と標識物とを含む標識抗体とを含む、請求項1に記載の測定方法。
【請求項4】
前記試料が血清または血漿である、請求項1に記載の測定方法。
【請求項5】
前記肺サーファクタントプロテインDが3量体の肺サーファクタントプロテインDである基本ユニットを少なくとも1つ含み、
1つの前記基本ユニットに対し、前記抗肺サーファクタントプロテインD抗体が1つのみ結合する、請求項1~4のいずれか一項に記載の測定方法。
【請求項6】
前記検出する工程において3量体の肺サーファクタントプロテインDが検出されない、請求項5に記載の測定方法。
【請求項7】
前記検出する工程において、前記基本ユニットが2つ以上会合した肺サーファクタントプロテインDを検出する、請求項6に記載の測定方法。
【請求項8】
抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体が担持されている不溶性担体を含む第1試薬と、前記抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体と標識物とを含む標識抗体を含む第2試薬と、を含む肺サーファクタントプロテインDの測定キット。
【請求項9】
前記不溶性担体と前記標識物とが同一の物質である、請求項8に記載の測定キット。
【請求項10】
3量体の肺サーファクタントプロテインDに結合するモノクローナル抗体であって、
1つの前記3量体の肺サーファクタントプロテインDに対し、1つのみが結合する、モノクローナル抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、肺サーファクタントプロテインDの測定方法、測定キット、モノクローナル抗体及び細胞に関する。
本願は、2023年3月23日に日本に出願された特願2023-046633号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
肺サーファクタントは、肺のII型肺胞上皮細胞より産生及び分泌されるタンパク質である。肺サーファクタントは、肺胞表面の表面張力を弱めることで肺胞を膨らみやすくし、呼吸やガス交換を助ける働きがある。
【0003】
肺サーファクタントは、肺サーファクタントプロテイン-A(以降、SP-Aと記載することがある。)、肺サーファクタントプロテイン-B(以降、SP-Bと記載することがある。)、肺サーファクタントプロテイン-C(以降、SP-Cと記載することがある。)及び肺サーファクタントプロテイン-D(以降、SP-Dと記載することがある。)を含む。SP-A及びSP-Dは、親水性糖タンパク質である。SP-A及びSP-Dは、生体防御作用を有しており、特異脂質と結合する。SP-B及びSP-Cは、疎水性タンパク質であり、リン脂質と会合する。
【0004】
SP-Dの測定は、間質性肺炎の鑑別、活動性の指標及び予後予測において有用である。またSP-Dは、間質性肺炎の治療が効果的であると速やかに減少することから、治療経過観察にも用いられる。血液中のSP-Dの測定は、例えば非特許文献1に記載のように、2種の抗体を用いたサンドイッチELISA(Enzyme-linked Immnosorbent Assay)により行うことができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Preston E. Bratcher et al., Factors Influencing the Measurement of Plasma/Serum Surfactant Protein D Levels by ELISA PLOS ONE, November 2014, Volume 9, Issue 11
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
SP-Dは、生体内で3量体から36量体、若しくはそれ以上の幅広い多量体を形成することが知られている。血液中のSP-Dの多量体の分布は、試料提供者の体質や病態により異なる。一方で、これまでのサンドイッチELISA等によるSP-Dの測定方法では、多量体を構成する単量体の数の変化(例えば、12量体から36量体への変化)に伴いエピトープが集中してアビディティが変動したり、エピトープの露出面が変化したりすることで、抗体と各多量体のSP-Dとの反応性が異なることがある。そのため、SP-Dの多量体の分布が異なると、SP-Dの定量値が変化する場合がある。
【0007】
本発明の目的は、肺サーファクタントプロテインDの多量体を構成する単量体数の多寡によらず正確な定量が可能である肺サーファクタントプロテインDの測定方法、測定キット、及びこれらに用いられるモノクローナル抗体並びにこの抗体を生産するハイブリドーマを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、以下を包含する。
[1]肺サーファクタントプロテインDを含む試料と、抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体を担持させた不溶性担体とを接触させる工程と、
前記肺サーファクタントプロテインDと少なくとも2つの前記抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体との複合体を検出する工程と、を含み、
前記不溶性担体は、前記抗肺サーファクタントプロテインD抗体として一種の抗体のみが担持されている、肺サーファクタントプロテインDの測定方法。
[2]前記不溶性担体がラテックス粒子である、[1]に記載の測定方法。
[3]前記不溶性担体が平板状であり、
前記複合体が前記不溶性担体に担持されている前記抗肺サーファクタントプロテインD抗体と、前記抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体と標識物とを含む標識抗体とを含む、[1]に記載の測定方法。
[4]前記試料が血清または血漿である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の測定方法。
[5]前記肺サーファクタントプロテインDが3量体の肺サーファクタントプロテインDである基本ユニットを少なくとも1つ含み、
1つの前記基本ユニットに対し、前記抗肺サーファクタントプロテインD抗体が1つのみ結合する、[1]~[4]のいずれか一項に記載の測定方法。
[6]前記検出する工程において3量体の肺サーファクタントプロテインDが検出されない、[1]~[5]のいずれか一項に記載の測定方法。
[7]前記検出する工程において、前記基本ユニットが2つ以上会合した肺サーファクタントプロテインDを検出する、[1]~[6]のいずれか一項に記載の測定方法。
[8]抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体が担持されている不溶性担体を含む第1試薬と、前記抗肺サーファクタントプロテインDモノクローナル抗体と標識物とを含む標識抗体を含む第2試薬と、を含む肺サーファクタントプロテインDの測定キット。
[9]前記不溶性担体と前記標識物とが同一の物質である、[8]に記載の測定キット。
[10]3量体の肺サーファクタントプロテインDに結合するモノクローナル抗体であって、1つの前記3量体の肺サーファクタントプロテインDに対し、1つのみが結合する、モノクローナル抗体。
[11]12量体の肺サーファクタントプロテインDに少なくとも2つが結合する、[10]に記載のモノクローナル抗体。
[12][10]又は[11]に記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
[13]独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センターに、受託番号NITE BP-03825又は受託番号NITE BP-03826として寄託された、ハイブリドーマ。
【発明の効果】
【0009】
上記態様によれば、多量体の肺サーファクタントプロテインDを構成する単量体数の多寡によらず正確な定量が可能である肺サーファクタントプロテインDの測定方法、測定キット、及びこれらに用いられるモノクローナル抗体並びにこの抗体を生産する細胞を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
抗SP-Dモノクローナル抗体と生体試料由来のSP-Dとの反応性を示すグラフである。
Genscript社製のrSP-Dをゲル濾過クロマトグラフィーで分析した際のクロマトグラムである。
R&D社製のrSP-D及びGenscript社製のrSP-Dをゲル濾過クロマトグラフィーで分析した際のクロマトグラムである。
実施例2における分析5で得られた各フラクションのSP-D濃度測定値を示すグラフである。
比較例3における分析5で得られた各フラクションのSP-D濃度測定値を示すグラフである。
比較例4における分析5で得られた各フラクションのSP-D濃度測定値を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

甲神電機株式会社
電流検出器
1か月前
株式会社大真空
センサ
10日前
株式会社大真空
センサ
1か月前
甲神電機株式会社
漏電検出器
1か月前
甲神電機株式会社
電流センサ
1か月前
ユニパルス株式会社
ロードセル
1か月前
東レ株式会社
液体展開用シート
25日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
3日前
株式会社トプコン
植物センサ
21日前
アズビル株式会社
圧力センサ
3日前
株式会社ミツトヨ
エンコーダ
4日前
アズビル株式会社
湿度センサ
18日前
日本FC企画株式会社
特性試験装置
6日前
株式会社東芝
センサ
17日前
株式会社ミツトヨ
変位測定装置
17日前
株式会社クボタ
作業車両
24日前
キヤノン電子株式会社
サーボ加速度計
25日前
株式会社小野測器
回転計測装置
17日前
キヤノン電子株式会社
サーボ加速度計
25日前
株式会社東芝
センサ
3日前
キヤノン電子株式会社
サーボ加速度計
25日前
アズビル株式会社
検査用プローブ
11日前
エスペック株式会社
環境試験装置
3日前
豊田合成株式会社
表示装置
1か月前
株式会社ノーリツ
温度センサ取付具
4日前
トヨタ自動車株式会社
異音解析方法
17日前
個人
レーザージャイロ応用重力場計測装置
5日前
トヨタ自動車株式会社
画像検査装置
1か月前
株式会社ノーリツ
温度センサ取付具
4日前
積水ハウス株式会社
測定治具
3日前
古河電気工業株式会社
漏水検知構造
4日前
トヨタ自動車株式会社
NVH解析装置
17日前
株式会社大真空
センサ及びその製造方法
1か月前
キヤノン株式会社
撮像装置
17日前
日鉄テクノロジー株式会社
衝突試験装置
7日前
公立大学法人大阪
蛍光X線分析装置
1か月前
続きを見る