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公開番号
2025077048
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-16
出願番号
2025006214
出願日
2025-01-16
発明の名称
水質を改善するための人文生態浄化システムおよび方法
出願人
杭州師範大学
,
東北農業大学
,
浙江大学
,
ZHEJIANG UNIVERSITY
代理人
個人
主分類
A01K
63/04 20060101AFI20250509BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】水質改善のための人文生態浄化システムおよび方法を提供する。
【解決手段】魚池1、微生物浄化池2、稲田3、沈殿池4、曝気池5、第1パイプ6、第2パイプ7、第3パイプ8、第4パイプ9、第5パイプ10を含む構成を有している。エコロジーを利用した水質浄化を実現し、新たな汚染物を持ち込むことなく環境に優しく、エネルギーを節約する浄化方法を提供する。また、ミミズを魚の餌として利用することで生態循環を実現し、養殖コストをさらに削減する効果を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
魚池(1)と、微生物浄化池(2)と、稲田(3)と、沈殿池(4)と、曝気池(5)と、第1パイプ(6)と、第2パイプ(7)と、第3パイプ(8)と、第4パイプ(9と)、第5パイプ(10)と、を含む水質を改善するための人文生態浄化システムであって、
前記魚池(1)の排水口は、前記微生物浄化池(2)の取水口と前記第1パイプ(6)を介して連通し、
前記微生物浄化池(2)の排水口は、前記稲田(3)の取水口と前記第2パイプ(7)を介して連通し、
前記稲田(3)の排水口は、前記沈殿池(4)の取水口と前記第3パイプ(8)を介して連通し、
前記曝気池(5)の取水口は、前記沈殿池(4)の排水口と前記第4パイプ(9)を介して連通し、
前記曝気池(5)の排水口は、前記魚池(1)の取水口と前記第5パイプ(10)を介して連通し、
前記第1パイプ(6)、第2パイプ(7)、第3パイプ(8)、第4パイプ(9)、第5パイプ(10)の中部には、それぞれ揚水ポンプ(11)が設置されており、
5基の前記揚水ポンプ(11)は、それぞれ第1パイプ(6)、第2パイプ(7)、第3パイプ(8)、第4パイプ(9)、第5パイプ(10)内の水流に動力を提供し、
前記魚池(1)の池底には微細孔供給管(12)が設置され、
前記微細孔供給管(12)の吸気端には微細孔供給管(12)に空気を供給する第1ポンプ(13)が接続されており、
前記魚池(1)の池の縁には水質パラメータを監視する水質監視装置(14)が取り付けられ、
前記微生物浄化池(2)の底部には活性汚泥(21)が敷設されており、
前記曝気池(5)は、微細孔曝気管(51)と、混合気室(52)と、オゾン管(53)と、空気管(54)と、混合気管(57)と、を備え、
前記微細孔曝気管(51)は曝気池(5)の底部に固定され、
前記曝気池(5)の池の縁にはオゾン発生器(55)および第2ポンプ(56)が固定され、
前記オゾン発生器(55)の排気口は、前記オゾン管(53)を介して前記混合気室(52)に接続され、前記第2ポンプ(56)の排気口は前記空気管(54)を介して前記混合気室(52)に接続されており、
前記混合気室(52)の排気口は前記混合気管(57)を介して前記微細孔曝気管(51)の吸気口に接続されている、
ことを特徴とする水質を改善するための人文生態浄化システム。
続きを表示(約 2,600 文字)
【請求項2】
前記魚池(1)の池の縁には投餌装置(15)が設置されており、前記投餌装置(15)は前記魚池(1)の取水口の上方に位置し、
前記投餌装置(15)は、投餌架(151)およびリモコン(152)を含み、前記投餌架(151)は、前記魚池(1)の池の縁に固定されており、
前記投餌架(151)の上方には、投餌槽(153)が設置され、
前記投餌槽(153)の底部には、投餌管(154)が固定接続され、
前記投餌管(154)の底部には、リモート制御弁(155)が設けられており、
前記リモコン(152)は、前記リモート制御弁(155)の開閉を無線制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の水質を改善するための人文生態浄化システム。
【請求項3】
前記沈殿池(4)の底部には、攪拌装置(41)が固定接続され、
前記攪拌装置(41)は、攪拌モーター(411)およびモーター台座(412)を含み、
前記モーター台座(412)は、前記沈殿池(4)の池底に固定接続され、
前記攪拌モーター(411)は、前記モーター台座(412)の上方に固定されており、
前記攪拌モーター(411)の出力軸には、水を攪拌するための攪拌羽根(413)が駆動連結されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の水質を改善するための人文生態浄化システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の水質を改善するための人文生態浄化システムを用いた水質浄化方法であって、
ステップS1: 魚苗を魚池(1)に投入して養殖を行い、リモコン(152)を用いて投餌パイプ(154)の底部にあるリモート制御弁(155)の開閉を制御し、遠隔で投餌を行うとともに、水質監測器(14)を用いて魚池(1)の水質を監測し、
ステップS2: 水質中の酸素含有量が3mg/L以下であることが監測された場合、第1エアポンプ(13)を起動し、第1エアポンプ(13)を通じて空気を微細孔酸素供給パイプ(12)に導入し、水質中の酸素含有量を増加させ、
ステップS3: 水質中のアンモニア窒素含有量が0.02mg/Lを超えることが監測された場合、生態循環を起動し、第1パイプ(6)内の抽水ポンプ(11)を起動して、アンモニア窒素が基準値を超えた水質を微生物浄化池(2)に通し、微生物浄化池(2)に微生物菌剤を投入する。微生物菌剤の投入量は120~180g/m
3
とし、微生物分解水を得、
ステップS4: 第2パイプ(7)内の抽水ポンプ(11)を起動し、微生物浄化池(2)の微生物分解水を稲田(3)に通す。植物を通じて微生物分解水中のアンモニア窒素を吸収・浄化し、稲田(3)用水を得、
ステップS5: 第3パイプ(8)内の抽水ポンプ(11)を起動し、稲田(3)用水を沈殿池(4)に通し、沈殿池(4)に凝集剤を撒布する。凝集剤の撒布量は100~150g/m3とし、稲田(3)用水中の懸濁物を沈降させ、沈降水を得、
ステップS6: 第4パイプ(9)内の抽水ポンプ(11)を起動し、沈降水を曝気池(5)に通し、オゾン発生器(55)と第2エアポンプ(56)を起動する。第2エアポンプ(56)により空気とオゾンを混合して混合気パイプを通じて沈降水に導入し、沈降水を消毒するとともに酸素を補充し、曝気水を得、
ステップS7: 第5パイプ(10)内の抽水ポンプ(11)を起動し、曝気水を第5パイプ(10)を通じて魚池(1)に送り、第5パイプ(10)の取水速度は第1パイプ(6)の排水速度と一致させ、水質浄化の閉ループを形成し、
上記S1~S7工程を含む、
ことを特徴とする水質を改善するための人文生態浄化方法。
【請求項5】
前記微生物菌剤は、
1~3部のプロテアーゼ、9~15部の活性炭、9~11部の枯草菌芽胞、4~7部の乳酸菌、10~15部のエリンギ廃菌床、4~7部の生石灰、15~20部の光合成細菌から構成される、
ことを特徴とする請求項4に記載の水質を改善するための人文生態浄化方法。
【請求項6】
前記凝集剤は、
10~15部のペクチン、13~20部の珪藻土、13~15部のポリ塩化鉄、7~9部のポリケイ酸アルミニウム、8~13部のポリアクリルアミド、4~7部の炭酸ナトリウム、5~10部のエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムから構成される、
ことを特徴とする請求項4に記載の水質を改善するための人文生態浄化方法。
【請求項7】
前記ステップS1において、魚苗の養殖密度は600~1200匹であり、リモコン(152)を用いて遠隔で投餌を行う回数は以下の通りで、
春および秋には、午前6時~7時に1回、午後4時~5時に1回、
夏には、午前6時~7時に1回、
冬には、午前8時~9時に1回、中午後2時~3時に1回である
ことを特徴とする請求項4に記載の水質を改善するための人文生態浄化方法。
【請求項8】
前記ステップS4において、稲田(3)でミミズを養殖する際、ヒメミミズ、ウィリアムヒメミミズ、オニミミズの種苗を質量比8:1:1で稲田(3)に投入し、その投入量は2~3kg/ムである、
ことを特徴とする請求項4に記載の水質を改善するための人文生態浄化方法。
【請求項9】
稲の藁を乾燥させ、含水率が3~5%になるまで天日干しを行い、乾燥させた藁を破砕機に投入して破砕し、破砕された藁の長さが5~10cmになる藁片を得て、この藁片を稲田に還元し、ミミズの餌として利用する、
ことを特徴とする請求項4に記載の水質を改善するための人文生態浄化方法。
【請求項10】
前記ステップS3における微生物菌剤の処理時間は1~2日間であり、前記ステップS5における凝集剤の処理時間は10~24時間である、
ことを特徴とする請求項4に記載の水質を改善するための人文生態浄化方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚池の水体浄化技術分野に関し、特に水質を改善するための人文生態浄化システムおよび方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
魚池とは、魚の捕獲または養殖を行うために設計された水域を指し、特に魚を囲うための構造物を備えた池を指す。一般的に理想的な池は、以下の条件を備えている必要がある。面積が広いこと、池の水が深いこと、十分な日照があること、水源が通じていること、水質が良好であること、交通の便が良いこと。これにより、魚類の成長と生産量の向上が可能となり、生産管理にも適している。
魚池用水の水質調整における現状は以下の通りである。
【0003】
(1)定期的な新水の補充
通常、7~10日ごとに新しい水を補充し、15cm~20cmの水を加える。水質が悪化した場合には水を交換する必要がある。水の色は草緑色または茶褐色を保ち、透明度は30cm~40cmが望ましいとされるが、具体的な基準は水質モニタリング装置により測定される。また、生石灰を定期的に使用して水質を調整することも可能である。一般的には、半月ごとに1ムー(約667m
2
)あたり15kg~20kgの生石灰を水に溶かして全池に散布する。
【0004】
(2)酸素供給対策の強化
集中的に養殖を行う池では専用の酸素供給機を備えるべきである。晴天の日の午後2時~3時に酸素供給機を稼働させるほか、酸素不足の危険がある場合にも適宜稼働させる。また、酸素供給剤などの薬剤を使用して酸素を補給することも可能である。
【0005】
(3)微生物製剤の使用
残餌や汚物を迅速に除去し、水質汚染を防ぐ必要がある。底泥が多い水体には微生物製剤を使用して底質を改善し、嫌気性菌やウイルスの繁殖を抑制することで、魚病や酸素不足の発生を防ぐ。
魚池での養殖が長期間続くと、魚の排泄物が池の底で発酵し、池内のアンモニア窒素濃度が上昇する。この結果、水質が悪化し、悪臭を放つようになり、植物が異常成長し、水中の酸素量が減少する。現行の水質浄化方法は、電子機器を使用した水質のろ過や、化学的手段によるアンモニア窒素濃度の低減が主であり、コストが高い問題がある。
特に中国南方の平原地帯では水資源が豊富であり、ほぼすべての水田に魚池が存在している。このような状況下で、エコサイクルを活用して魚池の水を浄化し、養殖コストを節約することが課題となっている。したがって、水質を改善するための人文生態浄化システムおよび方法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
中国特許公開公報CN102795710A
中国特許公開公報CN110615537A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の技術的課題を解決するため、水質を改善するための人文生態浄化システムおよび方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
水質を改善するための人文生態浄化システムであり、魚池、微生物浄化池、稲田、沈殿池、曝気池、第1パイプ、第2パイプ、第3パイプ、第4パイプ、第5パイプを含む。前記魚池の排水口は第1パイプを介して前記微生物浄化池の給水口と連通しており、前記微生物浄化池の排水口は第2パイプを介して前記稲田の給水口と連通している。前記稲田の排水口は第3パイプを介して前記沈殿池の給水口と連通しており、前記沈殿池の排水口は第4パイプを介して前記曝気池の給水口と連通している。さらに、前記曝気池の排水口は第5パイプを介して前記魚池の給水口と連通している。第1パイプ、第2パイプ、第3パイプ、第4パイプ、第5パイプのそれぞれの中間部にはポンプが設置されており、これら5つのポンプがそれぞれ対応するパイプ内の水流に動力を供給する。
【0009】
前記魚池の底部には微細孔を有する供給酸素パイプが設けられており、前記供給酸素パイプの給気端には第1エアポンプが設置され、前記供給酸素パイプに酸素を供給する。さらに、魚池の池端には水質パラメータを監視するための水質モニタリング装置が設置されている。前記微生物浄化池の底部には活性汚泥が敷設されている。前記曝気池には微細孔曝気パイプ、混気槽、オゾンパイプ、空気パイプ、混気パイプが含まれる。前記微細孔曝気パイプは曝気池の底部に固定されており、曝気池の池端にはオゾン発生器および第2エアポンプが固定されている。前記オゾン発生器の排気口は前記オゾンパイプを介して混気槽と連通し、前記第2エアポンプの排気口は前記空気パイプを介して混気槽と連通している。さらに、混気槽の排気口は混気パイプを介して前記微細孔曝気パイプの給気口と連通している。
【0010】
さらに、前記魚池の池端には給餌装置が設けられており、給餌装置は魚池の給水口の上部に位置している。前記給餌装置は給餌架およびリモコンを含み、前記給餌架は魚池の池端に固定されている。前記給餌架の上部には給餌槽が設けられ、給餌槽の底部は給餌パイプと固定接続されている。前記給餌パイプの底部にはリモートバルブが設置され、前記リモコンによりリモートバルブの開閉が無線制御される。リモコンを用いてリモートバルブを遠隔操作することにより給餌を行い、魚の餌は魚池の給水口を流れる水流によって均等に魚池全体に分散される。
さらに、前記沈殿池の底部には攪拌装置が固定接続されている。前記攪拌装置は攪拌モーターおよびモーターベースを含み、前記モーターベースは前記沈殿池の池底に固定接続されている。前記攪拌モーターはモーターベースの上方に固定されており、攪拌モーターの出力軸には水を攪拌するための攪拌ファンが伝動接続されている。前記攪拌装置により凝集剤と水を十分に接触させ、最終的に沈殿処理を行う。
(【0011】以降は省略されています)
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