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公開番号
2025002127
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102068
出願日
2023-06-21
発明の名称
酸性ガス回収装置および酸性ガス回収方法
出願人
株式会社東芝
,
東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01D
53/14 20060101AFI20241226BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】熱安定性アミン塩の酸成分と金属イオンを除去可能であり、廃液量が低減された酸性ガス回収装置及び回収方法を提供する。
【解決手段】酸性ガスを含有する被処理ガス101と酸性ガス吸収液とを接触させて被処理ガス中の酸性ガスを酸性ガス吸収液110dに吸収させる吸収部1aを有する吸収器1と、酸性ガス吸収後の酸性ガス吸収液111を再生する再生器2と、電気透析によって酸性ガス吸収液104から酸成分を除去して精製する酸成分除去器4と、酸性ガス吸収液中の金属イオンを陽イオン交換樹脂またはキレート樹脂に吸着させる金属イオン吸着器19とを具備してなり、金属イオン吸着器は陽イオン交換樹脂またはキレート樹脂から金属イオンを脱離させて、再び金属イオンを吸着可能な陽イオン交換樹脂またはキレート樹脂にする再生機能を有することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
酸性ガスを含有する被処理ガスと、アミンを含有してなる酸性ガス吸収液と、を接触させて前記被処理ガス中の酸性ガスを前記酸性ガス吸収液に吸収させる吸収部を有する吸収器と、
酸性ガス吸収後の酸性ガス吸収液から酸性ガスを回収して、前記酸性ガス吸収液を再生する再生器と、
電気透析によって、前記酸性ガス吸収液から酸成分を除去して精製するとともに、前記除去された酸成分を酸捕集液に吸収させて捕集する、酸成分除去器と、
前記酸性ガス吸収液を通液して、陽イオン交換樹脂またはキレート樹脂に接触させて、前記酸性ガス吸収液中の金属イオンを前記陽イオン交換樹脂またはキレート樹脂に吸着させる金属イオン吸着器と、
を具備してなり、
前記金属イオン吸着器は、前記酸成分除去器から排出される酸捕集液を通液することで、前記陽イオン交換樹脂または前記キレート樹脂から金属イオンを脱離させて、再び金属イオンを吸着可能な陽イオン交換樹脂またはキレート樹脂にする再生機能を有することを特徴とする、酸性ガス回収装置。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記酸成分除去器は、陽極と、陰極と、これらの陽極と陰極との間に、陰イオン交換膜が配置されることによって形成された二室からなる電気透析構造を具備してなり、
前記陰イオン交換膜の陽極側に配置された第一の室が、前記酸成分を含む酸性ガス吸収液から除去された酸成分を酸捕集液に吸収させて捕集する酸捕集室であり、
前記陰イオン交換膜の陰極側に配置された第二の室が、前記酸性ガス吸収液から酸成分を除去して精製する吸収液精製室である、請求項1に記載の酸性ガス回収装置。
【請求項3】
前記酸成分除去器は、陽極と、陰極と、これらの陽極と陰極との間に、陽極側から陰極側に向けて、陰イオン交換膜およびバイポーラ膜が、この順番で、それぞれ離間して配置されることによって形成された三室からなる電気透析構造を具備してなり、
前記陰イオン交換膜の陽極側に配置された第一の室が、前記酸成分を含む酸性ガス吸収液から除去された酸成分を酸捕集液に吸収させて捕集する第一の酸捕集室であり、
前記陰イオン交換膜と前記バイポーラ膜との間に配置された第二の室が、前記酸性ガス吸収液から酸成分を除去して酸成分の量が低減した精製液とする吸収液精製室であり、
前記バイポーラ膜の陰極側に配置された第三の室が、前記酸成分を含む酸性ガス吸収液から除去された酸成分を酸捕集液に吸収させて捕集する第二の酸捕集室である、請求項1に記載の酸性ガス回収装置。
【請求項4】
前記酸成分除去器は、陽極と、陰極と、これらの陽極と陰極との間に、陽極側から陰極側に向けて、陰イオン交換膜、バイポーラ膜および陽イオン交換膜が、この順番で、それぞれ離間して配置されることによって形成された四室からなる電気透析構造を具備してなり、
前記陰イオン交換膜の陽極側に形成された第一の室が、前記酸成分を含む酸性ガス吸収液から除去された酸成分を酸捕集液に吸収させて捕集する酸捕集室であり、
前記陰イオン交換膜と前記バイポーラ膜との間に形成された第二の室が、前記酸性ガス吸収液から酸成分を除去して精製する吸収液精製室であり、
前記バイポーラ膜と前記陽イオン交換膜との間に形成された第三の室が、前記酸捕集液からアミン成分を除去するアミン除去室であり、
前記陽イオン交換膜の陰極側に形成された第四の室が、前記酸捕集液から除去されたアミン成分を回収するアミン回収室である、請求項1に記載の酸性ガス回収装置。
【請求項5】
前記酸成分除去器は、陽極と、陰極と、これらの陽極と陰極との間に、陽極側から陰極側に向けて、陽イオン交換膜、バイポーラ膜および陰イオン交換膜が、この順番で、それぞれ離間して配置されることによって形成された四室からなる電気透析構造を具備してなり、
前記陽イオン交換膜の陽極側に形成された第一の室が、前記酸捕集液酸からアミン成分を除去するアミン除去室であり、
前記陽イオン交換膜と前記バイポーラ膜との間に形成された第二の室が、前記酸捕集液から除去されたアミン成分を回収するアミン回収室であり、
前記バイポーラ膜と前記陰イオン交換膜との間に形成された第三の室が、前記酸成分を含む酸性ガス吸収液から除去された酸成分を酸捕集液に吸収させて捕集する酸捕集室であり、
前記陰イオン交換膜の陰極側に形成された第四の室が、前記酸性ガス吸収液から酸成分を除去して精製する吸収液精製室である、請求項1に記載の酸性ガス回収装置。
【請求項6】
前記再生器から排出された前記酸性ガス吸収液が、前記金属イオン吸着器に通液された後に、前記酸成分除去器に通液される、請求項1に記載の酸性ガス回収装置。
【請求項7】
前記金属イオン吸着器を一つ具備してなり、
前記金属イオン吸着器への前記酸性ガス吸収液の通液と、前記金属イオン吸着器への前記酸成分除去器から排出された酸捕集液の通液とが、同時に行われない、請求項1に記載の酸性ガス回収装置。
【請求項8】
前記金属イオン吸着器を複数具備してなり、
同一の前記金属イオン吸着器への前記酸性ガス吸収液の通液と、同一の前記金属イオン吸着器への前記酸成分除去器から排出された酸捕集液の通液とが、同時に行われない、請求項1に記載の酸性ガス回収装置。
【請求項9】
同一の前記金属イオン吸着器への前記酸性ガス吸収液の通液と、同一の前記金属イオン吸着器への前記酸成分除去器から排出された酸捕集液の通液とを、反復して行なう、請求項7または8に記載の酸性ガス回収装置。
【請求項10】
前記吸収部から排出されるガスを洗浄液で洗浄するガス洗浄部と、このガス洗浄部から取得された洗浄液の少なくとも一部を、前記酸成分除去器に供給する流路をさらに具備する、請求項1~5のいずれか1項に記載の酸性ガス回収装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、酸性ガス回収装置および酸性ガス回収方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
大量の化石燃料を使用する火力発電所や製鉄所などでは、ボイラにおいて化石燃料を燃焼させることで燃焼排ガスが発生する。一般的に、このような燃焼排ガスや、あるいは石炭をガス化した石炭ガス化ガス(ガス化ガス)、天然ガスなどは、例えば、二酸化炭素(CO
2
)、SOx、NOx、NOx、H
2
Sなどの酸性ガス成分を含んでいる。
【0003】
従来から、このような酸性ガス成分が大気中に放出されることを抑制するために、酸性ガス成分を含むガスにアミノ基含有化合物(アミン系化合物)を含む吸収液と気液接触させ、この吸収液中に酸性ガス成分を吸収させることで、処理ガスから酸性ガス成分を除去し、酸性ガス成分を回収する方法が精力的に研究されている。
【0004】
例えば、排ガスとアミノ基含有化合物を含む吸収液を接触させて、排ガス中のCO
2
などの酸性ガス成分を吸収液に吸収させる吸収塔と、酸性ガス成分を吸収した吸収液を加熱して吸収液から酸性ガス成分を放出させる再生塔とを備え、再生された吸収液を再び吸収塔に供給して再利用し、吸収液を吸収塔と再生塔との間の系内を循環して使用するCO
2
回収装置などが知られている。
【0005】
しかし、運転中にガス中のCO
2
を吸収する際に、SOx、NOxの他に、硫化カルボニル、シアン化水素、チオシアン酸、チオ硫酸、その他の無機酸などが吸収液中のアミノ基含有化合物と反応して熱安定性アミン塩(Heat Stable Amine Salt:HSAS)と呼ばれる劣化物が生成されることがある。また、吸収液を加熱して再生する際に、熱またはガス中の酸素と反応してアミノ基含有化合物が分解することによっても熱安定性アミン塩が生成されることがある。このような熱安定性アミン塩は、再生塔で吸収液を再生する際の加熱では分解されず、吸収液から分離されないため、吸収液中に蓄積されることになる。
【0006】
このような熱安定性アミン塩が蓄積すると、吸収液の酸性ガス吸収効率が低下するのみならず、装置の腐食の原因となることから、吸収液からの熱安定性アミン塩の除去が望まれている。
【0007】
このような熱安定性アミン塩を吸収液から除去する方法としては、例えば、バイポーラ膜を用いる電気透析が知られている。また、イオン交換膜を透過しアミンの損失が発生することから、バイポーラ膜と陰イオン交換膜を組み合わせ、対向する電極間に、陰極側から陽極側に向かって、順に、アミン精製機能を有する室と、アミン回収機能を有する室と、酸回収機能を有する室との三室構造で構成された電気透析装置を用いて、電気透析により、アミンの損失を抑えながら、吸収液から熱安定性アミン塩を酸捕集液に移動させて除去する方法が考案されている。
【0008】
また、熱安定性アミン塩によって装置が腐食されると、主として装置材料に由来する金属イオンが、吸収液へと溶出することが避けがたい。これらの金属イオンは、吸収液のアミノ基含有化合物の酸化劣化を促進するとともに、さらに熱安定性アミン塩の生成速度を増加させることになる。このようなことから、金属イオン濃度が増加した場合、吸収液の金属イオン濃度を低減する技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2014/077373号公報
米国特許公開第2012/0235087号公報
特許第6626686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
吸収液から陽イオンである金属イオンを除去する方法としては、陽イオン交換樹脂やキレート樹脂に、金属イオンを吸着させる方法がある。ここで、陽イオン交換樹脂やキレート樹脂は、金属イオンを吸着することで、通常その金属イオン吸着能が低下する。この吸着能が低下した陽イオン交換樹脂やキレート樹脂は、例えば硫酸や塩酸などを含む再生液を通液し、金属イオンを脱離させることで、再び金属イオンの吸着に用いることができるようになる。しかし、そのための再生液が必要となり、かつ通液した後の金属イオンを含む液は、その多くが廃棄処理されていた。
(【0011】以降は省略されています)
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