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公開番号
2025011775
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023114092
出願日
2023-07-11
発明の名称
車両の制御装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B60L
15/20 20060101AFI20250117BHJP(車両一般)
要約
【課題】駆動装置が自動駆動レンジから手動駆動レンジへ切り換えられる場合に、運転者がトルク不足を覚えることを抑制できる、車両の制御装置を提供する。
【解決手段】(a)車速Vとアクセル開度θaccとで要求駆動トルクTrdemが求められる要求駆動トルクマップMAPtrが記憶されており、(b)車速V及びアクセル開度θaccが同じ場合の要求駆動トルクマップMAPtrに基づいて求められる要求駆動トルクTrdemは、複数のマニュアルレンジのロー側の方がハイ側の方に比べて増加させられており、(c)シフト装置50が手動操作されることにより駆動装置12が自動駆動レンジから複数のマニュアルレンジのうちの一の初期レンジへ切り換えられる場合、切換直前における自動駆動レンジの駆動トルクTrの大きさに応じて、切換直後における初期レンジの駆動トルクTrが大きくなるように初期レンジが設定される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電動機及び前記電動機の動力を駆動輪へ伝達する動力伝達装置を含む駆動装置と、前記駆動装置の自動駆動レンジと複数の手動駆動レンジとのうちから一を選択する為に手動操作されるシフト切換装置と、を備えた車両の、制御装置であって、
前記複数の手動駆動レンジ及び前記自動駆動レンジに対して、それぞれ予め定められた、車速とアクセル操作量とで駆動トルクが求められる駆動トルク特性を記憶しており、
前記車速及び前記アクセル操作量が同じ場合の前記駆動トルク特性に基づいて求められる前記駆動トルクは、前記自動駆動レンジに比較して、前記複数の手動駆動レンジの方がいずれも増加させられており、
前記車速及び前記アクセル操作量が同じ場合の前記駆動トルク特性に基づいて求められる前記駆動トルクは、前記複数の手動駆動レンジのロー側の方がハイ側の方に比べて増加させられており、
前記シフト切換装置が手動操作されることにより前記駆動装置が前記自動駆動レンジから前記複数の手動駆動レンジのうちの一の初期レンジへ切り換えられる場合、切換直前における前記自動駆動レンジの前記駆動トルクの大きさに応じて、切換直後における前記初期レンジの前記駆動トルクが大きくなるように前記初期レンジを設定する
ことを特徴とする車両の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機を備えた車両の制御装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
電動機及びその電動機の動力を駆動輪へ伝達する動力伝達装置を含む駆動装置と、その駆動装置の複数のシフトポジション(シフトレンジも同義)のうちから一を選択する為に手動操作されるシフト切換装置と、を備えた車両の、制御装置が知られている。例えば、特許文献1に記載のものがそれである。特許文献1に記載の車両では、前進走行用のシフトレンジとして、自動駆動レンジであるDレンジと、手動駆動レンジであるLレンジと、の2つがある。なお、自動駆動レンジは、駆動装置から駆動輪に伝達される駆動トルクが自動的に切り換えられるレンジであり、手動駆動レンジは、駆動トルクが手動操作によって切り換えられるレンジである。また、特許文献1には、車速とアクセル操作量とで駆動トルクの目標値(要求値も同義)が求められる特性(例えばマップ)がシフトレンジ毎に予め設定されていること、及び、車速及びアクセル操作量が同じであればLレンジのマップはDレンジのマップに比較して駆動トルクの目標値が大きな値となるように設定されていること、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-77585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、駆動装置が有する手動駆動レンジが複数である場合が考えられる。この場合、自動駆動レンジであるDレンジから複数の手動駆動レンジのうちの一に切り換えられると、切換直後の手動駆動レンジによっては運転者がトルク不足を覚えるおそれがあった。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、駆動装置が自動駆動レンジから手動駆動レンジへ切り換えられる場合に、運転者がトルク不足を覚えることを抑制できる、車両の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の要旨とするところは、電動機及び前記電動機の動力を駆動輪へ伝達する動力伝達装置を含む駆動装置と、前記駆動装置の自動駆動レンジと複数の手動駆動レンジとのうちから一を選択する為に手動操作されるシフト切換装置と、を備えた車両の、制御装置であって、(a)前記複数の手動駆動レンジ及び前記自動駆動レンジに対して、それぞれ予め定められた、車速とアクセル操作量とで駆動トルクが求められる駆動トルク特性を記憶しており、(b)前記車速及び前記アクセル操作量が同じ場合の前記駆動トルク特性に基づいて求められる前記駆動トルクは、前記自動駆動レンジに比較して、前記複数の手動駆動レンジの方がいずれも増加させられており、(c)前記車速及び前記アクセル操作量が同じ場合の前記駆動トルク特性に基づいて求められる前記駆動トルクは、前記複数の手動駆動レンジのロー側の方がハイ側の方に比べて増加させられており、(d)前記シフト切換装置が手動操作されることにより前記駆動装置が前記自動駆動レンジから前記複数の手動駆動レンジのうちの一の初期レンジへ切り換えられる場合、切換直前における前記自動駆動レンジの前記駆動トルクの大きさに応じて、切換直後における前記初期レンジの前記駆動トルクが大きくなるように前記初期レンジを設定することにある。
【発明の効果】
【0007】
本発明の車両の制御装置によれば、(a)前記複数の手動駆動レンジ及び前記自動駆動レンジに対して、それぞれ予め定められた、車速とアクセル操作量とで駆動トルクが求められる駆動トルク特性が記憶されており、(b)前記車速及び前記アクセル操作量が同じ場合の前記駆動トルク特性に基づいて求められる前記駆動トルクは、前記自動駆動レンジに比較して、前記複数の手動駆動レンジの方がいずれも増加させられており、(c)前記車速及び前記アクセル操作量が同じ場合の前記駆動トルク特性に基づいて求められる前記駆動トルクは、前記複数の手動駆動レンジのロー側の方がハイ側の方に比べて増加させられており、(d)前記シフト切換装置が手動操作されることにより前記駆動装置が前記自動駆動レンジから前記複数の手動駆動レンジのうちの一の初期レンジへ切り換えられる場合、切換直前における前記自動駆動レンジの前記駆動トルクの大きさに応じて、切換直後における前記初期レンジの前記駆動トルクが大きくなるように前記初期レンジが設定される。したがって、切換直前における自動駆動レンジでの駆動トルクとは無関係に手動駆動レンジの初期レンジが設定される場合に比較して、運転者がトルク不足を覚えることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明が適用される車両の概略構成を説明する図であるとともに、車両における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。
シフト切換装置の一例を説明する図である。
要求駆動トルクマップの一例を説明する図である。
Dレンジからマニュアルレンジのうちの一の初期レンジへ切り換える場合における、初期レンジの設定方法について説明する図である。
電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比及び形状等は必ずしも正確に描かれていない。
【実施例】
【0010】
図1は、本発明が適用される車両10の概略構成を説明する図であるとともに、車両10における各種制御の為の制御系統の要部を説明する図である。図1において、車両10は、第1駆動装置12lと、第2駆動装置12rと、第1駆動輪14lと、第2駆動輪14rと、車体に取り付けられたケース16と、を備える。第1駆動装置12lは車両10の前方に向かって左側つまり車幅方向の左側の駆動装置であり、第2駆動装置12rは車幅方向の右側の駆動装置である。第1駆動輪14lは車幅方向の左側の駆動輪であり、第2駆動輪14rは車幅方向の右側の駆動輪である。
(【0011】以降は省略されています)
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