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公開番号2025009611
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023123694
出願日2023-07-28
発明の名称4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造及びそのロック方法
出願人浙江大学,ZHEJIANG UNIVERSITY
代理人個人
主分類B29C 64/307 20170101AFI20250109BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造及びそのロック方法を提供する。
【解決手段】インターロックスマート構造の長非実行セグメントの一端は接続体に固定され、ロック実行ユニット及び短非実行セグメントは、交互に順に配置されて端と端が繋がることにより、ロックセグメントが形成され、ロックセグメントは、一端のロック実行ユニットを介して長非実行セグメントの他端に接続される。方法は、2つの被接続体の間に、2つの迷路状インターロックスマート構造をホモキラリティで逆方向に互い違いに配置するステップと、外部刺激によってロック実行ユニットを湾曲して変形させることにより、迷路状嵌合インターロック状態を形成するステップと、外部刺激を除去し、ロック実行ユニットの強度を回復させることにより、最終的に、2つの被接続体をロックさせるステップとを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造であって、
一端が接続体に固定される長非実行セグメントと、いくつかのロック実行ユニットと、いくつかの短非実行セグメントとを備え、
各ロック実行ユニット及び短非実行セグメントは、交互に順に配置され、端と端が接続されることにより、ロックセグメントを構成し、
ロックセグメントは、両端がそれぞれロック実行ユニット及び短非実行セグメントであり、
ロックセグメントは、一端のロック実行ユニットを介して長非実行セグメントの他端に接続されている、
ことを特徴とする4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
前記ロック実行ユニットは、積層して配置されるアクティブ層及びパッシブ層を備え、
各ロック実行ユニットのアクティブ層は、迷路状インターロックスマート構造の同一側面に位置し、
アクティブ層は、いつくかのプリント層を積層することにより構成され、
各プリント層は、いくつかの平行なプリント経路を備え、いずれもロックセグメントの長手方向に平行であり、
パッシブ層は、いくつかのメッシュ状プリント層を積層することにより構成され、各メッシュ状プリント層は、いくつかの交差するプリント経路を備え、交差するプリント経路は、ロックセグメントの長手方向に対して45°と-45°の角度をなす、
ことを特徴とする請求項1に記載の4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造。
【請求項3】
前記ロック実行ユニットごとに、アクティブ層とパッシブ層との厚さの比kが異なり、
ロック実行ユニットのアクティブ層とパッシブ層とが接続される側面の寸法は同じであり、
ロック実行ユニットと長非実行セグメント及び短非実行セグメントとが接続される一側面の寸法は同じである、
ことを特徴とする請求項2に記載の4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造。
【請求項4】
前記長非実行セグメント及び短非実行セグメントは、いずれもいくつかのメッシュ状プリント層を積層することにより構成され、
各メッシュ状プリント層は、いくつかの交差するプリント経路を備え、交差するプリント経路は、ロックセグメントの長手方向に対して45°と-45°の角度をなす、
ことを特徴とする請求項1に記載の4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造。
【請求項5】
前記長非実行セグメント、短非実行セグメント、及び各ロック実行ユニットには、いずれも形状記憶ポリマー材料が採用される、
ことを特徴とする請求項1に記載の4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1項に記載の迷路状インターロックスマート構造のロック方法であって、
間隔を空けて対向する2つの被接続体の間に、2つの迷路状インターロックスマート構造をホモキラリティで逆方向に互い違いに配置し、ただし、各迷路状インターロックスマート構造は、固定端としての一端がそれぞれ一方の被接続体に接続され、自由端としての他端が他方の被接続体に接触せず、
2つの迷路状インターロックスマート構造のロック実行ユニットの対向する一側面は、アクティブ層の存在する一側面であり、
初期状態では、2つの迷路状インターロックスマート構造は、直線状態であり平行に間隔を空けて配置されるステップ1と、
外部刺激によって各迷路状インターロックスマート構造の各ロック実行ユニットを、同時に他方の迷路状インターロックスマート構造に向かって湾曲するように変形させ、それぞれの自由端から固定端まで変形程度が同一になるように2つの迷路状インターロックスマート構造を変形させることにより、迷路状嵌合インターロック状態を形成するステップ2と、
外部刺激を除去し、各ロック実行ユニットの強度を初期状態の強度に回復させることにより、最終的に、2つの被接続体をロックさせるステップ3とを含む、
ことを特徴とする迷路状インターロックスマート構造のロック方法。
【請求項7】
前記ステップ2において、外部刺激は、具体的には、温度刺激であり、温度刺激は、具体的には、80~90℃である、
ことを特徴とする請求項6に記載の迷路状インターロックスマート構造のロック方法。
【請求項8】
前記ステップ2において、迷路状インターロックスマート構造の変形中に、各ロック実行ユニットは、それぞれの予定の動作実行優先度に従って湾曲して変形し、各2つの隣接する非実行セグメントは、迷路状嵌合インターロック状態では互いに垂直であり、
迷路状インターロックスマート構造の自由端から固定端までの各ロック実行ユニットの動作実行優先度は、高から低の順であり、動作実行優先度が高いほど、ロック実行ユニットのパッシブ層とアクティブ層との厚さの比kが小さくなり、かつ、湾曲時の動作実行完成時間が短くなり、動作実行優先度の順位は、各迷路状インターロックスマート構造のロック実行ユニットの数と等しい、
ことを特徴とする請求項6に記載の迷路状インターロックスマート構造のロック方法。
【請求項9】
前記動作実行優先度は、具体的には、3つまたは5つの優先度に分けられ、第1優先度G1、第2優先度G2、第3優先度G3、第4優先度G4、及び第5優先度G5は、それぞれ、ロック実行ユニットのパッシブ層とアクティブ層との厚さの比kが、3~4、1.9~3、1.3~1.9、0.8~1.3、及び0.5~0.8に対応する、
ことを特徴とする請求項8に記載の迷路状インターロックスマート構造のロック方法。
【請求項10】
前記動作実行優先度が、第1優先度G1、第2優先度G2、及び第3優先度G3の3つの優先度に分けられる場合には、迷路状嵌合インターロック状態が一般ロック状態になり、この時、2つの迷路状インターロックスマート構造は、二重迷路状インターロックスマート構造を構成し、各迷路状インターロックスマート構造は、4つのセグメントになるように螺旋状に湾曲し、2つの迷路状インターロックスマート構造は互に嵌合しており、
前記動作実行優先度が、第1優先度G1、第2優先度G2、第3優先度G3、第4優先度G4、及び第5優先度G5の5つの優先度に分けられる場合には、迷路状嵌合インターロック状態が強固ロック状態になり、この時、2つの迷路状インターロックスマート構造は、三重迷路状インターロックスマート構造を構成し、各迷路状インターロックスマート構造は、6つのセグメントになるように螺旋状に湾曲し、2つの迷路状インターロックスマート構造は互に嵌合している、
ことを特徴とする請求項9に記載の迷路状インターロックスマート構造のロック方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、迷路状インターロックスマート構造に関し、積層造形(additive manufacturing)の分野に関し、具体的には、4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造及びそのロック方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ロック接続装置は、水中ドッキング、航空宇宙、自動車製造、建設工学などの分野で幅広く適用されている。信頼性の高いロック装置は、機械システムの安定作動を保証する重要な部分である。従来の機械工学の分野で常用されるロック接続装置には、通常、複雑な機械構造の設計、複数の部品の組み合わせ及び適合、人工と機器の機械的寄与、例えば、ボルトとナットとの接続装置、溶接装置、リベット留め装置などが必要であり、環境適応性が低く、機構のスマートで制御可能なロックが達成できない。従って、プログラム可能で変形制御可能で、且つ、インターロック信頼性の高いスマートロック装置が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、背景技術にある問題を解決するために、4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造及びそのロック方法を提供する。本発明による製品は、外部温度の励起に対してリアルタイムに応答し、外力を印加することなく動作実行優先順位に応じて、迷路状嵌合インターロックを形成して被接続体を信頼的にロックさせることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る技術案は、
(1)4Dプリントに基づく迷路状インターロックスマート構造であって、
【0005】
この構造は、一端が接続体に固定される長非実行セグメントと、いくつかのロック実行ユニットと、いくつかの短非実行セグメントとを備える。各ロック実行ユニット及び短非実行セグメントは、交互に順に配置され、端と端が接続されることにより、ロックセグメントを形成している。ロックセグメントは、両端がそれぞれロック実行ユニット及び短非実行セグメントである。ロックセグメントは、一端のロック実行ユニットを介して長非実行セグメントの他端に接続されている。ロック実行ユニットは、湾曲変形する。非実行セグメントは、変形せず、端が、各ロック実行ユニットの端と接続され、各ロック実行ユニットを接続する。これにより、スマート構造を形成する。
【0006】
前記ロック実行ユニットは、積層して配置されるアクティブ層及びパッシブ層を備える。各ロック実行ユニットのアクティブ層は、迷路状インターロックスマート構造の同一側面に位置する。アクティブ層は、いつくかのプリント層を積層することにより構成される。各プリント層は、いくつかの平行するプリント経路を備え、いずれもロックセグメントの長手方向に平行である。パッシブ層は、いくつかのメッシュ状プリント層を積層することにより構成される。各メッシュ状プリント層は、いくつかの交差するプリント経路を備え、交差するプリント経路はロックセグメントの長手方向に対して45°と-45°の角度をなす。
【0007】
前記各ロック実行ユニットのアクティブ層とパッシブ層との厚さの比kはいずれも異なる。ロック実行ユニットのアクティブ層とパッシブ層とが接続される側面の寸法は同じである。ロック実行ユニットと長非実行セグメント及び短非実行セグメントとが接続される一側面の寸法は同じである。
【0008】
前記長非実行セグメント及び短非実行セグメントは、いずれもいくつかのメッシュ状プリント層を積層することにより構成される。各メッシュ状プリント層は、いくつかの交差するプリント経路を備え、交差するプリント経路はロックセグメントの長手方向に対して45°と-45°の角度をなす。
前記長非実行セグメント、短非実行セグメント、及び各ロック実行ユニットには、いずれも形状記憶ポリマー材料が採用される。
【0009】

(2)迷路状インターロックスマート構造のロック方法であって、この方法は以下のステップを含む。
ステップ1:2つの間隔を空けて対向する被接続体の間に、2つの迷路状インターロックスマート構造をホモキラリティで逆方向に互い違いに配置する。ただし、各迷路状インターロックスマート構造は、固定端としての一端が、それぞれ一方の被接続体に接続され、自由端としての他端が、他方の被接続体には接触しない。2つの迷路状インターロックスマート構造のロック実行ユニットの対向する一側面は、アクティブ層の存在する一側面である。初期状態では、2つの迷路状インターロックスマート構造は、直線状態であり、平行に間隔を空けて配置される。
【0010】
ステップ2:外部刺激によって各迷路状インターロックスマート構造の各ロック実行ユニットを、同時に他方の迷路状インターロックスマート構造に向かって湾曲するように変形させる。それぞれの自由端から固定端まで変形程度が同一になるように2つの迷路状インターロックスマート構造を変形させることにより、迷路状嵌合インターロック状態を形成する。
(【0011】以降は省略されています)

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