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公開番号2025012660
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115670
出願日2023-07-14
発明の名称制御パラメタ自動調整システム、及び自律走行支援装置
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人開知
主分類G05D 1/43 20240101AFI20250117BHJP(制御;調整)
要約【課題】移動体の走行制御に関わるパラメタ調整を効率的に実施することで、自律走行システムの運用開始を迅速に実現する。
【解決手段】パラメタ更新部306は、移動体(車両101)が所定の経路(大局経路401,402)を繰り返し走行する間に、制御パラメタ(重み行列Q,R)と複数の評価指標c1,c2,c3の中から選択した1つの評価指標との関係を学習するとともに、前記制御パラメタと複数の評価指標c1,c2,c3のうち前記1つの評価指標以外の他の評価指標との関係を学習する。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
移動体の制御パラメタを調整する制御パラメタ自動調整システムにおいて、
前記移動体の状態量を検出するセンサと、
前記移動体の目標状態量を設定する目標状態設定部と、
前記目標状態量に対する前記状態量の偏差が小さくなるように、前記制御パラメタを用いて前記移動体の制御指令を生成する制御指令生成部と、
前記移動体の走行結果に対する評価値を算出するための複数の評価指標を設計する評価指標設計部と、
前記複数の評価指標と前記制御パラメタとの関係を学習し、前記複数の評価指標を用いて算出される評価値が改善されるように前記制御パラメタを更新するパラメタ更新部とを備え、
前記パラメタ更新部は、前記移動体が所定の経路を繰り返し走行する間に、前記制御パラメタと前記複数の評価指標の中から選択した1つの評価指標との関係を学習するとともに、前記制御パラメタと前記複数の評価指標のうち前記1つの評価指標以外の他の評価指標との関係を学習する
ことを特徴とする制御パラメタ自動調整システム。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
請求項1に記載の制御パラメタ自動調整システムにおいて、
前記状態量の時系列変化および前記制御パラメタを記録する記録部を備える
ことを特徴とする制御パラメタ自動調整システム。
【請求項3】
請求項1に記載の制御パラメタ自動調整システムにおいて、
前記評価指標設計部は、前記複数の評価指標のそれぞれに対して目標値を設定し、
前記パラメタ更新部は、前記複数の評価指標のうち前記目標値に達した評価指標を対象とした前記制御パラメタの更新を終了する
ことを特徴とする制御パラメタ自動調整システム。
【請求項4】
請求項1に記載の制御パラメタ自動調整システムにおいて、
前記複数の評価指標の各関数形状、各制約条件、および各目標値に基づいて、前記複数の評価指標の中から、前記制御パラメタの更新を終了するまでに必要な前記所定の経路の走行回数が最も多くなると予想される評価指標を主評価指標として設定する主評価指標設定部を備え、
前記パラメタ更新部は、前記主評価指標を対象とした前記制御パラメタの更新を優先して実施する
ことを特徴とする制御パラメタ自動調整システム。
【請求項5】
請求項1に記載の制御パラメタ自動調整システムにおいて、
前記制御指令生成部は、前記目標状態量に対する前記状態量の偏差と、前記制御指令と、前記偏差および前記制御指令に対する重みパラメタとで定義される評価関数の値が改善するように前記制御指令を決定し、
前記パラメタ更新部は、前記制御パラメタとして前記重みパラメタを更新する
ことを特徴とする制御パラメタ自動調整システム。
【請求項6】
請求項1に記載の制御パラメタ自動調整システムを備える、自律走行支援装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等の移動体の自律走行において、安全かつ効率的な自律走行実現に向けた、制御パラメタの自動調整機能、またそれらを活用した自律走行制御技術に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
少子高齢化による労働力不足やE-コマース市場拡大に伴い、物流倉庫内や工場内の省人化、作業効率の向上が課題となっている。これら課題を解決するため、無人で動作可能な自律走行車両(以降、車両)および、複数台の車両を効率よく動作させる自律走行システムの導入が進められている。これまでの自律走行システムは、安全の観点から、車両が移動可能な範囲は限られており、また、人(現場作業員など)と車両の移動範囲・作業範囲も異なることが一般的であった。一方で、ロボティクス分野における自律走行技術の発展に伴い、車両と人の動線が重複しても、車両自身が回避・迂回の必要性を判断し、周囲の状況に応じた柔軟な行動選択が可能になってきている。
【0003】
車両の自律走行制御においては、目的地までの到達時間や、エネルギー消費量、障害物への接近の許容度合いなど様々な要求が存在する。そのため、制御機能を構築する際には、これら複数の要求を踏まえて、制御パラメタを調整する必要がある。従来、制御パラメタの調整は、人手での試行錯誤によって決定される部分が多く、多大な工数を要していた。他方で、近年の機械学習技術の発展により、走行結果に対応した報酬などの評価指標を用意し、その評価指標を最大化もしくは最小化するような更新規則にもとづいて、前記制御パラメタを自動で更新・調整する技術も存在している。
【0004】
具体事例として、特許文献1では、車両(自動車)の状態量(速度など)の変化にもとづいて燃費と排ガス性能をスコア化する評価指標を用意し、評価指標の値をより良くする制御指令を求める手法、および車両の制御装置が提案されている。特許文献1の構成を採用することで、車両の制御パラメタの調整を自動かつ適切に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-56737号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで車両の自律走行に対する要求事項を深掘りして考える。搬送ロボットの自律走行を例にした場合、搬送ロボットは目標軌道を追従し、目標位置へ可能な限り誤差無く停止することが求められる。他方で、目標軌道に対する追従精度や、目標位置に対する停止精度は、同一の現場環境であっても走行領域や走行目的に応じて複数存在する場合がある。例えば、車両の停止動作に焦点を当て、以下の2つの事例を考える。
【0007】
(A)交通管制制御の結果、交差点領域にて、他車の走行を優先するために停止する。
【0008】
(B)コンベアに対し荷を載せる場合や、受け取る場合に停止する。
一般に、車両の停止制御に関しては、停止するまでの時間・走行速度と精度はトレードオフの関係にある。(A)の事例では、車両は自車前方を横切る他車両と干渉しなければ良く、停止精度よりも素早く停止することが要求される。より具体には、目標停止方位に対し多少傾いて停止しても、前方を横切る他車両には影響がない。他方で、(B)の事例では、所定の位置・方位に精度良く停止しないと、前記コンベアから搬送される荷が想定した位置で受け取れず、荷の落下などに繋がるため、素早く停止することよりも停止精度が優先される。
【0009】
このように、車両の自律走行に優先される要求事項は、対象動作や走行環境によって変化する。なお、本発明では前記優先される要求事項を“走行戦略”と呼称する。特許文献1の技術を始めとした制御パラメタ自動調整技術は、走行戦略ごとに評価指標を用意しパラメタ調整を行う。より具体には、先の2つの事例に対し、停止までの時間を優先した走行戦略の評価指標と、停止精度を優先した走行戦略の評価指標をそれぞれ用意し、双方の事例に対し、既定回数の走行を行う。先の事例では、停止までの時間と精度の2つの要素のみを例示したが、車両の状態量の種類や、要求性能の上下限値は様々存在する。従って、実現したい走行戦略の数によっては評価指標が多数存在し、パラメタ調整のための走行回数が肥大化する。そのため、特許文献1の構成では、パラメタ調整の効率、調整に必要な工数(時間)の面で改善の余地があると考える。
【0010】
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであり、移動体の走行制御に関わるパラメタ調整を効率的に実施することで、自律走行システムの運用開始を迅速に実現することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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